JPH0812328A - 水酸化第二銅の製造法 - Google Patents
水酸化第二銅の製造法Info
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- JPH0812328A JPH0812328A JP17315994A JP17315994A JPH0812328A JP H0812328 A JPH0812328 A JP H0812328A JP 17315994 A JP17315994 A JP 17315994A JP 17315994 A JP17315994 A JP 17315994A JP H0812328 A JPH0812328 A JP H0812328A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高純度で経時的に色や結晶形が安定な水酸化
第二銅の製造法を提供する。 【構成】 銅塩水溶液と苛性アルカリ水溶液とを反応し
て水酸化第二銅を製造する方法において、該反応中のN
H3 /Cuのモル比が0.05以上のアンモニアまたは
アンモニウムイオンの存在下に、pHが9.5以上、反
応温度40℃以下で反応させる水酸化第二銅の製造法。
銅塩水溶液にはプリント基板エッチング排液を利用でき
る。
第二銅の製造法を提供する。 【構成】 銅塩水溶液と苛性アルカリ水溶液とを反応し
て水酸化第二銅を製造する方法において、該反応中のN
H3 /Cuのモル比が0.05以上のアンモニアまたは
アンモニウムイオンの存在下に、pHが9.5以上、反
応温度40℃以下で反応させる水酸化第二銅の製造法。
銅塩水溶液にはプリント基板エッチング排液を利用でき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色および結晶形が安定
な水酸化第二銅の製造法に関する。
な水酸化第二銅の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水酸化第二銅の製造法は、例えば
銅(II)塩水溶液にアンモニア以外のアルカリ剤を加
える中和反応により、淡青色のゲル状沈澱として析出す
る方法、または硫酸銅(II)の結晶CuSO4 ・5H
2 Oの稀薄水溶液を70℃前後に加温しながら、アンモ
ニア水を溶液が深青色を呈するまで加え、次いで1M水
酸化ナトリウム水溶液を当量になるまでおだやかにかき
まぜながら加えて、沈澱を得る方法等がある。
銅(II)塩水溶液にアンモニア以外のアルカリ剤を加
える中和反応により、淡青色のゲル状沈澱として析出す
る方法、または硫酸銅(II)の結晶CuSO4 ・5H
2 Oの稀薄水溶液を70℃前後に加温しながら、アンモ
ニア水を溶液が深青色を呈するまで加え、次いで1M水
酸化ナトリウム水溶液を当量になるまでおだやかにかき
まぜながら加えて、沈澱を得る方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法では、多くの場合、塩基性塩の析出が随伴
してくるため、純粋のものは得られないとか、また得ら
れる水酸化第二銅の色が一定でなく、例えば黒色や濃緑
色等の水酸化第二銅が生成してしまう問題点があった。
来の製造方法では、多くの場合、塩基性塩の析出が随伴
してくるため、純粋のものは得られないとか、また得ら
れる水酸化第二銅の色が一定でなく、例えば黒色や濃緑
色等の水酸化第二銅が生成してしまう問題点があった。
【0004】本発明は、前記の問題点に鑑み鋭意研究を
おこなった結果完成したものであり、高純度で経時的に
色や結晶形が安定な水酸化第二銅の製造法を提供するこ
とを目的とするものである。
おこなった結果完成したものであり、高純度で経時的に
色や結晶形が安定な水酸化第二銅の製造法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、銅塩水
溶液と苛性アルカリ水溶液とを反応して水酸化第二銅を
製造する方法において、該反応中のNH3 /Cuのモル
比が0.05以上のアンモニアまたはアンモニウムイオ
ンの存在下に、pHが9.5以上、反応温度40℃以下
で反応させることを特徴とする水酸化第二銅の製造法に
係るものである。
溶液と苛性アルカリ水溶液とを反応して水酸化第二銅を
製造する方法において、該反応中のNH3 /Cuのモル
比が0.05以上のアンモニアまたはアンモニウムイオ
ンの存在下に、pHが9.5以上、反応温度40℃以下
で反応させることを特徴とする水酸化第二銅の製造法に
係るものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用する銅塩水溶液に含有される銅塩は、特に限
定されるものではなく工業的に入手できるものであれよ
いが、例えば硫酸銅、塩化銅、硝酸銅等の一種または二
種以上を含有する銅塩が挙げられる。それらの銅塩の中
でも塩化銅を含むプリント基板のエッチング排液は、資
源のリサイクル化を図ることができるのみならず、水酸
化第二銅を安価に製造できることから好ましく、その組
成は特に限定されない。
おいて使用する銅塩水溶液に含有される銅塩は、特に限
定されるものではなく工業的に入手できるものであれよ
いが、例えば硫酸銅、塩化銅、硝酸銅等の一種または二
種以上を含有する銅塩が挙げられる。それらの銅塩の中
でも塩化銅を含むプリント基板のエッチング排液は、資
源のリサイクル化を図ることができるのみならず、水酸
化第二銅を安価に製造できることから好ましく、その組
成は特に限定されない。
【0007】本発明の特徴は、上記銅塩水溶液と苛性ア
ルカリ水溶液とを反応して水酸化第二銅を生成する方法
において、該反応液中のNH3 /Cuのモル比が、0.
