JPS5939099B2 - センタ−入りチユ−インガムの保香味性増強法 - Google Patents

センタ−入りチユ−インガムの保香味性増強法

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JPS5939099B2
JPS5939099B2 JP52140418A JP14041877A JPS5939099B2 JP S5939099 B2 JPS5939099 B2 JP S5939099B2 JP 52140418 A JP52140418 A JP 52140418A JP 14041877 A JP14041877 A JP 14041877A JP S5939099 B2 JPS5939099 B2 JP S5939099B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、香味液をセンターとするチューインガムの保
香味性増強方法に関するものである。
従来、糖液、ジャム、ゼリーなどの液体や半固体をセン
ターとしたチューインガムは、たとえば米国特許第８１
０２１０号明細書に披瀝されている。
この米国特許は、ガムベース中・＼の水分の移行を防ぐ
ためにセンター空洞の壁部にたとえばバターなどの耐湿
剤を被覆することを開示している。
また、チューインガムセンターとしての液体にグリセリ
ンのような保湿剤を加えることにより、このセンター液
体の粘度増加を抑制し、チューインガムセンターの液体
感触を保持する方法が特開昭５０−１１１２５８号公報
（米国特許第３８９４１５４号に対応）に開示されてい
る。
しかしながら、香味液に添加物、殊に乳化剤を加えるこ
とにより、香味がガムベース中に移行消失するのを防止
するということは今日まで知られていない。
他方、天然乳化剤およびたとえば蔗糖（高級）脂肪酸エ
ステル、グリセリン（高級）脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール（高級）脂肪酸エステル、ソルビタン（高
級）脂肪酸エステルなどの合成乳化剤を食品の乳化用に
使用することおよびチューインガムベース中に使用する
ことは周知されている。
しかしながら、上記のような乳化剤をセンター入りチュ
ーインガムの香味消失防止、すなわち保香法性増強を目
的としてセンター香味液中に使用した例は、今日まで存
在しない。
本発明者等は、今回、センター入りチューインガムにお
いてそのセンターである香味液に乳化剤を添加すれば、
このセンター香味液の香味が周囲のガム中に移行消失す
ることが著しく防止されるという事実を予想外に突止め
た。
即ち添加された乳化剤は本来の乳化作用だけでなく驚く
ことに香味消失を防止する作用をも有するということを
見出した。
したがって、本発明の目的は、香味液をセンターとする
チューインガムにおいて、乳化剤を前記香味液に添加す
ることからなるセンター入りチューインガムの保香味性
増強法を提供するにある。
乳化剤により香味消失が防止されうる理由は未だ明確に
は判明していないが、恐らく乳化剤での乳化分散により
香味成分が乳化剤によって被覆され、その結果香味成分
とガムベース内壁との直接的接触が大幅に減少し、香味
成分のガムベース中−＼の浸透消失が避けられるものと
思われる。
本発明において使用する香味液は、天然精油類、調合香
料など幅広く使用することができ、当分野で従来使用さ
れている香味液は如何なるものでも使用することができ
る。
下記第１表に香味液の成分および組成を例示する。
また、チューインガム全量に対するセンター香味液の充
填量は、香味液の種類、チューインガムベースの処方な
どにも依存するが、大幅に変化させることができる。
さらに、本発明において使用するチューインガムベース
は、酢酸ビニルのような合成樹脂を主体とするものおよ
びチクル、ジェルトンのような天然樹脂を主体とするも
のなど任意に選択することができる。
チューインガムベースは必要に応じて、従来周知された
如何なる添加物（たとえばマイクロクリスタリンワック
ス、炭酸カルシウムなど）をも含有することができる。
本発明方法において使用する乳化剤は、天然乳化剤およ
びたとえば蔗糖（高級）脂肪酸エステル、グリセリン（
高級）脂肪酸エステル、プロピレンクリコール（高級）
脂肪酸エステル、ソルビタン（高級）脂肪酸エステルの
ような合成乳化剤など、食品分野においてそれ自体公知
