JPS5982783A - フレキシブル印刷回路用基板 - Google Patents

フレキシブル印刷回路用基板

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JPS5982783A
JPS5982783A JP19176082A JP19176082A JPS5982783A JP S5982783 A JPS5982783 A JP S5982783A JP 19176082 A JP19176082 A JP 19176082A JP 19176082 A JP19176082 A JP 19176082A JP S5982783 A JPS5982783 A JP S5982783A
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flexible printed
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稲池 稔弘
牛見 勝彦
俊宏 井上
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フレキシブル印刷回路用基板に関するもので
ある。
フレキシブル印刷回路用基板は銅箔などの金属箔と樹脂
薄膜が重ね合わされた構成からなる基板で、可撓性を有
する印刷回路を製造するための配線基板として、近年に
おいて電子回路などの簡略化および高密度化などを主な
目的として多用されつつある。なかでも、樹脂薄膜層を
形成する樹脂材料として特に芳香族のポリアミドイミド
およびポリイミドが優れた特性を有しているところから
、芳香族のポリアミドイミドもしくはポリイミドの薄膜
層と金属箔とからなるフレキシブル印刷回路用基板がそ
の主流を占めている。
上記の芳香族のポリアミドイミドもしくはポリイミドの
薄膜層と金属箔とからなるフレキシブル印刷回路用基板
の製造法としては、 1)芳香族ポリアミドイミドフィルムもしくは芳香族ポ
リイミドフィルムと金属箔とを、接着剤を用いて加熱、
加圧下に接着する方法、および、2)接着剤を使用せず
に直接、芳香族ポリアミトイミドもしくは芳香族ポリイ
ミドと金属箔とからなる基板を製造する方法であって、
具体的には芳香族ポリアミドイミドもしくは芳香族ポリ
イミドの溶液、あるいは芳香族ポリイミド前駆体の溶液
を金属箔上に流延塗布し、次いで加熱を加えるなどの方
法により乾燥固化する方法が知られている。
上記の1)の方法は、従来から一般的に用いられている
製造法であり、芳香族ポリアミドイミドもしくは芳香族
ポリイミドのフィルムと金属箔との間には厚さ10〜3
0舊mの接着剤層が設けられる。この接着剤層を形成す
るために一般的に用いられている樹脂は、耐熱性、電気
特性、耐化学薬品性、機械特性などの諸物件において芳
香族のポリアミドイミドおよびポリイミドに比較して大
きく劣っており、従って、そのような構成からなるフレ
キシブル印刷回路用基板の性能は、その接着剤層を構成
する樹脂の特性により規定される傾向となる。従って、
フレキシブル印刷回路用基板の絶縁層として優れた特性
を有する芳香族ポリアミドイミドもしくは芳香族ポリイ
ミドのフィルムを用いたことによる利点が充分に生かさ
れないとの問題があった。
−・方、2)の方法は方法自体か簡潔であり、しかも接
着剤層を設ける必要かないため、得られるフレキシブル
印刷回路用基板の諸物件は、用いた芳香族ポリアミドイ
ミドもしくは芳香族ポリイミドの傍れた諸物件を反映す
るようになり、また高温時においても金属箔との接着性
の低下が余り現れないとの利点も有する。しかしながら
、この方法により製造されたフレキシブル印刷回路用基
板では樹脂薄膜層の体積収縮に起因するカールが発生し
やすいとの欠点がある。すなわち、芳香族ポリアミドイ
ミドもしくは芳香族ポリイミドの溶液を金属箔上に流延
塗布して溶液塗膜層を形成し、これを乾燥して樹脂薄膜
層とする場合には、溶媒の揮散による塗膜層の体積収縮
が発生し、これがカール発生の一原因となる。また芳香
族ポリアミック酸のような芳香族ポリイミド前駆体の溶
液を金属箔上に流延塗布したのち、これを加熱して、溶
媒の揮散とポリアミック酸の閉環によるポリイミドの生
