JPS5936177Y2 - 調理機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は調理機に係り、絞りケース体中で切削刃部と圧
搾部とを有する回転体を回転させて投入された被調理材
料を、切削粉砕し引続き圧搾部にて圧搾して絞り、液を
ジュース流出口から流出させるようにした絞りケース体
のフィルタと回転体の関連機構に関する。

この種の調理機として、絞りケース体内にその投入口か
ら投入された被調理材料を回転円筒体の切削刃部と圧搾
部で切削、圧搾して、絞り液をジュース流出口からこの
ジュース流出口に前記絞りケース体の内周面と略等しい
曲率で張設されたフィルタを介して流出させるものにお
いて、前記回転体の外周面の曲率のばらつきや、パンチ
ングメタルよりなるフィルタの曲率のは゛らっきによっ
て、両者間の間隙が大きくなりこの間隙に絞りかすが詰
ってフィルタの小孔の目づまりを来す欠点があった。

本考案は以上のような問題に鑑み、回転体と絞りケース
体との間隙よりも回転体とフィルタとの間隙を小さくし
て、フィルタに対する回転体の押圧力を増し、果汁の流
出を促進させフィルタの目詰りを防止しようとするもの
である。

次に本考案の一実施例の構成を添附図面のジューサにつ
いて説明する。

１は調理機基体で、内部には電動機を収納した電動機ケ
ース体２と、電動機に連結された変速ギヤ機構を収納し
たギヤケース体３とが内装されている。

４は合戊樹脂製絞りケース体で、基端開口部５に向って
漸次拡径された内径を有する略円筒状に形成され、軸方
向を水平状にして、基端開口部５に螺着された蓋体６が
、前記調理機基体１の一側上部に開口した開口縁７に嵌
着されて基体１に支持されている。

更に絞りケース体４の基端に近い上面には、筒状の被調
理材料投入口８が形成され、この投入口８の上端開口部
から被調理材料を押圧する押棒９が進退自在に挿通され
ている。

また絞りケース体４の下面にはジュース流出口１０が開
口され、このジュース流出口１０の内面には、パンチン
グメタルよりなる多数の小孔３０を有するフィルタ１１
が絞りケース体４の内周面と略同−面に張設されフィル
タ１１の曲率ｒ２は絞りケース体４の内周面の曲率ｒ１
よりも積大となっている。

さらに絞りケース体４の周壁の先端部−側に、一端を端
面部１２に接して絞りかず排出口１３が開口され、この
排出口１３の下端縁１４は、絞りケース体４の軸芯の位
置よりも稍高くなり更にこのかず排出口１３は内壁より
外壁に向ってテーパー状に拡開されている。

又このかず排出口１３を囲繞してかす排出筒１６が絞り
ケース体４の周壁より水平方向に突設され、かす排出筒
１６の下面壁は、絞りケース体４の軸芯と略円高であり
、上面壁は絞りケース体４の上端壁より接線方向に突設
されている。

又絞りケース体４の先端を密閉した端面部１２には、中
心の凹所１８に一方の軸受１９が嵌着され、基端開口部
５に螺着された蓋体６の中心に他方の軸受２０が嵌着さ
れている。

次に２１は合成樹脂製中空回転体で、この回転体２１を
貫通して両端に突出した回転軸２２は前記軸受１９．２
０に回転自在に軸架され、この回転軸２２の基端は一方
の軸受２０を貫通して蓋体６より突出され、前記ギヤケ
ース体３内のギヤ機構の出力軸とカップリング１７を介
して連結されている。

そしてこの回転体２１の中心は、前記絞りケース体４の
中心と略一致するようになっている。

更に回転体２１の外周には螺旋状の切削刃部２３とこれ
に連続する螺旋状翼部２４とが形成され、これらピッチ
は一連に先方に向って小さくなり、かつ外径は前記絞り
ケース体４の内径と小許の間隙ａを介して先方に向って
径小となっている。

更に切削刃部２３間の凹所よりなる移送部２５と、これ
に連続する螺旋状翼部２４間の凹所よりなる圧搾部２６
は一連に大きな径差をもって先方に向って径大になって
いる。

又前記切削刃部２３は前記絞りケース体４の投入口８の
下方に位置し、この切削部２３の外周面には軸方向に多
数の歯２７が歯車状に形成されている。

又前記基体１の下部−側より前記絞りケース体４の下方
位置に突設された受台２８上に、前記絞りケース体４の
ジュース流出口１０に臨ませてジュース容器２９が載置
されている。

尚前記ジュース流出口１０の内面に張設された絞りケー
ス体４の内周の曲率ｒ１よりも曲率ｒ２が大きいフィル
タ１１と回転体２１の外径間の間隙すはフィルタ１１の
軸方向の中心位置において間隙ａよりも小さくなってい
る。

