JPS5933682B2 - コウミツドシリコンカ−バイドセンイノ セイゾウホウホウ - Google Patents

コウミツドシリコンカ−バイドセンイノ セイゾウホウホウ

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JPS5933682B2
JPS5933682B2 JP14626775A JP14626775A JPS5933682B2 JP S5933682 B2 JPS5933682 B2 JP S5933682B2 JP 14626775 A JP14626775 A JP 14626775A JP 14626775 A JP14626775 A JP 14626775A JP S5933682 B2 JPS5933682 B2 JP S5933682B2
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compound
spinning
tension
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清人 岡村
孝男 松沢
守 大森
聖使 矢島
丈三郎 林
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TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
Original Assignee
TOHOKU DAIGAKU KINZOKU ZAIRYO KENKYU SHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高密度シリコンカーバイド繊維の製造方法に
関するものである。
本発明者等はさきに特許出願した特願昭50〜5022
3号、特願昭50〜52471号、特願昭50〜524
72号、特願昭50〜58033号、特願昭50〜58
034号、特願昭50〜70302号、特願昭50〜7
0303号、特願昭50〜77219号、特願昭50〜
79972号、特願昭50〜107371号に記載の如
く、ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高
分子化合物を紡糸して繊維とし、該紡糸繊維を酸化性雰
囲気中で低温加熱の後、真空中あるいは不活性ガス、C
Oガス、水素ガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化合物ガ
ス、アンモニアガスのうチカら選ばれる少なくとも1種
の雰囲気中で予備加熱の後、真空中あるいは不活性ガス
、COガス、水素ガスのうちから選ばれる少なくとも1
種の雰囲気中で1000〜20000Gの温度範囲で高
温焼成してシリコンカーバイド繊維を得ることができる
ことを発明した。
本発明は前記本発明者らの発明の改良に関するもので、
先に発明したシリコンカーバイド繊維に較べ高密度で遊
離炭素、黒鉛あるいはシリカの含有量が少なく高強度、
高弾性率を有するシリコンカーバイド繊維を製造する方
法を提供することを目的とするものであり、有機ケイ素
高分子化合物を紡糸し、該紡糸を酸化性雰囲気中で張力
あるいは無張力の作用のもとて低温加熱し、次いで少量
の空気、酸素、オゾン、スチームのうちから選ばれるい
ずれか1種または2種以上と真空中、不活性ガス、CO
ガス、水素ガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化合物ガス
、アンモニアガスのうちから選ばれる1種または2種以
上とからなる混合雰囲気で800〜1300℃の温度範
囲で予備加熱後SiC以外の副成不純物を除去し、さら
に該紡糸に有機ケイ素化合物溶液を含浸させた後、真空
中、酸素ガス、空気、不活性ガス、COガス、水素ガス
、炭化水素ガス、オゾン、水蒸気のうちから選ばれるい
ずれか少なくとも1種の雰囲気中で800〜2000℃
の温度範囲で張力あるいは無張力下で高温焼成し、ある
いはさらに前記含浸ならびに熱処理を少なくとも1回施
し、高密度シリコンカーバイド繊維を製造することによ
り、その目的を達成できる。
次に本発明の詳細な説明する。
本発明のケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ
素高分子化合物の紡糸方法において使用することのでき
る有機ケイ素化合物は下記(1)〜(10)の型式に分
類されるものから選ばれる倒れか1種または2種以上か
らなるものである。
(1)Si−C結合のみを含む化合物シラ炭化水素(5
ilahydrocarbon) とよばれるR4S
i。
R25I(R′5iR2)nR′5iR3などとその炭
素−官能性誘導体がこれに属する。
例 (2) S i−C結合のほかに5i−H結合をふく
む化合物上ノー、ジーおよびトリオルガノシランなとが
これに属する。
例 (3) S 1−Had結合を有する化合物 モノシ
ランを除くオルガノハロゲノシランである。
(4)SI−N結合を有する化合物 シリルアミン等が
これにふくまれる。
(5) S i −ORオルガソアルコキシ(または
アロキシ)シランである。
(6)Si−OH結合を有する化合物 オルガノシラノ
ール類 (7) S i −8i結合をふくむ化合物(8)
S i −0−8i 結合をふくむ化合物 オルガノ
シロキサンである。
(9)有機ケイ素化合物エステル;シラノールト酸とか
ら形成されると考えられるエステルで、(CH3)25
i(OCOCHs)2などがこれに属する。
00)有機ケイ素化合物過酸化物; (CH)、5i00C・(CH3)3゜ 3゜ (CH3)3SiOO81(CH3)3など。
上記(1)〜(10)の分子構造においてRはアルキル
