JPS5939224B2

JPS5939224B2 - 箔片製造装置

Info

Publication number: JPS5939224B2
Application number: JP5851582A
Authority: JP
Inventors: 隆志小野山; 修安藤; 毅皆方
Original assignee: Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Current assignee: Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Priority date: 1982-04-08
Filing date: 1982-04-08
Publication date: 1984-09-21
Also published as: JPS58176058A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、外周面に多数の小面を有し、かつ、高速回
転される採熱ドラムに、溶融材料を連続して供給し、前
記小面で箔片を形成すると共に、採熱ドラムの遠心力に
よって前記箔片を飛散剥離させることにより、箔片を溶
融材料から直接に製造する装置に関する。

従来、細長い固体生成物（以下、フィラメントという。

）を溶融材料から直接に製造する装置としては、例えば
第１図および第２図に示すようなもの（特公昭５２−２
２８９８号公報）がある。

この製造装置は、断面Ｖ字形の外周ｉ１ａを複数の半円
形の溝１ｂによって不連続にした冷却部材１と、この冷
却部材１を高速で回転するための図示しない回転装置と
、前記冷却部材１にフィラメント材料を溶融して供給す
る図示しない溶融装置とからなる。

そして、回転する冷却部材１の外周Ｒ１ａの先端に、上
方から溶融材料２を供給し、この冷却部材１で、供給さ
れた溶融材料２の熱を抽出して該溶融材料２の少なくと
も一部を凝固させると共に、この溶融材料２を冷却部材
１の遠心力で飛散させて前記外周縁１ａから剥離し、こ
の工程を連続して行うことにより、前記溝１ｂによって
区切られた外周縁の一区分の長さに相当する長さのフィ
ラメント３を、連続して多数製造することができる。

なお、前記フィラメント３は、冷却部材１の外周縁の一
区分の長さを短かくする程、その長さを短かくすること
ができる。

しかしながら、前述の先行技術としてのフィラメント製
造装置にあっては、冷却部材１の外周縁１ａの形状が、
円周方向に連続する尖塔形をなしているため、製造でき
る固体生成物が細長いフィラメント３に限られていた。

また、先行技術としての箔片製造装置には、例えば特開
昭５４−１５７７６３号公報に記載されているようなも
のもある。

その装置は、セレーションが回転軸線に略平行であるセ
レーション付き縁部を有する熱抽出ドラムの外側σこ、
内部に融解材料を収容した容器のノズルを４個臨ませお
り、各ノズルより線状に流出させた融解材料を熱抽出ド
ラムに供給して、箔片の生産速度を増加させるようにし
ている。

しかしながら、かかる装置にあっては、セレーションが
回転軸線に略平行に形成されていたため、各セレーショ
ンに供給された融解材料の湯切れが悪く、しかもノズル
１個当りに箔片が１個しか製造できないため、箔片の製
造効率はあまり高いものではなかった。

この発明は、このような先行技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、この発明の目的は、溶融材料から直接
に箔片を製造することができる装置を提供することにあ
り、また、この発明の他の目的は、構造が簡単であると
共に、取り扱いが容易で生産能率の高い箔片の製造装置
を提供することにある。

而して、この発明は、第３図ないし第１３図に示す実施
例のように、互いに交差する方向に巻回する螺旋溝４ａ
、４ｂを設けて、筒体の外周面に四辺形をなす多数の
小面６を形成した採熱ドラム１０と、この採熱ドラム１
０を高速度で回転するための回転装置１１と、前記採熱
ドラム１０の外周面に対向するノズル１２を備え、かつ
、このノズル１２から溶融材料２を流出して、採熱ドラ
ム１０の外周面に前記溶融材料２を連続して供給する溶
融装置１３と、からなることを特徴とする箔片製造装置
に係わる。

以下に、添付した図面に従って、この発明の実施例を詳
述する。

第３図ないし第９図は、この発明の一実施例を示す図で
ある。

まず、構成を説明すると、第３図ないし第８図に示す１
０が冷却部材たる採熱ドラムであり、筒体をなすこの採
熱ドラム１０の外周面では、その軸方向の一端から他端
まで連続し、かつ、互いに交差する方向にその軸心線を
中心として巻回する複数の螺旋溝４ａ、４ｂを設け、
これにより、該外周面の前記螺旋溝４ａ、４ｂを除いた
部分に、菱形をなす多数の小面６を形成する。

ここで、螺旋溝４ａ、４ｂとは、採熱ドラム１０の軸
心線を中心として旋回しながら軸方向へ延びて設けられ
ている溝をいい、このような溝であれば、第３図等に図
示するように、その連続する長さが極めて小さいもので
あってもよいことはもちろんである。