成を行なう方法では、溶媒の揮散収縮と閉環反応による
体積収縮の双方が発生し、激しいカールを引き起すこと
が多い。また、これ以外にも、薄膜層を形成する樹脂と
金属箔との線膨張率の違いもカールを助長することが知
られている。
このようなカールの発生は、フレキシブル印刷回路用基
板としては重大な欠点であり、スクリーン印刷工程、化
学エツチング工程等での取扱いが不便であるばかりでな
く、レジストを傷つけたり、導体の切断や短絡の原因と
もなる。
従って、このようなカールの発生を防止あるいは発生し
たカールの軽減を目的とした改良も種々提案されている
たとえば、フレキシブル印刷回路用基板に最も適した芳
香族ポリイミドを金属箔上に薄膜層として形成させる場
合のカール発生の防止法としては、予め部分的に脱水閉
環した芳香族ポリイミド前駆体を用いることにより体積
収縮を少なくする方法、あるいは溶媒可溶型の芳香族ポ
リイミドを流延塗布する方法を利用して閉環反応に起因
する体積収縮を無くす方法なども提案されている。しか
し、これらの方法によっても溶媒の揮散、薄膜層を形成
する樹脂と金属箔との線膨張率の違いなどに起因するカ
ールが発生し、依然として問題が残る。また、芳香族ポ
リアミドイミドを薄膜層として形成させる場合には閉環
反応による体積収縮の発生はないが、やはり溶媒の揮散
、薄膜層を形成する樹脂と金属箔との線膨張率の違いな
どに起因するカールが発生する。
一方、一旦発生したカールを矯正することによりカール
を軽減させる方法も各種知られている。
しかし、これらの方法は通常高温かつ長時間の加熱処理
を必要とするため、工程が煩雑であるばかりでなく、樹
脂薄膜層にピンホールが生じやすくなり、また樹脂薄膜
層と金属箔の線膨張率の差、あるいは残存溶媒の完全除
去により、カール矯正処理後にカールが再度発生する傾
向がある。あるいは、加熱処理を有機溶媒中で行なう方
法もあるが、そのような方法による処理を利用した場合
には最終製品中に溶媒が残留することもあり好ましくな
い。
以」−の理由により、本発明は、金属箔上に接着剤層を
介することなくイリ設された芳香族ポリアミドイミドも
しくは芳香族ポリイミドの薄膜層を含むフレキシブル印
刷回路用基板でありながら、そのカール性が顕著に軽減
したフレキシブル印刷回路用基板を提供するものである
すなわち本発明は、金属箔と該金属箔上に接着剤層を介
することなく付設された芳香族ポリアミドイミドもしく
は芳香族ポリイミドの薄膜層とからなるフレキシブル印
刷回路用基板において、該金属箔が焼鈍再結晶処理され
た銅箔であることを特徴とするフレキシブル印刷回路用
基板からなるものである。
本発明が提供するフレキシブル印刷回路用基板は、金属
箔上に、接着剤層を介することなく流延塗布などの方法
により付設された芳香族ポリアミドイミドもしくは芳香
族ポリイミドの薄膜層を有するものであるが、本発明は
、その金属箔とじて焼鈍再結晶処理された銅箔を用いる
ことにより、製造されるフレキシブル印刷回路用基板自
体のカール性を顕著に軽減させることを可能としたもの
である。従って本発明のフレキシブル印刷回路用基板は
、後処理としてのカール軽減処理を特に必要としない。
ただし、本発明のフレキシブル印刷回路用基板について
も、後処理としてのカール軽減処理を行なうことは好ま
しく、そのような処理により本発明のフレキシブル印刷
回路用基板のカールは更に軽減する。
次に本発明の詳細な説明する。
本発明のフレキシブル印刷回路用基板は、焼鈍再結晶処
理された銅箔上に芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリ
イミド前駆体もしくは芳香族ポリイミドを含有する溶液
を流延塗布し、該溶液塗膜層の乾燥、固化を行なうこと
により該金属箔上に芳香族ポリアミドイミドもしくは芳
香族ポリイミドからなる薄膜層を形成する方法により製
造することができる。
本発明において、芳香族ポリアミドイミドとして代表的
な化合物は次の一般式(I)および(■)により表わさ
れる反復単位を有する重合体である。
1 (ただし、上記の式でxは−C)l、 −、−0−、−
9−t’ −co−1−9O2−、−9o−などの二価
の原子もしくは原子団である) なお、本発明における芳香族ポリアミドイミドは上記の
