JPS596347A - ガイドシユ−用鋳造合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、特に耐熱衝撃性、高温耐酸化性、および高
温耐摩耗性にすぐれ、これらの特性が要求される継目無
鋼管製造用熱間傾斜圧延機のガイドシューとして使用す
るのに適した鋳造合金に関するものである。

一般に、熱間傾斜圧延機は、上下位置に配した２個の樽
形傾斜ロール、左右位置に配したガイドシュー、および
前面中心位置に配したプラグを備え、この間に１１５０
〜１２５０Ｃに側熱された丸ビレットを供給し、前記樽
形傾斜ロールとプラグによＶ熱間穿孔圧延して継目無鋼
管を製造するものである。仁の場合、この素管は楕円形
を呈しながら成形されることになるが、この素管の外径
および肉厚を一定に調整するために設けられたのがガイ
ドシューである。

したがって、素管は螺旋状忙回転前進しながらガイドシ
ューの表面と摺動するため、高温に加熱された素管と接
触するガイドシューは、熱伝導による急速加熱と冷却水
による急冷の繰返し、並びに大きな応力負荷状態での転
がり摺動摩擦にさらされることになる。

従来、このような苛酷な条件下で使用に供されるガイド
シューの製造１ｃは、Ｆｅ−２３％Ｃｒ−３％Ｎｉ系や
Ｆｅ−２６９６Ｃｒ−２％Ｎｉ系などの高Ｃｒ低Ｎｉ耐
熱耐摩耗性合金鋼や、Ｆｅ　−１％Ｃ−２０％Ｃｒ−７
％Ｎ＋　−５９ｂ　Ｃｏ　−５％Ｃｕ糸やＮｉ−１％Ｃ
−１５％Ｃｒ−５％Ｍｏ系などの鋳造合金等が使用され
ているが、これらの合金のあるものは、高温耐酸化性不
足が原因で高温加熱された素管の表面に発生したスケー
ルや鋼片がその表面に焼付き、これが原因で鋼管の表面
に疵がついて製造歩留を悪くしたり、また、あるものは
局部的高温加熱と水冷の繰返しによる熱衝撃に耐えられ
ず、割れが生じたり、さらに、あるものは高温における
副摩耗性不足−が原因で短い使用寿命しか示さないなど
、これらのガイドシューに要求される耐熱衝撃性、高温
耐酸化性、および高温耐摩耗性を兼ね備えた合金は未だ
開発されていないのが現状である。

本発明者等は、上述のような観点から、継目無鋼管製造
用熱間傾斜圧延機のガイドシス−に要求される特性をす
べて兼ね備えた鋳造合金を得べく研究を行なラフｙ結果
、Ｃ：　０．５５〜１．９％、ｓｌ二０．１〜３％、Ｍ
ｎ　：　０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９％、Ｎｉ：２
５〜４６％、Ｔｌ：０．０１〜４．５％、Ａ／＝０．０
１〜４．５％、Ｗ：０．１〜８％、Ｍｏ：０．１〜９％
を含有し、さらに必要に応じてＮ：０．００５〜０．２
％と、Ｎｂ　：　０．０１〜１．５％およびＴａ　：　
０．０１〜１．５％ノうちの１種または２種と、　Ｂ　
：　０．００１〜０．２％およびＺｒ　：　０．００１
〜Ｏ−２％のうちの１種または２８ＩＩとからなる群か
ら選んだ少なくとも１種を含有し、残りがＦｅと不可避
不純物からなる組成（以上重量％）をもった鋳造合金は
、すぐれた耐熱衝撃性、高温耐酸化性、および高温耐摩
耗性を兼ね備え、したがってこれらの特性が要求される
熱間傾斜圧延機のガイドシューとして使用した場合に、
きわめて長期に亘ってすぐれた性能を安定的に発揮する
という知見を得たのである。

