JPS5950603B2 - 亜酸化銅の製造方法 - Google Patents

亜酸化銅の製造方法

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JPS5950603B2
JPS5950603B2 JP5433880A JP5433880A JPS5950603B2 JP S5950603 B2 JPS5950603 B2 JP S5950603B2 JP 5433880 A JP5433880 A JP 5433880A JP 5433880 A JP5433880 A JP 5433880A JP S5950603 B2 JPS5950603 B2 JP S5950603B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、塩化第二銅による銅のプリント配線基板のエ
ツチング処理廃液を原料として品質優秀で且つ一定な、
特に顔料特性の優れた亜酸化銅を製造する方法に関する
亜酸化銅は船底塗料の原料、磁器、ガラス等の着色剤、
前側、触媒などとして有用な化合物である。
従来このものの製造方法としては種々の方法が知られて
いるが、このうち隔膜電解法が典型的な例であり、その
他溶融銅に塩素ガスを反応させて塩化第一銅とし食塩水
に溶解するか或いは食塩水中で金属銅に塩素ガスを反応
させて塩化第一銅食塩水溶液としアルカリで沖和した後
加熱して製造する方法(チェコスロバキア特許第105
883号明細書、英国特許第650938号明細書、英
国特許第936922号明細書参照)、塩化第一銅水溶
液に少量の酸を加え炭酸石灰又は酢酸ソーダの如き弱塩
基性物質を加えて製造する方法(特許第98909号明
細書参照)等がある。
しかしながら隔膜電解法は多数の電解槽と原料銅極板と
を使用するために極板の鋳造、電解槽の操作に多くの工
数を要し、しかも金属銅の混入、空気酸化による黒色調
の混入があり、高純度の製品が得られず、しかも巨大粒
子が出来易い欠点がある。
又溶融鋼に塩素ガスを反応させる方法は装置、燃料、排
ガス等に多くの問題があり、食塩水溶液中で塩素ガスを
銅に反応させる方法についても同様の問題と塩化第一銅
溶液の組成を一定に調整することが困難で、これは延い
ては均一は粉末粒子の製品を得ることが出来ない欠点と
なるものである。
更に塩化第一銅水溶液に炭酸石灰又は酢酸ソーダの如き
弱塩基性物質を加えて製造する方法は一定組成の母液が
得がたく製品が不均一でしかも経時安定性が良くないも
のである。
これらの欠点を克服した優れた亜酸化銅の製造方法とし
て、既に本発明者等は、塩化第一銅食塩水溶液とアルカ
リ水溶液より亜酸化銅を製造するに当り、反応系内のP
Hを一定値に保持するように両液を同時に供給しつつ混
合反応させることにより品質優秀で且つ一定な特に顔料
特性の優れた亜酸化銅を製造し得る方法を見出し、得願
昭53−133775号として特許出願中である。
今回上記塩化第一銅食塩水溶液の原料につき種々検討し
た結果、安価に入手出来、処理操作も容易に行なえる塩
化第二銅による銅のプリント配線基板のエツチング処理
排液の一定組成のものが亜酸化銅の製造に用い得ること
を見出し本発明に至ったものである。
即ち本発明は塩化第二銅水溶液を用いる銅板のエツチン
グ処理排液を銅50〜100g/ 1 、食塩230〜
280g/ I及び遊離塩酸0.01〜Log/ 1の
液組成を有する塩化第一銅食塩水溶液となし、次いで反
応系内のPHが8.5〜12.5の範囲内の一定値を保
持するように、該塩化第一銅食塩水溶液とアルカリ水溶
液とを同時に供給しつつ混合反応させることを特徴とす
る亜酸化銅の製造方法である。
ここで銅板のエツチング処理排液から得られる塩化第一
銅食塩水溶液(以下エツチング調整液と記す)というの
は主とじで塩化第一銅(CuCl )と食塩(NaC1
)よりなり通常はNaC1/CuC1のモル比で2又は
