JPS5938803Y2 - 建物用煉瓦壁体の換気構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建物用煉瓦壁体の換気構造に関する。

従来の建物壁体の換気構造は、断面Ｉ型のねこ石の立片
に多数の孔を貫設し、床下の通気性を保持するというも
のであった。

本考案の換気構造は、基礎の前面下部長手方向に凹部を
設け、該凹部の上面から基礎の支持面壁体内に通じる換
気パイプを設げたものである。

以下本考案の実施例を図面に沿って説明する。

１は基礎で、該基礎の前面下部（建物の外部にあたる面
）に長手方向に亘って凹部２が設けられている。

この凹部２の上面から基礎１の支持面３の壁体内に通ず
る換気パイプ４を設げ、煉瓦壁体の空気層５内へ空気を
流入させることができるようにしている。

６は煉瓦壁で、Ｔはこの煉瓦壁６と基礎１とを連結固着
するアンカーボルト、８は鉄骨の壁軸組である。

この壁軸組８と煉瓦壁６とは連結金具９によって連結固
定する。

連結金具９の一片１０は煉瓦壁６０目地内に埋設し、煉
瓦壁６内で縦に内装した鉄筋１１をこの連結金具の一片
１００通孔に貫通しておく。

連結金具の他片１２には長孔を設げ、この長孔にオメガ
状ボルト１３の内端部を貫入してナツト締めしている。

オメガ状ボルト１３は壁軸組８に係合している。

こうすることによって煉瓦壁６は壁軸組８に確実に連結
固定（連結金具９は上下、左右の何ケ所かに設けている
）され、耐震性の優れたものとなる。

尚、図中１４は壁軸組８の空気層５側全面に張設した防
水シート、１５はこの防水シートの押え板、１６は内壁
枠、１Ｔは発泡ウレタン １８は石コウボードである。

また、煉瓦壁６の上端部と軒裏１９との間には適烏な隙
間の換気口２０を設げ、前記した基礎内に設げた換気パ
イプ４から流入した空気を換気排出することができるよ
うになしている。

このように本考案建物用煉瓦壁体の換気構造は、基礎１
の前面下部長手方向に凹部２を設け、該凹部の上面から
基礎１の支持面３壁体内に通じる換気パイプ４を設けた
ものであるから、この換気パイプ４は煉瓦壁６の外観を
全く損うことなく空気層５内に向けて最短距離にしかも
直線状に設置することができるため空気の流入が極めて
よい。

また、換気パイプ４の外端部が凹部２の上部に隠れてい
るから視界に入らず、この点からも建物の美観を害する
ことはない。

その上、この凹部２に風（空気）が集中され換気パイプ
４への空気の流量は増大されることになる。

したがって、空気層内への空気の流量が犬となると、壁
体内に湿気が溜まることがなく、湿気による各部材の発
錆は完全に防止できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す縦断面図である。 １・・・・・・基礎、２・・・・・・凹部、３・・・・
・・基礎の支持面、４・・・・・・換気パイプ、５・・
・・・・空気層、６・・・・・・煉瓦壁、８・・・・・
・壁軸組。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基礎１の前面下部長手方向に凹部２を設げ、該凹部の上
   面から基礎の支持面３壁体内に通じる換気パイプ４を設
   けたことを特徴とする建物用煉瓦壁体の換気構造。