したがって絞りケース体４とフィルタ１１との曲率の差
によって、フィルタ１１とこれが嵌着された絞りケース
体４の内面の切削段部３２のジュース流出口１０側には
僅かな隙間３１が生じている。

又前記基体１の下部−側より前記絞りケース体４の下方
位置に突設された受台２８上に、前記絞りケース体４の
ジュース流出口１０に臨ませてジュース容器２９が載置
されている。

次に上述の実施例の作用を説明する。

図示されない電動機とこれと連動する変速ギヤ機構を介
して回転軸２２を回転させ回転体２１を第２図指矢向に
回転させる。

この状態で投入口８から被調理材料を投入し、押棒９で
押動すると材料は回転体２１の切削刃部２３と投入口８
の下端開口縁部とによって切削されながら、螺旋状の切
削刃部２３によって漸次細かく切削されつつ回転体２１
の先端側に移送される。

そして切削された材料は、螺旋状の切削刃部２３に連続
する螺旋状翼部２４を有する圧搾部２６に送り込まれる
。

この螺旋状翼部２４の圧搾部２６は先方に向って漸次径
大に形成されているから、絞りケース体４の内面と圧搾
部２６との間隙は漸次狭くなりかつピッチも小さくなる
ため材料は次第に強く圧搾されながら先方に移送されて
液分が抽出され、抽出された液分は下面のフィルタ１１
の小孔を通過して流出され、ジュース容器２９に滴下さ
れる。

この際フィルタ１１の曲率ｒ２を絞りケース体４の内周
面の曲率ｒ１より大にしてフィルタ１１の中心部を回転
体２１の外径に接近させたからフィルタ１１に対する回
転体２１の圧力の逃げが防止され、果汁の製出が円滑に
なる。

更にフィルタ１１の曲率ｒ２と絞りケース体４の曲率ｒ
１の差によりフィルタ１１と絞りケース体４との重なり
合う部分に僅かな隙間３１を生じるから、フィルタ１１
が絞りケース体４と重なり合う部分にも小孔３０を開孔
させるフィルタ１１の有効孔率が増大される。

このようにしてジュースを絞り出された絞りかす分は、
絞りケース体４の先端迄押し出され、最終的にフィルタ
１１で絞り出された後回転体２１の回転に伴って絞りケ
ース体４の内壁に沿って押し上げられ、この際絞りかす
中に残存する液分は、遠心力によって絞りかすと分離し
、絞りケース体４の漸次垂直方向に立ち上っている内壁
に沿って流下する。

更にかす排出口１３の下端縁１４は、絞りケース体４の
軸芯位置より上方にあるため、垂直方向に立ち上った絞
りケース体４の内壁が延長され液の流下効果を増大させ
る。

更にかす排出口１３より排出された絞りかすは、かす排
出筒１６より図示されないかす受容器中に排出される。

本考案によれば、基部上面に投入口を開口し、下面にジ
ュース流出口を開口させ、内装した回転体の回転によっ
て被調理材が切削、圧搾されて前記ジュース流出口より
ジュースを流出させるジュース絞りケース体の、前記ジ
ュース流出口の内面に張設されたフィルタと絞りケース
体の内径との間隙を、この絞りケース体の内径と前記回
転体の外径との間隙よりも小さくしたため、フィルタ又
は絞りケース体の内径の凹凸があった場合にも回転体の
圧力を充分にフィルタに伝達させ絞り効果をあげること
が出来る。

又フィルタを絞りケース体よりも回転体の外径に接近さ
せるためにフィルタの曲率を絞りケース体の内径のそれ
よりも大にすることによりフィルタと絞りケース体との
重なり部分にすき間を生じさせフィルタの有効開孔面積
を増大させることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の一例を示すジューサの縦断側
面図、第２図は同上絞りケース体部の縦断正面図である
。 ４・・・・・・絞りケース体、８・・・・・・投入口、
１０・・・・・・ジュース流出口、１１・・・・・・フ
ィルタ、１３・・・・・・かす排出口、２１・・・・・
・回転体、２３・・・・・・切削刃部、２６・・・・・
・圧搾部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１） 投入口を基端側上面に開口するとともに下面
   にジュース流出口を形成し先端−側面にかす排出口を形
   成し内面を略円筒状に形成して軸方向を水平状とした絞
   りケース体と、この絞りケース体内に回転自在に軸架さ
   れた前記投入口から投入された被調理材料を切削粉砕す
   る螺旋状の切削刃部とこの切削刃１部に連続する螺旋状
   の凹部にて形成され前記切削刃部にて切削された材料を
   圧搾する圧搾部とを有する回転体とより構成され、前記
   絞りケース体の内周面と前記回転体の外周面との間隙よ
   りも前記絞りケース体のジュース流出口に設けられたフ
   ィルタと前記回転体の外周面との間隙を小さくしたこと
   を特徴とする調理機。
2. （２）前記絞りケース体の内周面の曲率よりも前記フィ
   ルタの曲率を大にしたことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の調理機。