一般式(I)および(n)により表される反復単位を有
する重合体に限定されるものではない。すなわち、分子
中にアミド基とイミド基の双方を含むものであれば、上
記以外の芳香族ポリアミドイミドであってもよい。また
、芳香族ポリアミドイミドは単一のものである必要はな
く、二種以上の芳香族ポリアミドイミドの混合物であっ
てもよい。
芳香族ポリアミドイミドの塗布溶液を調製するための溶
媒は各種の公知の溶媒から選ぶことができるが、なかで
もN、N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドンなどのアミド系溶媒が好ましい。
本発明において、芳香族ポリイミドの前駆体には、下記
の一般式(IN)で表される反復単位を有するピロメリ
ット酸二無水物と芳香族ジアミンとから得られる重合体
、一般式(IV)で表される反復単位を有する3、3’
 、4.4’−へンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物と芳香族ジアミンとから得られる重合体、そして一般
式(V)で表される反復単位を有する3、3’ 、4.
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミンとから得られる重合体、そして、それらの部分閉
環毛合体などが含まれる。
00 (ただし、」二記の式でXは一〇H2−、−0−、−S
−、−co−、−5o2−、−5o−などの二価の原子
もしくは原子団である) 」−記の重合体の製造に用いられる芳香族ジアミン成分
は一般式(VIII): (ただし、上記の式でXは一0H2−、−0−、−S−
−C0−1−302−、−9o−などの二価の原子もし
く1 は原子団である)で表される置換基を持たない対称型芳
香族ジアミンであることが、生成するポリイミドの物性
を考慮すると好ましい。そのような芳香族ジアミンの例
としては、4,4°−ジアミノジフェニルメタン、4,
4°−ジアミノジフェニルエーテル、4.4’−ジアミ
ノジフェニルチオエーテル、4.4′−ジアミノジフェ
ニルスルホンなどを挙げることができる。
ただし、p−フェニレンジアミンのような上記の一般式
mII)に含まれない他の対称型ジアミンを使用するこ
とも可能である。
また、芳香族ポリイミドを溶剤可溶型にするために通常
用いられている3、3”−ジメチル−4,4゛−ジアミ
ノジフェニルメタン、3.3’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、2.4−ジアミノトルエン、m−7エニレンジ
アミンなどの芳香族ジアミンも用いることができる。
なお、本発明における芳香族ポリイミド前駆体は上記の
一般式(Ilr)乃至(V)により表される反復単位を
有する重合体に限定されるものではな2 い。
また、芳香族ポリイミド前駆体は単一のものである必要
はなく、二種以上の芳香族ポリイミド前駆体の混合物で
あってもよい。
芳香族ポリイミド前駆体の塗布溶液を調製するための溶
媒は各種の公知の溶媒から選ぶことができるが、なかで
もN、N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピ
ロリドンなどのアミド系溶媒が好ましい。
本発明において、芳香族ポリイミドとしては、次の一般
式(Vl)で表される反復単位を有する3、3°、4,
4°−ベンゾフェノンテトラカルポン酸二無水物と芳香
族ジアミンとから得られる重合体、そして一般式(VI
I)で表される反復単位を有する3、3°、4.4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン
とから得られる重合体などが含まれる。
0 (ただし、上記の式でxは−CH2−、−0−、−5−
−CO−1−5o2− 、−5o−などの二価の原子も
しくは原子団である) 上記の化合物の製造に用いられる芳香族ジアミン成分は
、前記の一般式(VIII)で表される置換基を持たな
い対称型芳香族ジアミンであることがポリイミドの物性
を考慮すると好ましい。
なお、本発明における芳香族ポリイミドは上記の一般式
(vr)および(VII)により表される反復単位を有
する重合体に限定されるものではない。
たとえば、テトラカルボン酸成分として2,3′、3.