この発明は上記知見にもとづいてなされたものであって
、以下に成分組成範囲を１虻の通りに限足し九理由を説
明する。

ａｌ　　Ｃ Ｃ成分には、高温で素地中に固溶する一方、Ｃｒ。

Ｗ、Ｍｏ＋Ｔ１．Ｎｂ、およびＴａなどと結合してＭｙ
Ｃｓ　。

ＭＣ、およびＭ２ＩＩ０６型などの炭化物を形成し、も
って強度と硬さの向上をはかり、この結果としてすぐれ
た耐摩耗性のほか、溶接性および鋳造性を確保する作用
があるが、その含有量が０．５５％未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方１．９％を越えて含有させ
ると、炭化物の析出が多くなるばかりでなく、その粒径
が粗大化して靭性が低下し、急熱急冷による熱衝撃に耐
えられなくなることから、その含有量を０．５５〜１．
９％と足めた。

（ｂｌ　　５ｔ Ｓｉ成分には、Ｃｒと共に耐熱性を向上　させる作用が
あるほか、脱酸作用並びに溶湯の流動性を改善して鋳造
性を向上させる作用、があり、さらに高温強度も改善す
る作用があるが、その含有量が０．１％未満では前記各
作用に所望の効果が得られず、一方３％を越えて含有さ
せると、Ｃｒとの関連において靭性および溶接性が低下
するようになることから、その含有量を０．１〜３％と
足め九。

なお、Ｓｌ成分祉、これを脱酸剤として使用した場合な
ど不可避不純物として０．１％未満の範囲で含有する場
合があるが、この場合には、不可避不純物含有量を含め
、全体含有量が０．１９６以上になるようにすればよい
。

（ｃｌ　　Ｍｎ Ｍｎ成分にｔｉ、Ｎｉと共に素地　に固溶してオーステ
ナイトを安定化させ、また耐熱衝撃性および高温耐摩耗
性を向上させる作用があり、かつ脱酸作用も合せもつが
、その含有量が０．１％未満では所望の作用効果を確保
することができず、一方２％を越えて含有させると、高
温耐酸化性が劣化するようになることから、その含有量
を０．１〜２％と足めた。

なお、Ｍｎ成分も、Ｓｉ成分と同様に脱酸剤などとして
使用した場合、不可避不純物と゛じて０．１％未満の範
囲で含有する場合があるが、この場合も不可避不純物含
有量を含め、全体含有量が０．１％以上になるように成
分調整すればよい。

（ｄｌ　　Ｃｒ Ｃｒ成分には、その一部が素地に固浴し、残ジの部分が
炭化物を形成して合金の硬さを向上させ、もって高温耐
摩耗性を改善するほか、高温耐酸化性をも同上させる作
用があるが、その含有量が２８％未満で鉱所望の作用効
果が得られず、一方３９％を越えて含有させると耐熱衝
撃性が低下するようになることから、その含有量を２８
〜３９％と定めた。

ｔｅｌ　　Ｎｉ Ｎ１成分には、オーステナイト地を安定にして耐熱衝撃
性および靭性を高めるｔｌか、八！およびＴＩと結合し
て金属間化合物ｌＮ１５（Ａ／、Ｔｉ）ｌを形成し、合
金の高温強度および高温耐摩耗性を改善し、さらにＣｒ
と共に高温耐酸化性を向上させる作用がめるが、その含
有量が２５％未満では前記作用に所望の効果が得られず
、一方４９％を越えて含有させてもより一層の改善効果
は見られず、経済性をも考慮して、その含有量を２５〜
４９％と駕めた。

＜ｆＪ　　Ｔｉ Ｔｉ成分には、素地の結晶粒の成長を抑制するばかりで
なく、むしろこの結晶粒を微細化し、かつＭＣ型の炭化
物および窒化物、さら罠上記のようＫ　Ｎｉｓ　（Ａｎ
　、　ＴＩ　）の金属間化合物を形成して、高温強度お
よび高温耐摩耗性を向上させる作用があるが、その含有
量が０．０１％未満で社前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方４．５％を越えて含有させると、高温における
炭化物形成が促進されて、合金の靭性が低下し、さらに
高温での酸化物の生成も顕著となって高温耐酸化性の劣
化をまねくようになることから、その含有ｊｌを０．０
１〜４．５％と足めた。

