JPS5940440B2 - 抗腫瘍性物質の製造法 - Google Patents

抗腫瘍性物質の製造法

Info

Publication number
JPS5940440B2
JPS5940440B2 JP55074926A JP7492680A JPS5940440B2 JP S5940440 B2 JPS5940440 B2 JP S5940440B2 JP 55074926 A JP55074926 A JP 55074926A JP 7492680 A JP7492680 A JP 7492680A JP S5940440 B2 JPS5940440 B2 JP S5940440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
cells
substance
medium
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP55074926A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS572699A (en
Inventor
正愛 三澤
峰之 林
眞策 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP55074926A priority Critical patent/JPS5940440B2/ja
Publication of JPS572699A publication Critical patent/JPS572699A/ja
Publication of JPS5940440B2 publication Critical patent/JPS5940440B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は式 (式中Rは水素または水酸基を示す。
)で示されるディテルペノイド・トリエポキサイドに属
する抗腫瘍性物質の製造法に関する。
本発明物質は米国のカブチャン(S、M。
Kupchan )らにより1972年ににしきぎ科植
物であるクロス層より単離された化合物(R=Hのとき
トリプトライド、R=OHのときトリブデイオライドと
命名されている)で、L−1210およびP−388白
血病さらにはヒトの腫瘍細胞であるKB細胞などに対し
て強力な阻止効果が認められた物質である。
従って本発明物質は抗癌性物質として極め工期時されて
いる化合物である。
本発明物質は上記カブチャンらの報告 (Journal of American Chem
ical 5ceiety94.7194〜7195.
1972)にクロス層からの採取法が記載され℃いるが
、生産量は極微量であり生産のための栽培に時間が力へ
る。
本発明者らは、本発明物質の生産について研究を行った
結果、トリプテリギウム・ウィルフォルディ(クロス層
)を組織培養することによって本発明物質を速やかにか
つ多量に衰運することができることを見出し本発明を完
成した。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明によれば、トリブテリギウム属に属する植物の茎
2葉、芽1種子その他の部分から組織片または細胞群を
無菌的に取り出して培養し、無定形の細胞群いわゆるカ
ルスを誘導し、これを固体上gよび液体培養基中で好気
的に培養して増殖せしめれば、組織培養物たとえば増殖
したカルス、増殖した細胞、一部または完全に分化した
細胞ならびに培養基に本発明物質が生産蓄積されるので
該組織培養物および/または培養基から本発明化合物を
採取することができる。
本発明に用いる植物はトリプテリギウム属に属し、本発
明物質を生産する能力を有するものであればいかなるも
のでもよい。
トリプテリギウム属植物としてはトリプテリギウム・ウ
ィルフォルディ(Triptergium ’Wi 1
fordi i )+ )リブテリギウム・レゲリー(
T、regelii )+ )リプテリギウム・フオレ
ステイ(T、 forrestii )などがあげられ
る。
これら植物の記載は、トリブテリギウム・ウィルフォル
ディ(クロス層)は、大井次三部著′日本植物誌′36
4ページ、昭和40年全文堂にその他は、R−Brun
ing et al。
PbVtochemi −5try 17,1821
−58(1978)に記載がある。
より好適にはトリプテリギウム・ウィルフォルディが用
いられる。
以下に本発明の組織培養法の詳細を述べる。
まず、トリプテリギウム属植物の茎9葉、根。
芽、果実その他の組織片または細胞群を材料とし、これ
を任意の大きさに切断し、表面を脱イオン水で洗浄し、
ついで例えば次亜塩素酸ソーダ、エチルアルコールなど
で殺菌したのち、殺菌水でよく洗う。
このように表面殺菌した小片をたとえばムラシゲースク
ーグス氏培地(Murashige T、 andSk
oog F 、’ Physiol 、 P lant
arum ’ 15巻、473−497ページ(196
2年))に砂糖31!/dt、 カイネチ:/IRI
/l、2.4−ジクロロフェノキシ酢酸11117/l
および寒天0.8t/dtを加えた寒天培地上忙置床後
、約2週間一定温度(15〜35℃)で培養するとカル
スが誘導される。
上記の如くにして誘導されるカルスは固体培養基上、ま
たは液体培養基中にて、通常微生物の培養を行うのと同
様な操作を応用し工さらに培養できる。
たとえば培養の際は振盪培養法または無菌空気を通気し
つつ培養するタンク培養法により行うことができる。
これらの培養基組成としては、たとえば上述の培地を利
用できるが、これに限定されるものではなく、植物組織
培養用培地である、ホワイト(White )氏、ガン
ボーク(Garnborg )氏、ニッチ(Njtch
)氏その他(植物細胞組織培養、実際・応用・展望−理
工学社、1979年原田宏属国嶺穆氏編)を用いること
が可能であり、炭素源としでM(シュークロース)の代
りにクルコース、7ラクトース、マンノース、糖蜜、で
ん粉その他を用いることができる。
また酵母エキス、ペプトン、肉エキス、カザミノ酸など
も加えることができる。
カイネチンの代りに、ベンジルアデニンのヨウな他のサ
イトカイニン類、24−ジクロロフェノキシ酢酸の代り
にインドール酢酸、ナフタレン酢酸などの生育調節物質
を使用することもできる。
種々の無機微量成分は、天然物を利用したり、脱イオン
水の代りに水道水を用いることで足りる場合は、必ずし
も添加する必要はない。
培養基のpHは、4.0〜8.5が好適で、培養温度は
25〜35℃が適しており、培養期間は通常1〜2週間
である。
か(して培養し増殖した細胞群(カルス)、分化した植
物細胞を濾過して集め、ホモゲナイザーなどにより細胞
を破壊し、濾過あるいは遠心機などで得た上澄液あるい
はF液中より、あるいは培養物から細胞群や植物細胞を
除去して得た培養F液から本発明物質を分離することが
できる。
これらの分離法は、カブチャン(Kupchan )ら
