JPS5950251B2 - 農業用被覆材 - Google Patents

農業用被覆材

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JPS5950251B2
JPS5950251B2 JP55119625A JP11962580A JPS5950251B2 JP S5950251 B2 JPS5950251 B2 JP S5950251B2 JP 55119625 A JP55119625 A JP 55119625A JP 11962580 A JP11962580 A JP 11962580A JP S5950251 B2 JPS5950251 B2 JP S5950251B2
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composite oxide
polyvinyl chloride
agricultural
weight
film
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信雄 福嶋
清彦 中江
孝之 寺澤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、保温性の改良されたポリ塩化ビニル系樹脂を
主体とする農業用被覆材に関する。
現在農業技術の改良によつて、温室栽培が盛んに行なわ
れており、これらの被覆資材のうち軟質系フィルムとし
てはポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹
脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂フィ
ルム等が多く使用されている。一方、硬質被覆材として
は硬質ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレ
ート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ガラス板等が使用さ
れている。
中でも保温性、透明性、強靭性、耐久性等にすぐれる上
に、添加剤の配合によつて、軟質系のフィルムから硬質
シート状被覆材にいたるまで任意に性状を選択すること
ができるポリ塩化ビニル系樹脂が特に多用されている。
反面最も古くから使用されているガラス板が、衝撃的な
強度に弱いため破砕しやすく農作業時に危険であるとい
う問題点があるにもかかわらずまだ相当量使用されてい
る。この要因のひとつにガラス温室が、保温性の点で他
被覆材に比べてすぐれているため農作物の収獲量や収獲
時期に差が認められることがあげられる。
本発明者は上述のような問題点に着眼し、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂被覆材の透明性や強靭性、耐久性等の特性をそ
こなわずに保温性を更に良好なら(支)農業資材として
より良い被覆資材を提供するために本発明を完成したも
のである。
一般に、温室、ハウスにおける被覆材の保温性というの
は、夜間におけるハウス内の温度の低下を防止する特性
であつて、昼間太陽光線によつてハウス内の地中に吸収
された熱が夜間には地面から輻射線となつて輻射される
ことにより、ハウス内の温度を外気の温度より高く保つ
のであるが被覆材の地面から輻射する輻射線の透過率が
大きいと地面からの輻射線はハウス外に散逸してしまつ
てハウス内の地温は低下し、その結果ハウス内の温度を
外気より高く保つことができなくなる。
従つて、被覆材の保温性の良否は前記輻射線の吸収、ま
たは反射率の如何によるものであり、その率の高いもの
程良いことになる。軟質塩化ビニル系樹脂フイルムの保
温性を改良した被覆用フイルムとしては、特公昭34−
5890号や特公昭47−47903号にみられるよう