（ｇｌ　　ＡＩ ｋｌ成分には、Ｃｒとの共存において高温での耐酸化性
および耐食性を改善し、さらに上記のようにＮｉおよび
Ｔｉと結合してＮｉｓ　（Ａ１．　Ｔｉ　）の金属間化
合物を形成するほか、窒化物を形成して高温強度および
耐摩耗性を一段と高め、かつ耐熱衝撃性および靭性を向
上させる作用があるが、その含有量が０．０１％未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方４．５％を越
えて含有させると、溶湯の流動性および鋳造性が低下し
て製造が困難となるばかりでなく、靭性および溶接性も
低下して実用的でなくなることから、その含有量を０．
０１〜４．５％と足めた。

（ｈＪ　　　Ｗ Ｗ成分にも、素地中に固溶すると共にＣと炭化物を形成
して高温硬さおよび耐摩耗性を改善する作用があるが、
その含有量が１１％未満では所望の作用効果が得られず
、一方８％を越えて含有させると、耐摩耗性は向上する
ようになるが、靭性および耐熱衝撃性が劣化するように
なることがら。

その含有１ｔｔ−ｏ、ｉ〜８％と定めた。

ｌｉｔ　　Ｍ。

Ｍｏ成分には、Ｗと同様に、特に高温耐摩耗性を向上さ
せる作用があるが、その含有量が０．１％未満では所望
のすぐれた高温耐摩耗性を得ることができず、一方９％
を越えて含有させると、Ｗと同様に靭性および耐熱衝撃
性が劣化するようになることから、その含有量管０．１
〜９％と定めた。

す）　　Ｎ Ｎ成分には、その一部がオーステナイト素地に固溶して
、これを安定化すると共に、残りの部分が金属窒化物を
形成して高温強度を一段と向上させる作用があるので、
特に高温強度が要求される場合に必要に応じて含有され
るが、その含有量が０．００５％未満で杜、より一層の
高温強度改善効果が見られず、一方０．２％を越えて含
有させると、窒化物量が増大するばかりでなく、窒化物
粒子の粗大化が起って脆化し、耐熱衝撃性が劣化するよ
うになることから、その含有量ｔ−ｏ、ｏ　ｏ　ｓ〜０
．２％と駆足した。

（ｋｌ　　ＮｂおよびＴａ これらの成分には、特に素地の結晶粒の成長を抑制し、
かつＭＣ型の炭化物および窒化物を形成して、高温強度
および高温耐摩耗性をさらに一段と向上させる均等的作
用があるので、これらの特性が特に必要とされる場合に
必要に応じて含有されるが、その含有量がそれぞれ０．
０１％未満で蝶前記向上′作用に所望の効果が得られず
、一方１．５％を越えてそれぞれ含有させると、高温で
の酸化物の生成が著しくなるなどの高温耐酸化性の劣化
をもたらし、さらに炭化物の形成が多くなり過ぎて靭性
卦よび耐熱衝撃性の劣化をもたらすことから、それぞれ
の含有１ｉｖｏ、ｏｔ〜１．５％と足めた。

（ＩＩ　　ＢおよびＺｒ これらの成分には、高温強度、高温耐摩耗性、耐熱衝撃
性、および高温耐酸化性をより一層向上させる均等的作
用があるので、必要に応じて含有されるが、その含有量
がそれぞれ０．００１％未満では所望の同上効果が得ら
れず、一方０．２％を越えて含有させると、靭性、耐熱
衝撃性、さらには鋳造性および溶接性の劣化をきたすよ
りになることから、それぞれの含有量を０．００１〜０
．２％と足めつぎに、この発明の鋳造合金を実施例によ
り比較例と対比しながら説明する。

実施例 通常の高周波溶解炉を用い、それぞれ第１表に示される
通りの成分組成をもった溶湯を大気中溶解し、ついで砂
型に鋳造することによって、本発明鋳造合金１〜３０、
比較鋳造合金１〜１１％および従来鋳造合金１．２の各
種試験片をそれぞれ製造し、これらの試験片を用いて、
硬さ測足試験、常温シャルピー衝撃試験、大越式金属間
摩耗試験、および実機の急速加熱および急速冷却の繰返
しに近い条件での熱衝撃試験をそれぞれ行なった。

