JPS5939532B2 - 絹紡調加工糸およびその製造法 - Google Patents

絹紡調加工糸およびその製造法

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JPS5939532B2
JPS5939532B2 JP50114240A JP11424075A JPS5939532B2 JP S5939532 B2 JPS5939532 B2 JP S5939532B2 JP 50114240 A JP50114240 A JP 50114240A JP 11424075 A JP11424075 A JP 11424075A JP S5939532 B2 JPS5939532 B2 JP S5939532B2
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yarn
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filament
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JP50114240A
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倍己 藤本
善夫 荒谷
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性繊維マルチフィラメントからなる撚糸
様で絹紡調の外観と風合いを有する加工糸およびその製
造法に関する。
従来からマルチフィラメント糸を紡績糸様にする方法は
種々試みられ、本発明に近い交絡やループを与えて紡績
糸様の糸を得るものに例えばタスラン加工と呼ばれる方
法がある。
この方法は紡績糸に似た外観を呈するが、交絡糸表面に
無数に突出したクローズトループやたるみのために巻き
層からの解舒性が悪く、強度の解舒張力むらを生じて、
製編織等の高次°加工性が著しく劣るばかりか編織物表
面品位を極度に低下させる欠点がある。
また風合い的には編織物の染加工工程で熱処理を受ける
と、いずれのフィラメントも均一に収縮して、糸加工で
与えた各々のフィラメント間分散性を低下させて、粗剛
かつボリューム感に欠ける風合い、いわゆる芯のある風
合いと呼はれる欠点がある。
本発明は上記欠点を解消し、さらに撚糸様でかつ紡績糸
様、なかでも絹紡調の外観や風合いを与えるべく、種々
改良したもので、その構成はっぎのとおりである。
本発明の加工糸は次のような構成を持つ。
(1)マルチフィラメント糸の各々のフィラメントが内
層・外層に不均一にマイグレートして円形状に集束して
いるこま。
(2)集束マルチフィラメント糸の任意の断面において
、外層を構成しているフィラメントまたはその一部フィ
ラメントは内層を構成するフィラメントより低い熱収縮
性を示し、かつ各々のフィラメント内で糸軸方向に熱収
縮性を異にすること。
(3)乾熱あるいは湿熱で糸表面にループやたるみを発
現し、糸かさ高度が増加すること。
紡績糸のかさ高性は、谷々の単繊維に微細巻縮があるこ
とと同時に各々が内層・外層にマイグレートしている効
果が大きい。
この意味で、マルチフィラメント糸の各々のフィラメン
トをマイグレートさせて単繊維分散性を高めることは、
紡績糸様のかさ高性、表面の柔らかさを与える効果があ
る。
さらに円形状に集束していることと相まって、シャリ感
のある撚糸様で拡散光沢の強い絹紡調の優雅な光沢感を
与える。
集束糸の内層を構成するフィラメントは外層を構成する
フィラメントに比べて熱収縮率が高いことによって内層
フィラメントが収縮し、外層フィラメントはたるみを生
じてループ状に糸表面に突出するためさらに編織物のか
さ高性、ソフト感、優雅な光沢感を与える。
本発明の製造法は次の構成を有する。
(1)マルチフィラメント糸を5係以上のオーバーフィ
ード状態で流体乱流処理し、各々のフィラメントを不均
一に内層・外層にマイグレートさせて、円形状に集束さ
せながらループや交絡を与えること。
(2)前記交絡糸を加熱体に接触走行させるに際し、該
糸の2次転移点温度以上、融点以下の加熱体に接触走行
させて糸表面のループやたるみを少なくすると共に、交
絡糸の断面方向および糸軸方向に不均一に熱処理するこ
と。
本発明の目的の一つである無撚糸で撚糸様の外観、触感
を与えるためにはすくなくとも5%以上のオーバーフィ
ード状態で流体交絡を与える必要があり、それより低い