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を酸成分と
する化合物なども含まれる。また上記の各種のテトラカ
ルボン酸成分は一分子中に混合して用いることもできる
。さらに、芳香族ポリイミドは単一のものである必要は
なく、二種以上の芳香族ポリイミドの混合物であっても
よい。
芳香族ポリイミドの塗布溶液を調製するための溶媒はフ
ェノール系溶媒などの公知の溶媒から選ぶことができる
が、なかでもハロゲン化フェノール系溶媒、特に4−ク
ロルフェノールを用いることが好ましい。
本発明では、フレキシブル印刷回路用基板の構成材料の
金属箔として、焼鈍再結晶処理された銅箔を用いる。銅
箔としては圧延銅箔および電解銅箔などが利用される。
このうち圧延鋼箔については、たとえば、圧延銅箔を2
00〜600℃に10〜60分間加熱して焼鈍する方法
により再結晶処理することができる。電解銅箔について
は、たとえば、電解銅箔を450〜600 ”(!に3
0〜60分間加熱して焼鈍する方法により再結晶処理す
ることができる。このように銅箔のなかでも圧延銅箔は
、比較的低温で焼鈍再結晶処理することができ、また焼
鈍再結晶処理した銅箔を構成材料とするフレキシブル印
刷回路用基板のカール性は顕著に低い傾向が認められる
ため、本発明のフレキシブル印刷回路用基板の構成材料
としては、焼鈍再結晶処理された銅箔を用いるのが好ま
しい。
銅箔は上記のような焼鈍再結晶処理により、強度の実質
的な低下を伴なうことなく、その剛性が大幅に低下する
ため、本発明の目的であるフレキシブル印刷回路用基板
のカール性の軽減が容易に実現するものと推定される。
従って、焼鈍再結晶された銅箔、特に圧延銅箔について
は、剛性が800gcm以下、弾性限界点における引張
強度が10kg/mrn’以下、そして降伏点における
引張強度が20kg/mm”以下を示すものであること
が望ましい。
また、焼鈍再結晶処理された銅箔は通常、厚さlO〜1
007pmのものが利用される。
本発明においては、上記のような焼鈍再結晶処理された
銅箔の表面に前記の芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポ
リイミド前駆体もしくは芳香族ポリイミドを含む塗布溶
液を流延塗布して溶液塗膜層を形成する工程は、たとえ
ば、次のような方法により行なうことができる。
銅箔の表面に上記の重合体を5〜30重量%含む塗布溶
液を製膜用スリットから吐出させて均一な厚み(厚みは
、一般的には100〜11000pとなるように調節す
る)の塗膜層を連続的に形成する。この塗布手段として
は、ロールコータ−、ナイフコーター、ドクターブレー
ド、フローコーターなどの他の塗布手段を利用すること
も可能である。
次に、上記のようにして調製した重合体の塗膜層を加熱
して溶媒を揮散させる。ただし1重合体として芳香族ポ
リアミック酸などの芳香族ポリイミド前駆体を用いた場
合には、溶媒の除去に加えて閉環反応を起させて銅箔上
でポリイミドに変換させる。
塗膜層の加熱工程は常圧、減圧あるいは加圧などの任意
の条件で実施することができる。なお、この加熱工程で
塗膜層の表面に重合体の皮膜が形成される以前に強い加
熱を行なうと溶媒の揮散速度が過度に速くなり、そのた
めに塗膜層表面が粗面となる傾向がある。従って、溶媒
の加熱除去の初期の段階においては、加熱は比較的低温
下で行なうことが望ましい。そして加熱温度は徐々に高
くし、最終的には加熱温度が150〜400℃となるよ
うに調整し溶媒の除去(芳香族ポリイミド前駆体を用い
た場合は、その閉環反応の達成も含む)を完了させる。
このようにして形成される芳香族ポリアミドイミド層あ
