JPS595605B2 - スチレン−アクリロニトリル共重合体の製造方法 - Google Patents
スチレン−アクリロニトリル共重合体の製造方法Info
- Publication number
- JPS595605B2 JPS595605B2 JP11824675A JP11824675A JPS595605B2 JP S595605 B2 JPS595605 B2 JP S595605B2 JP 11824675 A JP11824675 A JP 11824675A JP 11824675 A JP11824675 A JP 11824675A JP S595605 B2 JPS595605 B2 JP S595605B2
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- JP
- Japan
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- polymerization
- styrene
- mol
- acrylonitrile
- acrylonitrile copolymer
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- Expired
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- Polymerization Catalysts (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、スチレン・アクリロニトリル共重合体を製造
するにあたり、重合開始剤として有機過酸化物を使用す
ることにより、生成するスチレンアクリロニトリル共重
合体の平均分子量を一定にしてその物性を悪化すること
なく、単位時間あたりの生産量を増大せしめる方法に関
するものである。
するにあたり、重合開始剤として有機過酸化物を使用す
ることにより、生成するスチレンアクリロニトリル共重
合体の平均分子量を一定にしてその物性を悪化すること
なく、単位時間あたりの生産量を増大せしめる方法に関
するものである。
周知の如く、スチレン系樹脂例えばポリスチレン、ゴム
変性ポリスチレン等はスチレン系単量体またはゴム状重
合体を溶解したスチレン系単量体を加熱するか、または
ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物あるいはア
ゾビスイソブチリロニトリル等のジアゾ化合物を重合開
始剤として添加して重合せしめて製造している。
変性ポリスチレン等はスチレン系単量体またはゴム状重
合体を溶解したスチレン系単量体を加熱するか、または
ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物あるいはア
ゾビスイソブチリロニトリル等のジアゾ化合物を重合開
始剤として添加して重合せしめて製造している。
これらの周知の方法により、一定容量の重合槽を用いて
単位時間あたりの生産量を増大せしめるためには重合温
度を上げるか、触媒の添加量を増加して重合速度を大き
くする方法が考えられるが、従来広く知られている如く
、重合温度の上昇または触媒添加量の増加により生産性
が増大する反面、得られるスチレン系樹脂の平均分子量
の低下をもたらし、生成した樹脂の物性を悪化せしめる
。その為、一定容量の重合槽を用いて生産性の向上をは
かることは物性面から大きな制約を受け、生産能力の限
界付近で連続運転をしている場合、物性を悪化すること
なく生産性の向上をはかることは困難であり、新規工場
の建設または増設を図る必要があつた。本発明は既存の
装置自体には何ら変更を加えることなく、触媒添加によ
り生産量の増大と物性の改良を目的とするものである。
すなわち、本発明はスチレン系単量体60〜90%(重
量)とアクリロニトリル10〜40%(重量)を塊状重
合法または溶液重合法を用いて共重合せしめるにあたり
、下記の構造式(1)または(2)を有する有機過酸化
物の少なくとも1種をスチレン系単量体とアクリロニト
リルから成る混合物1モルに対し2×10−6モルない
し2×10−5モルを添加し、温度135℃ないし18
0℃で重合することを特徴とするスチレン・アクリロニ
トリル共重合体の製造方法に係るものである。
単位時間あたりの生産量を増大せしめるためには重合温
度を上げるか、触媒の添加量を増加して重合速度を大き
くする方法が考えられるが、従来広く知られている如く
、重合温度の上昇または触媒添加量の増加により生産性
が増大する反面、得られるスチレン系樹脂の平均分子量
の低下をもたらし、生成した樹脂の物性を悪化せしめる
。その為、一定容量の重合槽を用いて生産性の向上をは
かることは物性面から大きな制約を受け、生産能力の限
界付近で連続運転をしている場合、物性を悪化すること
なく生産性の向上をはかることは困難であり、新規工場
の建設または増設を図る必要があつた。本発明は既存の
装置自体には何ら変更を加えることなく、触媒添加によ
り生産量の増大と物性の改良を目的とするものである。
すなわち、本発明はスチレン系単量体60〜90%(重
量)とアクリロニトリル10〜40%(重量)を塊状重
合法または溶液重合法を用いて共重合せしめるにあたり
、下記の構造式(1)または(2)を有する有機過酸化
物の少なくとも1種をスチレン系単量体とアクリロニト
リルから成る混合物1モルに対し2×10−6モルない
し2×10−5モルを添加し、温度135℃ないし18
0℃で重合することを特徴とするスチレン・アクリロニ
トリル共重合体の製造方法に係るものである。
本発明において使用しうる上記(1)〜(2)に記載し