基。
アリール基を示している。
本発明において、前記原料より、ケイ素と炭素とを主な
骨格成分とする有機ケイ素高分子化合物、例えば下記の
如き分子構造を有する化合物を生成させる。
に)前記(イ)−+→記載の骨格成分を鎖状および三次
元構造のうち少なくとも一つの部分構造とじて含むもの
または((XO)(/→の混合物。
前記の分子構造を有する化合物には例えば次の如きもの
がある。
に)前記(イ)〜(ハ)記載の骨格成分を鎖状、環状お
よび三次元構造のうち少なくとも一つの部分構造として
含むもの、または(イ)(四ν→の混合物。
本発明方法において、出発原料である前記(1)〜(1
0)の分類型式に属する有機ケイ素化合物からケイ素と
炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高分子化合物を
生成させるには、前記(1)〜(10)の分類型式に属
する有機ケイ素化合物を照射、加熱、重縮合用触媒添加
の少なくとも1つを用い重縮合反応させる。
さらに前記(1)〜00)の分類型式に属する有機ケイ
素化合物のうちから選ばれる1種あるいは2種以上の有
機ケイ素化合物を200〜1500°Cの温度範囲で、
真空中あるいは不活性ガス、水素ガスCOガス、CO2
ガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化合物ガスのうちから
選ばれる何れかの雰囲気下で、必要に応じて加圧下で、
重合させてケイ素と炭素とを主なる骨格成分とする有機
ケイ素高分子化合物を合成することができる。
前記合成反応において、200〜1500℃の温度範囲
とする理由は200℃より低い温度においては合成反応
が十分に進行せず、また1500℃より高い温度ではS
iC化合物となり、後の工程で繊維とすることができな
いから、200〜1500℃の温度範囲にする必要があ
り、300〜1200°Cの温度範囲で最も良い結果が
得られる。
前記合成反応においては、前記出発原料に必要に応じて
ラジカル開始剤を10%以下添加混合してもよい。
前記ラジカル開始剤としては過酸化ベンゾイル、ジ・タ
ーシャリイ・ブチル・ベルオキシオキザレイト、ジ・タ
ーシャリイ・ブチル・ペルオキシド、アゾイソブチロニ
l−IJル等を使用することができる。
前記合成反応ではこれらのラジカル開始剤は必ずしも必
要としないが、これを使用することにより爾後の加熱に
よる反応開始温度を低下させることができるか、または
加熱生成物の平均分子量を大きくすることができる。
前記合成反応において、加熱反応時に酸素が存在すると
、ラジカル重縮合反応が酸素のため生起せず、あるいは
生起しても途中で停止するから、不活性ガス、水素ガス
、COガス、CO2ガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化
合物ガスのうちから選ばれる少なくとも1種の雰囲気下
、あるいは真空下で加熱することが必要である。
前記合成反応によってケイ素と炭素とを主な骨格成分と
する有機ケイ素高分子化合物が生成される機構を例えば
メチルクロロシランから合成する場合について下記する
すなわち、メチルクロロシランのメチル基は加熱により
メチル遊離基とシリル遊離基に分解する。
このうちメチル遊離基はケイ素に結合したメチル基より
水素を引き抜き、炭素遊離基となし、自からはメタンガ
スとなる。
一方ケイ素に結合したメチル基から水素遊離基が生成し
、同時に炭素遊離基も生成する。
以上のごとく生成したシリル遊離基と炭素遊離基は結合
してケイ素と炭素との結合が生成しこれらの反応に基づ
き有機ケイ素高分子化合物が生成し、なお前記水素遊離
基は水素ガスとなると考えられる。
前記合成反応をおこなう装置の一例としては静置式のオ
ートクレーブがある。
この場合加熱温度は300〜500℃の温度範囲が好適
である。
さらに前記合成反応を行なう他の例としては、第1図の
ようである。
第1図においてバルブ1より原料を加熱反応塔2に装入
し、300〜1500℃の温度範囲、好適には600〜
1.200℃の温度範囲で加熱し、反応生成物中本発明
のシリコンカーバイド繊維用有機ケイ素高分子化合物の
一部をバルブ3を経て系外に取出し、また加熱反応塔2
で生成する低分子量化合物をバルブ4を経て分離塔5に
送り、蒸留分離し、ガスはバルブ6を経て系外に排出し
、高分子量重合体はバルブ7を経て系外に取出す。
なお分離塔5において分離された低分子量化合物はバル
ブ8を経て再び加熱反応塔2に循環させる。
本発明の製造方法において、ケイ素と炭素を主な骨格成
分とする有機ケイ素高分子化合物を紡糸用原料とする理
由は、側鎖としてケイ素あるいは炭素が存在しても、加
熱により容易に分解揮発するが、一方骨格成分を構成す
るケイ素と炭素は加熱によっても容易には分解揮発せず
、かつケイ素と炭素とが高温度において結合してSiC
を生成させることができるからである。
前記諸反応により生成される主としてケイ素と炭素とを
主な骨格成分とする有機ケイ素高分子化合物は出発原料
、あるいは反応条件により、メチルアルコール、エチル
アルコールの如きアルコール類あるいはアセトン等に可
溶な低分子量化合物を含有するため、軟化温度が約50
℃以上、あるいは約50℃以下になる場合があるが、後
述する如く紡糸原液となすためにはこの軟化温度は50
°C以上であることが必要である。
したがって軟化温度が約50℃以上の前記有機ケイ素高
分子化合物を出発原料とする場合には、本発明方法の第
2工程を省略することができる。
本発明の製造方法においてケイ素と炭素を主な骨格成分
とする有機ケイ素高分子化合物をメチルアルコール、エ
チルアルコールの如きアルコール類、あるいはアセトン
等の溶媒で抽出し、軟化温度約50℃以上の高分子量重