に、軟質塩化ビニル系樹脂に無水微粉珪酸等特定の無機
フイラ一を添加してなる被覆用フイルムがある。
しかし、これらの方法は、軟質塩化ビニル系樹脂の保温
性は若干改良されているものの、最大の問題点は無機フ
イラ一の添加により、得られるフイルムの透明性、特に
平行光線透明性が一般の軟質透明ポリ塩化ビニルフイル
ムに比べると劣ることである。一般に農業用被覆材とし
て要求される光線透過性は、全光線透過率で80〜85
%以上必要と言われているが、全光線透過率がこの要望
を満たしていても、その内容、即ち平行光線透過性と散
乱光線透過性のいずれの寄与が大きいかによ jり作物
に与える影響は大きく異なる。例えば本来夏の作物であ
るトマト、キユウリ、スイカ等をはじめ一般に果菜類は
平行光線による生育が好ましく、散乱光を用いた場合に
は色づきや果実の生育に問題が生ずることが多く、また
レタスやキヤベ (ツのような葉菜類や水稲の育苗等に
はむしろ散乱光の方が葉の生育が良好になるため好まし
いことが近年徐々に明らかになつてきている。しかしな
がら、今なお、水稲栽培を除いて、農家では果菜類は当
然のこと、葉菜類に対しても平行光線透過 3性の良好
な透明ポリ塩化ビニルフイルムを使用することが多いが
、これはハウスやトンネル内部作物の生育状況が外から
透視できる利点が大きいことにも起因している。かかる
理由から上述のような透明ポリ塩化ビニ 4ルコンパウ
ンドに特定の無機フイラ一を添加して、保温性を改良す
る技術が早くから提供されているにも拘らず未だ一般に
は使用されていないのが現状である。
本発明者らは土述のような農業用被覆材としての問題点
を除去し、保温性、平行光線透過性にすぐれた農業用被
覆材を安価に提供するため、鋭意研究を重ねた結果、透
明ポリ塩化ビニル系樹脂コンパウンドの屈折率とほぼ等
しい屈折率を有するSiO2と周期律表,I,族に属す
る金属元素の酸化物から選ばれる金属酸化物1種もしく
は2種以上からなる複合酸化物の粉末を添加した組成物
を製膜することにより、従来技術に比べ極めてすぐれた
平行光線透過性、保温性を兼ね備えた被覆材が得られる
ことを見い出し本発明を完成した。
即ち、本発明は透明ポリ塩化ビニル系樹脂コンパウンド
CA)100重量部に対し、該複合酸化物(自)2〜4
0重量部配合してなる組成物であつて、該透明ポリ塩化
ビニル樹脂コンパウンドの屈折率NAと該複合酸化物の
屈折率NBの比NA/NBが0.98以上1.02以下
より好ましくは0.99以上1.01以下の範囲である
組成物を製膜してなる農業用被覆材に関する。本発明の
第1の特徴は、透明ポリ塩化ビニル系樹脂に無機フイラ
一を添加するにも拘らず、平行光線透過率の非常にすぐ
れた透明性被覆材が得られる上に、従来の透明ポリ塩化
ビニル系樹脂被覆材の保温性が大巾に改良され従来の温
室用ガラス板にも比肩しうる程度にまで高められる点に
ある。
この保温性改良効果は該複合酸化物の赤外線不透過能に
よるものであるが、さらに含水能を有した含水該複合酸
化物を用いれば、該複合酸化物の赤外線不透過能に加え
て水の赤外線不透過能の相乗効果がえられ、保温性がさ
らに大巾に改良される。本発明の第2の特徴は所望の屈
折率を有する該複合酸化物は、従来技術として公知の製
法により一般に安価に入手しうる上、樹脂への添加も従
来農業用被覆材を製造する際の添加剤処方時に同時に添
加しうるので、従来技術の製造工程がそのまま使用でき
、フイルム化やシート化も容易なため、結果として従来
の透明ポリ塩化ビニル系樹脂農業用被覆材と大差ない価
格で性能を大巾に改良した本発明による被覆材を提供し
うる点にある。本発明の第3の特徴は、吸着性の高い無
機フイラ一を添加しているために、特に従来農業用軟質
ポリ塩化ビニルフイルムで問題となつていた可塑剤のフ
イルム表面へのブリードが少ないフイルムが得られる点
