JPS5936948Y2 - 小型電子機器のモジュ−ル構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子腕時計、小型電子式計算機等の小型電子機
器のモジュール構造に関する。

従来、小型電子機器例えばディジタル表示式電子腕時計
においては、合成樹脂製のハウジングに液晶素子からな
る表示装置、回路基板及び電池を保持するための電池保
持部材等を固定してモジュール構造し、このモジュール
を腕時計ケースに組込んでいる。

上記モジュールにおいては、ハウジングに対する回路基
板及び電池保持部材の固定はビス等を用いてねじ止めす
ることによって行なわれている。

従ってハウジング、回路基板及び電池保持部材にビス孔
を穿設する加工を必要とし、加工数が多いと共に複数本
のビスをねじ込む作業を必要とするため、作業性が悪く
量産性が乏しい等の欠点か゛ある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものでビス等を用い
てねし止めすることなくハウジングに対して回路基板及
び電池保持部材を固定でき、作業性が良好で量産性に富
む小型電子機器のモジュール構造を提供することを目的
とする。

以下本考案を図面で示す実施例について説明する。

第１図及び第２図は本考案を電子腕時計のモジュールに
適用した場合の一実施例を示している。

図中１は合成樹脂製のハウジングで、円弧の相対向する
一部分が切欠かれた平面形状をなし、相対向して平行な
側壁が形成されている。

ハウジング１の下部には回路基板２が取り付けられ、こ
の回路基板２の下面にはリチウム電池４を取付ける導電
性金属板からなる電池保持部材３が設けられる。

回路基板２はその上面に液晶パネルのインクコネクタ用
電極などの所定の電極および配線からなる回路パターン
（図示せず）がプリント形成してあり、且つその下面に
は中央に位置して導電性金属板からなる電極端子板５が
取付けである。

この電極端子板５はリチウム電池４の一極（上面）が接
触するもので、その両端部を回路基板２下面から上面に
通して係止するとともに上面で回路パターンと接続して
いる。

なお、回路基板２の上面にはＬＳＩ （大規模集積回路
）、水晶振動子６等の部品が設けられている。

また、ハウジング１には嵌合孔７が形成されており、こ
の嵌合孔７には液晶パネル８及びインクコネクタ９，９
が取り付けられ、そして、ハウジング１の下部には水晶
振動子６を収容する収容部１０が形成しである。

更にハウジング１の相対向する側壁１２．１２には夫々
係止突起１１ ａ、 １１ ｂ、 １１ ａ、 １１
ｂが設けられている。

前記電池保持部材３は導電性金属板からなるもので、配
置孔１３を有する平板部１４と、この平板部１４の相対
向する両側から上方へ向けて折曲形成された保合片１５
．１５と、平板部１４から水平に延出された後、ハウジ
ング１の側部に向って延出形成された２つの可動接片１
６，１６と、配置孔１３の内周部から下方に向けて折曲
形成された弾性片１７・・・と、保合片１５の中央に位
置して平板部１３から下方に向けて折曲形成された係止
片１８，１８とで構成される。

平板部１４は回路基板２と同じ大きさおよび外径形状を
有するもので、中央の配置孔１３はリチウム電池４を配
置するためにこれより稍大きく形成しである。

保合片１５．１５はハウジング２の相対向する平行な側
壁１２．１２に位置するように平板部１４から上方へ向
けて折曲形成されており、この係合片１５．１５には夫
々係合孔１５ａ、１５ｂが形成されている。

また可動接片１６．１６は立ち上がり部１６ａ、１６ａ
が時計ケースに設けられた押釦（図示せず）の先端に対
向するように設けられており、押釦を押圧操作すること
により可動接片１６、１６は変形され、ハウジング１に
設けられたスプリングからなる固定接点２０に接触させ
られ、スイッチングが行なわれるものである。

弾性片１７・・・はリチウム電池４の側面に当接して電
池の保持を行うものである。

更に係止片１８には係子孔１８ａ。１８ ａが形成され
、この係子孔１８ａ、１８ａにはリチウム電池の底部を
押圧するための電池押え部材２１の係止部２１ ａ、２
１ ａが係止されるものである。

しかして、このように構成したモジュールを組み立てる
場合について述べる。

まず、ハウジング１の嵌合孔７に液晶パネル８、インク
コネクタ９゜９等を取り付けておく。

そして、電極端子５及び水晶振動子６が取り付けられて
いる回路基板２をハウジング１の下部に重合配置する。

そして、この回路基板２の下部に電池保持部材３を重ね
て、電池保持部材３の係合片１５．１５の係合孔１５ａ
。

１５ ｂ、 １５ ａ、 １５ ｂを、ハウジング１の
係合突起１１ａ、 １１ ｂ、 １１ ａ、 １１ ｂ
に係合させる。

これにより、第２図に示す如くハウジング１に回路基板
２及び電池保持部材３を固定でき、更に、電池保持部材
３の配置孔１３にリチウム電池を配置し、電池押え部材
２１の両端の係止部２１ ａ、 ２１ ａを係止片１８
゜１８の係止孔１８ａ、１８ａに係止させることにより
ノチウム電池４を電池押え部材で固定する。

しかして、このように電池保持部材３の係止孔１５ ａ
、 １５ ｂ、 １５ ａ、 １５ ｂをハウシングの
係止突起１１ ａ、 １１ ｂ、 １１ ａ、 １１
ｂに係合させるたけで、回路基板２及び電池保持部材３
を極めて簡単な操作でハウジング１に固定できるもので
ある。

なお、上記実施例ではハウジング１の係合部に係合突起
１１ａ、ｌｌｂを設け、電池保持部材３の係合片１５に
係合孔１５ａ、１５ｂを設けたが、第３図に示す如くハ
ウジング１の係合部に係合孔３１を設け、電池保持部材
３の係合片１５に係合突起３２を設ける等保合部及び保
合片の形状及び個数は適宜変更できるものである。

また、電池保持部材３は電池の側部を押圧して保持する
構造のものに限らず、電池の底面を押圧して保持する構
造のものでも良い。

更に、本考案は電子腕時計に限らず、小型電子式計算機
、クロック等の小型電子機器に適用できるものである。

本考案の小型電子機器のモジュール構造は以上説明した
ように、ハウジングに設けた保合部に電池保持部材の保
合片を係合させるだけで、ハウジングと回路基板及び電
池保持部材の固定が行なえるものであるから、ハウジン
グに対する回路基板及び電池保持部材の固定をネジ等を
用いることなく極めて簡単な操作によって確実に行なう
ことができ、作業性が良好で量産性に富むものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の小型電子機器のモジュール構造を電子
腕時計に用いた一実施例を示す分解斜視図、第２図は同
実施例において一部を組立てた状態の断面図、第３図は
係合部の他の実施例を示す断面図である。 １・・・・・・ハウジング、２・・・・・・回路基板、
３・・・・・・電池保持部材、１１ ａ、 １１ ｂ・
・・・・・係合突起、１５ａ、１５ｂ・・・・・・係合
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも相対向する２個所に係合部が設けられたハウ
   ジングと、このハウジングの下部に取り付けられる回路
   基板と、この回路基板の下面に配置される電池を保持す
   る保持部及び前記ハウジングの保合部に係合される保合
   片からなる電池保持部材とを具備し、前記電池保持部材
   の保合片を前記ハウジングの保合部に係合させることに
   よって前記ハウジングに前記回路基板を固定してなる小
   型電子機器のモジュール構造。