JPS59494B2 - ベンゾトリフルオリド誘導体の精製法 - Google Patents
ベンゾトリフルオリド誘導体の精製法Info
- Publication number
- JPS59494B2 JPS59494B2 JP12152481A JP12152481A JPS59494B2 JP S59494 B2 JPS59494 B2 JP S59494B2 JP 12152481 A JP12152481 A JP 12152481A JP 12152481 A JP12152481 A JP 12152481A JP S59494 B2 JPS59494 B2 JP S59494B2
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- Japan
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- nitro
- chlorobenzotrifluoride
- purification method
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- chloride
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はベンゾトリフルオリド誘導体の精製法、特に2
−ニトロー5−クロルベンゾトリフルオリドの精製法に
関する。
−ニトロー5−クロルベンゾトリフルオリドの精製法に
関する。
各種有用化学品(医薬、農薬など)の合成中間体として
知られるベンゾトリフルオリド誘導体、たとえば2−ニ
トロー5−クロルベンゾトリフルオリド、2−アミノー
5−クロルベンゾトリフルオリド、3−ニトロー4−ヒ
ドロキシペンゾトリフルオリド、3−アミノー4−ヒド
ロキシベンゾトリフルオリド、3−ニトロー 4−(置
換または非置換)アミノベンゾトリフルオリド、3−ア
ミノー4−(置換または非置換)アミノベンゾトリフル
オリドなどは、通常、ベンゾトリフルオリドを出発原料
とし、これを塩素化したうえ、更にニトロ化、還元、ア
ミノ化などの反応を適用して所望の目的化合物を得てい
るが、その途中において各種の異性体を生成するため、
その分離に繁雑な操作を必要とする。
知られるベンゾトリフルオリド誘導体、たとえば2−ニ
トロー5−クロルベンゾトリフルオリド、2−アミノー
5−クロルベンゾトリフルオリド、3−ニトロー4−ヒ
ドロキシペンゾトリフルオリド、3−アミノー4−ヒド
ロキシベンゾトリフルオリド、3−ニトロー 4−(置
換または非置換)アミノベンゾトリフルオリド、3−ア
ミノー4−(置換または非置換)アミノベンゾトリフル
オリドなどは、通常、ベンゾトリフルオリドを出発原料
とし、これを塩素化したうえ、更にニトロ化、還元、ア
ミノ化などの反応を適用して所望の目的化合物を得てい
るが、その途中において各種の異性体を生成するため、
その分離に繁雑な操作を必要とする。
たとえば、ベンゾトリフルオリドを塩素化すると、0−
クロル体、m−クロル体およびp−クロル体の混合物が
生成する。これを蒸留した場合、0−クロル体は分離で
きるが、m−クロル体とp−クロル体の分離は困難であ
る。また、このm−クロル体とp−クロル体の混合物を
ニトロ化して得られる2−ニトロー5−クロル体と3−
ニトP−4−クロル体の混合物も蒸留による分離は困難
であつて、強いて分離するとすれば、冷却固化後、遠心
分離などの方法を採用することになる。このような方法
は工業的生産に不適であり、そのうえ純度の高い製品を
得ることも容易でない。本発明者らは、ベンゾトリフル
オリド誘導体を工業的に効率良く生産する方法を求めて
種々研究を重ねた結果、2−ニトロ−5−クロルベンゾ
トリフルオリドと3−ニトロ−4−クロルベンゾトリフ
ルオリドは、それらの塩素原子の反応性において顕著な
相違が認められ、適当な反応試剤を使用すれば前者の5
位塩素については本質的に反応が進行せず、後者の4位
塩素についてのみ反応が進行し、その結果、両者の分離
が極めて容易に行われ得る事実を知つた。
クロル体、m−クロル体およびp−クロル体の混合物が
生成する。これを蒸留した場合、0−クロル体は分離で
きるが、m−クロル体とp−クロル体の分離は困難であ
る。また、このm−クロル体とp−クロル体の混合物を
ニトロ化して得られる2−ニトロー5−クロル体と3−
ニトP−4−クロル体の混合物も蒸留による分離は困難
であつて、強いて分離するとすれば、冷却固化後、遠心
分離などの方法を採用することになる。このような方法
は工業的生産に不適であり、そのうえ純度の高い製品を
得ることも容易でない。本発明者らは、ベンゾトリフル
オリド誘導体を工業的に効率良く生産する方法を求めて
種々研究を重ねた結果、2−ニトロ−5−クロルベンゾ
トリフルオリドと3−ニトロ−4−クロルベンゾトリフ
ルオリドは、それらの塩素原子の反応性において顕著な
相違が認められ、適当な反応試剤を使用すれば前者の5
位塩素については本質的に反応が進行せず、後者の4位
塩素についてのみ反応が進行し、その結果、両者の分離
が極めて容易に行われ得る事実を知つた。
本発明は上記の知見に基いて完成されたものであつて、
その要旨は、2−ニトロ−5−クロルペンゾトリフルオ
リドと3−ニトロ−4−クロルベンゾトリフルオリドを
含む混合物に、第四級アンモニウム化合物の存在下、苛
性アルカリ水溶液を作用させ、得られた反応混合物から
