JPS5941466Y2 - 換気扇のモ−タ支持脚取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外枠の内部にモータ支持脚を縦に加設するとこ
ろの換気扉のモータ支持脚取付装置に関する。

従来、換気扇に於いては、その外枠の内部にモータ支持
脚を縦に架設するに当たり、一般には該モータ支持脚の
上下両端部を外枠内部の上面及び下図に夫々スポット溶
接して固着する様にしており、そしてそのスポット溶接
後のモータ支持脚及び外枠に塗装による表面処理を施す
様にしている。

然しなからこのものではその塗装工程が面倒で、それ故
換気扇全体の価格を高くする要因となっていた。

そこで近年、その塗装工程を省いて価格を低廉化すべく
、市販の塗装済み鋼板所謂カラー鋼板により外枠及びモ
ータ支持脚を作製することが行なわれつつある。

ところが、このものではカラー鋼板の表面被膜のために
前述のスポット溶接を行なうことが事実上不可能であり
、そのためそのスポット溶接に代わるものとして、外枠
の上下両端部にこれを夫々内方へ例えばバーリング加工
することにより該内方へ突出する取付凸部を形成し、一
方、モータ支持脚の上下両端部に嵌合孔を形成して、こ
れら嵌合孔と取付凸部とを嵌合させ、然る後取付凸部の
突出端を夫々圧潰することにより該取付凸部にモータ支
持脚をかしめ付けるという試みが行なわれている。

然しなからこのものに於いて、上述の様にバーリング加
工して形成された取付凸部は他の一般バーリング加工部
と同様にその中央に透孔を有しており、そのため、室外
から降りかかる雨水が、外枠を嵌着した室壁の取付日周
縁部と該外枠との間に染み込んだときに、前記透孔から
外枠内へと浸入し、更にこの雨水が室壁を伝って室内に
浸入し室内を汚損せしめるといった問題があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、従って
その目的は、雨水の浸入を極力防止し得て室内等の汚損
を防止し得、よって対カラー鋼板用としても一層好適な
らしめ得、併せて外枠の強度も増加させ得る換気扇のモ
ータ支持脚取付装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例について第１図乃至第４図を参照
して具体的に説明する。

まず第１図に於いて、１は室内Ａと室外Ｂとを連通すべ
く室壁２に形成した取付口、３は取付口１に嵌着した外
枠、４は外枠３の内部に縦に架設したモータ支持脚、５
はモータ支持脚４に支持したモータ、６はモータ５の図
示しない回転軸に嵌着して室内Ａ側に位置させた送風羽
根、７は送風羽根６をベルマウス部７ａにより包囲する
様にして外枠３に装着した化粧枠、８は外枠３に設けた
スイッチボックス、９は外枠３の室外Ｂ側聞口部にこれ
を開閉すべく設けたシャッタ、１０は各シャツタ９を連
結したコネクチングレバー、１１は上端をコネクチング
レバー１０に連結した引き板、１２は引き板１１の下端
から垂下した引き紐である。

さて外枠３内にモータ支持脚４を架設していることは前
述したが、該外枠３及びモータ支持脚４並びにその架設
する構造につき更に詳細に説明を加えると、即ち、外枠
３は第２図に示す様に例えばカラー鋼板をＬ字形に折曲
したものを二枚夫々螺子１３により連結することによっ
て全体として角形状をなす様に構成されており、斯様な
外枠３はその側壁部１４の夫々の室内Ａ側にフランジ部
１５を外方へ折曲して有し、またそのフランジ部１５の
両側短辺部には折曲舌片１６を室外Ｂ側へ折曲して有し
、更に上下のフランジ部１５の先端部である長辺部には
化粧枠７装着用の係合部１７を室内Ａ側へ折曲して有し
ている。

そして斯様に構成した外枠３の上下両端部にはこれの中
央部を夫々上方へ略角形状に隆起させて膨出部１８を形
成し、更に各膨出部１８から夫々外枠３の内方へバーリ
ング加工することによって取付凸部１９を例えば三個横
に並べて突出形成している。

尚、該取付凸部１９の中央には透孔２０が存する。

一方、前記フランジ部１５の所定部位を第３図に示す様
に切起すことにより切起し片２１を形成し、この切起し
片２１に保護チューブ２２を被せつけ、またこの切起し
片２１の形成により生じた孔２３の周縁部を反切起し片
２１側へ折曲して折曲舌片２４を形成している。