の方法(ジャーナルOオプOアメリカンOケミカルOン
サイエテイ、94巻7194ページ 1972年)を利
用することができるが、発明者らは次の方法によった。
培養細胞からの分離法の一つは、細胞を凍結乾燥しこれ
に95%のエチルアルコールを加え、ソックスレー抽出
器を用いたりあるいはビーカーOフラスコその他の容器
で加温するなどして、抽出を行う。
抽出液を減圧濃縮後水とn−ヘキサンを加えて分液戸斗
を用いてよく振り、不純物なn−ハキサン層に転溶して
除く。
分離法の二として、細胞の抽出液や培養F液を材料とし
℃用いる時には、これらの液にn−ヘキサンを加えて不
純物をこの層に転溶させる。
いずれの場合でもn−ヘキサンを用いる分配操作は二、
三度繰り返し、できる限りn−ヘキサン可溶な不純物を
除いた方がよい。
次に水層区分に酢酸エチルを加え1分液F斗を用いて分
配を行い、酢酸エチル層を集める。
この操作も二、三度繰り返した方がよい。
かくして得られた酢酸エチル層を減圧濃縮し、高速液体
クロマトグラフィー(使用カラム、Unisil OC
18日本分光社製、ソルベント系30%エタノール)を
用いて、本発明の抗腫瘍性物質(トリブディオライドと
トリプトライド)を分取することができる。
このようにして得られた二種のジテルペノイド◎トリエ
ポキサイドはKB、L 1210.p−388など各
種腫瘍細胞の生育を抑えることが確かめられ、特にKB
細胞は、これらの精姿、培養時の定量などの際に恒常的
な定量法の一つとして使用された。
トリプトライドの元素分析値より計算して得た分子式は
C2oH2406、融点は226℃、比旋光度[(X)
D−=−154’ (cO,369,CH2C,/、)
UV吸収の極大値は218 nmで、すべて文献値と一
致した。
またマススペクトルはm/e360.16(M+)を与
え、nmrの結果も文献値と一致した。
一方、トリプデイオライドの分子式は C20H24o□、融点210℃、比旋光度(α、)
25=−138° (e 0.139.CH2C42)
、UVの吸収極大は217nmで、文献値と一致した。
マススペクトルm/e377、I 6 (M+1 )士
nmrの結果も同様に得られた物質がトリプディオライ
ドであることを示した。
これらの結果から組織培養法で得られた細胞の生産物は
親植物の生産するトリプディオライドとトリプトライド
と同じ物質であることが分る。
なおこれらの物質の定量は、上述のKB細胞の生育阻止
法で行うほか、薄層クロマトグラフィーで物質を分離後
、セリツク・アンモニウム硫酸液の噴霧・加熱後みられ
る螢光の強さから、あるいは高速液体クロマトグラフィ
ーによる218nmのUV吸光度測定値から算出したも
のである。
以下に実施例を述べる。
実施例 1 約1副位の長さに切ったクロメルの茎を、次亜塩素酸ソ
ーダ液(有効塩素3%)10分間浸漬して殺菌する。
この殺菌洗浄したクロメルの茎を、ムラシゲ・スクーグ
氏培地にシュークロース31/dt、カイネチン1〜/
l、 24 D*1m1i/l、寒天0.8?/d
tを含む培地107(pH6,3)に試験管1本当り1
個置床し、28℃で約1ケ月培養する。
茎の切断面より形成されてきたカルス全量を、同じ組成
の培地10rnlに移植する。
さらに28℃で1ケ月間培養し増殖したカルスを集め凍
結乾燥する。
このようにして集メたカルスの乾燥物202に95係エ
チルアルコール200ゴを加え、ソックスレー抽出器を
用いて6時間抽出を行う。
この操作を3回繰り返して得られたエチルアルコール部
分約600mを減圧下で濃縮乾固してから水を50rn
I!加え、できる限り溶かす。
これにn−ヘキサン50mを加え分液F斗で振り、不純
分を除く。
さらに2回同様に操作して水層を集め、これに酢酸エチ
ル50rIllを加え、目的物質を酢酸エチル層に分液
沖斗を用いて移す。
この操作をさらに2度繰返して酢酸エチル層を集め、減
圧濃縮したのちUnisibQC18のカラム、30%
エタノールを用いて高速液体クロマトグラフィーを行う
標準品と同一部位に現われるピーク(検出はUV218
nm )を集め濃縮して、トリプデイオライド0.6〜
、トリプトライド0.1 qを得た。
実施例 2 実施例1で得られたカルス(新鮮重量として約22)を
、ムラシゲ・スクーグ氏培地にカイネチン1〜/11ナ
フlレン酢酸1mfl/l、シュークロース397dt
を含む液体培地100/7Z7!!の入った300rn
l容三角フラスコに植え、毎分180回転、28℃、暗
黒下で2週間娠と5培養する。
その生育は、培地1ゴ当り15〜(乾物量→に達する。
細胞を戸別して集め、細胞および培養F液中の目的物を
定量したところ、細胞中にトリプディオライド、トリプ
トライドがそれぞれ0.20μ?。
0.04μ?(各々培地1−当りに換算)、培養戸液中
にトリプデイオライド、トリプトライドがそれぞれ0.
25μF、0.05μ?(各々培地1ゴ当’)K換算)
が含まれていた。
実施例 3 実施例2の液体培地組成のナフタレン酢酸の代りに24
−ジクロロフェノキシ酢酸0.5〜/lを含む培地を用
い、実施例2と同様に培養したところ、細胞中にトリブ
ディオライド、トリプトライドがそれぞれ0.14μr
、o、05μ?(各々培地1rnl当りに換算)、戸液
中にそれぞれ0.20μ?。
0.08μ?(各々培地1m当り)が生成された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1式 (但し、式中Rは水素または水酸基を示す。 )で示されるディテルペノイド・トリエポキサイドに属
    する抗腫瘍性物質を生産する能力を有し、トリプテリギ
    ウム属に属する植物を、固体もしくは液体培養基に組織
    培養し組織培養物中および/または培養基に該抗腫瘍性
    物質を生成蓄積せしめ、該組織培養物および/または培
    養基から該抗腫瘍性物質を採取することを特徴とする上
    記式で示される抗腫瘍性物質の製造法。 2 該植物がトリプテリギウム・ウィルフォルディに属
    する植物であることを特徴とする特許請求の範囲1の製
    造法。
JP55074926A 1980-06-05 1980-06-05 抗腫瘍性物質の製造法 Expired JPS5940440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP55074926A JPS5940440B2 (ja) 1980-06-05 1980-06-05 抗腫瘍性物質の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP55074926A JPS5940440B2 (ja) 1980-06-05 1980-06-05 抗腫瘍性物質の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS572699A JPS572699A (en) 1982-01-08
JPS5940440B2 true JPS5940440B2 (ja) 1984-09-29