るいは芳香族ポリイミド層の厚みは、一般には10〜1
50gmとされる。
なお上記の工程において、溶媒の除去(芳香族ポリイミ
ド前駆体を用いた場合は、その閉環反応の達成も含む)
のための処理は、最終的に150〜400℃と高温にす
る必要があり、一方前述のように、圧延銅箔については
、その焼鈍再結晶処理は200〜600°Cの温度の加
熱により達成することができるため、上記の重合体の流
延塗布液の溶媒除去などを目的とする加熱処理の温度を
200〜400℃の範囲の温度とすることにより、圧延
銅箔については、その焼鈍再結晶処理と上記の加熱処理
とを一挙に行なうことも可能である。
従って、銅箔として圧延銅箔を使用する場合には、重合
体の溶液を、焼鈍再結晶処理した圧延銅箔に流延塗布し
、次いで加熱処理してもよいが、あるいは、重合体の溶
液を、焼鈍再結晶処理を施していない圧延銅箔に流延塗
布し、次いで溶媒の除去などを目的とする加熱処理を2
00°C以上で行なう方法によっても本発明のフレキシ
ブル印刷回路用基板を製造することができる。
金属箔として焼鈍再結晶処理された銅箔を利用して上記
のような方法により得られた本発明のフレキシブル印刷
回路基板に現われるカールは、従来より知られている通
常の電解銅箔などを用いたフレキシブル印刷回路基板に
現われるカールに比較した場合はぼ同等もしくは若干の
軽減が見られる程度であり、特に顕著な軽減は現れにく
い。ここでカールとは、たとえばフレキシブル印刷回路
基板を立上がらせた状態で吊すなどにより自重の影響を
排除した状態で測定したカールでを意味する。しかしな
がら、フレキシブル印刷回路基板を配線基板とするため
の工程、たとえば、スクリーン印刷工程、化学エツチン
グ工程などにおいて特に重要なフレキシブル印刷回路基
板を平面上に行いた場合のカールについては、本発明の
フレキシブル印刷回路基板は顕著な軽減が見られる。従
って、本発明のフレキシブル印刷回路基板は、平面上で
は自重により、はぼ平らとなるため、それらの工程にお
ける操作が非常に容易かつ粘度の高いものとなり、実用
上非常に有利となる。
またさらに、本発明のフレキシブル印刷回路基板は、配
線基板とするに際して銅箔の大部分を除去したのちもカ
ールを殆ど示すことがなく、実用上非常に有利である。
ただし、金属箔として焼鈍再結晶処理された銅箔を利用
しても、その銅箔が長尺物あるいは大型のものである場
合には、得られる長尺状もしくは大型フレキシブル印刷
回路基板は、その流延塗布作業が行なわれた方向に沿っ
た方向(以下、MD力方向呼ぶ)については見掛は上は
カールがあまり現れないが、流延塗布作業が行なわれた
方向と垂直の方向(以下、TD力方向呼ぶ)については
銅箔面を外側にした比較的強いカールが発生する場合が
ある。上記のような長尺状もしくは大型フレキシブル印
刷回路基板のカールは、所望により次のような方法を利
用して有効に矯正する、すなわちカールの軽減あるいは
カールの実質的な消滅を達成することが可能である。
たとえば、フレキシブル印刷回路用基板のカール矯正操
作は、曲率半径が0.5〜25mmの曲面を有するバー
の該曲面上に、カールを有する基板の銅箔面を内側にし
て、折返し角度90度以上にて緊張状態を維持しながら
80℃以下の温度にて、この基板を任意の方向、たとえ
ば、カールの発生している方向とほぼ同じ方向、あるい
はカールの方向とほぼ垂直の方向など、に滑らせること
により実施することができる。
」二記操作において用いる曲率半径が0.5〜25mm
の曲面を有するバーは、ガラス、セラミックス、金属、
合成樹脂、木などの剛性の高い材料からなるバーであり
、その横(すなわち、バーの長さ方向に垂直の方向の)