にある。従来から特に農業用軟質ポリ塩化ビニルフイル
ムは配合剤中の可塑剤が経時的に表面にブリードするた
めに大気中のゴミがフイルム表面に付着し、農業用ポリ
エチレンフイルムや、農業用サクビフイルムなど他の同
種フイルムに比べて光線透過量が比較的短期間で極端に
低下する上に、フイルム中の可塑剤量が減少することに
よつて、フイルム強度の低下度合も大きく、またフイル
ムがべたつき易いので、取り扱い時の作業性が悪いとい
う点が実用上大きな問題となつている。
本発明は添加した吸着性の高い無機フイラ一が、配合剤
中の可塑剤を吸着するため、結果的に可塑剤のフイルム
表面へのブリードが押えられることにより、実用上の前
述のような問題点に対しても大巾に改良されるものであ
る。
本発明の第4の特徴は、従来の被覆材に比べて本発明に
よる被覆材で被覆されたハウスやトンネル施設内の夜間
の温度保持効果が非常に大きいにもかかわらず、驚くべ
きことに日中(日照時)の温度上昇が小さいために、一
日を通したハウスやトンネル施設内の温度差を比較的小
さく保つことができることにある。
通常ハウスやトンネルなどの施設栽培の場合は冬期のよ
うな比較的外気温が低い時でも日中のハウスやトンネル
施設内の温度が上がり過ぎると栽培作物が高温障害をお
こし、生育に悪影響を与えるため、作物の良好な生育を
維持するためには、一般的には夜間高温に保ちながらし
かも一日を通した温度差を少なく保てる被覆材が望まれ
ており、その点からいえば本発明による被覆材は従来の
ガラスや他の被覆材に比べて理想的な農業用被覆材とし
て提供できるものである。上述したような特徴は従来技
術にくらベ本発明の有利な点である。
以下本発明をさらに詳細に説明する。本発明において使
用されるポリ塩化ビニル系樹脂としてはポリ塩化ビニル
、塩化ビニルを主体とする共重合体及びポリ塩化ビニル
を主体とする他の重合体とのブレンド物が包含され、中
でもポリ塩化ビニルが好適である。
本発明のポリ塩化ビニル系樹脂には、必要に応じて通常
の各種樹脂添加剤、例えば可塑剤、滑剤、熱安定剤、防
滴剤、着色剤、紫外線吸収剤等を配合することができる
例えば、本発明において特に好適に使用し得る軟質ポリ
塩化ビニル樹脂フイルムの場合には、ポリ塩化ビニル樹
脂100重量部に対して可塑剤約30〜60重量部が配
合され得る。
好ましい可塑剤としては、例えばジ一n−オクチルフタ
レート、ジ一2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデ
シルフタレート等に代表されるフタル酸エステル系やト
リクレジルフオスフエート等のリン酸エステル系、アジ
ピン酸、セバシン酸等二塩基性酸アルキルエステル、エ
ポキシ化大豆油等を挙げることができる。
また本発明に配合しうる滑剤ないしは熱安定剤としては
、ステアリン酸、ステアリン酸塩、脂肪族アルコール、
ポリエチレンワツクス、有機錫マレエート、有機錫ラウ
レート、有機錫メルカプタイト、Cd/Ba,Ca/Z
n,Ba/Zn複合安定剤等があげられる。
上述したような透明ポリ塩化ビニル系樹脂コンパウンド
の屈折率(25℃D(Na)線使用)は一般に1.50
〜 1.55の間にあり、例えば硬質透明ポリ塩化ビニ
ル樹脂では1.52〜 1.55の範囲にあり、軟質一
透明ポリ塩化ビニル樹脂では、配合される可塑剤の種類
や量によつても異なるが、1.50〜1.52の範囲に
あるものが大半である。
本発明において使用されるSiO2と周期律表,,族に
属する金属元素の酸化物から選ばれる金属酸化物1種も
しくは2種以上とから成る複合酸化物とは、−般式(S
iO2)X.(MaOβ)Y.nH2Oや(SiO2)
X.(Mαoβ)Y.(RrOδ)Z.nH2O等で表
わされ、ここでM,Rは周期律表,,族に属する金属元
素を表わし、α,γは整数1もしくは2を表わし、β,
δは整数1もしくは2もしくは3を表をし、nは零もし