オーバーフィードでは混繊集束作用は得られるが円形状
の集束効果や強度のマイグレーションが得られないし、
糸表面にループが得られないために、紡績糸様の外観・
風合いを得るには不十分である。
また円形状に集束した交絡糸を加熱体に接触走行させる
際、加熱体温度における糸の熱収縮応力以下の低張力で
走行させることが望ましく第2図9のような交絡糸表面
に突出したループやたるみを第2図8のように熱処理し
てその太きさや数を少なくすることによって巻き層から
の解舒張力および解舒張力むらを小さくして製編織工程
での糸扱い性を著しく向上させることができるのである
さらに前記低張力熱処理の際、マルチフィラメント糸の
フィラメント全部に一様に伝わるに要する時間よりも短
い時間内に加熱体に接触させるのである。
この場合流体乱流の作用を加熱体に及ばすことが好まし
く、流体乱流処理の糸の回転作用によって、円形状集束
糸の外層に位置したフィラメントは内層に位置したフィ
ラメントに比べて高受熱され、低収縮部となる。
この回転作用と走行糸張力の程度によって、外層に位置
するフィラメントがリング状に高受熱されたり、半月状
に高受熱されたりするが、いずれにしても交絡糸の断面
方向および糸軸方向に不均一熱処理されることになるた
め、本発明糸を製編織後染加工で熱的な加工処理すると
、各々のフィラメント間およびフィラメント内に熱収縮
差が生じて、ループやたるみ、巻縮および系全体として
犬巻縮を発現し、編織物のかさ高性、柔軟性、ドレープ
性が発揮されて、かつ深みのある色合と優雅な光沢感が
得られる。
ここで加熱体の温度としては、加工速度や加熱体接触時
間にも関係するがマルチフィラメント糸の2次転移点以
上、融点以下の温度であることが望ましい。
第1図に示すように流体乱流処理と同時に低張力不均一
熱処理すると、流体乱流処理の安定性、ひいては加工工
程全体の安定性を向上させることができると同時にタス
ラン加工糸の欠点である張力を与えた時のループや交絡
の不安定性を解消する効果がある。
なお、このような効果が得られる範囲であればさらに熱
処理の安定性を得るために例えば、第1図の乱流処理装
置3と、加熱体4の間にガイドまたはフィードローラを
つけて流体交絡処理と熱処理を分離してもよい。
つまり、本発明糸および製造法は、従来の加工糸特にメ
スラン法・インターレース法に比べて高次加工での取扱
い性が良好で染加工などの熱処理工程で糸かさ・編織物
かさを発現し、ソフト感・柔軟性・ドレープ性があって
かつシャリ味を有して、深みのある色合効果と優雅な絹
様光沢感を発揮する編織物用糸が得られるもので、その
糸を製造するにあたっては、安定なループや交絡を有す
る撚糸様で絹紡調の糸を安定な加工状態のもとて安価に
製造することができる。
本発明に用いられるマルチフィラメント糸としては、加
熱によって収縮する熱可塑性繊維であれば特に限定され
るものではなく、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリ
アクリル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリ
ビニール系などいずれでもよい。
また断面形状、繊度ミックス、熱収縮差混繊なと、糸形
状が変化しても使用することができる。
流体ノズルも特に限定されるものではないが、マルチフ
ィラメント糸の各々のフィラメントに交絡やループやた
るみを与えながら円形状に集束される作用があって後の
加熱体上に糸の回転作用が与えられる構造のものが望ま
しい。
また本発明の実施例では、延伸糸を流体処理・低張力不
均一熱処理する例について述べているが、未延伸糸を延
伸しながら同時に本発明を実施することも可能である。
次に実施例をあげて本発明の詳細な説明する。
実施例 1 ポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸・延伸してなる
50デニール36フイラメントのいわゆるポリエステル
延伸糸を第1図に示す態様で実施した。
まず延伸糸1を供給ローラ2とリラックスローラ5の間
でリラックスしながら3.5 kg/arts、の圧空
を通した乱流処理装置3で交絡・ループ、集束効果を与
え、175℃の加熱体に23關接触させて糸表面のルー
プやたるみを小さくしながら糸断面方向および糸軸方向
に不均一リラックス熱処理した後巻取り装置6で巻取り
パッケージ7に巻取った。
ここで、供給ローラ2とリラックスローラ5の間のオー
バーフィード率を表1のように変更した計6水準の加工
