JPS597075Y2 - 成形用金型 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は割型を有する或形用金型に関する。

従来の戊形用金型は第１図に示すように、割型１，１を
有する固定金型２と、ストリツパプレート３およびコア
４を有する可動金型５とから構威されている。

そして、上記固定金型２と割型１，１によってキャビテ
イ６が形威され、このキャビテイ６に溶融樹脂を注入し
、戊形品７を戒形するようになっている。

このように構或された戊形用金型において、型開きによ
って上記威形品７を取り出す場合には、可動金型５を矢
印ａ方向に移動させるとともに割型１，１を矢印ｂ方向
に移動させているが、或杉品７とストリツパプレート３
との密着によって可動金型５とストリツパプレート３と
が最初に開き、割型１，１が拡開する前に戊形品７から
コア４が抜けてしまい、威形品７をキャビテイ６内に残
したまま離型してしまうことがある。

この考案は上記事情に着目してなされたもので、その目
的とするところは、型開き時に割型が移動したのち成形
品がコアを抜去するようにして戊形品が加わる抵抗を軽
減することができ、しかも構造が簡単で廉価な或形用金
型を提供しようとするものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとづいて説明
する。

第２図および第３図中１１は固定金型、１２はストリツ
パプレート、１３は可動金型である。

固定金型１１には射出或形機（図示しない。）のノズル
１４と接触するノズルタッチ１５が設けられている。

固定金型１１には凹所１６が設けられ、この凹所１６に
はガイドピン１７．１７に沿って移動自在な割型１８，
１８が設けられている。

そして、この固定金型１１と割型１８，１８とによって
キャビテイ１９が形威され、このキャビテイ１９はラン
ナ２０、プッシュ２１を介して上記ノズルタッチ１５に
連通している。

また、上記可動金型１３にはコア２２が突設され、この
コア２２はストリツパプレート１２の通孔２４を貫通し
て上記キャビテイ１９内に挿入されている。

さらに、上記可動金型１３には回動部材２５の基端部が
ピン２６を介して回動自在に枢着されていて、この回動
部材２５は図示しない付勢ばね等によって図中時計方向
（割型１８の閉方向）に付勢されている。

この回動部材２５はその先端部が割型１８の側方まで延
長しているとともに、この回動部材２５の中途部におけ
る付勢方向側には切欠部からなる係合部２７が設けられ
ている。

そして、この保合部２７と対向するストリツパプレート
１２には型締め時に係合する保合ピン２８が突設されて
いる。

さらに、回動部材２５の先端側部と対向する割型１８に
は押圧ピン２９が突設され、これは型開き時に割型１８
と一体に移動して回動部材２５を押圧回動させ、上記係
合部２７と係合ピン２８との係合を解除するようになっ
ている。

つぎに、上述のように構或された成形用金型の作用につ
いて説明する。

第２図は型締め時の状態を示し、この状態においては、
固定金型１１，ストリツパプレート１２、可動金型１３
および割型１８，１８はすべて接合状態にあり、回動部
材２５は垂直に保持されていて、係合部２７は係合ピン
２８に係合状態に保持されている。

この状態において、射出戊形機のノズル１４から溶融樹
脂を注入すると、この溶融樹脂はプッシュ２１ランナ２
０を介してキャビテイ１９に注入される。

キャビテイ１９に注入された溶融樹脂が冷却固化されて
得られた戊形品３０を取出す場合には、可動金型１３を
矢印ａ方向に移動させる。

このとき、可動金型１３に設けられた回動部材２５の保
合部２７にストリツパプレート１２の保合ピン２８が係
合しているため、ストリツパプレート１２は可動金型１
３と一体的に矢印ａ方向へ移動する。

したがって、ストリツパプレート１２は第３図で示すよ
うに固定金型１１から離間し、割型１８，１８はそれぞ
れ矢印ｂ方向へ移動する。

このため、戒形品３０の外周面は固定金型１１および割
型１８，１８から離型され、割型１８，１８の移動がさ
らに進行すると、回動部材２５は押圧ピン２９によって
図中反時計廻り方向へ回動される。

したがって、回動部材２５の係合部２７は係合ピン２８
から外れ、ストリツパプレート１２と可動金型１３との
結合状態が解除される。

すると、可動金型１３とストリツパプレート１２とは離
間し、コア２２はストリツパプレート１２を残して後退
するため戊形品３０から徐々に抜出することになる。

このように、型開き当初においては、回動部材２５によ
って可動金型１３とストリツパプレート１２とを結合さ
せ、ある程度型開きが進行したのち、ストリツパプレー
ト１２と可動金型１３とを分離させることによって割型
１８，１８が移動する前に或形品３０からコア２２が抜
去されることはなく、割型１８，１８が移動したのちコ
ア２２が抜去されることになり、戒形品３０との喰いつ
きを防止することができる。

この考案は以上説明したように、可動金型に回動部材を
回動自在に設け、この回動部材にストリツパプレートに
設けた保合ピンと係脱自在な保合部を設けるとともに、
割型に上記回動部材を押圧回動させる押圧ピンを設け、
型開き当初はストリツパプレートと可動金型とを接合状
態に保持し、型開き時における割型の移動に伴って押圧
ピンによって回動部材を回動して係合ピンと係合部との
係合を解除するようにしたから、固定金型からストリツ
パプレートを分離させたのちストリツパプレートと可動
金型とを分離させることができる。

したがって、型開き時に戊形品に加わる抵抗を軽減する
ことができ、或形品に損傷を与えることもなく、容易に
離型できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の戊形用金型を示す縦断正面図、第２図は
この考案の一実施例を示す型締め時の縦断正面図、第３
図は同じく型開き時の縦断正面図である。 １ ・・・・・・固定金型、１２・・・・・・ストリツ
パプレート、１３・・・・・・可動金型、１４・・・・
・・ノズル、１５・・・・・・ノズルタッチ、１８・・
・・・・割型、１９・・・・・・キャビテイ、２２・・
・・・・コア、２５・・・・・・回動部材、２７・・・
・・・係合部、２８・・・・・・係合ピン、２９・・・
・・・押圧ピン、３０・・・・・・或形品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 射出戒形機のノズルと接触するノズルタッチを有する固
   定金型と、この固定金型に対して進退可能に設けた可動
   金型と、この可動金型の上記固定金型との対向面のスト
   リツパプレートを介して突設したコアと、このコアの周
   囲に設けられ上記可動金型の移動方向と直角方向に開閉
   自在な複数の割型とからなり、上記固定金型、可動金型
   、割型およびコアによってキャビテイを形成した或形用
   金型において、上記可動金型に一端部が枢着され上記割
   型の開閉方向に回動自在で常に割型の閉方向に付勢され
   た回動部材と、この回動部材の中途部に設けられ上記ス
   トリツパプレートに突設された保合ピンと係脱可能に係
   合して型開き当初はストリツパプレートと可動金型とを
   接合状態に保持する保合部と、上記割型に突設され型開
   き時における割型の開方向への移動に伴って上記回動部
   材を押圧回動させ保合部と保合ピンとの保合を解除する
   押圧ピンとを具備したことを特徴とする威形用金型。