合体とする。
前記高分子量重合体を紡糸原液とするに当り、その軟化
温度、ならびに粘度を改善するため、前記抽出された低
分子量化合物を、前記抽出されずに残った高分子量重合
体に軟化温度が50℃以下とならない範囲で添加するこ
とができる。
あるいは前記ケイ素と炭素とを主な骨格成分とする有機
ケイ素高分子化合物を真空中あるいは、空気、酸素、不
活性ガス、COガス、アンモニアガス、CO2ガス、炭
化水素ガス、有機ケイ素化合物ガスのうちから選ばれる
何れかの雰囲気下で、必要に応じて加圧下で、50〜7
00℃の温度範囲内で十分に熟成して、前記有機ケイ素
高分子化合物中の低分子量化合物を重合させ軟化温度約
50℃以上の高分子量重合体とする。
この熟成を行う雰囲気としては、真空中あるいは空気、
酸素、不活性ガス、水素ガス、COガス、アンモニアガ
ス、CO。
ガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化合物ガスのうちから
選ばれる何れかのガス雰囲気とし、必要に応じて加圧下
で熟成することができる。
このうち、空気、酸素、アンモニアガスのいずれか1種
を使用した場合酸素あるいは窒素原子は低分子量化合物
を重合させる架橋作用を有するから、有利に使用するこ
とができる。
なお前記諸ガス雰囲気は必ずしもそれぞれ1種のガフJ
、IJiられす、2種以上のガスの混合雰囲気とするこ
ともできるが、この際には混合されるガスが互に反応す
るものでない方がよい。
前記熟成は、真空、常圧または加圧下で行うことができ
真空下では低分子化合物の蒸発が促進される効果があり
、加圧下では有機ケイ素高分子化合物中に含まれる分子
量1000以下の低分子量化合物を揮散させず重合させ
て高分子重合体とするため製品の歩留が向上する。
本発明方法において、前記有機ケイ素高分子化合物を熟
成する温度が50℃より低いと重合反応が極めて遅く経
済的でなく、700℃を越えると前記化合物の分解が激
しくなるから、熟成温度は50〜700℃の温度範囲内
とする必要があり、雰囲気の種類、原料の種類、原料の
平均分子量等によって熟成温度の好適温度範囲は異なる
が、空気、酸素、アンモニアガス雰囲気下では一般に8
0〜300℃の範囲で良い結果が得られ、不活性ガス、
水素ガス、COガス、CO2ガス、炭化水素ガス、有機
ケイ素化合物ガス雰囲気中では一般に120〜450°
Cの範囲で良い結果が得られる。
前記熟成をさせるための保持時間は熟成温度と関係し温
度が高いと保持時間は短かくてよいが、高温度下ではと
もすれば分解ならびに必要以上の架橋反応が生起するの
で高温度加熱のときは加熱時間を短くすることが有利で
ある。
しかし低温度熱のときは加熱時間を長くすることが有利
である。
どちらかというと、低温側で時間をかけた方が良い結果
が得られ、前記好適温度下では、一般に30分乃至10
0時間の保持が好ましい。
前記熟成においては有機ケイ素高分子化合物の分子量分
布を変え、紡糸を容易にすることができかつ紡糸された
繊維の強度を大きくする効果もある。
前記諸方法により低分子量化合物を少なくして、有機ケ
イ素高分子化合物の軟化温度を少なくとも50℃とする
ことが有利である。
軟化温度が50°C以下の有機ケイ素高分子化合物を紡
糸して繊維としても、該紡糸を酸化性雰囲気中で50〜
400°Cの温度範囲で低温加熱して紡糸を不融化する
工程で繊維の形状が失なわれるから、有機ケイ素高分子
化合物の軟化温度は50℃以上でなければならない。
前記低分子量化合物の含有量の少ない有機ケイ素高分子
化合物を例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、スチレン、クメン、ぺフラン、ヘキサン、オ
クタン、シクロペンタジェン、シクロヘキサン、シクロ
ヘキセン、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化
炭素、1.1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタ
ン、メチルクロロホルム、1,1,2−トリクロロエタ
ン、ヘキサクロロエタン、り四〇ベンゼン、ジクロロベ
ンゼン、エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、メチルアセテート、エチルアセテート、アセトニ
トリル、二硫化炭素、その他の有機ケイ素高分子化合物
を可溶する溶媒に溶解させ、紡糸原液を造り、これを泥
過してマクロゲル、不純物等紡糸に際して有害な物質を
除去した後、前記紡糸原液を通常用いられる合成繊維紡
糸装置により乾式紡糸法により紡糸し、ドラフトを大き
くして目的とする細い繊維を得ることができる。
この際紡糸装置の紡糸筒内の雰囲気を、前記溶媒のうち
の少なくとも1種以上の溶媒の飽和蒸気雰囲気と、空気
、不活性ガスのうちから選ばれる少なくとも1つの気体
との混合雰囲気とするか、あるいは空気、不活性ガス、
熱空気、熱不活性ガス、スチーム、アンモニアガス、炭
化水素ガス、有機ケイ素化合物ガスの雰囲気とすること
は、紡糸筒中の紡糸の固化を制御することができる点で
有利である。
前記溶媒を用いて紡糸原液を造る方法のほかに前記軟化
温度50°C以上の有機ケイ素高分子化合物を加熱溶融
させて紡糸原液を造り、これを濾過してミクロゲル、不
純物等の紡糸に際して有害となる物質を除去し、これを
前記紡糸装置により紡糸することもできる。
紡糸する際の紡糸原液の温度は原料の有機ケイ素高分子
化合物の軟化温度によって異なるが50〜400℃の温
度範囲が有利である。
前記紡糸装置において、必要に応じて紡糸筒を取りつけ
、該紡糸筒内の雰囲気を空気、不活性ガス、熱空気、熱
不活性ガス、スチーム、アンモニアガスのうちから選ば