05以上、好ましくは0.1〜1.0のアンモニアまた
はアンモニウムイオンの存在下で、pHが9.5以上、
好ましくは10.0〜12.0の範囲で、反応温度40
℃以下、好ましくは15〜30℃に調整しながら反応を
させることにある。
ルカリ水溶液とを反応して水酸化第二銅を生成する方法
において、該反応液中のNH3 /Cuのモル比が、0.
05以上、好ましくは0.1〜1.0のアンモニアまた
はアンモニウムイオンの存在下で、pHが9.5以上、
好ましくは10.0〜12.0の範囲で、反応温度40
℃以下、好ましくは15〜30℃に調整しながら反応を
させることにある。
【0008】該反応液中のNH3 /Cuのモル比が0.
05未満の場合には、水酸化第二銅は得られず酸化銅に
なってしまう。また、NH3 /Cuのモル比が、特に好
ましくは0.1〜1.0の範囲のアンモニアまたはアン
モニウムイオンを存在させると、酸化銅を生成する事が
なく好適である。
05未満の場合には、水酸化第二銅は得られず酸化銅に
なってしまう。また、NH3 /Cuのモル比が、特に好
ましくは0.1〜1.0の範囲のアンモニアまたはアン
モニウムイオンを存在させると、酸化銅を生成する事が
なく好適である。
【0009】また、反応中のpHが9.5未満の場合に
は、塩基性塩が生成し好ましくない。特に好ましくはp
H10.0〜12.0の範囲であり、この範囲では塩基
性塩を生成する事がなく好適である。また、反応温度が
40℃を越えて反応すると、酸化銅が生成してしまい好
ましくない。
は、塩基性塩が生成し好ましくない。特に好ましくはp
H10.0〜12.0の範囲であり、この範囲では塩基
性塩を生成する事がなく好適である。また、反応温度が
40℃を越えて反応すると、酸化銅が生成してしまい好
ましくない。
【0010】反応液中のアンモニアまたはアンモニウム
イオンの原料としては、アンモニアやアンモニウム塩で
あればよく特に制限する必要はないが、例えばアンモニ
ア水、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、重炭酸ア
ンモウム等が挙げられ、好ましくはアンモニア水であ
る。
イオンの原料としては、アンモニアやアンモニウム塩で
あればよく特に制限する必要はないが、例えばアンモニ
ア水、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、重炭酸ア
ンモウム等が挙げられ、好ましくはアンモニア水であ
る。
【0011】本発明の水酸化第二銅の製造法において、
反応系の調製は、上記の条件を制御しさえすれば特に限
定する必要はないが、好ましい方法としては、例えばア
ンモニア水またはアンモニウム塩等で所定の濃度のアン
モニア水溶液を予め調整しておき、次いで銅塩水溶液を
定量供給しながら、反応温度40℃以下で、反応液中の
pHを苛性アルカリ水溶液で制御しながら攪拌反応させ
るのがよい。また、この場合、アンモニア源としてのア
ンモニア水溶液は、所定量の一部を予め添加した後、該
反応液に連続的に添加してもよい。
反応系の調製は、上記の条件を制御しさえすれば特に限
定する必要はないが、好ましい方法としては、例えばア
ンモニア水またはアンモニウム塩等で所定の濃度のアン
モニア水溶液を予め調整しておき、次いで銅塩水溶液を
定量供給しながら、反応温度40℃以下で、反応液中の
pHを苛性アルカリ水溶液で制御しながら攪拌反応させ
るのがよい。また、この場合、アンモニア源としてのア
ンモニア水溶液は、所定量の一部を予め添加した後、該
反応液に連続的に添加してもよい。
【0012】反応時間は0.1時間以上が好ましい。反
応終了後、生成した水酸化第二銅のスラリーは、常法に
より、洗浄、濾過、乾燥し、必要に応じて粉砕を行って
製品を得る。
応終了後、生成した水酸化第二銅のスラリーは、常法に
より、洗浄、濾過、乾燥し、必要に応じて粉砕を行って
製品を得る。
【0013】
【作用】本発明に係わる水酸化第二銅の製造法は、例え
ば次の(1)式および(2)式のような反応により行な
われると考えられる。
ば次の(1)式および(2)式のような反応により行な
われると考えられる。
【0014】
【化1】 CuSO4 +4NH3 →Cu(NH3 )4 SO4 (1) Cu(NH3 )4 SO4 +2NaOH → Cu(OH)2 ↓+Na2 SO4 +4NH3 (2)
【0015】すなわち、(1)式に示すように銅塩が反
応液中に存在する僅かな量のNH3と反応し、まず銅ア
ンミン錯体を生成する。次いで、更に苛性ソーダを添加
することにより、(2)式のような反応となり、酸化銅
や塩基性銅塩を生成することなく水酸化第二銅が得られ
る。この時、アンモニアが再生し、(1)式の反応に再
使用される。よって本発明においては、該反応液中には
少ないNH4 +が存在していればよく、NH3 が反応の触
媒的な作用をすると思われる。上記反応により得られた
水酸化第二銅は、酸化銅や塩基性塩が共存する事なく高
純度で結晶性が高く、色の経時変化の少ない粒子が形成
されるようになる。
応液中に存在する僅かな量のNH3と反応し、まず銅ア
ンミン錯体を生成する。次いで、更に苛性ソーダを添加
することにより、(2)式のような反応となり、酸化銅
や塩基性銅塩を生成することなく水酸化第二銅が得られ
る。この時、アンモニアが再生し、(1)式の反応に再
使用される。よって本発明においては、該反応液中には
少ないNH4 +が存在していればよく、NH3 が反応の触
媒的な作用をすると思われる。上記反応により得られた
水酸化第二銅は、酸化銅や塩基性塩が共存する事なく高
純度で結晶性が高く、色の経時変化の少ない粒子が形成
されるようになる。
【0016】
【実施例】本発明を、実施例によって更に詳細に説明す
る。
る。
【0017】実施例1 内容量5リッターのガラス製ビーカーに、水1リッター
と28重量%アンモニア水10gを入れ、攪拌下に室温
