JPS5950335B2 - 抗血液凝固性医用軟質材料の製造法 - Google Patents

抗血液凝固性医用軟質材料の製造法

Info

Publication number
JPS5950335B2
JPS5950335B2 JP51080637A JP8063776A JPS5950335B2 JP S5950335 B2 JPS5950335 B2 JP S5950335B2 JP 51080637 A JP51080637 A JP 51080637A JP 8063776 A JP8063776 A JP 8063776A JP S5950335 B2 JPS5950335 B2 JP S5950335B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
glycol
heparin
dicarboxylic acid
molecular weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP51080637A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS536430A (en
Inventor
孝久 南
慎一郎 関
毅志 許斐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP51080637A priority Critical patent/JPS5950335B2/ja
Publication of JPS536430A publication Critical patent/JPS536430A/ja
Publication of JPS5950335B2 publication Critical patent/JPS5950335B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗血液凝固性医用軟質材料の製造方法に関する
近年、人工腎臓、人工肺、補助循環装置、人工血管など
の人工臓器や注射器、血液バッグ、心臓カテーテル、血
液回路用チューブ、輸血用チューブなどの医療器具に多
くの高分子材料が使用されるようになったが、その大き
な問題点の1つは、これが生体に対して種々の好ましく
ない異物反応を起こすことであり、血液と接触する場合
においては、血液凝固をもたらし、いろいろの障害を起
こすことが多く、実用化の際に大きな問題となっている
本発明の目的はこの血液凝固を防止ないし著るしく遅延
させる軟質高分子材料を提供することである。
即ち本発明は、(1)下記(4)のジカルボン酸を除く
分子量400以下のジカルボン酸残基の少なくとも1種
、(2)下記(4)のグリコールを除く分子量400以
下のグリコール残基の少なくとも1種、(3)下記(4
)のジカルボン酸もしくはグリコールを除く平均分子量
400〜20000の長鎖グリコール残基あるいは長鎖
ジカルボン酸残基の少なくとも1種及び(4)下記一般
式(1)で示されるグリコール残基もしくは下記一般式
(2)で示されるジカルボン酸残基の少なくとも1種、
上記(1)、(2)、(3)および(4)から構成され
た第3級アミン基を有するポリエステルエラストマーを
成形し、該成形品を4級塩化した後、ヘパリンおよびそ
の金属塩、ヘパリン誘導体およびヘパリノイドからなる
群から選ばれたヘパリン類と反応させることを特徴とす
る抗血液凝固性医用軟質材料の製造法である。
(式(1)及び(2)中、R□、R2、R4はそれぞれ
炭素原子数1〜15のアルキレン基、R5、R6は水素
原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、R5
とR6は共通のポリメチレン基であって、窒素原子と共
に異節環を形成していてもよい。
またR3は炭素原子数1〜6のアルキル基または−R4
−、−Rs N を示す。
)\R6 高分子材料を血液に接触せしめ医療用途に用いるには、
抗血液凝固性と共に高分子材料から溶出する可塑剤、安
定剤、重合触媒などの添加剤およびモノマー、オリゴマ
ーなどが生体に対して有害作用を及ぼさないことが必要
である。
本発明で得られる高分子材料は可塑剤を使用する必要が
なく、また毒性のないものである。
本発明の材料は長期間に渡ってヘパリン類が材料表面に