れるいづれか1種以上の雰囲気中で、ドラフトを大きく
することにより細い値径の繊維を得ることができる。
前記溶融紡糸における紡糸速度は、原料たる有機ケイ素
高分子化合物の平均分子量、分子量分布、高分子分子構
造によって異なるが、50〜sooOm/分の範囲で良
い結果が得られる。
次に前記紡糸した糸を酸化性雰囲気中で張力または無張
力の作用のもとで、50〜400°Cの温度範囲で低温
加熱を数分から5時間おこなって、前記紡糸を不融化す
る。
この際無張力で低温加熱すると、前記紡糸は収縮のため
波状の形を呈するようになるが、後工程の予備加熱で矯
正できる場合もあり、張力は必ずしも必要でないが、張
力を作用させる場合には、その張力の大きさは前記低温
加熱時に紡糸が収縮しても波状となることを少なくとも
防止することができる以上の大きさであればよい。
前記低温加熱する目的は、紡糸表面に薄い酸化被膜を形
成させて、後述の予備加熱工程で紡糸が融出しないよう
に前記酸化被膜で保護するためである。
前記低温加熱で生成する酸化被膜は非常に薄くてもよく
、最終目的であるシリコンカーバイド繊維の強度その他
の機械的性質および化学的組成に影響を及ぼすことはな
い。
前記酸化被膜のため紡糸は後工程の予備加熱の際に融出
せず、かつ隣接した紡糸と接触することがあったとして
も接着しない。
前記低温加熱の雰囲気は空気、オゾン、酸素、塩素ガス
、臭素ガス、アンモニアガスのうちから選ばれるいづれ
か1種または2種以上の酸化性ガス雰囲気が好ましく、
前記ガス雰囲気での低温加熱を50℃以下でおこなって
も紡糸に酸化被膜を造ることができず、400℃以上の
温度では紡糸の酸化が進行しすぎるため50〜400℃
の温度範囲で良い結果が得られる。
前記低温加熱する時間は前記温度と関連し、数分から5
時間の範囲が適当である。
低温加熱雰囲気として前記酸化性ガス雰囲気以外にKM
nO4,に2Cr20□、H2O2及びその他の無機過
酸化物の水溶液も使用することができ、この場合温度は
室温から90’Cの範囲が好ましく、時間は0.5〜5
時間の範囲が好ましい。
前記低温加熱するに際して作用させる張力は前述の如く
、紡糸が収縮して波状の形となることがないようにすれ
ばよいため、わずかの張力でよいが、実用的に紡糸に張
力を作用させて低温加熱するためには、0.001〜5
に9/−の範囲の張力を作用させると良い結果が得られ
、0.001 kg/myA以下の張力を作用させても
、紡糸をたるませないような緊張を与えることができず
、5 kg /mi以上の張力を作用させると張力が太
きすぎて紡糸が切断することがあるから、張力は0.0
01〜5kg/rustの範囲が良い。
次に前記低温加熱した紡糸を真空中または少量の空気、
酸素、オゾン、スチームのうちから選ばれるいずれか1
種または2種以上と真空中、不活性ガス、COガス、水
素ガス、炭化水素ガス、有機ケイ素化合物ガス、アンモ
ニアガスのうチカラ選ばれる1種または2種以上とから
なる混合雰囲気中において、800〜1300℃の温度
範囲で、張力あるいは無張力下で予備加熱する。
この予備力11熱において、紡糸を形成する有機ケイ素
高分子化合物は熱重縮合反応と熱分解反応とにより易揮
発性成分を放出する。
第2図に示される如く、易揮発性成分の揮散ば500〜
700℃の温度範囲で最も大きい。
前記紡糸はこのために収縮し、屈曲するが1.予備加熱
中張力を作用させることは、この屈曲を防止する」二で
特に有利である。
この際張力の大きさは前記予備加熱時に紡糸が収縮して
も波状となることを少なくとも防止することができる以
上の大きさであればよいが、実用的には0.001〜2
0kg/−の範囲の張力を作用させると良い結果が得ら
れ、0.001 kg/myA以下の張力を紡糸に作用
させても紡糸をたるませないような緊張を与えることが
できず、20kg/mA以上の張力を作用させると、張
力が大きすぎて紡糸が切断することがあるため、予備加
熱中に紡糸に作用させる張力はo、ooi〜20kg/
myj、の範囲が良い。
前記予備加熱を少量の空気、酸素、オゾン、スチームの
うちから選ばれるいずれか1種または2種以上と真空中
、不活性ガス、COガス、水素ガス、炭化水素ガス、有
機ケイ素化合物ガス、アンモニアガスのうちから選ばれ
る1種または2種以上とからなる混合雰囲気中でなすこ
とは、最終的に得られるシリコンカーバイド繊維の強度
を高める上で有利である。
たとえば前記予備加熱の工程で用いられる真空中の雰囲
気における真空度は1〜10’miHgでも良く、少量
の空気、酸素、オゾン、スチームの如きガスの存在は本
工程を遂行する上で妨げとならず製造上特に有利である
また不活性ガスに少量の空気、酸素、オゾン、スチーム
の如きガスを含む雰囲気中で焼成することは真空中に対
すると同様に差し支えがない。
この場合、空気、酸素、オゾン、スチーム等の存在する
分圧はほぼ110m1H以下がよい。
空気、酸素。オゾン、スチーム等の分圧が110m1H
より高くなると焼成する過程で前記低温加熱した繊維の
酸化が著じるしくなり、高温焼成して得られるシリコン
カーバイド繊維の強度の低下することがある。
該予備焼成の温度範囲を800〜1300℃とするのは
、有機ケイ素高分子化合物が本工程に於いて、熱重縮合
反応と熱分解反応とにより、易揮発性成分を放出させる
ことが必要であるからである。
前記予備加熱した紡糸には、黒鉛、遊離炭素やシリカあ
るいはSi −C−0,Si −C−ON。
5i−C−0−H等からなる不定比化合物が含まれてい
るので前記紡糸をさらに高温焼成したときにSiC繊維
に不純物として黒鉛、遊離炭素およびまたはシリカが残
留し、繊維の引張強度の低下ならびにばらつきの原因と
なる。