(25℃)にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッタ
ーを50ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸
化ナトリウム水溶液を、反応系内のpHを10.0±
0.2に維持するように供給して反応させた。得られた
スラリーは、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法によ
り洗浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX
線回折と色を表1に示す。
と28重量%アンモニア水10gを入れ、攪拌下に室温
(25℃)にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッタ
ーを50ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸
化ナトリウム水溶液を、反応系内のpHを10.0±
0.2に維持するように供給して反応させた。得られた
スラリーは、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法によ
り洗浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX
線回折と色を表1に示す。
【0018】実施例2 内容量5リッターのガラス製ビーカーに、水1リッター
と28重量%アンモニア水20gを入れ、攪拌下に室温
にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを100
ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液を、反応系内のpHを10.0±0.2に維
持するように供給して反応させた。得られたスラリー
は、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、
濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と
色を表1に示す。
と28重量%アンモニア水20gを入れ、攪拌下に室温
にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを100
ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液を、反応系内のpHを10.0±0.2に維
持するように供給して反応させた。得られたスラリー
は、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、
濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と
色を表1に示す。
【0019】実施例3 内容量5リッターのガラス製ビーカーに、水1リッター
と28重量%アンモニア水30gを入れ、攪拌下に室温
にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを50m
l/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液を、反応系内のpHを10.5±0.2に維持
するように供給して反応させた。得られたスラリーは、
暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、濾
過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と色
を表1に示す。
と28重量%アンモニア水30gを入れ、攪拌下に室温
にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを50m
l/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液を、反応系内のpHを10.5±0.2に維持
するように供給して反応させた。得られたスラリーは、
暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、濾
過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と色
を表1に示す。
【0020】実施例4 内容量5リッターのガラス製ビーカーに、水1リッター
と28重量%アンモニア水50gを入れ、攪拌下に室温
にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを100
ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液を、反応系内のpHを11.0±0.2に維
持するように供給して反応させた。得られたスラリー
は、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、
濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と
色を表1に示す。
と28重量%アンモニア水50gを入れ、攪拌下に室温
にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを100
ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液を、反応系内のpHを11.0±0.2に維
持するように供給して反応させた。得られたスラリー
は、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、
濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と
色を表1に示す。
【0021】実施例5 内容量5リッターのガラス製ビーカーに、水1リッター