それ以上の複塩の水溶液であって、銅50〜100g/
l 、食塩230〜280g/ 1及び遊離塩酸0・
01〜10g/lの濃度の一定の液組成が要求される。
銅濃度50g/ 1未満では製品の収量域は当然とはい
え粒度が大となる傾向があり、100g/ lより大で
は塩化第一銅自体の沈澱が生じ操業上支障を来たすだけ
でなく製品粒度が小さくなる傾向があって好ましくない
ものである。
食塩濃度230g/ 1未満では塩化第一銅の沈澱を生
ずることがあり操業上問題があり、280g/ 1より
高濃度では製品粒度が大となる傾行かあり且食塩の沈澱
が生じ取扱い上好ましくない。
遊離塩酸濃度については0. O1g/ 1以上あれば
オキシ塩化銅の生成を防止し塩化第一銅食塩水の安定化
に役立つので差支えないのであるが極端な高濃度は排液
処理の際多量のアルカリを要し不経済である。
従って上限については10g/l程度で充分である。
又ここで用いる銅板のエツチング処理排液というのは塩
化第二銅水溶液を用いて銅のプリント配線基板のエツチ
ングを行なった処理液(以下基板処理液と記す)で通常
法のものが含まれている。
CuO01〜200g/1 CuClとして 0.1〜50g/1C
uC12として 30〜300g/l遊離
塩酸 3〜100g/ INaC1
’ O〜300g/ 1 その他若干の有機物、Ni、 Zn、 PO;−イオン
等が含まれる。
プリント配線基板のエツチングは塩化第二銅を使用した
場合、次の様な反応機構で行なわれている。
CuC12+Cu−+CuC1+ (未反応CuCL)
この場合CuC1の濃度が高くなると水溶性がなくなり
スラッジが発生する為、CuC1があまり多くならない
程度で使用をやめるか、HClを加えて空気酸化又は過
酸化水素による酸化 CuC1+HCl+空気酸化CuCl2+H20を行な
わせるか、NaC1を加えて塩化第一銅食塩水の型で錯
体を作り水溶性の型にするが、いずれかの方法がとられ
塩化第一銅スラッジの発生がおこらない様にしている。
本発明では、かかる基板処理液を次の2方法のうちいず
れか 1)基板処理液+酸 化→CuC4(Cuを全部(Cu
C,/+CuC4) (HC,/、+02) 第二イ
オンにする)一つの方法、即ち基板処理液中の銅分を酸
化して一旦全て塩化第二銅水溶液となし、次いで食塩の
存在下に金属銅により環元することによるか、基板処理
液をそのまま食塩の存在下に金属銅で還元することによ
って塩化第一銅食塩水溶液にして、更に各々の水溶液の
成分をCu50〜100g/ l 。
NaC1230〜280g/ 1及び遊離HCl0.0
1〜10g/lに調整してエツチング調整液となすもの
である。
本発明は用いる基板処理液の組成は、エツチングを行な
った処理液をそのまま用いることが出来る。
ただしCuClの濃度は空気酸化をうけ順次CuCl2
に変化していることはある。
基板処理液の銅を還元して第一イオンとし、塩化第一銅
食塩水を作る際食塩を必要量添加することが必要である
が、添加する時期はCuClを作る前ならいずれの時期
を選んでもよい、例えば、基板処理液を酸化してCuC
l2にする際でも良く、CuB12 をCuで還元する
直前でも良い。
塩酸は、基板処理液中にCuがCuCl 2による量及
ヒCuC1□1モルに対しHClは通常0.2〜0.5
モル過剰に誰何されているが、基板処理液を酸化及び還
元する際は塩化銅化合物がオキシ塩化物にならない様に
する為なるべく事前に必要量を添加しておくことが望ま
しい。
一方他の原料たるアルカリ水溶液としては水酸化アルカ
リ金属塩、水酸化アルカリ土類金属塩、炭酸アルカリ金
属塩の一種又は二種以上の水溶液を挙げることができ、
就中、水酸化ナトリウム水溶液が好適である。
これらについてもできるだけ濃厚なものが操作上好まし
い。
本発明においては以上の原料を用いて亜酸化銅を製造す
るのであるが、その際反応系内のPHが8.5〜12.