すなわち、採熱ドラム１０の螺旋溝４ａ、４ｂは、第３
図において筒体の両端から、該採熱ドラム１０の回転方
向の後方にそれぞれ４５度の角度θ１．θ２（第５図参
照）をもって、他方の端部まで延びている。

そして、各螺旋＃４ａ、４ｂ相互の間隔を等しく設定し
ており、したがって、これらの螺旋溝４ａ、４ｂによっ
て形成される小面６は、第８図に図示するように正方形
をなす。

しかしながら、小面６の形状は前記実施例に限定される
ものではなく、例えば前記角度θ１．θ２は、５度〈θ１またはθ２〈８５度の範囲で任意に設定することができ、両角度θ１゜θ２
を等しくした場合には、菱形をなす小面６を得ることが
でき、また、両角度θ１．θ２を変えた場合には、矩形
でもなく菱形でもない四辺形をなす小面６が得られる。

なお、この実施例においては、複数の交差する螺旋溝４
ａ、４ｂにより、多数の四辺形をなす小面を形成して
いるが、この発明の実施に当っては、交差する螺旋溝４
ａ、４ｂの数に制限されるものではない。

このようにして形成された小面は、ドラムの回転方向に
対して角度を持つので湯切れが良く、また、溶融材料を
ドラムの軸方向に沿って幅広く供給することができるた
め、箔片の量産に好適である。

なお、採熱ドラム１０の材質は、例えば、銅−クロム合
金等の熱伝導率が高く耐摩耗性の犬なる材料によって形
成し、必要により、内部に冷却水路等を設けて、溶融材
料２からの熱の採増を効率的に行なうことができるよう
な構造とする。

第３図に示す１１は、前記採熱ドラム１０を高速度で回
転駆動するための回転装置であり、この回転装置１１は
、電動モータ、変速機、その他の周知の機器によって構
成されており、かかる回転装置１１が採熱ドラム１０の
シャツＮＯａに連結している。

かくして、採熱ドラム１０外周面に設けた小面６の周速
度は、この回転装置１１によって高低速自在に制御され
る。

前記採熱ドラム１０の下方には箱体２２を設置し、この
箱体２２内に、採熱ドラム１０の各小面６から剥離され
て飛散した箔片２３が堆積して収容される。

２４は、採熱ドラム１０の遠心力によっては飛散剥離さ
れずに、前記小面６に付着したままの箔片２３を払拭す
るためのワイパである。

また、第３図および第４図に示す１３が溶融装置である
。

この溶融装置１３は、るつぼを作る黒鉛、石英等の耐火
材、錬鉄材等で形成された溶融槽１１と、この溶融槽１
７の周囲に巻回される発熱体１８とからなり、前記採熱
ドラム１０の上方に配設される。

前記溶融槽１７の下部には、採熱ドラム１０の軸方向に
延在する開口を有するノズル１２を設け、このノズル１
２から、溶融槽１７内に収容されたアルミニウム合金等
の溶融材料２が帯状をなして流出し、その流れが採熱ド
ラム１０の外周面に連続して供給される。

１９は、図示しないガス供給源と溶融槽１γとを連通ず
る連通管であり、ガス供給源からは、大気またはアルゴ
ン等の不活性ガスが供給される。

２１は温度計であり、溶融材料２の温度を検知する。

つぎに作用を説明する。

まず、溶融装置１３内に溶融材料２を蓄える。

例えば、図示しない溶融炉で溶解した溶融材料２を溶融
槽１７内に収容すると共に、発熱体１８により加熱して
溶融材料２を常時所定の温度に保持する。

この溶融材料２の温度調節は、図示しない温度調節装置
によって自動的に制御されるが、温度計２１によってそ
のときの温度を作業者が視覚で確認することができる。

そして、図示しないガス供給源から連通管１９を介して
溶融槽１１内に、大気または一定の圧力を有するアルゴ
ンガスを供給し、溶融材料２に所定の圧力を付与してノ
ズル１２から帯状に流出させる。

一方、採熱ドラム１０は、シャフト１０ａを介して連結
された回転装置１１の作動により高速度で回転する。

回転する採熱ドラム１０に供給された溶融材料２は、こ
の溶融材料２の供給長さよりも若干広い範囲内にある採
熱ドラム１０の外周面に、連続して帯状に接触する。

この溶融材料２の採熱ドラム１０軸方向の長さと、これ
が供給される外周面の長さの差は、溶融材料２の供給圧
力、その粘性等が原因となって生ずる。

採熱ドラム１０の外周面に供給された溶融材料２は、採
熱ドラム１０の回転により、その外周面において平面的
に展開される。

そして、外周面上の溶融材料２は、小面６を形成する標
線溝４ａ。

４ｂによって四辺が共に切断され、これにより、小面６
上に、第７図ないし第９図に示すようにそれぞれ一定の
長さＭに切断された溶融材料片、すなわち、前記小面６
と等しい形状をなす箔片２３が付着して形成される。