の乳化剤またはそれらの混合物とすることができ、好ま
しくはＨＬＢ３〜１５の範囲のものが使用される。
香味液中・＼の乳化剤の添加量は香味液に対し０．０１
〜０．５重量％、奸才しくは０．０２〜０．２重量％と
することができる。
本発明の目的、すなわちセンター入りチューインガムの
香味保持は、上述したように乳化剤のみを香味液に添加
することにより達成されるが、乳化剤と溶剤とを併用す
るとなお一層顕著な効果が得られる。
ここで使用される溶剤としては、プロピレングリコール
、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール
、マルチトール、キシリトールなどの多価アルコールお
よびその催乳化助剤が挙げられる。
溶剤の添加量は溶剤自体の呈味による味覚的変質を惹起
しない程度、すなわち香味液に対し０．０１〜０．１重
量％の範囲が適している。
乳化剤と溶剤とを併用する場合、乳化剤の使用量は通常
香味液に対し０．０１〜０．５重量％、好ましくは０．
０２〜０．３重量％の範囲とする。
溶剤の添加それ自体は香味成分の保持に対し直接的効果
を有しないが、溶剤を乳化剤と共に添加するとこの溶剤
は香味液の粘度調整剤として作用し、乳化剤の乳化（被
覆）分散効果を高め、その結果香味成分のガムベース中
への経時的移行を防止するという間接的効果を有する。
上述したことから判るように、香味液の香味保持性はこ
の香味液に乳化剤を単独でまたは溶剤と組合せて添加す
ることにより増強されるがそれらいずれの場合において
も乳化剤の添加後に香味液をホモジナイズすれば、前記
の香味保持性が一層顕著に増強される。
何故なら、このホモジナイズ操作により、乳化剤での乳
化（被覆）分散が極めて良好に達成されかつ均一な１ミ
クロン以下の微細な香味成分が得られるからである。
このホモジナイズ操作において使用する装置は、当業者
にとって公知のものであってよく、例えばＴ、 Ｋ、ホ
モジナイザなどが挙げられる。
またホモジナイズ時間は本発明に対し臨界的でないが１
６０＃につき１０〜４０分の範囲とすることができる。
先に述べたように、本発明の目的、すなわち香味液の香
味保持は、乳化剤を単独で使用する場合にはその使用量
を通常０．０１〜０．５重量係好ましくは０．０２〜０
．２重量％とし、また乳化剤と溶剤とを併用する場合に
は乳化剤使用量を通常０．０１〜０．５重量％、好まし
くは０．０２〜０．３重量％とすることによって達成さ
れるが、いずれの場合にも使用量が下限値より少ない場
合は乳化剤による香味成分の被覆が不十分となり、また
上限値より多い場合には香味液の粘度が過大となりかつ
乳化剤の呈味が生じるので実用に供し得ない。
本発明方法により、センター入りチューインガムのセン
ター香味液に乳化剤を添加すれば、下記の効果が得られ
る。
（１）乳化剤の添加により、香味成分は乳化剤で乳化（
被覆）分散され、香味成分とシロップ部分との分離が防
止できると同時に香味成分のガムベース中−＼の経時的
移行を減少させることができる。
（２）乳化剤により香味成分を乳化分散すれば、香味成
分の保留効果が高ゆられ、香味成分の品質を安定に長時
間保持できると同時に、香味のフレッシュ感、パンチ力
、香味強度保持の増進において優れた効果を示す。
（３）香味液のガムベース中・＼の移行が少ないためガ
ム部とセンタ一部とのコントラストが判然とした良質な
センター入りチューインガムが得られる。
以下、実施例により本発明を一層詳細に説明する。
実施例において、香味成分のガムベース中への移行割合
は下記の分析手順によって測定した。
チューインガム試作後、一定条件（１８℃）の下で３０
日間経過したガム中の香味液および試作直後の比較香味
液に内部標準物質を添加して各々水洗工、チル抽出を行
い、得られた抽出物をガスクロマトグラフィーで測定し
て内部標準物質とメントールとの相対的比率を求める。
なお、・内部標準物質としてはアルコールＣ−１０を使
用し、添加時の誤差を少なくするため１０％エタノール
溶液として添加した。
先ず化学天秤で香味液２．０ＯＯＯＳ’を、ｔｏｏｍｌ
三角フラスコ中に取る。
これに、内部標準物質をマイクロシリンダーを用いてア
ルコールＣ−１０が香味液に対して約０．１％になるよ
うに添加する。
次いで、これに飽和食塩水２０ｍ１を加えてアルミホイ
ルの蓋をした後、よく振とうして溶解させ、分液濾斗に
入れる。
次に、この分液濾斗にエーテル７呪を加えて軽く振とう