た有機過酸化物としては、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ターシヤリーブチルパーオキシ)ヘキシン(3)s
および1,1−ジターシヤリーブチルパーオキシ一3,
3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
た有機過酸化物としては、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ターシヤリーブチルパーオキシ)ヘキシン(3)s
および1,1−ジターシヤリーブチルパーオキシ一3,
3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
これら以外の有機過酸化物、例えばラウロイルパーオキ
サイド.キユメンハイドロパーオキサイド、ターシヤリ
ーブチルパーオキシベンゾエート等のように分子内に水
酸基を有する化合物、または、−CO−0一結合を有す
る化合物は、本発明には使用しえない。これらの有機過
酸化物は重合開始剤としては有効であり重合速度を増大
するが、生成する重合物の平均分子量を低下させ、その
為、樹脂の実用物性が悪くなり、実用に供しえないこと
が明らかとなつた。
サイド.キユメンハイドロパーオキサイド、ターシヤリ
ーブチルパーオキシベンゾエート等のように分子内に水
酸基を有する化合物、または、−CO−0一結合を有す
る化合物は、本発明には使用しえない。これらの有機過
酸化物は重合開始剤としては有効であり重合速度を増大
するが、生成する重合物の平均分子量を低下させ、その
為、樹脂の実用物性が悪くなり、実用に供しえないこと
が明らかとなつた。
重合物の平均分子量の低下を防止するには、触媒の添加
量を減少するか重合温度を下げる必要があるが、そのよ
うな方法をとれば重合速度は減少し、所期の目的である
平均分子量を低下させずに生産性を向上することは期待
できない。本発明において用いる有機過酸化物は、この
相反する要求を満足する触媒であり従来知られてなかつ
た性質を有するものであり、これらを単独まノたは二種
を併用してもよく、その添加量はスチレン系単量体とア
クリロニトリルから成る混合物1モルに対し2×104
5モルないし2×16−5モルである。
量を減少するか重合温度を下げる必要があるが、そのよ
うな方法をとれば重合速度は減少し、所期の目的である
平均分子量を低下させずに生産性を向上することは期待
できない。本発明において用いる有機過酸化物は、この
相反する要求を満足する触媒であり従来知られてなかつ
た性質を有するものであり、これらを単独まノたは二種
を併用してもよく、その添加量はスチレン系単量体とア
クリロニトリルから成る混合物1モルに対し2×104
5モルないし2×16−5モルである。
ここで2×10−6モル以下では実質的な効果がなく、
一方2×10モル以上では重合速度が大きくなりすぎ、
反応のコントロールが困難である。本発明の実施におけ
る重合温度は135℃以上180℃以下である。
一方2×10モル以上では重合速度が大きくなりすぎ、
反応のコントロールが困難である。本発明の実施におけ
る重合温度は135℃以上180℃以下である。
135℃以下の温度では生産性の向上に寄与する割合が
少なく、また180℃以上では生成重合物の平均分子量
の低下が大きい上に、反応熱の除去等の制御が困難とな
る。
少なく、また180℃以上では生成重合物の平均分子量
の低下が大きい上に、反応熱の除去等の制御が困難とな
る。
本発明において用いるスチレン系単量体としてはスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の単独また
は混合物である。なお、本発明においてはエチルベンゼ
ン、メチルエチルケトン等の通常の溶剤は適宜使用する
ことができる。スチレン−アクリロニトリル共重体を製
造するに際し、本発明の実施に最も適した重合方法は二
個以上の重合槽が直列に連結した槽連続多段反応器によ
る塊状重合が好ましい。重合槽が二個の場合は、第一段
目の槽の反応温度を135℃ないし160℃の範囲内に
設定し、単量体より重合体への転化率を25ないし60
%に抑え、第二段目の重合槽の温度を145℃ないし1
80℃に設定して転化率75ないし90%とするのがよ
く、重合槽が三個の場合は、第一段目の槽の転化率を5
0%以下に抑え、第三段目の槽の転化率を75%以下と
するのが好ましい。
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の単独また
は混合物である。なお、本発明においてはエチルベンゼ
ン、メチルエチルケトン等の通常の溶剤は適宜使用する
ことができる。スチレン−アクリロニトリル共重体を製
造するに際し、本発明の実施に最も適した重合方法は二
個以上の重合槽が直列に連結した槽連続多段反応器によ
る塊状重合が好ましい。重合槽が二個の場合は、第一段
目の槽の反応温度を135℃ないし160℃の範囲内に
設定し、単量体より重合体への転化率を25ないし60
%に抑え、第二段目の重合槽の温度を145℃ないし1
80℃に設定して転化率75ないし90%とするのがよ
く、重合槽が三個の場合は、第一段目の槽の転化率を5
0%以下に抑え、第三段目の槽の転化率を75%以下と
するのが好ましい。
上記条件下における重合生成物は本発明に用いる有機過
酸化物を添加しなかつた樹脂に比較して、平均分子量が
一定の条件の下で、物性は良好である。すなわち、本発
明は既存の装置を用い単位時間あたりの生産量の増加を
もたらすのみならず、物性的にも良好なスチレン−アク
リロニトリル共重合体の製造を可能ならしめたものであ
りその工業的意義は極めて顕著である。次に本発明の実
施例および参考例を示す。
酸化物を添加しなかつた樹脂に比較して、平均分子量が
一定の条件の下で、物性は良好である。すなわち、本発