5の範囲内の一定値を保持するように、両液を同時に供
給しつつ混合反応させることが不可欠の要件である。
本反応は両液のいずれかが過剰に存在する状態では目的
が達せられない。
即ちエツチング調整液へアルカリ水溶液を添加する場合
又はその逆の場合、前者においては反応溶液のPHは酸
性からアルカリ性へと移行し、後者の場合アルカリ性へ
と移行する。
これらの場合最終的にPHを8.5〜12.5の範囲内
に保持しても、いずれも得られる亜酸化銅は黄色の粒径
0.1μ以下の極微細なもので顔料用としては不適当な
ものが生成してしまうからである。
従って本発明においてはエツチング調整液とアルカリ水
溶液とを同時に滴下混合反応させるか、向流接触反応さ
せるか、並流接触反応させるか、あるいはポンプ等で強
制反応させるか、又反応形式としてバッチ式を採用する
か連続式を採用するかは問わず、とにかく結果として反
応系内のPHが8.5〜12.5の範囲内の一定値を保
持するように、両液を同時に供給しつつ混合反応させる
ことが重要である。
何となれば8.5未満では得られる亜酸化銅粒子が細か
すぎ沈澱がカサ高となり更に熟成処理を施しても粒子は
あまり大きくならない。
又12.5より大きい場合には一次粒子があまりにも小
さいため熟成処理しても粒子の成長が見られず更にアル
カリの浪費でもあるので好ましくない。
ところでこの場合、所望の製品たる亜酸化銅の物性、例
えば粒度分布、平均粒径、粒子形状、吸油量、沈降体積
延いては色調、船底塗料として使用する場合の銅分の溶
出速度等の一定のものを得るためにはPH8,5〜12
.5の範囲内の一定値に保持することが要求されるので
ある。
尚反応温度については特に限定はなく室温〜沸点の間で
適宜選定すべきであり、混合反応速度についても極端に
早い場合あるいは緩慢な場合には反応系内のPHが不安
定となり、製品の品質安定が困難となるので、バッチ式
の場合は全量を数時間以内で供給すればよい。
更に反応雰囲気については密閉容器中で行なう場合は別
として通常はエツチング調整液の酸化を防止する意味で
窒素ガスで代表される不活性ガス雰囲気下で行なうこと
が望まれる。
亜酸化銅は前述した通り種々の用途を有する正方晶形を
した化合物で、その用途に応じた適宜の物性が要求され
るのであるが、通常は粒度分布の均一な、平均粒径1〜
4μ程度の赤色系のもので、しかも船底塗料として使用
する場合には塗料のビヒクルとの相互関係にもよるが銅
分が10μg/cm2/日以上の溶出量を示すものが要
求されるものである。
そこでこれらの亜酸化銅の物性と本発明の構成、換言す
れば製造条件との関連につき以下詳述する。
本発明においては特定PH範囲内の一定値を保持するよ
うにエラチン調整液とアルカリ水溶液とを同時に供給し
つつ混合反応させて製品を得るのであるが、この際反応
初期の反応系内のPHの安定化と製品粒度の調整のため
、反応系内へ予め種として亜酸化銅を存在させたものを
用いることは特に推奨される実施態様である。
例えばエツチング調整液に対して銅換算で0.1〜10
重量%程度の亜酸化銅を存在させることにより、反応初
期のPH調整の不安定性を取除き製品の品質を一定化す
ることが可能となる。
この場合種子の量が0.1重量%より少ないと中和反応
初期のPH調整が不安定となり、延いては製品の品質を
一定させることが難かしく、10重量%より多いと熟成
をしても大きい粒子とはならず不利である。
又、本発明では、前述のPHの範囲内で原料を同時に供
給しつつ生成した亜酸化銅は、十分に所期の物性を満す
ものであるが、更に品質を高める為に、熟成の工程を加
えることも好ましい結果を与え゛る。
つまり本発明で得られる亜酸化銅の沈澱は、凝集体であ
り1、非常にカサが小さいので、この凝集体を分散させ
ること並びに製品の粒径を揃える目的で、反応の結果得
られた亜酸化銅スラリーを塩化第一銅食塩水溶液の存在
下で加熱熟成処理を行なう。
この場合凝集の度合、一次粒子の大きさの程度等により
一様ではないが亜酸化銅スラリーに対して銅換算で0.