くは正の数を表わし、X,y,zは本発明の主旨に従つ
て、該複合酸化物の屈折率がポリ塩化ビニル系樹脂コン
パウンドの屈折率と可及的近接しうるような値になるよ
うに決定される正の数を表わす。
さらに本発明の主旨を損なわない限り(SiO2)X,
(Ml徴ψ)゛(M’αOβ)Y。・・・・・・・・・
(MmαOβ)Ym,nH。Oの一般式を有するもので
もよく、さらには少量の他の金属酸化物等の不純物を含
んでもよい。土述したような金属元素の例としては例え
ばB,Be,Mg,Ca,Ba,Al,Zn,Ti,Z
r,Pb,Sn等が挙げられる。
これらのうち特にAl,Ti,Mg,Ca等が屈折率コ
ントロールや価格の点から好ましい。
一般に本発明で使用するポリ塩化ビニル系樹脂コンパウ
ンドの屈折率は1.50〜1.55の間にあるが、この
屈折率に可及的等しい屈折率を与える該複合酸化物の組
成を例示すると、例えばアルミニウムシリケートの場合
は一般式ここでX,yは0.04≦y≦0.67より好
ましくはの条件を満す正の数であり、nは零もしくは正
の数を表わす。
またチタニウムシリケートの場合には、一般式yここで
X,yは0,02≦−≦0.39より好ましくはの条件
を満す正の数であり、nは零もしくは正の数を表わす。
また、マグネシウムシリケートの場合には、般式ここで
X ,yはC より好ましくはO の条件を満す正の数であり、nは零もしくは正の数を表
わす。
また、カルシウムシリケートの場合には一般式も包含す
るものである。
具体的には本発明の実施に当つて使用するポリ塩化ビニ
ル系樹脂のコンパウンドの屈折率を25℃、相対湿度6
5%の条件下でD(Na)線を用いて測定した値NAに
対してシリカを含む複合酸化物の屈折率NBが0.98
≦nl/NB≦1.02より好ましくは0.99≦Nv
nB≦1.01の範囲に入るように該シリカを含む複合
酸化物の組成を決定する。
nャ/NB比が上述の範囲をはずれると得られるフイル
ムないしはシートの平行光線透過率が低下するので好ま
しくない。
またこれらのシリカを含む複合酸化物において無水の複
合酸化物は加工性の点から含水複合酸化物ゲルより好ま
しいが、本発明の主旨である保温性の改良効果の点から
は含水複合酸化物ゲルの方が好ましい。
特に水を多量に吸着する能力を有するもの程好ましく、
25℃、相対湿度65%での吸着水分が10重量%以上
より好ましくは20重量%以上を有するものが特に好ま
しい。これは、シリカを含む複合酸化物そのものの赤外
線不透過能に加えて水のもつ赤外線不透過能の相乗効果
により保温性改良効果が高められるものと考えられる。
かような理由から無水複合酸化物よりも含水複合酸化物
ゲルの方が一般には好ましいが、フイルムないしはシー
ト加工時のトラブル防止や、目的とする保温性改良レベ
ルに応じて本発明にはいずれも使用可能である。
また該複合酸化物ゲルは含水率によつても屈折率が多少
変動しうるので本発明の実施に当つては注意が必要であ
る。
さらにかような該複合酸化物は使用に際し微粉末である
ことが好ましく、その平均粒子径が10μ以下、より好
ましくは5μ以下であることが望ましい。
平均粒径が該範囲を越えると得られるフイルムないしは
シートの外観を悪化させ表面凹凸による平行光線透過性
を悪化させるのみならず、フイルムないしはシート物性
も低下するので好ましくない。
しかし該複合酸化物含有樹脂層の両面にその表面凹凸を
カバーするような透明樹脂層などを積層する場合は、該
複合酸化物の平均粒径が上記範囲を超える粗粒品の使用
であつても可能である。
また該複合酸化物の透明ポリ塩化ビニル系樹脂への配合
割合は該ポリ塩化ビニル系樹脂コンパウンド100重量
部に対し2〜40重量部が好ましく、3〜20重量部が
より好ましい。該配合物の配合量が2重量部未満では得
られるフイルムないしシート保温性の改良効果があまり
