JPS5938315B2 - 極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造法 - Google Patents

極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造法

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JPS5938315B2
JPS5938315B2 JP10625278A JP10625278A JPS5938315B2 JP S5938315 B2 JPS5938315 B2 JP S5938315B2 JP 10625278 A JP10625278 A JP 10625278A JP 10625278 A JP10625278 A JP 10625278A JP S5938315 B2 JPS5938315 B2 JP S5938315B2
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iron
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JP10625278A
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恒夫 乾
宏明 河村
均 黒田
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Toyo Kohan Co Ltd
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Toyo Kohan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鉄錫合金を主な組成とする層の上にクロム水
和酸化物層を有する極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造におい
て、性能の優れた鉄錫合金層を形成させる方法に関する
ものである。
電気めつきぶりきに使用する錫は、世界的に資源の枯渇
が心配されている高価な金属であるため、高価な電気め
つきぶりきから安価なティンフリースチール(以下TF
Sと略記)への切り替え、電気ぶりきにおいても錫量の
低減が、缶用材料の分野において急速に進んでいる。
通常の金属缶は、天板、地板、缶胴部よりなる3ピース
缶であつて、電気ぶりきの場合、缶胴部の接合は、はん
だを用いて行なう方法が一般的である。
はんだ付けに際しては、錫の融点232゜C以上に熱を
与える必要があり、このため、電気ぶりきの表面錫を溶
融して、その美観を著しく損ねて好ましくない。また、
はんだフラックスを用いるために、フラックスの残留、
表面変色等のトラブルが発生することがある。さらに、
電気溶接する方法もあるが、溶接部周辺の表面錫も溶融
し、その美観を著しく損ねる。なお、有機接着剤を用い
て接合する方法として、特開昭49−37829号、特
公昭48−18929号に報告されているが、数ケ月経
時においてぶりき表面と塗料の密着力が著しく低下し、
使用上危険性をはらんでいる。一方、TFSの場合、缶
胴の接合はナイロン系接着剤を用いるトー旧一シーム法
、ミラシーム法が一般的であり、常温常圧においては特
に問題がないが、常圧において、約90〜100℃の温
度で加熱殺菌された内容物を充填するいわゆるホットパ
ックを行なう果汁飲料缶、およびホットパック後、加圧
蒸気で100℃を越える温度で加熱殺菌するいわゆるレ
トルト殺菌を要する缶に用いた場合、接着部において、
TFS表面と塗膜の密着力が著しく低下するので使用上
危険である。また電気溶接する方法もあるが、TFSの
クロム水和酸化物層と金属クロム層を機械的または化学
的に剥離しなければならず、工程が複雑である。さらに
、TFSを食缶に使用した場合、加工部(特に缶胴のフ
ランジ部、天板、地板のチャック・ウォール・ラジアス
)において、塗膜の下に錆を生じたり、また塗膜の微細
なクラックより局部腐食を生じ、長時間の経時後、溶出
した鉄によつて、内容物の味を劣化させたりすることが
ある。このように、高価な電気ぶりきもTFSも、とも
に缶用材料としては満足すべきものではない。
上述のような状況において、缶用材料として用いられる
電気ぶりきおよびTFSの諸問題を解消し、有機接着剤
による接着性、塗料密着性、電気溶接性、酸性飲料や野
菜、魚肉類等の内容物に対する加工耐食性の優れた塗装
用表面処理鋼板を得るために種々検討した結果、特開昭
53−23833号に示す極薄錫めつき鋼板を加熱処理
して得られる極薄鉄錫合金被覆鋼板を見出した。特開昭
53−23833号による極薄鉄錫合金被覆鋼板は鋼板