1〜10重量%の塩化第一銅食塩水溶液を存在させるこ
とが必要である。
即ち0.1重量%より少ないと熟成の効果が少なく、1
0重量%より多いと亜酸化銅に付着して損失する銅の量
が非常に多くなって不都合である。
尚この場合亜酸化銅スラリーに対して0.1〜10重量
%の塩化第一銅食塩水溶液を存在させる代りにそれと当
量の塩酸を添加することも全く同等の効果を得ることが
できる。
熟成温度については従来に比べ低温で処理することが可
能であり、常圧に於いて90℃以上沸点程度まで効果が
あるものである。
尤も小さい一次粒子を製造し、次いで従来の様に加圧加
熱して結晶成長をはかることは任意である。
又熟成時間については4〜20時間の範囲で適宜選定す
べきである。
一般には製品粒度に及ぼす影響は加熱時間の方が加熱温
度に比べ大で、4時間未満では微細傾向となり20時間
程度までは結晶が成長する傾向がある。
尤も加熱温度と時間については一定の相関関係がある。
しかし温度が低い場合には長時間の加熱を要するが、高
温度の場合にはそれ程時間の短縮はできないものである
又熟成処理する際にはエツチング調整液とアルカリ水溶
との反応に引続いて施行してもかまわないし、反応上澄
液を分離し、亜酸化銅の濃厚スラリーを得てから施行し
ても差支えない。
実際の操業では熱量節約のため後者の方が有利であるし
、分離した上澄液は主として食塩水から成るものである
ので再度次回反応に振り回し使用可能である。
熟成処理した後は、沈澱部分を分離し洗浄工程へ移す。
洗浄工程では水洗した後、常法に従い、例えば糖類、多
価アルコール類、ゴム、膠、ペプトン、カルボン酸類、
フェノール類、パラフィン等の一種又は二種以上で酸化
防止処理を施し、次いで濾過、乾燥、粉砕して製品とす
るのである。
以上のように本発明においてはエツチング調整液とアル
カリ水溶液とを混合反応させる際のエツチング調整液の
液組成反応系内のPH1温度条件、種の有無・量、熟成
処理条件等が相互に関連するため、目的物たる亜酸化銅
の要求される物性に応じ上記範囲内でそれぞれの一定値
を採用することが重要である。
かくして本発明によれば、粒度分布、平均粒径、粒子形
状、吸油量、沈降体積、色等の所望の物性を有する亜酸
化銅を製造し得るのである。
次に実施例を示す。
実施例 1 塩化第二銅水溶液を利用したプリント基板のエツチング
工程からでるエツチング排液として次の組成を有するも
のがある。
Cu 160g/ 1
但し第一銅イオンは16g/ 1で 第二銅イオンは144g/ 1であり 更に遊離塩酸が入り CIとして 190g/ lである。
この塩化銅水溶液を50℃に加温し、空気を導入し、第
一銅を酸化し、銅イオンをすべて第二銅イオンとした。
次いでNaClと35%塩酸と水を添加して次の組成と
した。
CuCl 66、7g/
INaC1270,6g/ 1 遊離塩酸 9.2g/ 1次い
で液を60℃に加温し、窒素気流中で金属銅と接触せし
め溶液中の塩化第二銅を全て塩化第一銅とした。
その塩化第一銅食塩水溶液の組成は次の通りである。
Cu 63g/
INaCI 270g/
1遊離塩酸 9.2g/ 1
上記組成を有するエツチング調整液10100OとNa
OH400g/ lの組成の苛性ソーダ水溶液124m
1とを窒素雰囲気下でPHを10.0の一定に保持しつ
つ、反応温度55℃、反応時間30分で同時に滴下反応
させた。
沈澱を常法により洗浄、乾燥、粉砕した。
得られた亜酸化銅は美麗な赤紫色であり、収量70.3
平均粒径は4.8μであった。
出発原料であるエツチング排液中の銅からの収率は99
.1%であった。
又得られた亜酸化銅は走査型電子顕微鏡写真(2000
倍)図1で示す様に粒子が均一で揃っており色も深赤色
を示し、又JISK5630で示す配合で船底塗料とし
て防錆塗料を塗布した鉄板に塗布したがその性能も極め
て優秀なものである。
実施例 2 塩化第二銅水溶液を利用したプリント基板のエツチング
排液として次の組成を有するものがある。
Cu 157g/
