JPH051908Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はコネクタに関し、特に、プリント基板
等の取り付け基板に取り付けて用いるのに適した
コネクタに関する。

（従来技術） 術来のこの種のコネクタは、たとえば、第５図
に示す様に、導電性のシエル１内に絶縁性樹脂等
からなるハウジング２を配置してコネクタ本体３
を形成し、前記ハウジング２に植設された複数本
のコネクタピン４を前記コネクタ本体３の後面側
から導出してなるものである。なお、図中では、
一部のコネクタピン４のみを示し、他のコネクタ
ピン４は省略されている。

この様な構成よりなる従来のコネクタは、たと
えば、第６図に示す様に、その裏面側に複数本の
配線パターン（図示せず）の形成されたプリント
基板５に、この基板５の表面側から、この基板５
の前記各配線パターン部分を含んで設けた穴（図
示せず）に前記コネクタピン４を挿通し、このコ
ネクタピン４と前記配線パターンとを半田接続す
るとともに、前記コネクタの両側端部に設けた穴
６，７と前記プリント基板５に設けたビス用の穴
（図示せず）とを貫通するビス８をナツト９によ
つて固定して取り付けられる。

ところが、この様にして、従来のコネクタを前
記プリント基板５に取り付けると、コネクタピン
４と配線パターンとを前記基板５裏面で半田接続
した時の半田が、前記基板５に設けた穴を介して
毛管現象等により基板５表面側まで吸い上つてし
まう。この状態で、コネクタの後面側と前記基板
５表面側とが直接接触する様に取り付けられてい
るので、前記基板５表面側まで吸い上つた半田が
この間でつぶれて広がつてしまい、隣接するピン
同士が半田ブリツジ等によつてシヨートしてしま
うという信頼性の点で問題があるものである。

そこで、この様な問題を解決するために、たと
えば、第７図に示す様に、コネクタと前記基板５
とをスペーサ１０を介して取り付けることが一般
的に行われている。この場合は、スペーサ１０
は、ビス用の穴が形成された筒形のもので、この
穴を前記ビス８が貫通している。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、このような従来のコネクタは、取り
付けに際してスペーサを用いなければならないも
のであるため、取り付けが煩雑なものである。

本考案は、この様な点に鑑みてなされたもの
で、信頼性が高く、簡単な構成で、取り付けの容
易なコネクタを提供することを目的とするもので
ある。

（問題点を解決するための手段） 本考案のコネクタは、コネクタ本体の後面側か
ら複数本のコネクタピンが導出されてなるコネク
タであつて、前記コネクタ本体の導電性シエルに
は、フイルタ素子が取り付けられ、かつ前記コネ
クタピンと同一方向に突出する少なくとも２個の
アース端子を兼用できる突起が形成されたことを
特徴とするものである。

（実施例） 以下に、本考案の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。

第１図は、コネクタの斜視図、第２図は、その
一部断面平面図である。

これらの図において、１１は、金属等からなる
導電性のシエル、１２は、このシエル１１内に配
置された絶縁性樹脂等からなるハウジングで、こ
れらのシエル１１とハウジング１２とでコネクタ
本体１３を形成している。１４は、前記ハウジン
グ１２に植設され、前記コネクタ本体１３後面側
から導出された複数本のコネクタピンである。１
５，１６は、前記コネクタ本体１３の後面側とな
る前記シエル１１の後面から、前記コネクタピン
１４と同一方向に突出して形成された２個の突部
である。１７は、前記コネクタピン１４に挿通さ
れて前記コネクタ本体１３内に配置された貫通コ
ンデンサで、その一方の電極が前記コネクタピン
１４に、他方の電極が前記シエル１１に夫々半田
等により接続固定されている。１８，１９は、前
記シエル１１の両側端部に形成されたビス取り付
け用の穴である。なお、図中では、一部のコネク
タピン１４のみを示し、他のコネクタピン１４は
省略されている。

