JPS5964900A - ピアノ用隙間吸収部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は上前板と鍵盤蓋奥付との間など、２つの木製
部材間を介在させて好適なピアノ用隙間吸収部材に関す
る。

ピアノ、例えばアップライトピアノの外装体は左右一対
の親板、上前板、下前板、屋根、腕木等によって構成さ
れている。そして、これらの部材はすべて木材によって
形成され、外観品質の向上と保護並びに湿度等により反
り等の変形を防ぐことを目的として黒色塗料により塗装
されかつラッカー等によってつや出しされている。

ところで、前記上前板は外装体内にこもるピアノ演奏音
を外部に放射させ音質を改善するために通常開閉もしく
は着脱自在に取付けられている。

すなわち、第１図は従来のアップライトピアノにおける
上前板の取付は構造を示すもので、１はピアノの外装体
を示し、この外装体１は相対向する左右一対の親板２．
２．屋根３．上前板４．下前板５．裏板（図示せず）等
によって箱形に形成され、内部には響板、アクション機
構１弦、フレーム（いずれも図示せず）等が収納配置さ
れている。

また、外装体１の前面でかつ高さ方向中央部には前方に
突出する鍵盤部６が一体的に設けられている。この鍵盤
部６は、後端部が各親板２，２の内側面にそれぞれ接合
されて外装体１の前方に延在する左右一対の腕木７と、
これら腕木７間に横架された棚板８と、棚板８上に並列
配置された多数の鍵９と、同じく腕木７間に横架されて
鍵９の後端部上方に位置する鍵盤蓋奥１０と、鍵盤蓋奥
１０の前端面に蝶番１１を介して開閉自在に配設された
鍵盤蓋１２と、前記鍵盤蓋奥１０の後端部上面に配設さ
れた鍵盤蓋奥付１３等によって構成され、この鍵盤蓋奥
付１３上に前記上前板４の下端が複　　゛数個のダボ１
１！ＶＣよって左右および前後方向？移　。

動を規制されて載置されている。一方、上前板４゛の上
端部はそめ背面両側部に取付けた略鉤形の上前板止め１
５を各親板２．？の内側面に突設したビン１６に係合さ
せることにより、前記親板２゜２に対して開閉自在に且
つ着脱自在に取付けられている。なお１．１７は前記−
鍵盤蓋奥付１３の一上面に形成されダボ１４が嵌合する
四部である。

かかる従来の上前板取付、け構造において、上前板４お
よび鍵盤蓋奥付１３はいずれも木材で形成されているた
め、温度、湿度等の環境変化により反りや捩れが生じる
と、これら両者間に隙間ができ、外観上見苦しいという
不都合を有している。

また、この隙間は上前板４の全長に亘って不均一で極部
的に著しく大き々隙間が生じた場合には、上前板４の下
面と鍵盤蓋奥付１３の上面を再加工して平坦面にする必
要があるが、このような補修作業は面倒であるばかりか
、加工後再塗装する必要があるため、一般家庭での補修
を困難にしている８ このような事情から第２図に示すように上前板゛　４の
下面に前端部を下方に折曲させた上前塵１８を取付け、
この上前塵１８と鍵盤蓋奥１０との間に生じる隙間を外
装体の前方から見えないようにしたり、あるいはまた第
３図に示すように鍵盤蓋奥１０の後端部下面に補強金具
１９を取付けて鍵盤蓋奥１０の反りを矯正し、隙間を少
なくして目立たなくするなど種々の工夫が施されている
。しかし、このようなものにおいても上前塵１８．補強
金具１９の製作および取付は作業は面倒で、しかも上前
塵１８にあっては他の外゛装部材と同一の塗装を必要と
するため製造コストが増大するという不都合を有してい
る。

この発明は上述したような点に鑑みてなされたもので、
一方が他方に対して分１ｉ、’Ｉｔ可能に接合する２つ
の木製部材間に介在されることにより、これら両者間の
隙間を実質的になくし、外装体の外観品質を向上させる
ようにしたピアノ用隙間吸収部材を提供するもので、そ
の特徴とするところは、羊毛等からなりクッション性を
有す不フェルトと、このフェルトの少なくとも一表面に
配設された熱可塑性フィルｉとで構成したことにある。

以下、この発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説
明する。

第４図はこの発明に係る隙間吸収部材をアップライトピ
アノの上前板と鍵盤蓋奥付との間に介在させた場合の一
実施例を示す正面図、第５図は第４図Ｖ−Ｖ線断面図、
第６図は要部拡大断面図である。なお、図中第１図と同
一の構成部材に対しては同一符号を以って示し、その説
明を省略する。

上前板２０は３枚の板、すなわち中央に位置する中央板
２１Ａと、この中央板２１Ａの両側にそれぞれ位置すΣ
端板２１Ｂ　、　２１Ｃとで゛はぼ平板状に形成され、
外装体１の前面上半部を被っている。前記中央板２１Ａ
と各端部２１Ｂ　、　２１Ｃ゛とは略土形の金具２２に
よって一体的に連結され、その連結部には外装体１丙の
音を外部前方に逃す隙′間２３が設けられている。この
゛隙間２゛３は上゛前板２０の高さ方向全長に亘って設
けられ、これに対応して前記金具２２に複数個の透孔２
４が適宜な間隔をおいて形成されている。したがって、
上前板２０を開かない状態においても凌る程度の音をピ
デノの前方に放射させ得、これによって音質の改善を図
ることができ、さらに音質を一層向上させたい場合には
上前板２０を開けばよい。