認められず、また配合量が40重量部を越えると、得ら
れるフイルムないしはシートの強度が低下するので好ま
しくない。本発明の実施方法は該透明ポリ塩化ビニル系
樹脂コンパウンドと該複合酸化物をペンシェル型ミキサ
ー等でよく混合した後、ロール型またはパンバリー型の
混合機あるいは押出機などで混練するといつた通常の方
法で混入し、次いで例えばカレンダー加工、インフレー
シヨン加工、Tダイ加工等の通常の成形加工方法でフイ
ルム状ないしはシート状に成形する。
通常の加工は130〜250℃の加工温度で行なわれる
ので、本発明に使用する該複合酸化物は、この温度域に
おける吸着水を脱離するため、加工温度程度の温度で吸
着水をとりのぞくための予備乾燥が必要である。また本
発明の被覆材は必要に応じて防塵性、耐候性、防滴性、
添加剤のブリードによる表面のべたつきの改良ないしは
補強等の目的で表面処理やコーテイングを施したり他の
合成樹脂フイルムないしはシートあるいはガラス等との
積層も可能である。
本発明によつて得られた透明ポリ塩化ビニル系樹脂被覆
材は、温室、ハウス等の被覆材として用いた場合、保温
性に関しては従来技術に比べ著しい改良効果が得られ、
従来の温室用ガラス板に比肩しうる程度に優れた性能を
有するとともに、平行光線透過性もポリ塩化ビニルと同
等であり、農業用被覆材としてきわめて有用である。
次に実施例をあげて本発明を説明するが、これら実施例
は単に例示的なものであつて、これらに限定されるもの
ではない。
実施例および比較例に示した保温性の測定は断熱材でつ
くつた約30c1rL立方の箱の1つの面に試料を設け
た保温性測定装置を用いて、箱内に挿入した100℃の
加熱プロツクによる装置内の温度変化をサーミスターに
て測定した。標準試料のガラス板(約2欝賃厚)が示す
値との温度差を保温性として〔△T℃〕で示した。また
透明性の測定はJISK−6714に準拠してヘイズメ
ータ一を用いて曇価ならびに全光線透過率を測定しその
尺度とした。
その際、平行光線透過率は以下の式を用いて求めた。平
行光線透過率=全光線透過率−曇価 無機粉末の屈折率は浸漬法により測定し、ポリマーの屈
折率にAbbeの屈折計を用いて測定した。
測定は25℃相対湿度65%の室内でD(Na)線を用
いて行なつた。被覆材展張時における昼夜の温度変化測
定は、次に示すようなモデル温床の地温測定により行な
つた。
モデル温床は断熱材として厚さ8mmのポリエチレン製
発泡シートを内面にはりつけたたて40(V7l、横7
0cfrL)深さ20cTnのプラスチツク容器に山砂
をほゞ一杯充填し、容器上面に最高高さが充填された山
砂表面から約30cmになり、かつ外気と完全に遮断さ
れるように半円幌状の被覆材をはりつけたものを、南面
で日中の陽当たりがよい露面に横方向が、東西方向を向
くように設置して行なつた。
温度変化は温床の中央部、山砂表層より5CWLの深さ
にセツトした熱電対によつて一日の最高、最低地温を測
定した。
なお測定値は、昭和55年1月15日から昭和55年1
月19日の晴天田こついての平均値である。
実施例 1 ポリ塩化ビニル(P=1300)100重量部、ジオク
チルフタレート37重量部、トリクレジルホスフアイト
3重量部、エポキシ化大軍油5重量部、バリウム、亜鉛
複合安定剤3重量部、亜リン酸エステル系キレータ一
0.5重量部の組成(混練加工後の屈折率NA二1.5
11である)の軟質透明ポリ塩化ビニルコンパウンドと
予め150℃で2時間乾燥したAl2O32l重量%、
SiO272重敬%、灼熱減量7重量%のアルミニウム
シリケ’ 一トゲル(屈折率NB= 1.505、25
℃相対湿度65%での吸着水分21%、平均粒径3μ,
(SiO2)X,(Al2O3)Y,nH2Oでy /
x=0.18に相当)5重量部をペンシェル型ミキサ
ーにて混合したのち、51バンバリーミキサ一で溶融混