明は既存の装置を用い単位時間あたりの生産量の増加を
もたらすのみならず、物性的にも良好なスチレン−アク
リロニトリル共重合体の製造を可能ならしめたものであ
りその工業的意義は極めて顕著である。次に本発明の実
施例および参考例を示す。
実施例および比較例
スチレン73%(重量)とアクリロニトリル27%(重
量)から成る単量体溶液84部にメチルエチルケトン8
部とエチルベンゼン8部を加えて調整した原料溶液にス
チレンおよびアクリロニトリルから成る混合物1モルに
対し各有機過酸化物1,4X10″5モルの割合で添加
した試料を内径41mのガラス管に封入し生成したスチ
レンアクリロニトリル共重合体の還元粘度(トルエン中
の濃度0.4W/%で測定温度30(C)が0.95d
1/9となる温度で加熱重合した。
量)から成る単量体溶液84部にメチルエチルケトン8
部とエチルベンゼン8部を加えて調整した原料溶液にス
チレンおよびアクリロニトリルから成る混合物1モルに
対し各有機過酸化物1,4X10″5モルの割合で添加
した試料を内径41mのガラス管に封入し生成したスチ
レンアクリロニトリル共重合体の還元粘度(トルエン中
の濃度0.4W/%で測定温度30(C)が0.95d
1/9となる温度で加熱重合した。
転化率50%付近における重合速度を測定し、無触媒重
合の重合速度を基準として、触媒添加による重合速度の
変化率を算出した。
合の重合速度を基準として、触媒添加による重合速度の
変化率を算出した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 スチレン系単量体60〜90%(重量)とアクリロ
ニトリル10〜40%(重量)を塊状重合法または溶液
重合法を用いて共重合せしめるにあたり、触媒として下
記構造式(1)または(2)を有する有機過酸化物の少
なくとも1種をスチレン系単量体およびアクリロニトリ
ルから成る混合物1モルに対し2×10^−^6モルな
いし2×10^−^5モルを添加し、温度135℃ない
し180℃で重合することを特徴とするスチレン・アク
リロニトリル共重合体の製造方法。 (1)▲数式、化学式、表等があります▼(2)▲数式
、化学式、表等があります▼
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11824675A JPS595605B2 (ja) | 1975-10-02 | 1975-10-02 | スチレン−アクリロニトリル共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11824675A JPS595605B2 (ja) | 1975-10-02 | 1975-10-02 | スチレン−アクリロニトリル共重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5242592A JPS5242592A (en) | 1977-04-02 |
JPS595605B2 true JPS595605B2 (ja) | 1984-02-06 |
Family
ID=14731845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11824675A Expired JPS595605B2 (ja) | 1975-10-02 | 1975-10-02 | スチレン−アクリロニトリル共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS595605B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5953512A (ja) * | 1982-09-22 | 1984-03-28 | Sumitomo Naugatuck Co Ltd | 耐熱分解性に優れる共重合体 |
JPS5962604A (ja) * | 1982-10-01 | 1984-04-10 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 共重合体の製造方法 |
JPS60206810A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-18 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 共重合体の製法 |
JPS60206809A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-18 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 共重合体の製造法 |
JPS60203612A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-15 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 共重合体の製造方法 |
JPH0717716B2 (ja) * | 1986-05-30 | 1995-03-01 | 日本合成ゴム株式会社 | 共重合体の製造方法 |
JP2016098548A (ja) * | 2014-11-21 | 2016-05-30 | 株式会社カネカ | 浴室用床材 |
-
1975
- 1975-10-02 JP JP11824675A patent/JPS595605B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5242592A (en) | 1977-04-02 |
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