前記箔片２３の厚さｔは、採熱ドラム１０の周速度、溶
融材料２の温度、スーピーヒーティング（過熱量）、流
速およびその粘性等によって決定されるため、これらは
予め好適な製造条件に設定しておく必要がある。

採熱ドラム１０の各小面６に付着した箔片２３は、それ
ぞれ採熱ドラム１０に熱を奪われてその一部または全部
が凝固すると共に、採熱ドラム１０の回転に伴う遠心力
により、各小面６からそれぞれ剥離されて飛散する。

そして、飛行中の箔片２３が、囲りの雰囲気によりさら
に冷却されて完全に凝固し、このようにして、所定の箔
片２３が製造される。

したがって、溶融材料２が供給される範囲内に存在する
小面６の数だけ箔片２３を一度に製造することができる
。

そして、回転している採熱ドラム１０に溶融材料２が連
続して供給されるため、箔片２３の製造を連続して行な
うことができ、その製造効率を著しく高いものとするこ
とができる。

しかも、採熱ドラム１０に供給された溶融材料２のすべ
てを箔片にすることができる。

なお、採熱ドラム１０の遠心力によっても飛散剥離しな
い箔片２３が生じた場合でも、ワイパ２４の払拭作用に
より、かかる箔片２３を確実に各小面６から剥離するこ
とができる。

そして、ワイパ２４によって払拭された箔片２３は、自
然に飛散剥離した箔片２３と同様に、箱体２２内に収容
されて堆積する。

・つぎに、この実施例に基づいて行なった実験の結果
を示す。

Ａ採熱ドラム１０の材質および寸法諸元Ｃ実験結果（１）実験１では、一辺の長さＭ＝０．７９ｍｍ、
厚さｔ＝３０〜４０ミクロンの箔片２３が４８ｋｇ／時
間得られた。

なお、箔片２３１個の重量は０．０６０１ｒ１９程度で
ある。

（２）実験２では、一辺の長さＭ＝０．７９ｍｍ
、厚さｔ−３０〜３５ミクロンの箔片２３が６８ｋｇ／
時間得られた。

これらの実験結果から明らかなように、この発明によれ
ば、面積の微小な箔片２３が造れるばかりでなく、一度
に多数の箔片２３を、しかも連続して製造することがで
きる。

また、ノズル１２の開口が広いため、ノズル１２が詰ま
るおそれもなく、故障が少なくて取り扱いの容易な箔片
２３の製造装置を提供することができる。

なお、ノズル１２の開口の寸法は、長さは１ｍｍないし
５０ｍｍ程度が好適ではあるが、これ以上に長くてもよ
く、また、その幅は０．１朋ないし５ｍｍ程度が好適で
はあるが、いずれもこの実施例に示した寸法に限定され
るものではない。

さらに、該ノズル１２の開口の形状は、第１０図Ｅに示
すような矩形ばかりでなく、第１０図Ｆに示すように、
中途部分の隙間の両端部の隙間よりも狭くしたような形
状のものでもよく、これらの場合には、それぞれ同図Ｅ
、Ｆに示すような形状で溶融材料２が各流出する。

また、第１０図ＡないしＤに図示するように、穴を設け
て、溶融材料２を線状に供給するようにしてもよい。

すなわち、第１０図Ａは、ノズル１２の開口を丸穴とし
たものである。

第１０図Ｂは、ノズル１２の開口を丸穴とすると共に、
溶融装置１３を採熱ドラム１０の下方に設置し、下方の
溶融装置１３から上方の採熱ドラム１０に溶融材料２を
吹き付けるようにしたものである。

第１０図Ｃは、ノズル１２の開口を、採熱ドラム１０の
外周面に極めて近接させて設けたものである。

そして、この他にも周知の溶融材料２供給手段を採用す
るたとができる。

第１０図りは、採熱ドラム１０の下方に設置したノズル
１２の開口を、該採熱ドラム１０の外周面に近接させる
ことにより、小面６に達するまでの溶融材料２の酸化、
窒化等を防止しようとするものであり、このように構成
することにより箔片２３の品質を向上させることができ
る。