と28重量%アンモニア水100gを入れ、攪拌下に室
温にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを10
0ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナト
リウム水溶液を、反応系内のpHを11.5±0.2に
維持するように供給して反応させた。得られたスラリー
は、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、
濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と
色を表1に示す。
と28重量%アンモニア水100gを入れ、攪拌下に室
温にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液2リッターを10
0ml/分で定量供給し、同時に10重量%水酸化ナト
リウム水溶液を、反応系内のpHを11.5±0.2に
維持するように供給して反応させた。得られたスラリー
は、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法により洗浄、
濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と
色を表1に示す。
【0022】実施例6 プリント基板エッチング排液(Cu2+:120g/l、
Cu+ :7g/l、遊離HC1:60g/lを含有)5
リッターに、30重量%過酸化水素水31.2gを加え
てCu+ をCu2+に酸化した後、28重量%アンモニア
水100gと水を加えて10リッターに調製した(NH
3 /Cu=0.16モル比)。3リッター反応容器に、
実施例2で得られた反応濾液2リッターを入れ、攪拌
下、室温にて、上記処理済みエッチング排液を60ml
/分で定量供給し、同時に反応系内のpHを11.0±
0.3に保持出来る様に、30重量%水酸化ナトリウム
水溶液を供給して反応させた。反応中、液面が一定とな
る様に反応器底部からスラリーを抜き出した。この時、
反応温度が40℃を越えない様に、必要に応じて反応容
器を冷却した。抜き出したスラリーは、常法により洗
浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回
折と色を表1に示す。
Cu+ :7g/l、遊離HC1:60g/lを含有)5
リッターに、30重量%過酸化水素水31.2gを加え
てCu+ をCu2+に酸化した後、28重量%アンモニア
水100gと水を加えて10リッターに調製した(NH
3 /Cu=0.16モル比)。3リッター反応容器に、
実施例2で得られた反応濾液2リッターを入れ、攪拌
下、室温にて、上記処理済みエッチング排液を60ml
/分で定量供給し、同時に反応系内のpHを11.0±
0.3に保持出来る様に、30重量%水酸化ナトリウム
水溶液を供給して反応させた。反応中、液面が一定とな
る様に反応器底部からスラリーを抜き出した。この時、
反応温度が40℃を越えない様に、必要に応じて反応容
器を冷却した。抜き出したスラリーは、常法により洗
浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回
折と色を表1に示す。
【0023】実施例7 プリント基板エッチング排液(Cu2+:120g/l、
Cu+ :7g/l、遊離HC1:60g/lを含有)5
リッターに、30重量%過酸化水素水31.2gを加え
てCu+ をCu2+に酸化した後、塩化アンモニウム88
gと水を加えて10リッターに調製した(NH3 /Cu
=0.16モル比)。3リッター反応容器に、実施例2
で得られた反応濾液2リッターを入れ、攪拌下、室温に
て、上記処理済みエッチング排液を100ml/分で定
量供給し、同時に反応系内のpHを10.5±0.3に
保持出来る様に、30重量%水酸化ナトリウム水溶液を
供給して反応させた。反応中、液面が一定となる様に反
応器底部からスラリーを抜き出した。この時、反応温度
が40℃を越えない様に、必要に応じて反応容器を冷却
した。抜き出したスラリーは、常法により洗浄、濾過、
乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と色を表
1に示す。
Cu+ :7g/l、遊離HC1:60g/lを含有)5
リッターに、30重量%過酸化水素水31.2gを加え
てCu+ をCu2+に酸化した後、塩化アンモニウム88
gと水を加えて10リッターに調製した(NH3 /Cu
=0.16モル比)。3リッター反応容器に、実施例2
で得られた反応濾液2リッターを入れ、攪拌下、室温に
て、上記処理済みエッチング排液を100ml/分で定
量供給し、同時に反応系内のpHを10.5±0.3に
保持出来る様に、30重量%水酸化ナトリウム水溶液を
供給して反応させた。反応中、液面が一定となる様に反
応器底部からスラリーを抜き出した。この時、反応温度
が40℃を越えない様に、必要に応じて反応容器を冷却
した。抜き出したスラリーは、常法により洗浄、濾過、
乾燥して粉末とした。得られた粉末のX線回折と色を表
1に示す。
【0024】比較例1 内容量5リッターのガラス製ビーカーに水1リッターを
入れ、攪拌下に室温にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液
2リッターを50ml/分で定量供給し、同時に10重
量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応系内のpHを1
0.0±0.2に維持するように供給して反応させた。
得られたスラリーは、暫時熟成のため撹拌を続けた後、
常法により洗浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた
粉末のX線回折と色を表1に示す。
