JPS5942024Y2 - 医療用椅子におけるヘツドレスト装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は特に歯科用として開発されたものであるが、他
の医療用、例えば耳鼻咽喉科、眼科用等にも適応し得る
医療用椅子［ｉ−けるヘッドレスト装置に関するもので
ある。

周知の如く、近時にかける歯科医療は殆んどが仰臥状態
でなされている。

と云うことは座位状態よりも仰臥状態の方が処理し易く
、又患者も安楽な姿勢となり得るからであるが、従来の
椅子において未だ充分なる満足を得られ難かったもので
ある。

即ち、従来の椅子ＶＣ釦けるヘッドレストは該ヘッドレ
ストがバックレストの上下方向に支板を介して伸縮可能
に設けられ、又ヘッドレストの下部を支点として仰俯角
方向に回動可能に設けられた式のものであった。

そして患者の仰臥状態［訟いて上歯列弓又は下歯列弓を
治療する際には、ヘッドレストを前方又は後方に大きく
回動して、治療し易いようになすの要があるが、この場
合前記の如き従来式のものＶＣ釦いては、ヘッドレスト
の仰俯角方向回動支点と、患者頭部の同方向回動支点と
の間に差異が存するため頚椎部が不自然に大きく屈曲す
ることとなり、且つこのような治療ポジションは治療内
容にもよるが、数分から２０分以上も保持されるのが要
があり、従って治療はし易いであろうが、患者の安楽性
と云う点からすれば、決して好ましいものではなかった
ものである。

本考案は叙上の点に着目して成されたもので、ドクター
、ナース等の医師サイドとしては種々と処置し易く、患
者としては安楽な姿勢となり得る仰臥状態ＶＣトいて、
上歯列弓及び下歯列弓を処理し易いように、ヘッドレス
トの仰俯角方向の傾斜を円弧状をなすヘッドレスト用支
板を介して所望度合に定め、またヘッドレスト用支板を
して患者の頚椎部を仮想支点として形成したことにより
、前記の傾斜度合が犬になり、且つ長時間に亘って同一
姿勢を保持された場合においても、患者に苦痛感等を与
えることのない医療用椅子におけるヘッドレスト装置を
提供するにある。

又本考案の他の目的は、前記のヘッドレスト用支板をし
て油圧シリンダー装置により作動し得るように構成した
ことにより、作動の容易を得られ、且つ所望の位置にか
いて確固に停止し得る医療用椅子１７１−けるヘッドレ
スト装置を提供するにある。

本考案の他の目的は、患者の身長差に良く適応し得る医
療用椅子に釦けるヘッドレスト装置を提供するにある。

次に、上記の目的を達成し得る本考案の一実施例を、添
附図面について詳細に説明する。

（注、図面は紙幅の関係上左右方向に長く現わされてい
るが、元来が上下方向に長くなるものである。

）１は基板、２はガイド枠、３は上下動枠を示し、基板
１はバックレスト用として用いられる。

即ち第１，３図において基板１土にクッション材及びそ
の外装シートが取付けられてバックレストが構成される
ようになっている。

ガイド枠２は基板１の背面における上部にアングル材４
を介して固着され、このガイド枠２に上下動枠３がスリ
ーブ５を介して上下動可能に嵌挿されている。

６は上下動枠用油圧シリンダ−，７はヘッドレスト用油
圧シリンダーを示し、上下動枠用油圧シリンダ−６の下
部は基板１の背面における下部に固着された取付枠８に
支棒９を介して取付けられている。

上下動枠用油圧シリンダ−６のプシンジャー６ａには上
下動枠３に横装された支軸１０が嵌挿され、該支軸１０
にヘッドレスト用油圧シリンダ−Ｉの下部が回動可能に
、設けられている。

又支棒９と支軸１０との間には引張りばね１１が張設さ
れている。

１２はヘッドレスト、１３はヘッドレスト用支板な示し
、該ヘッドレスト用支板１３の基部には軸受枠１３ａが
固着され、該軸受枠１３ａがヘッドレスト用油圧シリン
ダ−７のプシンジャー７ａに横装された横軸１４に回動
可能に設けられ、又横軸１４と前記の支軸１０との間に
引張りばね１５が張設されている。