1但し第一銅イオンは15g/ 1 第二銅イオンは142g/ 1 更に遊離塩酸及び食塩が入り CIとして 213g/ INa
として 15g/ 1この食
塩の入ったエツチング排液に食塩、塩酸及び水を加えて
液組成を Cu 35g/ I
NaC1240g/ 1 遊離塩酸 8.5g/lとし次い
で液を58℃に加温し、窒素気流中で金属銅と接触せし
め溶液中の塩化第二銅を全て塩化第一銅とするとその組
成は次の様になる。
Cu 66、7g/
INaC1240g/ 1 遊離塩酸 8.4g/lこの
エツチング調整液が2000 mlとNaOHを300
g/ 1を溶解している苛性ソーダ溶液(95,5wt
%) 329m1とを窒素雰囲気下でPHを9.2の一
定に保持しつつ反応温度55℃、反応時間2時間で同時
に滴下反応させた。
得られた亜酸化銅は150gで赤紫色をした美麗な粉末
で平均粒子径は4.2μであった。
実施例 3 塩化第二銅水溶液を利用したプリント基板のエツチング
工程から出るエツチング排液として次の組成を有する液
がある。
CuCl 3g/ I
CuC12105g/ I NaC120g/ 1 遊離塩酸 ・Log/ 1この
組成液を60℃に加温し空気を導入−し第一銅を酸化し
、銅イオンを全て第二銅イオンとした。
次いで水と食塩とを加えて塩化第二銅と食塩とが溶解し
ている組成にして次いで65℃に加温してアルゴンガス
気流中で金属銅と接触せしめて溶液中の第二銅イオンと
して塩化第一銅食塩水溶液とし更にその中に平均粒子径
が2.5μを有する亜酸化銅を添加してその組成を次の
通り調整した。
Cu 51.55g/
INaC1233,5g/ 1 遊離塩酸 0. Ig/ 1亜
酸化銅 2.5g/l上記組成
を有するスラリーを含む調整液10100OとNaOH
300g/ 1を有する苛性ソーダ水溶液114m1と
を窒素雰囲気下で干Hを8.7〜9.5の間に保持しつ
つ反応温度65℃、反応時間30分で同時に滴下反させ
た。
反応は亜酸化銅スラリーを添加しない場合にくらべて、
PHの安定が得られ易かった。
沈澱を常法により洗浄、乾燥、粉砕した。
得られた亜酸化銅は赤紫色をし、収量52gで平均粒径
は3.0μであり粒度分布中がせまく、均一であった。
実施例 4 実施例1と同様の組成を有するエツチング調整液101
00OとNaOH400g/ 1 ノ組成の苛性ソータ
水溶液118m1を温度60℃、PH9,Qを保持しつ
つ反応時間40分で同時に滴下反応させた。
反応終了後のスラリーは沈澱している銅分59.2gと
塩化第一銅食塩水溶液として溶解している銅分4.Og
とを含んだものである。
該スラリーを沸点(108℃)にて12時間攪拌して得
られた沈澱を常法により、洗浄、乾燥、粉砕した。
得られた亜酸化銅は真赤色粉末であり、収量66g平均
粒径は2.7μであった。
塩化第一銅食塩水溶液の存在下での熟成はスラリーが良
く分散し、得られた亜酸化銅も粒度が揃ったものであっ
た。
実施例 5 実施例1と同様の組成を有するエツチング調整液50m
1にNaOH400g/ lの組成の苛性ソーダ水溶液
6.2mlを温度50℃で急激に加え、種としての亜酸
化銅を生成させた。
次いでCu 63g/
INaC1270g/ 1 遊離塩酸 9.2g/ 1の組
成を有するエツチング調整液10100OとNaOH4
00g/ lの組成の苛性ソーダ水溶液124m1とを
PH12,Oの一定に保持しつつ上記種の存在下に温度
50℃、反応時間60分で同時に滴下反応させた。
30分間靜漬して上澄を除き、濃厚スラリーに塩化第一
銅換算で5重量%存在させるのと当量であるHC11,
8gを含む工業用塩酸4.5mlを別途加え、105℃
で20時間攪拌した。
沈澱を常法により、洗浄、乾燥、粉砕した。
得られた亜酸化銅は真赤色粉末で収量70g平均粒径3
.0μであった。
このように熟成の際塩化第一銅食塩水溶液を存在させる
代りにそれと当量の塩酸を用いても同等の効果が得られ
る。
CuCl2 を用いて行なうプリント配線基板のCuの
エツチングは、塩化第二鉄を用いて行なうエツチング方
法や、アンモニウム塩を用いて行なう方法にくらべてエ