前記上前板２０′と鍵盤蓋奥付１３との間には隙間吸収
部材２７が介在されている。この隙間吸収部材２７はク
ッション性を有する羊毛等のフェルト２８と、このフェ
ルト２８の上下面にそれぞれ熱融着された熱可塑性フィ
ルム２９Ａ　、　２９Ｂとで構成されている。前記フェ
ルト２８は環境変化による反り、捩れ等によって上前板
２０と鍵盤蓋奥付１３との間に生じる隙間の最大値とほ
ぼ等しいかもしくはそれ以上の厚さを有している。前記
熱可塑性フィルム２９Ａ　、　２９Ｂは、前記フェルト
２８が上前板２０の重量（９〜１２’Ｋｙ）を長期間受
けると、該フェルト２８の表面繊細が上前板２０の下面
および鍵盤蓋奥付１３の上面に塗布されている。

ラッカー塗料にどυシ付くのを防止するためのもので、
厚さ４０Ｂ程度の例えばアイオノマー樹脂フィルムが使
用され、熱融着の条件としては１５０Ｃ〜１７０′Ｃ９
圧力４〜５に２／Ｃｒｎ２で５〜１０秒圧締される。そ
して、前記隙間吸収部材２７は上側の熱可塑性フィルム
２９Ａの表面に接着された両面接着テープ（図示せず）
によって前記上前板２０の下面に１着される。この場合
、上側の熱可塑性フィルム２９Ａについてはかならずし
も必要ではなく、フェルト２８を両面接着テープで直接
上前板２０の下面に接着固定してもよい。すなわち、熱
可塑性フィルムはフェルト繊維がとびり付き、それがピ
アノの外部から通常の姿勢（無理に見ようとしない姿勢
）において見えては困る側の木製部材、本例では鍵盤蓋
奥付１３に対応するフェルト２８の面に配設されるもの
である。

かくしてこのような構成からなる隙間吸収部材２７によ
れば、上前板２０と鍵盤蓋奥付１３との間にその全長に
亘って生じる不均一な隙間をフェルト２８のクッション
性を利用してうずめるようにしているので、外装体１の
外観上の見苦しさをなくすことができる。また、上前板
２０が反ったり捩れたりしても削り合わせによって隙間
をなくす必要がないため、上前板２０の下面の高精度な
平面度および平滑度を要求されず、したがって製作が容
易でコスト低減を図ることができる。しかも隙間吸収部
材２７は第２図および第３図に示した上前塵１８．補強
部材１９等に比べて安価で、一般家庭等においても必要
に応じて簡単に取付けることができ、取扱いが容易であ
る６ なお、上記実施例はアップライトピアノの上前板２０と
鍵盤蓋奥付１３との間に隙間吸収部材２７を介在させた
場合について説明したが、この発明はこれに限らず電気
ピアノの上前板と鍵盤蓋奥との間に介在させてもよく、
また下前板と前土台との間等２つの分離可能な木製部材
間で一方の荷重が常に他方に加わる部材同士の接合面間
に介在させ得るものである。

以上説明したようにこの発明に係るピアノ用隙間吸収部
材は、クッション性を有するフェルトと、このフェルト
の少なくとも一表面に配設された熱可塑性フィルムとで
構成され、外装体を構成する２つの分離可能な木製部材
の接合面間に介在されるものであるため、両木製部材間
の隙間を実質的に吸収でき、ピアノの外観品質を向上さ
せることができる。また、隙間吸収部材は構造が簡単で
安価である上、一般家庭等で容易に取付けることができ
、木製部材の削り合わせあるいは上前塵、補強部材等の
使用を不要にするなど、その効果は非　　　□常に大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は上前板取付は構造の従来例を示す一部破断側面
図、第２図および第３図は同じく他の従来例を示す要部
側面図、第４図はこの発明に係る隙間吸収部材をアップ
ライトピアノの上前板と鍵盤蓋奥付との間に介在させた
場合の一実施例を示す正面図、第５図は第４図Ｖ−Ｖ線
断面図、第６図は要部拡大断面図である。 １・・・・外装体、４・・・・上前板、５・・・・下前
板、１０・・・拳鍵盤蓋奥、１３・・・・鍵盤蓋奥付、
２０・・・・上前板、２７・・・−９−、、Ａ ・隙間吸収部材、２８・・・・フェルト、２９Ａ。 ２９Ｂ・壷・・熱可塑性フィルム。 特許出願人　　日本楽器製造株式会社 代理人　山川政綱（ほか１名） −ｔ０−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. フェルトと、このフェルトの少なくとも一表面に配設さ
   れた熱可塑性フィルムとから成り、外装体を構成する２
   つの分離可能な木製部材間に介在されることを特徴とす
   るピアノ用隙間吸収部材。