入れ、攪拌下に室温にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液
2リッターを50ml/分で定量供給し、同時に10重
量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応系内のpHを1
0.0±0.2に維持するように供給して反応させた。
得られたスラリーは、暫時熟成のため撹拌を続けた後、
常法により洗浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた
粉末のX線回折と色を表1に示す。
【0025】比較例2 内容量5リッターのガラス製ビーカーに水1リッターを
入れ、攪拌下に室温にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液
2リッターを50ml/分で定量供給し、同時に10重
量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応系内のpHを9.
0±0.2に維持するように供給して反応させた。得ら
れたスラリーは、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法
により洗浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末
のX線回折と色を表1に示す。
入れ、攪拌下に室温にて、濃度1モル/l硫酸銅水溶液
2リッターを50ml/分で定量供給し、同時に10重
量%水酸化ナトリウム水溶液を、反応系内のpHを9.
0±0.2に維持するように供給して反応させた。得ら
れたスラリーは、暫時熟成のため撹拌を続けた後、常法
により洗浄、濾過、乾燥して粉末とした。得られた粉末
のX線回折と色を表1に示す。
【0026】以上の実施例1〜7、比較例1〜2の測定
結果を下記の表1に示す。
結果を下記の表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例1〜7で得られた製品は、X線回折
の結果から、高純度の水酸化第二銅であることが認めら
れる。また、実施例1〜7で得られた製品を室温で30
日間放置した結果、色、X線回折共に変化はなかった。
の結果から、高純度の水酸化第二銅であることが認めら
れる。また、実施例1〜7で得られた製品を室温で30
日間放置した結果、色、X線回折共に変化はなかった。
【0029】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、X
線回折分析上、高純度で結晶性が高く、淡青ないし青色
の水酸化第二銅を得ることができる。また、本発明によ
れば、プリント基板エッチング排液を銅塩原料として有
効に利用することができる。
線回折分析上、高純度で結晶性が高く、淡青ないし青色
の水酸化第二銅を得ることができる。また、本発明によ
れば、プリント基板エッチング排液を銅塩原料として有
効に利用することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 銅塩水溶液と苛性アルカリ水溶液とを反
応して水酸化第二銅を製造する方法において、該反応中
のNH3 /Cuのモル比が0.05以上のアンモニアま
たはアンモニウムイオンの存在下に、pHが9.5以
上、反応温度40℃以下で反応させることを特徴とする
水酸化第二銅の製造法。 - 【請求項2】 銅塩水溶液はプリント基板エッチング排
液である請求項1記載の水酸化第二銅の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17315994A JPH0812328A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 水酸化第二銅の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17315994A JPH0812328A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 水酸化第二銅の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0812328A true JPH0812328A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15955199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17315994A Pending JPH0812328A (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 水酸化第二銅の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812328A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002356325A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Japan Pionics Co Ltd | 浄化剤の回収方法 |
US6596246B2 (en) * | 2001-03-20 | 2003-07-22 | Dermet Sa De Cv | Process for producing stable cupric hydroxide and basic cupric salts |
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- 1994-07-04 JP JP17315994A patent/JPH0812328A/ja active Pending
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