2−ニトロ5−クロルベンゾトリフルオリドを分離、回
収することを特徴とするベンゾトリフルオリド誘導体の
精製法に存する。
その要旨は、2−ニトロ−5−クロルペンゾトリフルオ
リドと3−ニトロ−4−クロルベンゾトリフルオリドを
含む混合物に、第四級アンモニウム化合物の存在下、苛
性アルカリ水溶液を作用させ、得られた反応混合物から
2−ニトロ5−クロルベンゾトリフルオリドを分離、回
収することを特徴とするベンゾトリフルオリド誘導体の
精製法に存する。
本発明方法で精製される混合物は、2−ニトロ−5−ク
ロルペンゾトリフルオリドと3−ニトロ4−クロルベン
ゾトリフルオリドを含む混合物であつて、かXる混合物
はたとえば市販の3−クロルベンゾトリフルオリド(4
−クロルベンゾトリフルオリド約10重量%含有)を室
温〜50℃に保持した硫酸と硝酸の混酸中に滴加し、1
〜数時間攪拌を行つてから混酸を分離し、必要に応じ水
洗、乾燥を行つて、製造することが出来る。
ロルペンゾトリフルオリドと3−ニトロ4−クロルベン
ゾトリフルオリドを含む混合物であつて、かXる混合物
はたとえば市販の3−クロルベンゾトリフルオリド(4
−クロルベンゾトリフルオリド約10重量%含有)を室
温〜50℃に保持した硫酸と硝酸の混酸中に滴加し、1
〜数時間攪拌を行つてから混酸を分離し、必要に応じ水
洗、乾燥を行つて、製造することが出来る。
本発明で触媒として用いる第四アンモニウム化合物は通
常、式(式中、Rは同一または異なるアルキル基もしく
はアリール基、Xはハライド、ヒドロキサイド、ハイド
ロジエンサルフェート、ハイドロジエンカーボネート、
ジハイドロジエンホスフェート、ナイトレートなどの陰
イオンから選ばれるものである)で示されるものが用い
られ、その代表的な化合物として、テトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ
エチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラブチル
アンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムハ
イドロジエンサルフェート、トリオクチルメチルアンモ
ニウムクロライドなどが例示される。
常、式(式中、Rは同一または異なるアルキル基もしく
はアリール基、Xはハライド、ヒドロキサイド、ハイド
ロジエンサルフェート、ハイドロジエンカーボネート、
ジハイドロジエンホスフェート、ナイトレートなどの陰
イオンから選ばれるものである)で示されるものが用い
られ、その代表的な化合物として、テトラメチルアンモ
ニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ
エチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラブチル
アンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムハ
イドロジエンサルフェート、トリオクチルメチルアンモ
ニウムクロライドなどが例示される。
相間移動触媒の使用量は、前記二トロ体混合物に対し0
.01〜0.1倍モルである。苛性アルカリ水溶液とし
ては、苛性ソーダまたは苛性カリの10〜60重量%水
溶液が好ましく用いられ、苛性アルカリの量が前記二ト
ロ体混合物に対し1〜10倍モルになる様に加えればよ
い。
.01〜0.1倍モルである。苛性アルカリ水溶液とし
ては、苛性ソーダまたは苛性カリの10〜60重量%水
溶液が好ましく用いられ、苛性アルカリの量が前記二ト
ロ体混合物に対し1〜10倍モルになる様に加えればよ
い。
反応は、室温〜120℃で進行し、通常10〜120時
間で終了する。本発明の反応は、望ましくは有機溶媒の
存在下に行われ、有機溶媒としては、たとえばアルカン
類、ハロゲン化アルカン類、ベンゼン、ベンゼン誘導体
、エーテル類などが挙げられ、就中、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素が好ましい。
間で終了する。本発明の反応は、望ましくは有機溶媒の
存在下に行われ、有機溶媒としては、たとえばアルカン
類、ハロゲン化アルカン類、ベンゼン、ベンゼン誘導体
、エーテル類などが挙げられ、就中、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素が好ましい。
本発明の反応によれば、3−ニトロ−4−クロルベンゾ
トリフルオリドの4位塩素原子は水酸基によつて置換さ
れ、3−ニトロ−4−ヒドロキシ安息香酸(現実にはア
ルカリ金属塩)となる。
トリフルオリドの4位塩素原子は水酸基によつて置換さ
れ、3−ニトロ−4−ヒドロキシ安息香酸(現実にはア
ルカリ金属塩)となる。
他方、2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフルオリドは
実質的に未反応のまま反応混合物に残るので、この反応
混合物を沢過し、有機層を水洗し、必要に応じ蒸留する
ことにより高純度で回収出米る。次に実施例を挙げて本
発明を具体的に説明する。参考例 14−クロルベンゾ
トリフルオリドを約10重量%含む市販の3−クロルベ
ンゾトリフルオリドを常法により硝酸/硫酸混酸中でニ
トロ化し、3ニトロ−4−クロルベンゾトリフルオリド
を含む2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフルオリド(