練、ついで8インチ逆L4本カレンダ一装置にて厚みが
75μの透明フイルムを得た。
得られたフイルムの保温性、全光線透過率、平行光線透
過率を測定した結果を第1表並びに第2表にまとめて示
した。
またフイルムの外観はべたつきがなく、サラサラした感
触で屋外に展張した時のゴミの付着も非常に少なかつた
。実施例 2 実施例1においてアルミニウムシリケートデルの添加量
を10重量部に変えた以外は実施例1と同様にしてフイ
ルム成形および測定を行ない結果を第1表並びに第2表
にまとめて示した。
またフイルムの外観はべたつきがなく、サラサラした感
触で屋外に展張した時のゴミの付着も非常に少なかつた
。実施例 3 ポリ塩化ビニル(P=800)100重量部、有機錫マ
レエート2.5重量部、有機錫ラウレート0.5重量部
、ステアリン酸0.5重量部の組成で混練力旺後の屈折
率NA=1,520である硬質透明ポリ塩化ビニルコン
パウンドに実施例1で配合したアルミニウムシリケート
ゲル5重量部をヘンシニル型ミキサーにて混合したのち
、50φ押出機にてTダイ加工を行ない厚みが0.5m
mの透明シートを得た。
得られたシートの保温性、全光線透過率、平行光線透過
率を測定した結果を第1表にまとめて示した。
比較例 1 実施例1においてアルミニウムシリケートゲルを除いた
以外は、実施例1と同様にしてフイルム成形および測定
を行ない結果を第1表並びに第2表にまとめて示した。
フイルムの外観は、可塑剤のブリードによつてべたつき
易く、屋外に展張した時のゴミの付着が非常に多かつた
。比較例 2 実施例1においてアルミニウムシリケートゲルを無水微
粉珪酸(屈折率NB−1.550、25℃相対湿度65
%での吸着水分2%、平均粒径3μ)に変えた以外は実
施例1と同様にしてフイルム成形および測定を行ない結
果を第1表にまとめて示した。
フイルムの外観は可塑剤のブリードによつて若干べたつ
く傾向にあり屋外に展張した時のゴミの付着が多かつた
。比較例 3 実施例3においてアルミニウムシリケートゲルを除いた
以外は実施例1と同様にしてフイルム成形および測定を
行ない結果を第1表にまとめて示した。
比較例 4 保温性測定用標準試料として使用した温室用ガラス板(
厚さ2m0について、前記同様の性能測定を行ない結果
を第1表並びに第2表に示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリ塩化ビニル樹脂またはその共重合体コンパウン
    ド100重量部に対し、SiO_2と周期律表II、III
    、IV族に属する金属元素の酸化物から選ばれる金属酸化
    物1種もしくは2種以上とから成る複合酸化物2〜40
    重量部配合してなる組成物であつて、該ポリ塩化ビニル
    系樹脂コンパウンドをフィルムないしはシート状に加工
    したのちの屈折率n_Aと該複合酸化物の屈折率n_B
    の比n_A/n_Bが0.98以上1.02以下の範囲
    になるように該ポリ塩化ビニル系樹脂コンパウンド及び
    該複合酸化物の組成を選択してなる組成物を製膜してな
    る農業用透明被覆材。 2 複合酸化物が25℃相対湿度65%で10重量%以
    上の吸着水分を有する含水複合酸化物である特許請求の
    範囲1項記載の農業用透明被覆材。 3 複合酸化物がアルミニウムシリケートである特許請
    求の範囲1項記載の農業用透明被覆材。 4 複合酸化物がチタニウムシリケートである特許請求
    の範囲1項記載の農業用透明被覆材。 5 複合酸化物がマグネシウムシリケートである特許請
    求の範囲1項記載の農業用透明被覆材。 6 複合酸化物がカルシウムシリケートである特許請求
    の範囲1項記載の農業用透明被覆材。
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