固定され、長期間安定した抗凝血性を持続する。
生体内部に高分子材料を移植した場合には一般に生体内
部の遊離基や酵素などの活性物質による酸化分解、代謝
等複雑な5影響を受けるのであるが、本発明の材料はポ
リエステルエラストマーをベースとしているので材料的
性質、化学的安定性にすぐれ、生体中での劣化や生体に
対して悪影響を及ぼす溶出物も少ない。
すでにヘパリンを固定した抗凝血性材料も提案されてい
るが、これらと比較して本発明の材料は生体内での安定
性に優れ、モノマーや可塑剤の溶出がないため生体への
悪影響が少なく、さらに機械的化学的性質に優れ、血液
に接触して使用する医療材料としてバランスのとれた優
れた性能を有するものである。
また本発明の材料は弾性的性質に優れているので臓器や
血管材料として特に優れているものである。
臓器や血管に使用した場合、異和感がなく、自然に近い
ものができる。
さらに低温においても柔軟性が保たれるため血液バック
のような用途にも利用できる。
この他、後述する大動脈バルーンとして使えるなど、従
来の医療用高分子材料では考えられない用途にまで利用
できるすぐれたものである。
本発明におけるポリエステル系エラストマーは、(1)
下記(4)のジカルボン酸を除く分子量400以下のジ
カルボン酸と(2)下記(4)のグリコールを除くグリ
コール、及び(3)分子量400〜20000の長鎖グ
リコールあるいは長鎖ジカルボン酸と共に、(4)前記
一般式(1)で示されるグリコールあるいは一般式(2
)で示されるジカルボン酸を共重合して得られる。
即ち下記式(3)で示される構造単位を有するポリエス
テル系エラストマーが得られる。
式(3)で示される構造単位は、窒素を含有する他の構
造単位にくらべてヘパリン化が容易であり、すぐれた抗
凝血性を与える。
また一般的に塩基性窒素を有するポリエステルは熱安定
性が悪くそのために高分子量のものが得られないのであ
るが、本発明のポリエステルエラストマーは熱安定性が
高く、高分子量の重合体が得られるので機械的強度(特
に引張強度、引裂強度、摩耗強度)を要求される医用材
料として好適である。
(式中、R1、R2、R4は炭素原子数1〜15のアル
キレン基、R5、R6は水素原子または炭素原子数1〜
6のアルキル基を示し、R5とR6は共通のポリメチレ
ン基であって窒素原子とともに異部環を形成してもよい
R3は炭素原子数1〜6のアルキ/R5 ル基または−R4−N を示す。
)\R6 本発明において使用される一般式(1)で示されるグリ
コールもしくは一般式(2)で示されるジカルボン酸と
しては、2−メチル−2−N−N−ジメチルアミノメチ
ル−1・3−プロパンジオール、2−メチル−2−N−
N−ジエチルアミノメチルート3−プロパンジオール、
2−エチル−2−N−N−ジ−n−プロピルアミノメチ
ル−1・3−プロパンジオール、2−メチル−2−N−
N−ジ−n−ブチルアミノメチル−1・3−プロパンジ
オール、2−メチル−2−N−N−ジメチルアミノエチ
ル−1・3−プロパンジオール、2−メチル−2−ピペ
リジノメチル−1・3−プロパンジオール、ビス(2−
N−N−ジメチルアミノメチル)−1・3−プロパンジ
オール、ビス(2−N−N−ジ−イソプロピルアミノメ
チル)−1・3−プロパンジオール、3−メチル−3−
N−N−ジメチルアミノメチル−1・5−ベンタンジオ
ール、3−メチル−3−N−N−ジエチルアミノメチル
−1・5−ベンタンジオール、4−エチル−4−N−N
−ジ−イソプロピルアミンメチルート6−ヘキサンジオ
ール、4−メチル−4−N−N−ジメチルアミノメチル
−アゼライン酸、5−メチル−5−N−N−ジエチルア
ミノエチル−ウンテ゛カンジオン酸、9−メチル−9−
N−N−ジメチルアミノメチル−ノナデカンジオンどが
挙げられる。
本発明において使用する上記ジカルボン酸以外。
の分子量400以下のジカルボン酸は、芳香族、脂肪族
および脂環族ジカルボン酸が含まれる。
芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ビ安息香酸、たとえばビス(p−カルボ
キシフェノキシ)メタンのような2つのベンゼン核を有
する置換したジカルボキシ化合物、p−オキシ(p−カ
ルボキシフェニル)安息香酸、1・5−ナフタレンジカ
ルボン酸、2・7−ナフタレンジカルボン酸、2・6−
ナフタレンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸
、アントラセンジカルボン酸、4・4′−スルホニルジ
安息香酸、およびこれらのC1〜C1。
アルキル環置換誘導体、たとえばハロ、アルコキシ、お
よびアリール誘導体を包含する。
本発明において使用することが出きる代表的な脂肪族お
よび脂環族のジカルボン酸はセパチン酸、アジピン酸、
トチ勿ンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、蓚酸、
アゼライン酸、ジエチルマロン酸、アリルマロン酸、1
・3−シクロヘキサンジカルボン酸、1・4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、テ
゛カヒドロ−1・5−ナフタレンジカルボン酸、4・4
′−ビシクロヘキシルジカルボン =2・6−ナフタレンジカルボン酸、4・4′−メチレ
ンビス(シクロヘキサンジカルボン酸)、3・4−フラ
ンジカルボン酸、および1・1−シクロヘキサンジカル
ボン酸で゛ある。
これらジカルボン酸のうち芳香族ジカルボン酸が本発明
のポリマーの調製に対して特に好適である。
芳香族ジカルボン酸の中でも8〜16の炭素原子を有す
るもの特にテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸ならびにそれらのジメチル誘導体が特に好適
である。
本発明に使用することができる上記グリコール以外の分
子量400以下のグリコール類とは、脂肪族、脂環族お
よび芳香族ジヒドロキシ化合物が含まれる。
たとえばエチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペン
タメチレン、2・2−ジメチルトリメチレン、ヘキサメ
チレン、および゛テ゛カメチレングリコール、ジヒドロ
キシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタツール、レ
ゾルシン、ヒドロキノン、■・5−ジヒドロキシナフタ
レンのような炭素原子数2〜15を有するジオールであ
る。
特に好適なるものは炭素原子数2〜8を有する脂肪族ジ
オールである。
使用することができるビスフェノール類の中には、ビス
(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシ
フェニル)メタンおよびビス(p−ヒドロキシフェニル
)プロパンが含まれる。
本発明に際して使用される分子量400以下のジカルボ
ン酸および分子量400以下のグリコール(=それぞれ
少なくとも約50%は同一であること力唆ましい。
これ以下になると機械的性質、融点の伊下が著るしく有
用な材料が得られない。
本発明に際し使用することができる長鎖グリニールおよ
び長鎖ジカルボン酸としては数千均分イ量が400〜2
0000のポリ (エチレンオキシド)グリコール、ポ
リ (1・2−プロピレンオキシド)クリコール、ポリ
(1・3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ
(テトラメチレンオキシド)クリコール、エチレンオキ
シドとプロピレンオキシドのランダムあるいはブロック
共重合グリコール、ポリエチレンオキシドとポリテトラ
メチレンオキシドのランダムあるいはブロック共重合グ
リコールなどのポリエーテルグリコール、ポリエチレン
アジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンセ
バケート、ポリブチレンセバケート、ポリプロピレンア
ジペート、ポリーξ−カプロラクトンなどの脂肪族ポリ
エステルグリコールあるいはジカルボン酸、ブタジェン
の1・2−重合により得られるジカルボン酸あるいはグ
リコールおよびその水添物などであり、これは単独であ
るいは混合物の形で用いられ、その全ポリマー中に占め
る割合は5〜85重量%で、好ましくは20〜75重量
%である。
なお、前記した第3級アミノ基を有するジカルボン酸の
低級アルキルエステル、酸ハロゲン化物も同様に用いる
ことができる。
さらに本発明において用いられるこれら式(3)で示さ
れる構造単位のポリエステルエラストマー中での存在割
合は0.01〜2ミリモル/グラムが好適であり、0.