断面が曲率半径0.5〜25mmの円もしくは長円であ
るか、あるいは、横断面は長方形、正方形、多角形など
の任意の形状を有するが、銅箔との接触面の横断面は曲
率半径0.5〜25mmの曲面から形成されているよう
なものである。なお、上記のバーの曲面の曲率半径は1
〜10 m mの範囲にあることが好ましく、さらに2
〜6mmの範囲にあることが特に好ましい、またバーの
前面(基板との接触部分)は、その幅方向の中央付近が
若干張出したような形状とすることもできる。またバー
の長さは、矯正処理する基板の移動方向に垂直な方向の
幅よりも長いものが選ばれる。
上記の矯正法では、銅箔面を外側とするカールを有する
フレキシブル印刷回路用基板を、上記の曲面を有するバ
ーの該曲面上に、銅箔面を内側にして、折返し角度90
度以上にて緊張状態を維持しながら80°C以下の温度
にて任意の方向に一回、または同じ方向もしくは異なっ
た方向に合計二回以上滑らせる工程からなる。
上記の工程において、折返し角度とは、バーに接触する
ように供給されるフレキシブル印刷回路用基板の延長面
と、バーに接触し、折返されて取出されていく基板とが
形成する角度を意味する。
好ましい折返し角度は135度以上であり、たとえば「
ヘヤピン状」に折返すような状態で長尺状基板をバーに
接触させることが望ましい。
フレキシブル印刷回路用基板とバーの曲面との接触は緊
張状態を維持しながら行なう。そのような緊張状態の維
持は、基板に張力を掛けることにより行なう。適当な張
力範囲は基板のカールの程度、銅箔および樹脂薄膜層の
材料および厚み、そしてバーの曲率半径などにより変化
するが、通常はフレキシブル印刷回路用基板の幅1cm
当り10〜200g、好ましくは15〜200gの範囲
3 から選ばれる。
上記の矯正操作において、フレキシブル印刷回路用基板
をバーの曲面上に滑らせる速度には特に制限はない。バ
ーを固定状態で保持してその表面で基板の滑動を行なう
場合には、基板の移動速度を通常はl c m 7分以
上、好ましくは3〜300cm/分とする。バーの断面
を円形とした場合には、その軸を中心として回転するよ
うにすることもでき、その場合には、基板の移動速度と
バーの回転速度(表面速度)との相対的な速度の差が上
記の範囲にあれば良い。
上記のカール矯正操作は80 ”C以下の温度にて実施
する。80℃を越える温度においても一時的なカールの
矯正は可能であるが、基板を室温に戻した場合にその温
度変化によりカールが再度発生することが多く、さらに
高温では、樹脂薄膜層の塑性変形も起るため好ましくな
い。この矯正操作を実施する場合の好ましい温度範囲は
0〜50’(!であり、さらに好ましくは5〜40’C
!、たとえば室温が選ばれる。このような室温に近い温
度で力4 一ルの矯正を行なった場合には、のちの温度変化による
カールの再発生は無視できる程度となるために好ましい
以上に述べた矯正操作によれば、焼鈍再結晶処理した銅
箔の表面に接着剤層を介すことなく設けられた芳香族ポ
リアミドイミドもしくは芳香族ポリイミドの樹脂薄膜層
とからなる特に長尺状もしくは大型フレキシブル印刷回
路用基板に発生したカールの軽減もしくは実質的な消滅
が簡単な操作により可能となり、また矯正処理後のカー
ルの再発生も殆ど起ることがない。
次に本発明の実施例および比較例を記載する。
[実施例1] 3.3°、4.4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物73.56g (0,25モル)と4.4′−ジア
ミノジフェニルエーテル50.06g(0,25モル)
とを4−クロルフェノール1146g中に加え、攪拌し