よって前記予備焼成繊維を、硫酸、硝酸、硫酸と硝酸と
の混酸、塩酸、硝酸と塩酸との混酸、重クロム酸カリウ
ムの硫酸酸性溶液、過マンガン酸カリウムの硫酸酸性溶
液、フッ化水素酸、フッ化水素酸と硝酸との混酸、フッ
化水素酸と硫酸との混酸などに浸漬することにより、前
記予備焼成した繊維中に含まれる不純物を溶出させる。
なお、このほかの方法として、NaOH,ボラツクス、
Na2CO3,に2C03/Na2CO3,Na2SO
4゜KNONaCe、KClO3,Na2O2,に2C
O3j /KNO3等の溶融塩を使用して前記不純物中のシリカ
を溶出させることができ、使用することは差し支えがな
い。
又、リン酸により不純物中の遊離炭素を溶出させること
ができるので、本発明の繊維の用途により不純物中どう
しても避けたい不純物を除く場合に溶融塩あるいはリン
酸を用いることは有利である。
本工程の目的を達成するために、フッ酸酸性溶液、例え
ばHF、HF/HNO3,HF/H2804等を用いる
ことは、本繊維の主成分であるSiCには化学的不活性
であり、何ら影響を与えるこさなく、SiO□のみを溶
出させることができる点において最も優れている。
前記S 102 ’jt除去するに要する時間は繊維径
10〜20μmのときはフッ酸酸性溶液の温度にもよる
が10分〜50時間の範囲が良く例えば50%HFと濃
硫酸のl:1の溶液を用いて90℃の液温で成す場合3
時間位で良G)。
前記工程を経て、不純物を除去した後に残る空隙は以下
に述べる一連の処理を少なくとも1回以上施すことによ
り、充填され、均質で表面の平滑な高密度シリコンカー
バイド繊維を得ることができる。
すなわち先ず前記不純物を除去した該紡糸を有機ケイ素
化合物の液体に浸漬して、該溶液を該紡糸の粒界および
気孔等の空隙に含浸させる。
この浸漬処理を行う際、予め前記紡糸を減圧容器内に入
れ減圧下で前記溶液を浸漬させると、紡糸の深部にまで
溶液を滲透させることができるので有利である。
さらにまたオートクレーブ等の耐圧容器を用いて高圧下
で含浸処理を行うこともできる。
次に含浸後の該紡糸を800〜2000℃の温度範囲で
高温焼成すれば高密度のシリコンカーバイド繊維を得る
ことができる。
本発明において、前記含浸に用いる有機ケイ素化合物は
該紡糸の内部に深く滲透させることが好ましく、粘稠な
有機ケイ素化合物を含浸させる場合には、この化合物を
可溶する溶媒を用いて溶解させた溶液中に前記紡糸を浸
漬することは有利である。
この際、さらに超音波を作用させ乍ら行うと秀れた性質
を有するシリコンカーバイド繊維を得ることができる。
又、この他に含浸させる方法として軟化点の低い有機ケ
イ素高分子化合物を熱間ロールを用いて繊維に含浸させ
ることもでき、繊維径の大きいシリコンカーバイド繊維
を得る場合には特に有利である。
含浸した有機ケイ素化合物は、加熱によりSiCに転換
する。
このSiCはシリコンカーバイド繊維の粒界および気孔
等の空隙に存在し、このSiCとシリコンカーバイド繊
維との相互拡散および有機ケイ素化合物の加熱により、
このSiCとシリコンカーバイド繊維は強固な結合を形
成する。
前記減圧の程度は110m1c)(以上であることが有
利である。
また有機ケイ素化合物は前述したシリコンカーバイド繊
維の出発原料であるケイ素と炭素とを主な骨格成分とす
る有機ケイ素高分子化合物と同種のものであるが、含浸
を容易にするために、これらを可溶する溶媒、たとえば
ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、エーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルム、メチ
レンクリト′ミ リグロイン、石油エーテル、石油ベン
ゼン、DMSO,DMFなどを用いて溶解し、より粘性
の少ない溶液として使用することができる。
ただし、上記有機ケイ素化合物がそのままの状態で充分
含浸できる場合は、上記溶媒を用いて溶液とする必要は
ない。
また高温加熱は800廿20000Cの温度範囲で張力
あるいは無張力下で実施するが、その雰囲気としては、
真空中、空気中、酸素ガス、不活性ガス、COガス、水
素ガス、炭化水素ガス、オゾン、水蒸気のうちから選ば
れるいずれか1種以上からなるものを使用することがで
きる。
ただし、上記雰囲気のうちで酸化性雰囲気において加熱
する場合は、含浸した有機ケイ素化合物の酸化を防止す
るため、予め非酸化性雰囲気中で室温から約1000℃
まで予備加熱して、含浸した有機ケイ素化合物を主とし
てSiCより構成される無機質にしておくことが高純度
化に有利である。
さらに、上記一連の高密度化処理は、含浸が可能な限り
、何回でも繰り返し実施することができる。
次に、かくして得られたSiC焼結成形体には有機ケイ
素化合物がSiCに転換する際に通常残存する遊離炭素
が含まれていることがあり、この遊離炭素は不純物とし
て焼結体の強度の低下を招くことがある。
この遊離炭素は酸素ガス、空気、オゾン、水素ガス、水
蒸気、COガス、炭化水素ガスのうちから選ばれるいず
れか少なくとも1種の雰囲気中で好適には800〜16
00°Cの温度範囲で前記シリコンカーバイド繊維を加
熱することにより除去することができる。
前記焼成を800℃以下の温度で行なっても遊離炭素を
充分除くことはできず、1600℃を超えるとSiC前
記雰囲気ガスとの反応が著しくなるためにこの温度以上
で遊離炭素を除くのは好ましくない。
前記雰囲気中での焼成の時間は焼成温度、成形体の大き
さ、焼成炉の構造によって変化し、焼成温度が低いと長
時間焼成しなければならず、焼成温度が高いと焼成温度
は短かくて良いが、どちらかといえば、低い温度で比較
的長時間焼成した方がSiCと雰囲気ガスとの反応生成