ヘッドレスト用支板１３はヘッドレスト取付部１３ｂを
除く本体部が患者の頚椎部を仮想支点Ｒとする円弧状に
形成され、その本体部が上下動枠３の上部に形成された
溝３ａに摺動可能に嵌挿されている。

又ヘッドレスト用支板１３は、その前後における複数個
所が上下動枠３内に軸受３ｂを介して横装された複数の
ガイドローラー１６にガイドされて摺動するように構成
されている。

叙上の構造において、バックレスト用基板１は従来より
周知の医療用椅子と同様にアンダーシートに対し起倒さ
れる。

そして上下動枠用油圧シリンダ−６のプランジャー６ａ
の進退に従って上下動枠３が上下動し、ヘッドレスト用
油圧シリンダ−７のプランジャー７ａの進退に従ってヘ
ッドレスト用支板１３が進退するものであるが、ヘッド
レスト１２はヘッドレスト用支板１３の進出時には起立
状態にあり、後退時には傾倒された状態となる。

又ヘッドレスト用支板１３が前記の如く円弧状をなし、
この円弧状をなすものが患度の頚椎部を仮想支点Ｒとし
て回動することよりして、その回動時は勿論のこと傾倒
時における諸ポジションの如何にかかわらず楽な姿勢変
換と楽な姿勢を得られるものである。

なか、引張りばね１１．１５は周知の油圧シリンダーと
同様にプシンジャー６ａ、７ａの後退を円滑になすため
のものである。

以上本考案の一実施例について説明したが、本考案はこ
れに限定されず、例えば上下動枠用油圧シリンダ−６及
び上下動枠３を用いないで、バックレスト用基板１に直
接ヘッドレスト用油圧シリンダ−７を設けることもあり
、即ち斯くすることにより構成の簡易化によるイニシャ
ルコスト及びランニングコストの低減が得られる。

本考案は上記したように成るから、ドクターナース等の
医師サイドとして種々と処置し易く、患者としては安楽
な姿勢となり得る仰臥状態に釦いて、上歯列弓及び下歯
列弓を処理し易いように、ヘッドレストの仰俯角方向の
傾斜を円弧状をなすヘッドレスト用支板を介して所望度
合に定め、またヘッドレスト用支板をして患者の頚椎部
を仮想支点として形成したことにより、前記の傾斜度合
が大になり、且つ長時間に亘って同一姿勢を保持された
場合においても、患者に苦痛感等を与えることがなる、
又ヘッドレスト用支板をして油圧シリンダー装置により
作動し得るように構成したことにより作動の容易を得ら
れると共に所望の位置に釦いて確固に停止し得られ、換
言すれば治療し易いポジションで無段階に保持するえと
が出来、更に又上下動枠用油圧シリンダー及び上下動枠
の関連構成よりして患者の身長差に良し適応し得る等の
効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る医療用椅子におけるヘッドレスト装
置の一実施例を示し、第１図は縦断側面図、第２図は縦
断正面図、第３図は同上■−■線の断面図である。 １・・・・・・バックレスト用基板、３・・・・・・上
下動枠、６・・・・・・上下動枠用油圧シリンダ−Ｉ・
・・・・・ヘッドレスト用油圧シリンダ−，７ａ・・・
・・・プランジャー１２・・・・・・ヘッドレスト、１
３・・・・・・ヘッドレスト用支板、１６・・・・・・
ガイドローラー。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） バックレスト用基板にヘッドレスト用油圧シ
   リンダーを設け、該ヘッドレスト用油圧シリンダーのプ
   シンジャーに、患者の頚椎部を仮想支点として円弧状に
   形成したヘッドレスト用支板をガイドローラーを介して
   上下方向へ回動可能に設けて成る医療用椅子［？けるヘ
   ッドレスト装置。
2. （２）バックレスト用基板に上下動枠用油圧シリンダー
   により上下動する上下動枠を設け、該上下動枠にヘッド
   レスト用油圧シリンダーを設けて成る実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の医療用椅子におけるヘッドレスト装
   置。