1〜1ミリモル/グラムが特に好適である。
本発明におけるこれら式(3)で示される構造単位を有
するポリエステル系エラストマーの製造法は常法を採用
しつるが、好ましくは以下のとおりである。
まず(1)低分子量ジカルボン酸成分、(2)低分子量
グリコール成分および(3)長鎖グリコール成分あるい
は長鎖ジカルボン酸成分を直接エステル化もしくはエス
テル交換させ、次に(4)一般式(1)で示されるグリ
コールもしくは一般式(2)で示されるジカルボン酸を
加えて反応させ、次いで重縮合する方法また(1)低分
子量ジカルボン酸成分、(2)低分子量グリコール成分
、(3)長鎖グリコール成分あるいは長鎖ジカルボン酸
成分を直接エステル化もしくはエステル交換反応を経て
重縮合してポリエステルを製造し、別に(4)式(1)
で示されるグリコール成分もしくは式(2)で示される
ジカルボン酸成分と(1)低分子量ジカルボン酸成分も
しくは(2)グリコール成分とから式(3)で示される
構造単位を有するポリエステルを製造し、両者を溶融混
合して共重合させる方法などを採用することができる。
また本発明のポリエステルエラストマーの製造に際して
は通常ポリエステル化に用いられる従来公知の反応触媒
を適宜使用できる。
上述の方法で得られた式(3)で示される構造単位を有
するポリエステル系エラストマーの4級化反応は該ポリ
エステルエラストマーの成形前、成形後のいずれかにお
こなってもよいが、抗血液凝固性を付与する必要がある
のは表面のみであるから、繊維状、中空繊維状、フィル
ム状、シート状、管状、棒状さらにはこれらを再加工し
た織布、編布、不織布などとして、成形したのちに4級
化を行なう。
4級化反応は該ポリエステルエラストマー成形品を塩化
エチル、塩化ブチル、塩化アリル、塩化ベンジル、臭化
メチル、臭化ブチル、ヨウ化メチルなどのハロゲン化炭
化水素あるいはハロゲン化水素に室温ないし系の沸点で
1〜数時間接触させることにより行なわれる。
ついでヘパリン類との反応は、たとえばヘパリンアルカ
リ塩の水溶液中に上述の4級塩化されたポリエステルエ
ラストマー成形品を浸漬することにより行われる。
該水溶液の濃度は通常1〜10%であるが、好ましくは
2〜5%である。
また反応は室温〜100℃で1〜48時間行なう。
なお本発明において使用しうるヘパリン類としては、ヘ
パリンおよびその金属塩、4−ヘパリンなどのヘパリン
誘導体、コンドロイチン硫酸(塩)デキストラン硫酸(
塩)などのヘパリノイドがある。
本発明方法によって得られる材料は抗血液凝固防止性お
よび溶出物の極めて少ない安全な医療用材料は各種の医
療用器具、機器類に広汎な用途を有する。
例えば、腎不全患者の血液中の老廃物である尿素、尿酸
、クレアチニンなどを浄化するための血液透析器の透析
膜としてシート、チューブ、中空糸などの形で使用した
り、またこれら老廃物を吸着する吸着剤などのコーティ
ング剤として使用し、いわゆるダイレクトへモパーフユ
ージョンに使用するなどして人工腎臓に用いられる。
また、人工肺用の膜材料として血液と酸素の隔壁や、人
工心肺としていわゆるシート肺のシー1〜材料として用
いることができる。
さらに心臓疾患に対する補助循環装置における大動脈バ
ルーンとしてその他人下血管、血液バッグ、カテーテル
、カニユーレ、シャント、血液回路、などおよそ血液と
接触する部分には全て使用可能であり、この材料からな
る医療器具を用いることによりヘパリンなと抗血液凝固
防止剤を全く用いなくても、また用いたとしても微量で
血液凝固などのトラブルがない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
なお、実施例において部とあるのは重量部を意味し、還
元比粘度はフェノール/テトラクロロエタン(6/4重
量比)混合溶媒を用いてポリマー濃度C=0.2g /
dlで30℃にて測定した。
融点は加熱板付顕微鏡にて結晶輝点が消失する温度を示
す。
また抗血液凝固性の評価は、今井らの開発した動力学的
方法(ザ・ジャーナル・オブ・バイオメチ゛イカル・マ
テリアル・リサーチ第6巻、165頁(1972年))
を参考にして行なった。
実施例 1 2−メチル−2−(N−N−ジメチルアミノ)メチル−
1・3−プロパンジオール162部、テレフタル酸16
6部、および亜リン酸1.66部をオートクレーブに仕
込み、窒素気流下に210〜220℃で90分間留出す
る水を除きながら反応させ、次いで0、3mmHgに減
圧し、そのまま120分間重合して得られた下記くり返
し単位を有し、 〔η) =0.50〔クロロホルム中
、30℃にて測定〕融点75℃のポリマーをポリエステ
ルAとする。
所定量のジメチルテレフタレート、所定量のグリコール
および所定量のポリアルキレングリコールをオートクレ
ーブに重合触媒と共に仕込み、攪拌しつつ90分をかけ