ながら180℃まで1時間で昇温し、次にこの溶液を1
80℃の温度に1時間保持して重合、イミド化を行ない
芳香族ポリイミド溶液を調製した。得られた芳香族ポリ
イミドの対数粘度は2.28であった。
この芳香族ポリイミド溶液を約100°Cにて、厚さ3
5kmの圧延銅箔上に流延塗布し、減圧下にて約140
°Cで1時間加熱して溶媒の大部分を除去し、次いで3
00°Cにまで加熱して溶媒の残留のない厚み25gm
の芳香族ポリイミド薄膜層を有するフレキシブル印刷回
路用基板を得た。このものを、300℃で更に12時間
加熱して銅箔を焼鈍再結晶処理した。このようにして焼
鈍再結晶処理した圧延銅箔は、剛性が500gcm、弾
性限界点における引張強度が6 k g / mm’、
そして降伏点における引張強度が8 k g / m 
m’であった。
得られたフレキシブル印刷回路用基板に発生していたカ
ールは、樹脂薄膜層を内側とする曲率半径4.1cmの
カールであったが、これを平面に置いた場合のカールは
7.6cmであり、実用上例らさしつかえない程度であ
った。また、この基板から銅箔をエツチングにより全面
除去したのちのフィルムには、銅箔が付いていた側を内
側とする曲率半径6.5cmのカールが見られたが、こ
れは実用上問題とならない程度である。
[比較例1] 実施例1において圧延銅箔の代りに電解銅箔(同様に焼
鈍再結晶処理を施していないもの)を用いた以外は同様
にしてフレキシブル印刷回路用基板を製造した。
得られたフレキシブル印刷回路用基板に発生していたカ
ールは、樹脂薄膜層を内側とする曲率半径4.3cmの
カールであり、これを平面に置いた場合のカールも4.
9cmであるため、実用上不適当であった。また、この
基板から銅箔をエツチングにより全面除去したのちのフ
ィルムには、銅箔が付いていた側を内側とする曲率半径
が1゜8cmとの強いカールが見られた。
電解銅箔は本例における程度の加熱温度によっては焼鈍
再結晶化しないため、圧延銅箔を用いた実施例1と明ら
かに異なる結果となっている。
[比較例2] 7 実施例1に従って、減圧下にて約140°Cで1時間加
熱して溶媒の大部分が除去されたフレキシブル印刷回路
用基板を得た。この基板は曲率半径で1.1cmと強く
カールしていた。
この基板を更に200℃にて20分間加熱処理を施した
が、曲率半径は1.5cmであり、カールは余り改善さ
れなかった。なお、この加熱処理した銅箔の剛性は12
00gcmであった。
圧延銅箔は本例における程度の溶媒除去用の加熱条件お
よび追加加熱条件によっては焼鈍再結晶化が充分進行し
ないため、焼鈍再結晶が充分進んだ圧延銅箔を用いた実
施例1と異なる結果となっている。
[実施例2] 実施例1において、圧延銅箔として予め600℃にて1
時間焼鈍して再結晶処理したもの(剛性: 420gc
m、弾性限界点における引張強度が5kg/mm″、そ
して降伏点における引張強度が7kg/mm”)を用い
、かつ300℃、12時間の追加の加熱を行なわなかっ
た以外は同様にして8 フレキシブル印刷回路用基板を製造した。
得られたフレキシブル印刷回路用基板に発生していたカ
ールは、樹脂薄膜層を内側とする曲率半径4.8cmの
カールであったが、これを平面に置いた場合のカールも
8.2cmであり、実用上問題はなかった。
[実施例3〕 ピロメリット酸二無水物15.27g(0,07モル)
と4,4゛−ジアミノジフェニルエーテル14.02g
(0,07モル)とをN−メチル−2−ピロリドン11
7g中に加え、24時間反応させて濃度20重量%、対
数粘度0.96の芳香族ポリアミック酸溶液を調製した
この芳香族ポリアミック酸溶液を約100℃にて、厚み
35JLmの圧延銅箔上に流延塗布し、熱風乾燥器にて