而して、前記モータ５から導出した給電用のコード線２
５を切起し片２１により保持するのであるが、このとき
前述の折曲舌片１６．２４及び保護チューブ２２により
、コード線２５が各部の所謂エツジに触れることを防止
し該コード線２５の損傷を除いている。

また第２図に於いて、前記モータ支持脚４は、外枠３と
同様に例えばカラー鋼板により作製され、上下方向に平
行して延びる横断面Ｕ字状をなす二本の脚部２６を有す
ると共に、その脚部２６の上下両端部から室外Ｂ側へ延
びる取付片２７を有し、また該取付片２７に嵌合孔２８
を例えば三個横に並べて有している。

而して、この嵌合孔２８を夫々取付凸部１９に嵌合した
状態で該取付凸部１９の突出端を圧潰することにより、
モータ支持脚４の上下両端部を夫々第４図及び第５図に
示す様に各取付凸部１９にかしめ付けている。

以上の様に本実施例に於いては、外枠３の上下両端部に
これを夫々上方へ隆起させることにより膨出部１８を形
成し、この各膨出部１８に夫々バーリング加工して取付
凸部１９を形成していることから、該取付凸部１９の透
孔２０の高さ位置を外枠３の上下両端部共に膨出部１８
の隆起寸法だけ高くすることができ、従って室外Ｂから
降りかかる雨水が取付口１の周縁部と外枠３との間に染
みこんだときに、その雨水の外枠３の上端部から該外枠
３内への浸入を極力防止でき、モータ５及びモータ支え
４等の部品の絶縁低下や汚損更には室壁２及び室内Ａの
汚損を防止でき、勿論、シャッタ９付近の開口部である
外枠３の室外Ｂ側聞口部からこれの底部に雨水が浸入し
たときであっても、外枠３の下端部の膨出部１８によっ
てその雨水がそれ以上室内Ａ側へ浸入することを防止で
きる。

尚、取付凸部１９はバーリング加工に代えて例えば切起
し片により突出形成しても良い。

また、送風羽根６やモータ６等を支持するモータ支持脚
４が取着される外枠３の上下両端部は強度を要求される
ものであるが、この点本実施例に於いては前述の膨出部
１８により補強効果を生じさせ得て外枠３の上下両端部
の強度を増加させ得る。

即ち、本実施例の膨出部１８によって汚損防止と外枠３
の補強との双方を兼ねて行ない得る。

尚、上記第１の実施例に於いてはコード線２５の損傷防
止のためにＬ字形に折曲した折曲舌片１６を設けたが、
これに代えて第６図に示す他の実施例の様にフランジ部
１５の両端部を丸めて曲成することによるカール部２９
を設ける様にしてもよい。

その他、本考案は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限
定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜
変更し得る。

本考案は以上説明した様に、外枠の内部にモータ支持脚
を縦に架設せしめるものに於いて、前記外枠の上下両端
部に夫々上方へ隆起させて形成した膨出部と、この各膨
出部から夫々外枠内方へ突出形成した取付凸部とを具え
、この各取付凸部に前記モータ支持脚の上下両端部を夫
々かしめ付けて戊るものであり、これにて雨水の浸入を
極力防止し得て室内等の汚損を防止し得、よって対カラ
ー鋼板用としても一層好適ならしめ得、併せて外枠の強
度も増加させ得るという優れた実用的効果を奏する換気
扇のモータ支持脚取付装置を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の一実施例を示し、第１図は
換気扇全体の縦断面図、第２図は組立前の斜視図、第３
図はコード線を保持した外枠フランジ部付近の拡大斜視
図、第４図は組立後の要部の斜視図、第５図は同要部の
縦断面図を示し、そして第６図は本考案の他の実施例を
示す外枠フランジ部端の断面図である。 図中、３は外枠、４はモータ支持脚、１８は膨出部、１
９は取付凸部、２０は透孔、２８は嵌合孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外枠の内部にモータ支持脚を縦に架設せしめるものに於
   いて、前記外枠の上下両端部に夫々上方へ隆起させて形
   成した膨出部と、この各膨出部から夫々外枠内方へ突出
   形成した取付凸部とを具え、この各取付凸部に前記モー
   タ支持脚の上下両端部を夫々かしめ付けて戊る換気扇の
   モータ支持脚取付装置。