なお、硬さ測足試験は常温、９００　Ｃ，および１００
０ｔｌ：におけるビッカース硬さを測足することにより
行ない、また大越式金属間摩耗試験は、相手材：　５Ｕ
Ｊ−２（ＨＲＣ：　５７以上）、荷重：　１８．２〜、
摩擦速度：　０．０８３ｍ／ｓｅｅ　の条件で、かつ常
温乾燥状態で行ない、これらの結果から比摩耗鍛を算出
した。さもに熱衝撃試験は、一方端面の中６部に直径：
１０鮪φの球面凹みを形成した１２課Ｘ１２１ＪＩＸ３
０鵡の角柱状試験片を用い、この試験片の球面凹みを、
酸素−プロパンガスバーナにより３０秒間加熱して、そ
の温度を約９００℃とした後、１■ちに噴霧水を２０秒
間吹付けて、その温度を約２０００とする工程を１サイ
クルとし、これを繰返し行ない、３回ごとに前記球面凹
みを螢光探傷法を用りて観察し、割れが発生するまでの
サイクル数を測足することにより行なった。

これらの試験結果を第２表に合せて示した。なお、ｌＢ
２表の割れ発生までのサイクル数の欄における］３０以
以上上、３０サイクルの繰返し熱衝撃試験でも球面凹み
に割れ発生が見られないものである。

第２表に示される結果から、本発明鋳造合金１〜３０は
、いずれも従来鋳造合金１，２に比して、きわめてすぐ
れた常温および高温硬さを有し、かつ常温靭性、耐摩耗
性、および耐熱衝撃性にもすぐれていることがわかる。

このように本発明鋳造合金１〜３０は、いずれもすぐれ
た常温および高温硬さ、靭性、耐摩耗性、耐熱衝撃性を
兼ね備えているのに対して、構成成分のうちのいずれか
の成分（※可表示）の含有量がこの発明の範囲から外れ
た組成を有する比較鋳造合金１〜１１においては、これ
らの特性のうち少なくともいずれかの特性が劣ったも・
のになっている。

上述のように、この発明の鋳造合金は、特に、すぐれた
耐熱性、耐摩耗性、および耐熱衝撃性を具備しているの
で、これらの特性が要求される継目無鋼管製造用熱間傾
斜圧延機（穿孔機も含む）のガイドシューとして使用し
た場合、きわめて長期に亘って安定的性能を発揮するな
ど工業上有用な特性を有するのである。