て140℃より230℃まで昇温し、次いで230℃か
ら250℃に昇温しつつ系を徐々に真空とし、45分間
で0.lmmHg以下に到達せしめ、さらに90分間重
縮合反応を行なうことにより、各種ポリエステル・ポリ
エーテルブロック共重合体を合成した。
次にこれらポリエステル・ポリエーテルブロック共重合
体とポリエステルAを250℃にて30分間溶溶融金し
て式(3)で示される構造単位を有するポリエステル・
ポリエーテルブロック共重合体を得た。
これらのポリマーを20mmφの押出機を使用してTダ
イスより成膜し50μ厚のフィルムとし、IN塩酸、ベ
ンジルクロリド、エチルプロミドなどに50℃、1時間
浸漬処理することにより4級塩化を行なった。
さらに2%ヘパリンナトリウム水溶液中に70℃で15
時間浸漬し、次に純水にて洗浄し、時々新しく水を交換
しつつ1ケ月間水中に保存を行なった後トルイジンブル
ー水溶液による着色テストによりヘパリンの存在を確認
し、次の方法で抗血液凝固性を評価した。
すなわち3cm角に切ったフィルム状試験片をすり合わ
せ栓付の時計亜表面に付着させ、犬より採血したACD
血0.25m1をこれに置き0.1M塩化カルシウム水
溶液0.025m1を添加して凝血反応を開始させ、3
7℃で15分間接触後、水を添加して凝血反応を停止せ
しめ、生じた血餅をホルマリンにて固定後、濾紙にて水
分を除去した後、化学天秤にて重量測定した。
同様の装作をガラス製時計皿のみで行ない、生じた血餅
量を100としてこれに対する相対重量(@血率)でも
って抗凝血性を評価した。
結果を第1表に示す。実施例 2 ジメチルテレフタレート28.1部、1・4−ブタンジ
オール32部、平均分子量2000のポリ (エチレン
オキシド)グリコール70部、テトラブチルチタネート
0.1部、アイオノツクス330(シェル社製)0.2
部をオートクレーブに仕込み、窒素置換後140℃〜2
20℃で60分間、メタノールを留出させつつ反応させ
、次いで2−メチル−N−N−ジメチルアミノメチル−
1・3−プロパンジオール5.9部を添加した後220
〜240℃で20分間反応させた後、系を徐々に減圧に
し30分間で0.2mmHg以下にし、そのまま90分
間重合して式(3)で示される構造単位を有する白色の
ポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体を得た。
このポリマーの融点は171℃、ηsp/cは2.3、
第3級窒素原子の量は0.3ミリモル/グラムであった
このポリマーをテトラクロロエタンに溶解しガラス板上
に広げて乾式製膜した。
このフィルムをIN塩酸に室温で1時間浸漬した後水洗
後、2%ヘパリンナトリウム水溶液に室温で16時間反
応させ、次いで純水中に浸漬して1ケ月間保存し、時々
新しい水ととりかえた。
本試料フィルムおよびヘパリン処理する前の試料、ガラ
スについて実施例1と同じようにしてトルイジンブルー
テストならびに抗凝血テストを行なった結果を第2表に
示す。
この結果から本実施例のポリマーにヘパリンが安定に固
定されており、極めてすぐれた抗血液凝固性を有するこ
とが判る。
206部、テレフタル酸166部、および亜リン酸16
6部をオートクレーブに仕込み、窒素気流下に210〜
220℃で90分間留出する水を除きながら反応させ、
次いで0.3mmHgに減圧し、そのま・120分間重
合して得られた下記くり返し単位を有し、〔η) =0
.45 Cクロロホルム中、30℃にて測定〕、融点7
0℃のポリマーをポリエステルBとする。
ジメチルテレフタレート、エチレングリコールおよび平
均分子量2000のポリテトラメチレングリコールとか
ら得られた実施例1記載のポリエステル・ポリエーテル
ブロック共重合体90部と上記ポリエステルB10部と
を実施例1と同様に溶融混合し融点179℃、ηsp/
c = 2.2の第3級アミン基を有するポリエステ
ル・ポリエーテルブロック共重合体を得た。
このポリマーを実施例1と同様に20mmφの押出機を
使って成膜し、50μ厚のフィルムを得た。
このフィルムをIN塩酸に室温で1時間浸漬した後、水
洗後、2%ヘパリンナトリウム水溶液に室温で16時間
反応させ、次いで純水中に浸漬して1ケ月間保存し、時
々新しい水ととりかえた。
本試料フィルムおよびヘパリン処理する前の試料につい
て実施例1と同じようにしてトルイジンブルーテス1−
ならびに抗凝血テストを行なった結果を第3表に示す。
この結果から本実施例のポリマーにヘパリンが安定に固
定化されており、極めてすぐれた抗血液凝固性を有する
ことが判る。
実施例 4゜ 4−メチル−4−N−N−ジメチルアミノメチル−アゼ
ライン酸ジメチル10.4部、ジメチルテレフタレート
27.2部、1・4−ブタンジオール36部、ポリ (
テトラメチレンオキサイド)グリコール(平均分子量2