Family

ID=13561447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP55074926A Expired JPS5940440B2 (ja) 1980-06-05 1980-06-05 抗腫瘍性物質の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5940440B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0421966Y2 (ja) * 1984-09-14 1992-05-19

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4444357B1 (ja) 2008-11-20 2010-03-31 株式会社東芝 締め付け固定装置、モジュール取り付け構造および情報処理装置
FR2952072B1 (fr) * 2009-11-05 2013-09-27 Pf Medicament Procede de production de triptolide

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0421966Y2 (ja) * 1984-09-14 1992-05-19

Also Published As

Publication number Publication date
JPS572699A (en) 1982-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nath et al. Establishment of callus and cell suspension cultures of Centella asiatica
JPS6296088A (ja) 抗腫瘍性物質の製法
MUKUNDAN et al. Thiophene content in normal and transformed root cultures of Tagetes erecta: a comparison with thiophene content in roots of intact plants
CA2080000A1 (en) Process for producing taxol by cell culture of taxus species
JPS5940440B2 (ja) 抗腫瘍性物質の製造法
Whiteheah et al. Cis-9, 10-dihydrocapsenone: a possible catabolite of capsidiol from cell suspension cultures of Capsicum annuum
JPH0195771A (ja) メグスリノキカルスの生産方法
Hettiarachchi et al. In vitro propagation of wadakaha (Acorus calamus L.)
JPS6311000B2 (ja)
JPH05244971A (ja) タキサン類化合物の製造方法
EP0479459B1 (en) Production of quercetin glucuronide and cultured cells containing the same
JPH01230525A (ja) 抗潰瘍剤の製造法
AU700033B2 (en) Pilocarpin production process
JPH062053B2 (ja) 植物の組織培養方法
JPS61124391A (ja) アルブチンの製造法
JP2545359B2 (ja) 植物培養細胞
JP2759656B2 (ja) 植物組織培養による有用物質生産方法
Pestchanker et al. The sesquiterpene lactone dihydroleucodin in tissue culture from Artemisia douglasiana
JPS615790A (ja) 植物ウイルス阻害物質の製造法
KR20060057302A (ko) 푸사리움 프로리페라툼 kgl0401 균주를 이용한지베렐린의 대량생산방법 및 용도
JP3517307B2 (ja) グラブリジンの製造法
JPS62289193A (ja) ニンニクの組織培養によるアリイン等含硫化合物の製造法
JPH05112543A (ja) コイキソールの製造方法
JP2684401B2 (ja) 植物体再生促進法
EP0206691A2 (en) Production of deuterium-containing chemical substances