の表面を常法により脱脂、酸洗し、電気錫めつきを施し
、水洗、乾燥後、加熱による鉄錫合金化処理を施した後
、水中に急冷し、電解クロム酸処理を施し、水洗、乾燥
、塗油を施すことによつて製造される。
この製造方法において、めつきした錫量が0.10g/
Trlのように比較的少量の場合は錫の融点よりやや高
い温度(25『C程度)で短時間の加熱で、めつきした
錫量のほとんどが鉄錫合金化されるので、特性土問題な
い。しかしながら、めつきした錫量が多くなるにしたが
つて、それが十分に鉄錫合金化するために、高い温度で
、長時間加熱する必要があり、経済性、生産性を阻害す
るとともに、めつきした錫の一部が鉄錫合金化されずに
残存する可能性がある。この残存する錫量が多いと、接
着力の高温耐水性および塗料密着性を低下させるので好
ましいことではなく、理想としては残存錫量をOとする
ことが望ましい。本発明は極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造
過程において、電気錫めつき後、鉄めつきを施すことを
特徴としており、その目的とするところは、鉄めつき聞
錫の融点以上の温度での加熱による鉄錫合金化処理を施
した時、鉄錫合金化されない残存錫量の少ない均一な鉄
錫合金層をより短時間に形成させることにあり、接着力
の高温耐水性、塗料密着性および溶接性の優れた極薄鉄
錫合金被覆鋼板を容易に得ることができる。
電気ぶりきまたは極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造において
、鉄錫合金層は錫めつきした鋼板を錫の融点以上の温度
で加熱した時、溶融された錫層へ鉄が固体拡散し形成さ
れると考えられるので、本発明の錫めつき後、鉄めつき
をすることlこよつて、加熱時の鉄錫合金層の生成がよ
り短時間で可能であるといえる。
本発明の鉄めつきは公知の鉄めつき浴でよいが、公知の
フエロスタン浴で錫めつきする場合は硫酸塩浴、たとえ
ば のような条件で、また公知のハロゲン浴で錫めつきする
場合は塩化物浴、たとえばのような条件で鉄めつきする
ことが好ましい。
また公知のアルカリ浴で錫めつきする場合は、鉄めつゆ
浴として、上記の硫酸塩浴、塩化物浴いずれの浴も使用
可能であるが、錫めつき後十分水洗する必要がある。つ
ぎに本発明の鉄めつきにおける鉄めつき量は、錫めつき
量に依存し、錫めつき量の12%以下でなければならな
い。
もし12%以上であると、抵抗加熱、誘導加熱等の加熱
による鉄錫合金化処理した時、錫上にめつきした鉄が完
全に鉄錫合金化されずに残存する危険性があり、耐食性
、塗膜密着性、接着性等を低下させるので好ましくない
。なお本発明の鉄めつきの前後に施す電気錫めつきおよ
び電解クロム酸処理は公知の浴を用いることができる。
錫めつき浴として、硫酸錫浴、塩化錫浴、錫酸ソーダ浴
、錫酸カリ浴等いずれも使用可能であるが、緻密で均一
な錫めつきを施す必要があり、特公昭46−25603
号に示される錫イオンの低い酸性浴または公知のアルカ
リ浴のように錫めつき時にかなりの水素ガスの発生がみ
られる浴を用いることが好ましい。
また電解クロム酸処理浴として、電気ぶりきの後処理用
として一般に使用されている重クロム酸ソーダ浴、TF
Sの製造に使用する無水クロム酸を主成分として硫酸、
弗素化合物、チオ尿素等の助剤を1種または2種添加し
た浴のいずれも使用できる。
これらの浴中で、鉄錫合金化処理された鋼板を陰極とし
て電解処理することによつて、クロム水和酸化物層が形
成される。TFSの製造に使用する浴を用いた場合、金
属クロムが必然的に鉄錫合金層とクロム水和酸化物層と
の中間に析出するが、特開昭53−23833号に示さ
れるように、金属クロムの析出は本来0が好ましく、0
.005g/WI以下にする必要があり、5〜20クー
ロン/dゴ程度のわずかな電気量に規制する必要がある
。以下、本発明の実施例を示して、具体的に説明する。
実施例 1 板厚0.23mm0)冷延鋼板を常法の脱脂、酸洗を施
した後、(イ)に示す条件で電気錫めつきを行ない、水
洗後、(ロ)に示す条件で鉄めつきを行い、ついで、直
接通電加熱法により、錫の融点以上の温度で2.0秒加
熱し、水中に導入し、急冷した。
つぎに(ハ)に示す条件で電解クロム酸処理を行ない、
湯洗、乾燥した。(イ)電気錫めつき条件 浴組成 (ロ)電気鉄めつき条件 浴組成 Vs.びノ JC月毛 (ハ)電解クロム酸処理条件 浴組成 υ●υ υ 6/ Hυ 得られた極薄鉄錫合金被覆鋼板において、鉄錫合金化さ
れない錫の残存量は0.02g/イであつた。
実施例 2 実施例1と同様の冷延鋼板を、実施例1と同様の前処理
を施した後、(イ)に示す条件で電気錫めつきを行ない
、水洗後、(ロ)に示す条件で鉄めつきを行ない、つい
で直接抵抗加熱法により、錫の融点以上の温度で0.5