糸を得た。
加工状態および加工糸特性を表1に示し、水準記号E(
!:Fの加工糸外観を第2図にモデル的に示す。
表1および第2図から明らかなように、本発明の目的と
する取扱い性が良好な撚糸様で絹紡調の加工糸を経済的
かつ安定的に得るには、オーバーフィード率を5チ以上
好ましくは8チ以上にすることが必要であるし、又加熱
体による低張力不均一熱処理の必要なことがわかる。
実施例 2 カプロラクタム1.0モル、酢酸0.003モルのポリ
アミドを通常の溶融紡糸・延伸して得られた70デニー
ル、24フイラメントの延伸糸を用いて、実施例1の水
準Eと同条件で加工した。
得られた糸は水準Eに比べて若干糸表面のループ数、ル
ープ長が犬であるが外観的に水準Eと大差ない加工糸が
得られた。
実施例1および2の糸をタテ、ヨコに用いてタテ112
本/ Ins ヨコ93本/ Inの平織に製織し、通
常の染加工法で加工した。
実施例1の水準C,D、Eおよび実施例2の糸を用いた
織物は、絹紡織物様のむら感、かさ高性、柔軟性、ドレ
ープ性、反発性があってシャリ味を有し、深みのある色
合い、マイルドな絹様光沢を呈する織物で、製織準備、
製織、染加工を通じて特に問題は発生しなかった。
それに対し、水準A、Bの織物はかさ高性、柔軟性、シ
ャリ感が少なく、紡績糸様のむら感も少ない織物であり
、特に水準Fの織物は糸巻き層からの解舒性が極度に不
良で、織物表面にひけ状の欠点が発生し、織物品位が悪
く、圧縮性、かさ高性、柔軟性の劣るいわゆる芯のある
風合いを示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施態様を示す概略図、第2図は本
発明糸と従来のタスランクイブ加工糸の外観をモデル的
に示す図である。 1:延伸糸、2:供給ローラ、3:乱流処理装置、4:
加熱体、5:リラックスローラ、6:巻取り装置、7:
巻取りパッケージ、8:本発明糸の外観モデル(水準E
)、9:従来のタスランクイブの加工糸モデル(水準F
)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性繊維マルチフィラメント糸であって、各々
    のフィラメントが内層・外層に不均一にマイグレートし
    て撚糸様の集束効果を有し、該集束フィラメント糸の任
    意断面において外層を構成するフィラメントまたはその
    一部フィラメントは内層を構成するフィラメントより低
    い熱収縮率を有し、かつ、各々のフィラメント内で糸軸
    方向にも熱収縮率差があって、乾熱あるいは湿熱で糸表
    面にループやたるみを再発現する能力を有することを特
    徴とする絹紡調加工糸。 2 熱可塑性繊維マルチフィラメント糸を5%以上のオ
    ーバーフィード状態で流体乱流処理し、各各のフィラメ
    ントを不均一に内層・外層にマイグレートさせてループ
    や交絡を与えた撚糸様の集束フィラメントにした後、該
    糸の2次転移点温度以上、融点以下の温度の加熱体に前
    記流体乱流処理の糸への回転作用を及ばせながら接触走
    行させて糸表面のループやたるみを少なくすると共に前
    記交絡糸の断面方向および糸軸方向に不均一に熱処理す
    ることを特徴とする絹紡調加工糸の製造法。
JP50114240A 1975-09-23 1975-09-23 絹紡調加工糸およびその製造法 Expired JPS5939532B2 (ja)

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JPS5240642A JPS5240642A (en) 1977-03-29
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JPS5557039A (en) * 1978-10-16 1980-04-26 Teijin Ltd Production of latent high bulk yarn
JPS59204934A (ja) * 1983-04-28 1984-11-20 三菱レイヨン株式会社 潜在嵩高性ポリエステル糸の製法

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5089659A (ja) * 1973-12-17 1975-07-18

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