出願人　三菱金属株式会社 代理人　　富　　１）　和　　夫

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １１）　　Ｃ：　０．５５〜１．９％、Ｓｔ　：　０．
   １〜３　％　、Ｍｎ：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９
   ％、Ｎｉ：２５〜４９％、Ｔ１：０．０１〜４．５％、
   Ａ１０．０１〜４．５％、Ｗ：０．１〜８％、Ｍｏ：０
   ．１〜９％を含有し、残りがＦｅ　　と不可避不純物か
   らなる組成（以上重量％）を有することを特徴とする継
   目無鋼管製造用熱間傾斜圧延機のガイドシュー用鋳造合
   金。 （２）　Ｃ：０．５５〜１．９％、Ｓｉ　：　０．１〜
   ３　％　、　Ｍｎ：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９％
   、Ｎｌ：２５〜４９％、Ｔｉ　：　０．０１〜４．５％
   、ＡＩ：　０．０１〜４．５％、Ｗ：０．１〜８％、Ｍ
   ｏ：０．１〜９％を含有し、さらにＮ：０．００５〜０
   ．２　　％を含有し、残りがＦｅ　　と不可避不純物か
   らなる組成（以上重量％）ｔｌ−有することを特徴とす
   る継目無鋼管製造用熱間傾斜圧延機のガイドシュー用鋳
   造合金。 １３１　　　　Ｃ：　　０．５　５　〜１．９　９６　
   、　　Ｓｉ　　：　　０．１　〜３　　％　　、　Ｍｎ
   ：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９％、Ｎｉ：２５〜４
   ９％、Ｔｉ：０．０１〜４．５％、ＡｌＯ，０１〜４．
   ５％、Ｗ：０．１〜８％、Ｍｏ　：　０．１〜９％を含
   有し、さらにＮｂ　：　０．０１〜１．５％およびＴＩ
   Ｌ　：　０．０１〜１．５％のうちの１種または２種を
   含有し、残りがＦｅ　　と不可避不純物からなる組成（
   以上重量％）を有することを特徴とする継目無鋼管製造
   用熱間傾斜圧延機のガイドシュー用鋳造合金。 （４７Ｃ：　０．５５〜１．９％、ＳＩ　：　０．１〜
   ３％、　Ｍｎ　：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９％、
   Ｎｉ：２５〜４９％、Ｔｉ：０．０１〜４．５％、Ａ／
   ：０．０１〜４．５％、ｗ：ｏ、ｉ〜８％、Ｍｏ：０．
   １〜９％を含有し、さらＫＢ：０．００１〜０．２％お
   よびＺｒ　：　０．００１〜０．２％のうちの１ｓｔた
   け２種を含有し、残りがＦｅと不可避不純物からなる組
   成（以上型ｉ％）を有することを特徴とする継目無鋼管
   製造用熱間傾斜圧延機のガイドシュー用鋳造合金。 （５）　　Ｃ：　　０．５　５〜１．９％、Ｓｔ：０．
   １〜３％、　Ｍｎ　：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９
   ％、Ｎｔ：２５〜４９％、Ｔｉ：０．０１〜４．５％、
   ＡＪ：０．０１〜４．５％、Ｗ：０．１〜８％、Ｍｏ　
   ：　０．１〜９％を含有し、さらにＮ：０．００５〜０
   ．２％と、Ｎｂ：０．０１〜１．５％およびＴａ：０．
   ０１〜１．５％のうちの１種または２種を含有し、残り
   がＦｅと不可避不純物からなる組成（以上重量％）を有
   することを特徴とする網目無鋼管製造用熱間傾斜圧延機
   のガイドシュー用鋳造合金。 ＋６１　　Ｃ：　０．５５〜１．９％、８ｉ　：　０．
   １〜３％、Ｍｎ：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９％、
   Ｎｉ：２５〜４９％、Ｔｌ　：　０．０１〜４．５％、
   Ａ７：０．０１〜４．５％、ｗ：ｏ、ｉ〜８％、Ｍｏ　
   ：　９．１〜９％を含有し、さらにＮ：０．００５〜０
   ．２％と、Ｂ：０．００１〜０．２％およびＺｒ　：　
   ０．００１〜０．２％のうちの１１１！または２ａ！を
   含有し、残りがＦｅと不可避不純物からなる組成（以上
   重量％）を有することを特徴とする継目無鋼管製造用熱
   間傾斜圧延機のガイドシュー用鋳造合金。 ＋７１　　　Ｃ：　　０．５　５〜１．９％、　Ｓｉ：
   ０．１　〜３　％、Ｍｎ　：０．１〜２％、Ｃｒ：２　
   ８〜３　９％、Ｎｉ：２５〜４９％、　Ｔｉ　：０．０
   　１〜４．５％、ＡＩ：０．０１〜４．５％、Ｗ：０．
   １〜８％、Ｍｏ　：　０．１〜９％を含有し、さらにＮ
   ｂ　：　０．０１〜１．５％およびＴａ　：　０．０１
   〜１．５％のうちの１種または２種と、Ｂ：０．００１
   〜０．２％およびＺｒ：０．００１〜０．２％のうちの
   １種または２種とを含有し、残りがＦｅと不可避不純物
   からなる組成（以上重量％）を有することを特徴とする
   継目無鋼管製造用熱間傾斜圧延機のカイトシュー用鋳造
   合金。 ＋８１　　Ｃ：　０．５５〜１．９　％、Ｓｉ：０．１
   〜３％、Ｍｎ：０．１〜２％、Ｃｒ：２８〜３９９％％
   Ｎ１　：２５〜４９％、Ｔｉ：０．０１〜４．５％、Ａ
   Ｊ：０．０１〜４．５％、Ｗ：０．１〜８％、Ｍｏ：０
   ．１〜９％を含有し、さらにＮ：０．００５〜０．２％
   と、Ｎｂ：０．０１〜１．５％卦よびＴａ：０．０１〜
   １．５％のうちの１穐または２種と、Ｂ　：　０．００
   １〜０．２％およびＺｒ　：　０．００１〜０．２％の
   うちのｌａｌまたは２種とを含有し、残りがＦｅと不可
   避不純物からなる組成（以上重量％）を有することを特
   徴とする継目無鋼管製造用熱間傾斜圧延機のガイドシュ
   ー用鋳造合金。