000) 80部およびテトラブチルチタネー) 0.
08部を反応器に仕込み、窒素気流下140〜220℃
で75分間、メタノールを留出させつつ反応させた後、
220〜240℃下で徐々に減圧にし40分間で0.2
mmHg以下にし、その後続けて70分間重合させてη
sp/ c =2.3、融点165℃、第3級窒素原子
の量が0.28 ミリモル/グラムであるポリマーを得
た。
このポリマーから実施例1と同様にしてフィルムを作製
し、トルイジンブルーテストならびに抗凝血テストを行
なった結果を第4表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1(1)下記(4)のジカルボン酸を除く分子量400
    以下のジカルボン酸の残基の少なくとも1種(2)下記
    (4)のグリコールを除く分子量400以下のグリコー
    ルの残基の少なくとも1種 (3)下記(4)のジカルボン酸もしくはグリコールを
    除く平均分子量400〜20000の長鎖グリコール残
    基あるいは長鎖ジカルボン酸残基の少なくとも1種 (4)下記一般式(1)で示されるグリコールの残基も
    しくは下記一般式(2)で示されるジカルボン酸の残基
    の少なくとも1種 上記(1)、(2)、(3)および(4)から構成され
    た第3級アミン基を有するポリエステル系エラストマー
    を成形し、該成形品を第4級塩化した後、ヘパリンおよ
    びその金属塩、4ヘパリン誘導体およびペパリノイドか
    らなる群から選ばれたヘパリン類と反応させることを特
    徴とする抗血液凝固性医用軟質材料の製造法。 (式(1)及び(2)中、R1、R2、R4はそれぞれ
    炭素原子数1〜15のアルキレン基、R5、R6は水素
    原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を示し、R5
    とR6は共通のポリメチレン基であって、窒素原子と共
    に異部環を形成していてもよい。 またR3は炭素原子数1〜6のアルキル基または、−R
    4/R5 −N、 を示す。 )\R6
JP51080637A 1976-07-06 1976-07-06 抗血液凝固性医用軟質材料の製造法 Expired JPS5950335B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51080637A JPS5950335B2 (ja) 1976-07-06 1976-07-06 抗血液凝固性医用軟質材料の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP51080637A JPS5950335B2 (ja) 1976-07-06 1976-07-06 抗血液凝固性医用軟質材料の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS536430A JPS536430A (en) 1978-01-20
JPS5950335B2 true JPS5950335B2 (ja) 1984-12-07

Family

ID=13723875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51080637A Expired JPS5950335B2 (ja) 1976-07-06 1976-07-06 抗血液凝固性医用軟質材料の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5950335B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0522108Y2 (ja) * 1988-03-15 1993-06-07

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0210308U (ja) * 1988-07-05 1990-01-23
US5135516A (en) * 1989-12-15 1992-08-04 Boston Scientific Corporation Lubricious antithrombogenic catheters, guidewires and coatings
US5304121A (en) * 1990-12-28 1994-04-19 Boston Scientific Corporation Drug delivery system making use of a hydrogel polymer coating
US5674192A (en) * 1990-12-28 1997-10-07 Boston Scientific Corporation Drug delivery