物の生成量が少ないので良い結果が得られ、例えば空気
中で1300’Cに3時間保持することは高強度のシリ
コンカーバイド繊維を得る上で好ましい。
前記高温焼成においては張力を作用させることは必ずし
も必要ではないが、0.001〜100kg/−の範囲
で張力を作用させながら高温焼成すると屈曲を少なくし
た強度の高いシリコン力−バイド繊維を得ることができ
、0. OO1kg/ma以下の張力を作用させても効
果はなく、100に97m4以上張力を作用させても効
果に変わりないから、作用させる張力はo、o O1〜
10 okg/maの範囲が良い。
本発明のシリコンカーバイド繊維を単繊維、ヤーン、ロ
ービング、ケーブル、ストランド、フィラメントとする
ことができる。
本発明のシリコンカーバイド繊維は先の本発明者等の発
明によって得られたシリコンカーバイド繊維と同様にβ
−8iC結晶の超微粒子より形成されており、その結晶
粒径は20〜70人である。
又、本発明方法によれば含浸処理を繰り返し行うことに
より、従来のシリコンカーバイド繊維に比し、かさ比重
の大きな2゜9〜3.1og/Cr?Lの繊維を得るこ
とができる。
さらに本発明の方法によれば繊維径の大きいものでも強
度の大きなものを得ることができ、従来の方法によれば
繊維径30μまでのものしか出来なかったものが引張強
度の大きい60μ程度のものまで得られる様になった。
次に本発明を実施例について説明する。
実施例 1 ドデカメチルシクロへキサシランをオートクレーブ中、
400°Cで48時間熱処理し、シリコンポリマーを得
た。
このシリコンポリマー101’を100CCのn−ヘキ
サンに溶かし、この溶液に700CC(7)アセトンを
加え、約60%アセトン不溶分を得たことの不溶分をキ
シレンに溶かし沖過して紡糸原液とし、乾式紡糸法によ
り、紡糸口金の口径250μmとし、紡糸温度34℃、
紡糸筒内に空気を211分の速度で送入しながら、80
m/分の紡糸速度で直径60μmの繊維に紡糸した。
かくして得られた紡糸を空気中200℃で50.97m
mの張力を作用させ30分間低温加熱し、次いで真空中
(I X 10−0−3m1Hで200g/−の張力を
作用させながら、室温より1300℃まで3時間かけて
予備加熱し、液温90℃の50%HFと濃硫酸とのl:
1混酸に3時間浸漬し、SiO□を除去したのち水洗し
、次に上記液体状ポリカルボシラン20ccを10cc
のトルエンに溶解し溶液としたのち、I X 10−3
mrttHgの真空中に保持しておいた前記紡糸に注ぎ
前記溶液を含浸させた。
この含浸後の紡糸をアルゴン雰囲気中で、1300℃ま
で8時間かけて高温加熱し、さらに微量の酸素ガスの存
在下1500℃まで3時間かけて昇温し、遊離炭素の少
ない屈曲のない高密度のシリコンカーバイド繊維を得る
ことができた。
得られたシリコンカーバイド繊維の強度は繊維径60μ
mのもので250kg/−であった。
このものにさらに、上記と同様な条件でポリカルボシラ
ンの含浸と加熱とをそれぞれ1回ずつ行ったところ、得
られたシリコンカーバイド繊維のかさ比重は2.8であ
った。
このものをさらに上記一連の含浸および加熱処理を施し
たところ、得られたシリコンカーバイド繊維のかさ比重
は3.05であった。
このように得られたシリコンカーバイド繊維に有機ケイ
素化合物の含浸工程の一連の処理をくり返し実施するこ
とによりかさ比重は徐々に理論比重に近づき、高密度な
シリコンカーバイド繊維を得ることができる。
得られたこのシリコンカーバイド繊維の強度は繊維径6
0μのもので290kg/maであった。
実施例 2 ジメチルジクロルシランから合成された鎖状ポリカルボ
シランモ5i−s*+n100.9をオートクレーブに
入れ、アルゴン雰囲気中で400℃、圧力30気圧、4
8時間加熱した。
反応生成物をエーテルに溶かし、不溶分を除去した溶液
を蒸発させ、58.9の固体を得た。
この固体の平均分子通は1400であり、これを60c
cのへキサンに溶かし、400ccのアセトンを加えて
アセトンに不溶の沈殿を65%の収率で得た。
この沈殿をトルエンに溶解し瀘過して紡糸原液とし、乾
式紡糸法により、紡糸口金の口径250μmを使用し、
紡糸筒内にベンゼンの分圧0.01の空気を送入し、紡
糸速度150m/分、紡糸温v25°Cで直径55μm
に紡糸した。
前記紡糸をオゾンを含有する空気中200°Cで、50
.!9/mmの張力を作用させながら15分間低温加熱
し、次いで酸素、分圧1m71LHgを含むアルゴンガ
ス雰囲気中で100g/−の張力を作用させながら室温
から1000℃まで4時間かけて昇温して予備加熱した
このものを液温70℃の濃硝酸と濃塩酸との1:3の混
酸に2時間浸漬し、不純物を除去したのち水洗し、さら
に実施例1で用いたポリカルボシランlogを石油ベン
ジン10ccで溶解し溶液としたのち、前記繊維に超音
波を作用させ乍ら含浸させた。
この含浸後の繊維をアルゴン雰囲気中で1000℃まで
5時間かけて加熱し、さらにこのものを空気中で140
0°Cまで8時間かけて高温加熱し、シリコンカーバイ
ド繊維を得た。
このものの引張強度は繊維径50 μmのもので280
に9部m1?Lであり、かさ比重は2.98であった。
このものに含まれる遊離炭素量は極めて微量であること
が判明した。
このように、有機ケイ素化合物含浸後のシリコンカーバ
イド繊維をまず非酸化性雰囲気中で約1000℃まで加
熱したのち、酸化性雰囲気中で800〜1700℃の温
度範囲で加熱することによりSiC繊維の高密度化処理
と脱遊離炭素処理を同時に行なうことができる。
実施例 3 ジメチルジクロロシランとナトリウムとをトルエン中で
反応させ、不溶性のポリシラン化合物を得た。
このポリシラン100gをオートクレーブに入れ、窒素