なお、溶融材料２としては、この実施例の他にも、例え
ば銅またはニッケルを基金属とする合金、鉄、非晶質合
金、その他各種の材料を用いることができる。

第１１図ないし第１３図には、この発明の第２の実施例
を示す。

この実施例は、前記実施例における螺旋溝４ａ＋４
ｂをそれぞれ断面Ｖ字形とし、かつ、この螺旋溝４ａ
、４ｂの両側面の内、採熱ドラム１０が回転する方向の
後側で、前記小面６を形成したものである。

すなわち、互いに交差する方向に延びる一方の螺旋溝４
ａによって、一方の小面部６ａを形成すると共に、他方
の螺旋溝４ｂによってもう一方の小面部６ｂを形成し、
両手面部６ａ、５ｂで小面６が構成される。

その結果、一方の小面部６ａと他方の小面部６ｂとが交
わる部分に、採熱ドラム１０の回転方向に延びる稜６ｃ
が形成される。

また、各螺旋溝４ａ、４ｂの前記Ｖ字形の前側の側面
が段５ａ、５ｂを形成し、各段５ａ。

５ｂの外側と各小面部５ａ、５ｂの外側とが交わること
により縁９ａ、９ｂが形成される。

他の構成は前記実施例上同様である。

かくして、この実施例においては、採熱ドラム１０の外
表面に供給され、かつ、その回転により外周面に平面的
に展開された溶融材料２は、段５ａ、５ｂの高さＨｌ
および縁９ａ、９ｂによって螺旋溝４ａ、４ｂが延び
る方向にそれぞれ切断される。

その結束、第１１図に示すように各小面６の上に、稜６
ｃによって中央部分に折れ曲げ部分が設けられ、かつ、
略菱形をなす箔片２３が付着して各形成される。

このような構造により小面６を形成するようにしても、
前記実施例・と同様の効果を得ることができる。

以上説明してきたように、この発明によれば、互いに交
差する方向に巻回する螺旋溝を設けて多数の小面を形成
した採熱ドラムを高速度で回転し、この採熱ドラムの外
周面に、溶融材料を連続して供給する構造としたため、
溶融材料から直接に箔片を製造することができる。

しかも、溶融材料が供給される範囲内にある、箔片を成
形するための小面の数だけ一度に箔片を製造できるばか
りでなく、小面がドラムの回転方向に対して角度を持つ
ので湯切れが良く、箔片の製造工程を連続して行なうこ
とができ、極めて製造効率の高い箔片製造装置を提供す
ることができる。

さらにまた、この発明では、採熱ドラムと、これを高速
度で回転するための回転装置と、採熱ドラムに溶融材料
を連続供給するための溶融装置とからなる簡単な構造で
ありながら、前述のように生産効率の高い箔片製造装置
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は先行技術としてのフィラメント製造装置の概略
を示す説明図、第２図は第１図の■−■線拡線断大断面
図３図ないし第８図はこの発明の一実施例を示すもので
あり、第３図は装置の概略を示す正面図、第４図は装置
の概略を示す側面図、第５図は採熱ドラムの説明図、第
６図は採熱ドラムの要部拡大側面図、第７図は同要部拡
大斜視図、第８図は同要部拡大平面図、第９図は箔片を
示す図、第１０図人ないしＤはノズルの他の実施例を示
す図、第１０図ＥおよびＦはノズルの開口の形状と、そ
れから流出する溶融材料の形状とを示す図、第１１図な
いし第１３図はこの発明の第２の実施例を示すものであ
り、第１１図は採熱ドラムの要部拡大平面図、第１２図
は第１１図の■−■線断面図、第１３図は小面の拡大斜
視図である。２は溶融材料、４ａ、４ｂは螺旋溝、５ａ。５ｂは段、６は小面、６ａ、５ｂは小面部、６Ｃは稜
、９ａ、９ｂは縁、１０は採熱ドラム、１１は回転装
置、１２はノズル、１３は溶融装置、１７は溶融槽、１
８は発熱体、１９は連通管、２２は箱体、２３は箔片、
２４はワイパ。

Claims

【特許請求の範囲】１互いに交差する方向に巻回する螺旋溝を設けて、筒
体の外周面に四辺形をなす多数の小面を形成した採熱ド
ラムと、との採熱ドラムを高速度で回転するための回転
装置と、前記採熱ドラムの外周面に対向するノズルを備
え、かつ、このノズルから溶融材料を流出して、採熱ド
ラムの外周面に前記溶融材料を連続して供給する溶融装
置と、からなることを特徴とする箔片製造装置。２前記小面を、前記螺旋溝を除く部分によって形成し
たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の箔片製
造装置。３前記螺旋溝を断面■字形とし、かつ、この螺旋溝の
両側面の内、採熱ドラムが回転する方向の後側の側面で
、前記小面を形成したことを特徴とする特許請求の範囲
第１項記載の箔片製造装置。