ツチング液がCuイオンと塩素イオンとからなる単純な
形からなる為、例えば電気分解を行なうことにより CuとCuC12によりCuを回収してCuC12は再
びエツチング液として再生することが出来ることなどの
理由から他のエツチング法に比べて利点が多いことによ
り順次多くなっていくことが考えられる。
更に塩化第二銅を用いて行なうエツチング処理液を用い
て亜酸化銅を作る方法は従来のCu2Oの製造法に比べ
て次の様な利点を有している。
(1)銅化合物が、銅の塩素化合物になっており銅と塩
素以外の他の金属イオン、及び陰イオンを含まない為、
そのまま、NaC1と水量とを調整し、酸化及びCuに
よる還元を行ない更にアルカリにより中和することによ
り容易に亜酸化銅が得られる。
(2)銅が塩化物になっている為、塩化銅から亜酸化銅
を作る際に必要な塩素の補給を必要とせず、その分だけ
材料費及び設備費の軽減になる。
(3)隔膜電解法の様な煩雑な工程を必要としないうえ
に金属銅、第二銅の混入の恐れがない。
(4)食塩水中で金属銅に塩素ガスを通ずる反応では塩
素ガスによる塩化第二銅の生成と塩化第二銅の金属銅に
よる還元が同時に行なわれるたわに液組成の調節が厳密
にしにくいうえに塩素ガスの障害の問題があるが、本発
明ではこれらの問題がない。
(5)溶融鋼に塩素ガスを反応させる方法に比し作業が
容易なうえ、化学反応を主体とした工数の少い操作で済
み原料については化学量論的に計量し得るものばかりで
従って反応自体を簡単に調節し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた亜酸化銅の電子顕微鏡写真
(2000倍)である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化第二銅水溶液を用いる銅板のエツチング処理排
    液を銅50〜100g/ l、食塩230〜280g/
    l及び遊離塩酸0.01〜10g/ lの液組成を有
    する塩化第一銅食塩水溶液となし、次いで反応系内のP
    Hが8.5〜12.5の範囲内の一定値を保持するよう
    に、該塩化第一銅食塩水溶液とアルカリ水溶液とを同時
    に供給しつつ混合反応させることを特徴とする亜酸化銅
    の製造方法。 2 エツチング処理排液として銅0.1〜200g/l
    1食塩0〜300g/ 1及び遊離塩酸3〜100g/
    lの液組成のものを使用する特許請求の範囲第1項記載
    の亜酸化銅の製造方法。 3 エツチング処理排液中の銅分を酸化して一旦全て塩
    化第二銅水溶液となし、次いで食塩の存在下に金属銅に
    より還元することにより銅50〜100g/ l 、食
    塩230〜280g/ 1及び遊離塩酸0.01〜10
    g/ lの液組成を有する塩化第一銅食塩水溶液となす
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の亜酸化銅の製造
    方法。 4 エツチング処理排液を食塩の存在下に金属銅で還元
    することにより銅50〜100g/ 1 、食塩230
    〜280g/ l及び遊離塩酸0.01〜Log/ 1
    の液組成を有する塩化第一銅食塩水溶液となす特許請求
    の範囲第1項又は第2項記載の亜酸化銅の製造方法。 5 反応系内に予め種として亜酸化銅を存在させる特許
    請求の範囲第1項〜第4項記載のうちいずれか1の項記
    載の亜酸化銅の製造方法。 6 反応の結果得られた亜酸化銅スラリーを塩化第一銅
    食塩水溶液の存在下で加熱熟成処理する特許請求の範囲
    第1項〜第5項記載のうちいずれか1の項記載の亜酸化
    銅の製造方法。 7 反応の結果得られた亜酸化銅スラリーに対して塩酸
    を添加し加熱熟成する特許請求の範囲第1項〜第5項記
    載のうちいずれか1の項記載の亜酸化銅の製造方法。
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