ガス置換の後、400℃で36時間加熱した後ヘキサン
溶液として生成した高分子化合物を取り出して濾過し、
しかる後ヘキサンを蒸留除去して、固体状高分子化合物
を55g得たが軟化温度が38℃であったので、この固
体状高分子化合物を55ccのヘキサンに溶解して、さ
らに385CCのアセトンを加えてアセトンに不溶の沈
殿を28.9得たこのアセトンに不溶の沈殿2部とアセ
トン可溶部1部とを混合し、加熱溶融し濾過して紡糸原
液を造り、之を210’Cに加熱して。
紡糸速度700m/分で口径300μmのノズルより紡
糸して直径60μmの繊維を得た。
前記紡糸を空気中で209部maの作用のもとで、室温
より180℃まで1時間かけ昇温し、180℃に30分
間保持して低温加熱し、さらに酸素を含む窒素ガス中で
100.!9/miの張力の作用で、室温より1100
℃まで3時間かけて昇温しで予備加熱した後、液温80
℃の50%硫酸に5時間浸漬し、水洗後さらに上記ポリ
カルボシラン8gをキシレン30rnlに溶解した溶液
に含浸後アルゴン気流中で13000Cまで200°C
/時の昇温速度で高温焼成しシリコンカーバイド繊維を
得た。
このものの引張強度は繊維径55μmのもので300k
g/−であり、かさ比重は2.90であった。
実施例 4 ドデカメチルシクロ・\キサシラン100Iをオートク
レーブに入れ、アルゴンガス置換の後、400℃に37
時間加熱反応させた。
反応時の圧力は40気圧であった。
反応終了後、室温で放冷し、エーテル溶液として反応生
成物を取り出し、エーテルを蒸発させると66gの固体
状高分子化合物が得られた。
このものは低分子量化合物を含有し軟化温度が50°C
以下であったので、この固体状高分子化合物をアルゴン
雰囲気の大気圧下で300℃にてゆっくり攪拌しながら
3時間加熱熟成した結果、前記高分子化合物の軟化温度
が190℃となった。
このものをキシレン溶液として濾過し紡糸原液を造り、
乾式紡糸法により、紡糸口金の口径400μm、紡糸温
度25℃、紡糸速度250m/分で紡糸筒内に空気を送
入しながら直径65μmの繊維に紡糸した。
この紡糸に50g/mmの張力を作用させ空気中で19
0℃まで1時間かけて昇温し、190℃に15分間保持
して低温加熱し、次いで200g/m4の張力を作用さ
せながら真空中(I X 10−’mmHg)で室温よ
り1200℃まで6時間かけて昇温して予備加熱し、液
温30℃の50%HF水溶液に12時間浸漬し、水洗後
さらに上記有機ケイ素高分子化合物10a9を石油エー
テル30m1に溶解したものをオートクレーブに入れ、
30気圧の加圧下シリコンカーバイド繊維に含浸後真空
中(IXIO−”mmHg)で1200℃まで100℃
/時の昇温速度で高温焼成しシリコンカーバイド繊維と
した。
このものの引張強度は繊維径60μmのもので31 o
kg/mAであり、かさ比重は296であった。
実施例 5 ヘキサメチルジシランからの高分子合成を本発明の有機
ケイ素高分子化合物の合成装置(第1図を用い大気圧に
ておこなった。
すなわちヘキサメチルジシランを流体のまま1リットル
/時の流速でアルゴンガスと共に850°Cに加熱され
た加熱反応塔に送入した。
送入された原料は加熱反応塔で分解反応ならびに重縮合
反応をうけて高分子量重合体となり、同時に低分子量化
合物も生成した。
生成した高分子量重合体の一部は加熱反応塔より取り出
すことができるが、大部分は低分子量化合物と共に分離
塔に送られ、ガス、低分子量化合物。
高分子量重合体に分離された。
このうち低分子量化合物を再び加熱反応塔に送入して、
リサイクル原料とした。
10時間の稼動の結果5.4kgの高分子量重合体を得
た。
このものの平均分子量は約1500であった。
この高分子量重合体100gからソックスレー抽出器を
用いてエチルアルコール可溶分を取り除き不溶分78.
9を得て紡糸用原料とした。
このものをキシレンに溶解し45°Cに加温し、紡糸口
金300μm、紡糸速度100m7分で紡糸し、直径約
70μmの繊維とした。
この繊維を空気中で室温から200℃まで30分間50
97m4の張力を作用させながら低温加熱し、更に真空
中(1×10 ’mmHg)で、150.!9/mm
の張力の作用のもとで、1200℃まで6時間で昇温し
予備加熱した。
この繊維の強度は41.0に9/−であり、液温50℃
の50%F1F水溶液に10時間浸漬し、水洗後さらに
紡糸する際に用いた有機ケイ素重合体を熱間ロール(ロ
ール温度200℃)を用いて前記処理した繊維に含浸さ
せ、低温加熱処理後真空中で1000℃まで焼成したの
ち空気中で10kg/maの張力を作用させて、150
0℃まで高温焼成したものの強度は繊維径65μmのも
ので310に9/maであった。
実施例 6 第1図に示されるシリコンカーバイド繊維製造装置を使
用し、初めに装置全体を窒素ガス置換した。
ジメチルジクロロシラン約65%、メチルトリクロロシ
ラン約25%、トリメチクルクロロシラン約5%、その
他約5%の混合原料を1リットル/時間の速度で750
℃に加熱された反応塔1に送入した。
ここで前記原料は熱重縮合反応を受けて高分子化合物及
びその他を生成した。
前記反応生成物は分留塔5に送られ、メタンと水素とを
中心古したガス、液体及び高分子量重合体とに分離され
、ガスは系外に排出され、液体はリサイクル原料として
再び反応塔に送入された。
ここで得られた高分子量重合体の収率は34%であり、
その平均分子量は約1300で軟化温度は35℃であっ
た。
この高分子量重合体を窒素ガス雰囲気下で280’Cに
4時間熟成した後濾過して、190℃の温度で1口径3
00μmのノズルより800m/分の速度で紡糸して4
5μmの繊維を得た。
尚紡糸筒には熱風を送入した。
前記紡糸を150、!i’ /miの張力を作用させな