US5843089A (en) * 1990-12-28 1998-12-01 Boston Scientific Corporation Stent lining
DE4222380A1 (de) 1992-07-08 1994-01-13 Ernst Peter Prof Dr M Strecker In den Körper eines Patienten perkutan implantierbare Endoprothese
US5588962A (en) * 1994-03-29 1996-12-31 Boston Scientific Corporation Drug treatment of diseased sites deep within the body
US5868719A (en) * 1997-01-15 1999-02-09 Boston Scientific Corporation Drug delivery balloon catheter device
US6494861B1 (en) 1997-01-15 2002-12-17 Boston Scientific Corporation Drug delivery system

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0522108Y2 (ja) * 1988-03-15 1993-06-07

Also Published As

Publication number Publication date
JPS536430A (en) 1978-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100525604B1 (ko) 폴리알킬에테르단위를함유하는술폰,케톤및에스테르의의료용재료에의적용
US5128408A (en) Gas-permeable material with excellent compatibility with blood
JP4101460B2 (ja) フッ素原子を有するポリスルホンを含む抗血栓性に優れた医療用材料
US6040415A (en) Biocompatible polymers
JPS5950335B2 (ja) 抗血液凝固性医用軟質材料の製造法
Ueda et al. Asymmetrically functional surface properties on biocompatible phospholipid polymer membrane for bioartificial kidney
JPS5950334B2 (ja) 抗血液凝固性医療材料の製造法
JP3173615B2 (ja) 血液適合性材料
JPS5847182B2 (ja) 血液輸送管または血液容器
JPH04248826A (ja) 血液適合性に優れた気体透過性材料
WO1993014127A1 (en) Method and composition for heparin binding using polyaminocations covalently immobilised on polymeric surfaces with polyethylene oxide spacers
Chuang et al. Immobilization of NaIO4‐treated heparin on PEG‐modified 316L SS surface for high anti‐thrombin‐III binding
Balakrishnan et al. Tween 20‐modified poly (vinyl chloride) exhibits enhanced blood‐compatibility
JPH0135668B2 (ja)
JP2000128950A (ja) 抗血栓性ポリウレタン類、抗血栓性組成物および抗血栓性医療用具
JPS6016260B2 (ja) 抗血液凝固性医療用材料の製造法
JPH0536065B2 (ja)
JPS5953058B2 (ja) 抗血液凝固性高分子材料の製造方法
JP4160195B2 (ja) 抗血栓性に優れた高分子組成物およびそれからなる医療用材料
JP2615698B2 (ja) 血液適合性に優れた気体透過性材料
JP4033555B2 (ja) 抗血栓性に優れた高分子組成物およびそれからなる医療用材料
JP4121205B2 (ja) 抗血栓性に優れたポリアルキルエーテル/ポリアリールエーテルスルホン共重合体の製造方法
JPH04235724A (ja) 血液適合性に優れた気体透過性材料
JP4604177B2 (ja) 抗血栓性高分子組成物
JPH02115212A (ja) 血液適合性に優れた気体透過性材料