JPH0325062Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はビルデイング等のペリメーターゾーン
に備えられる壁貫通形空気調和機の外装パネル着
脱装置に関するものである。

従来の技術 従来、個別形でヒートポンプ式の壁貫通形空気
調和機は第４図、第５図に示すような外装パネル
着脱装置となつている。すなわち、本体１の前面
側に前面パネル２と中央部にパンチングメタルか
らなる吸込口３を設けている。４は本体１の天面
に設けられた吹出口で吹出グリル５を有してい
る。６は吹出グリル側方に設けられた蓋で、その
内側には温度調節つまみ（図示せず）等が設けら
れる。７は蓋６の側方を構成する中天板で、８は
本体１の天面前部を構成する前天板で、９は同じ
く後部を構成する後天板である。前記中天板７は
簡易なメンテナンスのときに取りはずされ、後天
板９は大がかりなメンテナンスのときに取りはず
すものである。１０は本体１を構成する左側板
で、１１は同じく右側板である。１２は本体１の
天フレームで後天板９の前方端面に設けられた係
止片１３とねじ１４によつて止められる。一方本
体１の背面側は背面フレーム１５が後天板９の後
方端部に設けられた折曲片１６にねじ１７によつ
て止められる。１８は背面フレーム１５に固着さ
れ壁２１に固定したスリーブ１９内に挿入される
風洞部、２０はスリーブ１９に設けたガラリであ
る。一方本体１内にはメインフイルター２２、送
風機２３、熱交換器２４が設けられている。

このような構成でメンテナンスを行なうときは
中天板７と、蓋６と、吹出グリル５と、後天板９
とを取りはずして本体１内を点検し補修を行なつ
ていた。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、仮に点検や補修を
行なうときは、後天板９と背面フレーム１５を外
さなければならず、後天板９と背面フレーム１５
を結合しているねじ１７が本体１の後面にあるた
め、本体１を壁面より数センチの間隔まで前方に
引き出した後、ねじ１７を取外さなければならな
かつた。これは本体１の重量が重いために前方に
引き出す作業が困難となり、メンテナンス作業時
における手間が非常に大きくなるという問題点が
あつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
壁面に近接して設ける空気調和機であつて、本体
を移動することなく後天板の着脱を行ない得るよ
うにすることを目的とする。

問題点を解決するための手段 このような問題点を解決するために本考案は、
天板の後端に下方向に折曲げられ折曲片を有し、
この折曲片に固定した掛金具を備え、この掛金具
は水平部と、この水平部を打抜いた保持片と、こ
の保持片の先端に傾斜部を設け、一方、背面板の
上端に背面板折曲片を形成し、前記背面板折曲片
に対し、前記掛金具を前方より押し込んで固定す
るようにしたものである。

作 用 この構成により、天板の着脱は天板の前端だけ
の着脱により行なうことができるようになる。

実施例 以下、本考案による一実施例を第１図〜第３図
にもとづいて説明する。２６はペリメーターゾー
ンの壁２７に近接して設けられたヒートポンプ式
空気調和機の本体で、前面は前面パネル２８、後
面は背面板４２により構成され、天面は、その中
央部に設けられた吹出グリル２９、前部は前天板
３０、後部は後天板３１により構成されている。
この後天板３１の後端は下方向に折曲げられた折
曲片３２を有し、前端は一段下つて折曲げられた
係止片３３を有している。係止片３３には吹出グ
リル２９の下方に設けた止板３４とともにねじ３
５によつて固定するための穴３６を設けている。
また、前記後天板３１の折曲片３２の内側にはＬ
形状になつた掛金具３７が溶接によつて固着され
ている。掛金具３７はその水平部３９を打ち抜い
て設けた保持片４０と、この保持片４０の後方端
部に設けた傾斜部４１とを有し、背面板４２の上
端部を内側に折曲げている背面折曲片４３に対し
て前記保持片４０と水平部３９との間に構成され
る嵌合部４４は嵌め込まれている。なお、４５は
風洞部、４６はスリーブ４７と一体に構成された
ガラリ、４８は熱交換器、４９は送風機、５０は
メインフイルターである。

上記構成において、上方より熱交換器４８や送
風機４９を点検したり補修を行なうとするとき、
前天板３０と吹出グリル２９を取りはずしてか
ら、ねじ３５をドライバーで取る。そして後天板
３１を前方に引くことにより嵌合部４４より保持
片４０がはずれて後天板３１を取りはずすことに
なる。次に取付けるときは、後天板３１を前方よ
り後方に押し込むことになり、このときは保持片
４０の傾斜部４１が下方に向いているから、背面
折曲片４３の先端はリードされながら嵌合部４４
に嵌め合わされ、背面折曲片４３によつて後天板
３１の後方を保持するのである。そして前方側で
はねじ３５を締付けるだけで天板３１を固定する
ことができるのである。

このとき、後天板３１を前方より後方に押し込
むときの嵌合は傾斜部４１によつてリードされな
がら背面折曲片４３に嵌合部４４が押し込まれる
ことになり非常に挿入し易い効果を得ることがで
きる。

考案の効果 このように本考案は、天板の後端に折曲片を設
け、一方、背面折曲片を設け、この背面折曲片に
対し、前記折曲片に固定した掛金具に前方より固
定するようにしたから、本体の重量が大であつ
て、壁面に近接して据付けられたのちも、本体を
前方へ移動させることなく天板の着脱が行なえ、
メンテナンスの作業時間は著るしく短縮できるな
どの効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による空気調和機の
断面図、第２図は同空気調和機の部分断面図、第
３図は同空気調和機の天板の部分切欠斜視図、第
４図は従来例の説明に付する空気調和機の外観
図、第５図は同空気調和機の断面図である。 ３１……後天板、３２……折曲片、３３……係
止片、３７……掛金具、４０……保持片、４１…
…傾斜部、４２……背面板、４３……背面折曲
片、４４……嵌合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも天面が開口した本体と、この本体の
   天面の開口を覆う天板とを有し、この天板の後端
   に下方向に折曲げられた折曲片と、この折曲片に
   固着形成される掛金具が水平部と、この水平部を
   打抜いて形成した保持片と、この保持片の後方端
   部に設けた傾斜部とよりなり、一方、前記本体の
   背面板の上端を内方に折曲した背面折曲片を設
   け、前記背面折曲片を前記掛金具に対して前方よ
   り嵌合させるとともに、前記天板の前端を着脱自
   在に固定してなる空気調和機の外装パネル着脱装
   置。