し抽出する。
この抽出操作を３回繰返す。
抽出液を合しエーテルを除去した後、残渣にエタノール
２０ｍｅを加えて溶解させ、試料とする。
この試料をガスクロマトグラフ□ イーにかけ、そのピ
ーク面積を積分針によって決定する。
実施例１〜１２ 香味液の調製：ペパーミント香料０．２チに、第２表に
示した種類および量の乳化剤ならびに必要に応じて第２
表に示した量のプロピレングリコール（溶剤）を添加し
て均一溶解液を作りこれをソルビット１５〜２５％、転
化糖２０〜３９チ、水飴２５〜４０％、砂糖４〜１０％
および水５〜１０係からなる糖類混合液の所定量（第２
表に示□ す）に加えて全量を１００％となし、その後
単に撹拌するか或いはホモジナイズして均質な混合香味
液を得た。
ガムベースの調整：下記成分を配合して常法によりガム
ベースを調整した。
天然樹脂 ０〜２０部 天然ワックス類 １５〜２５部 酢酸ビニル樹脂 ２０〜３０部 エステルガム １５〜２５部 合成ゴム ５〜２０部 そ の 他 ２５〜３０部 センター入りガムの調整二上記で調製した香味液とガム
ベースとを使用して常法によりセンター入りチューイン
ガムを試作した。
この実施例においては、香味液対ガムベースの割合を１
２：８８とした。
上記のようにして試作したセンター入りチューインガム
（実施例Ａ１〜Ａ１２）につき、香味成分の移行割合（
３０日後の移行率）を前記の分析手順にしたがって測定
し、その結果を第２表に示す。
官能検査 １０人のパネルにより、実施例Ａｌ〜Ａ１２で調製した
香味成分をセンターとするセンター入りチューインガム
について、香味のフレッシュ感、パンチ力および香味強
度保持力の官能テストを行なった。
実施例扁１およびＡ ２ ＶＣついては１０人のパネル
全員が香味のフレッシュ感、パンチ力および香味強度保
持力が弱いと指摘し、また実施例Ａ３−扁１２について
は全員一致して香味のフレッシュ感に優れ、パンチ力が
あり、しかも香味強度保持力が強いことを指摘した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 １ 香味液をセンターとするチューインガムにおいて、
    乳化剤を前記香味液に添加し、次いでこの香味液をホモ
    ジナイズすることを特徴とするセンター入りチューイン
    ガムの保香味性増強方法。 ２ 乳化剤を蔗糖（高級）脂肪酸エステル、グリセリン
    （高級）脂肪酸エステル、プロピレングリコール（高級
    ）脂肪酸エステル、ソルビタン（高級）脂肪酸エステル
    、天然乳化剤およびそれらの混合物よりなる群から選択
    する特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３ 乳化剤を香味液に対し０，０１〜０．５重量係の量
    で添加する特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の方
    法。 ４ 乳化剤を香味液に対し０．０２〜０．２重量係の量
    で添加する特許請求の範囲第３項記載の方法。 ５ 香味液をセンターとするチューインガムにおいて、
    乳化剤と溶剤とを前記香味液に添加し、次いでこの香味
    液をホモジナイズすることを特徴とするセンター入りチ
    ューインガムの保香味性増強方法。 ６ 乳化剤を蔗糖（高級）脂肪酸エステル、グリセリン
    （高級）脂肪酸エステル、プロピレングリコール（高級
    ）脂肪酸エステル、ソルビタン（高級）脂肪酸エステチ
    ル、天然乳化剤およびそれらの混合物よりなる群から選
    択する特許請求の範囲第５項記載の方法。 ７ 乳化剤を香味液に対し０．０１〜０．５重量係の量
    で添加する特許請求の範囲第５項又は第６項記載の方法
    。 ８ 乳化剤を香味液に対し０．０２〜０．３重量係の量
    で添加する特許請求の範囲第７項記載の方法。 ９ 溶剤が多価アルコールである特許請求の範囲第５項
    記載の方法。 １０溶剤を香味液に対し０．０１〜０．１重量係の量で
    添加する特許請求の範囲第５項又は第９項記載の方法。
JP52140418A 1977-11-22 1977-11-22 センタ−入りチユ−インガムの保香味性増強法 Expired JPS5939099B2 (ja)

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