がら、オゾンを含む空気中で150℃まで30分で昇温
した後、さらに空気中で210℃に15分間保持して低
温加熱し、次いで前記紡糸に500g/mmの張力を作
用させながら微量の酸素を含有する窒素ガス雰囲気中で
室温より1300℃まで3時間かけて昇温し、さらに室
温下50%HFと濃硫酸との1:1の混酸に20時間浸
漬し水洗後、さらに実施例1で用いたポリカルボシラン
10gを石油ベンジン10ccで溶解し溶液とした後、
I X 10−3miHgの真空中に保持しておいた前
記紡糸に注ぎ前記溶液を含浸させた。
この含浸後の紡糸をアルゴン雰囲気中で1300℃まで
6時間かけて高温加熱し、さらに空気中で1300°C
に3時間保持してシリコンカーバイド繊維とした。
このものの引張強度は繊維径40μのもので305kg
/−であった。
実施例 7 ポリ(ジルアリーレンシロキサン)の平均分子量350
0のものを合成して原料とした。
前記高分子化合物の軟化温度が180℃であり、これを
溶融し沢過して紡糸原液とし、紡糸温度203℃、紡糸
口金の口径250μmや紡糸速度800m/分の条件で
溶融紡糸して直径60μmの繊維とした。
前記紡糸に200.!9/mmの張力を作用させ、空気
中で180℃まで1.5時間かけゆっくり昇温し、18
0℃に15分保持して低温加熱し、次いで微量の酸素を
含有する窒素ガス中で400g/mmの張力を作用させ
ながら室温より1200℃まで3時間かけて昇温しで予
備加熱した。
このものを液温90℃の王水に12時間浸漬し、更に実
施例1で用いた有機ケイ素高分子化合物の溶液に含浸さ
せたのちアルゴンガス中で室温から1000℃まで10
08C/時で昇温したのち微量のオゾンガスの存在下1
300℃まで200℃/時の昇温速度で高温焼成し、シ
リコンカーバイド繊維とした。
1300°C処理繊維の引張強度は繊維径55μmのも
のについて320kg/−であった。
以上本発明方法により得られたシリコンカーバイド繊維
は、鉄鋼材料中殻も引張強さの犬なるピアノ線の300
〜400kg/−に匹敵する強さのものが容易に得られ
、かつ比重が約2.9〜3.10であり、耐酸性、耐酸
化性、耐熱性に優れ、金属ならびに合金との濡れは炭素
繊維に較べ良好であり、かつ金属ならびに合金との反応
性は悪いから。
繊維強化型金属、プラスチックおよびゴムの繊維材料、
電気発熱繊維、防火織布、耐酸隔膜、原子炉材料、航空
機構造材、橋梁、構築物材料、核融合炉材料、ロケット
材料1今光体、研摩布、ワイヤーロープ、海洋開発材料
、ゴルフシャフト材料。
スキーストック材料、テニスラケット材料、魚釣竿、靴
底材料等に用いて極めて有用である。
更fこ本発明の方法によれば含浸を繰り返し行うことに
より高いかさ比重を有し、繊維径50〜60μm程度の
大きい径で引張強度の大きなシリコンカーバイド繊維を
得ることができる。
又、SiO3黒鉛や遊離炭素の少ないシリコンカーバイ
ド繊維を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は流通式合成装置を示す図、第2図は紡糸した糸
の真空中あるいはアルゴン雰囲気中における加熱温度と
残留重量との関係を示す図である。 L3,4,6,7,8・・・・・・バルブ、2・・・・
・・反応塔、5・・・・・・分留塔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 け)Si−C結合のみをふくむ化合物。 (2)Si−C結合のほかにS i−N結合をふくむ化
    合物。 (3) Si Hall結合を有する化合物。 (4)Si−N結合を有する化合物。 (5) S i −OR(R−アルキル、アリール)
    結合を有する化合物。 (6) S 1−OH結合を有する化合物。 (力 5i−8i結合をふくむ化合物。 (8) 5i−0−8i結合をふくむ化合物。 (9)有機ケイ素化合物エステル類。 00)有機ケイ素化合物酸化物。 上記有機ケイ素化合物の何れか1種または2種以上より
    なる有機ケイ素化合物を、重縮合用触媒の添加、照射、
    加熱の倒れか小なくとも1つによる重縮合反応によりケ
    イ素と炭素とを主な骨格成分とする有機ケイ素高分子化
    合物を生成させる第1工程と、前記有機ケイ素化合物か
    ら低分子量化合物の含有量の少ない有機ケイ素高分子化
    合物を得る第2工程と、該有機ケイ素高分子化合物の紡
    糸原液を造り紡糸する第3工程と、該紡糸を酸化性雰囲
    気中で張力あるいは無張力の作用のもとて低温加熱する
    第4工程と、低温加熱した前記紡糸を真空中または小量
    の空気、酸素、オゾン、スチームのうちから選ばれるい
    ずれか1種または2種以上の酸化性ガスと、真空中、不
    活性ガス、COガス、水素ガス、炭化水素ガス、有機ケ
    イ素化合物ガス、アンモニアガスのうちから選ばれる1
    種または2種以上とからなる混合雰囲気中で張力あるい
    は無張力下で800〜1300°Cの温度で予備加熱す
    る第5工程と、予備加熱した前記紡糸を強酸、溶融塩ま
    たはリン酸で処理して紡糸中に含まれる黒鉛、遊離炭素
    、シリカの副成不純物を除去する第6エ程と、前記副成
    不純物を除去した紡糸に有機ケイ素化合物溶液を含浸さ
    せる第7エ程と、さらに真空中または非酸化性雰囲気中
    で800〜2000°Cの温度で高温加熱する第8工程
    とからなり、前記含浸ならびに高温加熱処理を少なくと
    も1回施すことを特徴とする高密度シリコンカーバイド
    繊維の製造方法。
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