120℃で2時間加熱して溶媒を除去し、次いで300
℃で30分間加熱してイミド化させ厚み40ILmの芳
香族ポリイミド薄膜層を有するフレキシブル印刷回路用
基板を得た。このものを300℃で更に12時間加熱し
て銅箔を焼鈍再結晶処理した。
得られたフレキシブル印刷回路用基板に発生していたカ
ールは、樹脂薄膜層を内側とする曲率半径4.3cmの
カールであったが、これを平面に置いた場合のカールは
7.3cmであり、実用上側らさしつかえない程度であ
った。
[実施例41 無水トリメリット酸と4,4゛−ジアミノジフェニルメ
タンとから合成された市販の芳香族ポリアミドイミドワ
ニス(固形分=30重量%、溶媒:N−メチルピロリド
ン)を厚さ35JLmの圧延銅箔上に流延塗布し、約1
20℃で加熱して溶媒の大部分を除去し、次いで400
℃にまで加熱して溶媒の残留のない厚み35pmの芳香
族ポリアミドイミド薄膜層を有するフレキシブル印刷回
路用基板を得た。このものを400℃で更に12時間加
熱して銅箔を焼鈍再結晶処理した。
得られたフレキシブル印刷回路用基板に発生していたカ
ールは、樹脂薄膜層を内側とする曲率半径3.1cmの
カールであったが、これを平面に置いた場合のカールは
6.8cmであり、実用上回らさしつかえない程度であ
った。
[実施例5] 実施例1と同様にしてMD方向XTD方向が24X14
cmのフレキシブル印刷回路用基板を製造した。この基
板を平面に置いたところ、カールはTD力方向7 、8
 cmであり、実用上は何ら差しつかえないものであっ
た。ただし、この基板のMD力方向端部を支持した状態
で吊して自重を排除したところTD力方向カールは4.
2cmであった。
上記のフレキシブル印刷回路用基板を、曲率半径が7.
5mmの矯正バーを用いて、端部に1kgの荷重をかけ
、滑り速度101 cm/分で銅箔面を内側にしてヘヤ
ビン状に折返して矯正した。
矯正後の自重を排除した状態におけるTD力方向カール
は13.5cmであり、顕著な改善が見られた。
389−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、金属箔と該金属箔上に接着剤層を介することなく付
    設された芳香族ポリアミドイミドもしくは芳香族ポリイ
    ミドの薄膜層とからなるフレキシブル印刷回路用基板に
    おいて、該金属箔が焼鈍再結晶処理された銅箔であるこ
    とを特徴とするフレキシブル印刷回路用基板。 2、銅箔が圧延銅箔であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載のフレキシブル印刷回路用基板。 3o焼鈍再結晶処理された圧延銅箔が、剛性が800g
    cm以下、弾性限界点における引張強度が10kg/m
    rri’以下、そして降伏点における引張強度が20k
    g/mrn’以下を示すものであることを特徴とする特
    許請求の範囲第2項記載のフレキシブル印刷回路用基板
JP19176082A 1982-07-29 1982-11-02 フレキシブル印刷回路用基板 Granted JPS5982783A (ja)

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US06/517,799 US4528833A (en) 1982-07-29 1983-07-27 Method for removal of curling of circuit printable flexible substrate

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