純度約85重量%)を得る。
実質的に未反応のまま反応混合物に残るので、この反応
混合物を沢過し、有機層を水洗し、必要に応じ蒸留する
ことにより高純度で回収出米る。次に実施例を挙げて本
発明を具体的に説明する。参考例 14−クロルベンゾ
トリフルオリドを約10重量%含む市販の3−クロルベ
ンゾトリフルオリドを常法により硝酸/硫酸混酸中でニ
トロ化し、3ニトロ−4−クロルベンゾトリフルオリド
を含む2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフルオリド(
純度約85重量%)を得る。
実施例 1
参考例1で得たニトロ体混合物457、50重量%苛性
ソーダ水溶液70mj1キシレン50W11およびトリ
エチルベンジルアンモニウムクロリド1.5fを加熱還
流下20時間反応させた。
ソーダ水溶液70mj1キシレン50W11およびトリ
エチルベンジルアンモニウムクロリド1.5fを加熱還
流下20時間反応させた。
反応生成物から有機層を分離し、水洗、乾燥した後、キ
シレンを留去して2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフ
ルオリド(純度99.5重量%)38.1yを得た。実
施例 2 参考例1で得たニトロ体混合物457、30重量%苛性
ソーダ水溶液100WII、トルエン100mlおよび
テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド1.57を加
熱還流下40時間反応させた。
シレンを留去して2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフ
ルオリド(純度99.5重量%)38.1yを得た。実
施例 2 参考例1で得たニトロ体混合物457、30重量%苛性
ソーダ水溶液100WII、トルエン100mlおよび
テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド1.57を加
熱還流下40時間反応させた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフルオリドと3
−ニトロ−4−クロルベンゾトリフルオリドを含む混合
物に、第四アンモニウム化合物の存在下、苛性アルカリ
水溶液を作用させ、得られた反応混合物から2−ニトロ
−5−クロルベンゾトリフルオリドを分離、回収するこ
とを特徴とするベンゾトリフルオリド誘導体の精製法。 2 2−ニトロ−5−クロルベンゾトリフルオリドと3
−ニトロ−4−クロルベンゾトリフルオリドを含む混合
物が3−クロルベンゾトリフルオリドと4−クロルベン
ゾトリフルオリドを含む混合物をニトロ化して得られた
ものである特許請求の範囲第1項記載の精製法。 3 第四アンモニウム化合物をニトロ体混合物に対し0
.01〜0.1倍モル用いる特許請求の範囲第1項また
は第2項記載の精製法。 4 苛性アルカリ水溶液が苛性ソーダまたは苛性カリの
10〜60重量%水溶液である特許請求の範囲第1項記
載の精製法。 5 苛性アルカリをニトロ体混合物に対し1〜10倍モ
ル用いる特許請求の範囲第1項または第4項記載の精製
法。 6 反応を室温〜120℃の温度で10〜120時間行
なう特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の精製
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12152481A JPS59494B2 (ja) | 1981-07-31 | 1981-07-31 | ベンゾトリフルオリド誘導体の精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12152481A JPS59494B2 (ja) | 1981-07-31 | 1981-07-31 | ベンゾトリフルオリド誘導体の精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5821649A JPS5821649A (ja) | 1983-02-08 |
JPS59494B2 true JPS59494B2 (ja) | 1984-01-07 |
Family
ID=14813354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12152481A Expired JPS59494B2 (ja) | 1981-07-31 | 1981-07-31 | ベンゾトリフルオリド誘導体の精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59494B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4823739B2 (ja) * | 2006-03-29 | 2011-11-24 | 日野自動車株式会社 | ドアロック機構 |
-
1981
- 1981-07-31 JP JP12152481A patent/JPS59494B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5821649A (ja) | 1983-02-08 |
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