秒加熱し、水中に導入し、急冷した。
つぎに(ハ)に示す条件で電解クロム酸処理を行ない、
湯洗、乾燥した。(イ)電気錫めつき条件 (ロ)電気鉄めつき条件 浴組成 得られた極薄鉄錫合金被覆鋼板において、鉄錫合金化さ
れない錫の残存量は0g/ゴであつた。
実施例 3実施例1と同様の冷延鋼板を、実施例1と同
様の前処理を施した後、(イ)に示す条件で電気錫めつ
きを行ない、水洗後、(口)に示す条件で鉄めつきを行
ない、ついで直接抵抗加熱法により、錫の融点以上の温
度で4秒加熱し、水中に導入し、急冷した。
つぎに(ハ)に示す条件で電解クロム酸処理を行なぃ、
湯洗、乾燥した。(イ)電気錫めつき条件 浴組成 (ロ)電気鉄めつき条件 浴組成 (ハ)電解クロム酸処理条件 浴組成 得られた極薄鉄錫合金被覆鋼板において、鉄錫合金化さ
れない錫の残存量は0.08g/ゴであつた。
以上実施例を示したが、これと対比すべき比較例を次に
示す。比較例として、実施例1と同様の冷延鋼板を実施
例1と同様の前処理を施した後、電気錫めつきを施し、
本発明の鉄めつきを施さずに、錫の融点以上の温度で加
熱し、水中に導入し、急冷した。
ついで電解クロム酸処理を施し、湯洗、乾燥した。比較
例1は実施例1の条件で、比較例2は実施例2の条件で
、比較例3は実施例3の条件で、それぞれ、電気錫めつ
き、加熱処理、電解クロム酸処理を施した。さらに比較
例4として、通常の電気ぶりきを、比較例5として、一
液法によるTFSを示す。
比較例 4実施例1と同様の冷延鋼板を、実施例1と同
様の前処理を施した後、(イ)に示す条件で電気錫めつ
きを行ない、ついで直接通電加熱法によりリフローし、
(口)に示す条件で電解クロム酸処理を行ない、湯洗、
乾燥した。
(イ)電気錫めつき条件 浴組成 (ロ)電解クロム酸処理条件 浴組成 比較例 5 実施例1と同様の冷延鋼板を、実施例1と同様の前処理
を施した後、次に示す条件で電解クロム酸処理を行ない
、湯洗、乾燥した。
電解クロム酸処理条件 浴組成 実施例1〜3、比較例1〜5で得られた表面処理鋼板に
ついて、次に示す各種試験を行ない、その結果を第1表
に示す。
(1)接着性試験 一つの試料表明にフエノールエポキシ系塗料を60mv
/dゴ塗布し、210℃で12分間焼き付けた。
もう一つの試料表面に同じ塗料を25m7/dゴ塗布し
、同様な条件で焼き付けた。この二つの試料を各々巾5
Ttm1長さ100m77!に切断した。前記塗膜厚の
異なる2枚の試片を重ねて、この間に100μmのナイ
ロンフイルムをはさみ、ホツトプレスを用いて、200
℃で120秒の予熱を行なつた後、3K7/dの加圧下
で200℃、3−0秒間圧着を行なつた。この接着試片
を引張り試験機で剥離し、その接着強度をK7/5m7
7!で表した。(2)接着性の高温耐水性試験 前記(1)における接着試片を90℃の0.4%クエン
酸溶液に3日間浸漬し、その後、引張り試験機で剥離し
、その接着強度をK9/5韮で表した。
3)塗料の加工密着性試験 試料表面にフエノールエポキシ系塗料を50m9/dゴ
塗布し、210℃で12分間焼き付けした後、直径80
m77!の円板に打抜き、絞り比2.0の円筒状カツプ
に絞り加工を施した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 錫量として0.05〜1.0g/m^2を含む鉄錫
    合金を主な組成とする層およびその上層にクロム量とし
    て0.005〜0.05g/m^2のクロム水和酸化物
    層を有する極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造において、鋼板
    に錫めつき後、電解クロム酸処理に先立ち、鉄めつきを
    施し、加熱処理することによつて鉄錫合金層を形成させ
    ることを特徴とする極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造法。
JP10625278A 1978-09-01 1978-09-01 極薄鉄錫合金被覆鋼板の製造法 Expired JPS5938315B2 (ja)

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JPS5931598B2 (ja) * 1980-03-08 1984-08-02 東洋製罐株式会社 新規溶接罐及び製造法
JPS6011050B2 (ja) * 1980-10-14 1985-03-22 辻野 恵一 農業用マルチングフイルム
JP2645300B2 (ja) * 1987-05-13 1997-08-25 住友化学工業株式会社 農業用不織布

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