この様な構成よりなる本考案の一実施例のコネ
クタは、たとえば、第３図に示す様に、その裏面
側に複数本の配線パターン（図示せず）の形成さ
れたプリント基板５に、この基板５の表面側か
ら、この基板５の前記各配線パターン部分を含ん
で設けた穴に前記コネクタピン１４を、前記突部
１５，１６が前記基板５の表面によつて当て止め
られるまで挿通し、このコネクタピン１４と前記
配線パターンとを半田等により接続するととも
に、前記シエル１１の両側端部に形成された穴１
８，１９と前記プリント基板５に設けたビス用の
穴とを貫通するビス８をナツト９によつて固定し
て取り付けられる。

この時、前記突部１５，１６の高さｈは、コネ
クタ本体１３の後面とプリント基板５表面との間
で、前記基板５のコネクタピン１４の挿通する穴
を介して吸い上つてくる半田がつぶれて広がり隣
接するコネクタピン１４同士がシヨートしない程
度の大きさ、通常は約１mm、に形成されている。

なお、本考案のコネクタは、上記実施例のもの
に限定されるものではなく、要旨を変更しない範
囲で適宜変更し得ることは言うまでもない。

また、第４図Ａ，Ｂに示す様に、突部１５，１
６の先端を、前記基板５の裏面に形成されたアー
スパターン（図示せず）部分を含んで形成された
穴（図示せず）に挿通し、この突部１５，１６と
アースパターンとを半田等により接続して前記突
部１５，１６がアース端子を兼用することが可能
である。

基板５とコネクタとの取り付け強度が、コネク
タピン１４と配線パターンとの半田接続あるい
は、コネクタピン１４および突部１５，１６と配
線パターンおよびアースパターンとの半田接続の
みで十分な場合は、特に、ビス８とナツト９を用
いて固定を行う必要はない。

コネクタの構造は、たとえば、第５図に示す従
来例の様な他のものであつてもよい。この場合、
突部１５，１６は、導電性のシエル１に形成され
ていればよい。

突部の数は２ケ以上であればいくつでもよく、
形状も任意である。コネクタピン１４と配線パタ
ーンを、あるいは突部１５，１６とアースパター
ンを半田接続する手段としては、浸漬法、リング
半田使用法、クリーム半田使用法等任意の手段を
採用し得るものである。

（考案の効果） 本考案のコネクタは、以上の様な構成にしたの
で、このコネクタをプリント基板等の取り付け基
板に取り付けて用いると、コネクタ本体後面側に
形成した突部が前記取り付け板表面と当接するこ
ととなり、コネクタ本体後面と取り付け板表面と
の間に所定の空間が形成されることとなる。従つ
て、前記取り付け板裏面でコネクタピンと配線パ
ターン等とを半田接続した時の半田が、前記取り
付け板に設けたコネクタピンの挿通する穴を介し
て前記取り付け板表面まで吸い上つても、前記取
り付け板表面とコネクタ本体後面との間でつぶれ
て広がり、隣接するコネクタピン同士がショート
するという不都合がなくなり、信頼性が高く、簡
単な構成で、取り付けの容易なものとなる。ま
た、突起を基板に形成されたアースパターンに直
接半田付けした場合、アースインピーダンスを低
下することができ、フイルタ効果を向上できる等
の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例のコネクタの斜視
図、第２図は、その一部断面平面図、第３図は、
その取り付け状態の一例を示す説明図、第４図
は、他の取り付け状態の一例を示す説明図で、Ａ
は、平面図、Ｂは、側断面図である。第５図は従
来のコネクタの斜視図、第６図は、その取り付け
状態の一例を示す説明図、第７図は、他の取り付
け状態の一例を示す説明図である。 １１……シエル、１２……ハウジング、１３…
…コネクタ本体、１４……コネクタピン、１５，
１６……突部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 コネクタ本体の後面側から複数本コネクタピン
   が一直線に導出されてプリント基板に半田付けさ
   れてなるストレートピンタイプのコネクタであつ
   て、 前記コネクタ本体の導電性シエルには、フイル
   タ素子が取り付けられ、コネクタ本体とプリント
   基板との間に〓間を形成し且つアース端子を兼用
   できるコネクタピンと同一方向に突出する少なく
   とも２個の突起が形成されたことを特徴とするコ
   ネクタ。