JPS5822570B2 - シリコンカ−バイド連続繊維およびその製造方法 - Google Patents

シリコンカ−バイド連続繊維およびその製造方法

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JPS5822570B2
JPS5822570B2 JP52148488A JP14848877A JPS5822570B2 JP S5822570 B2 JPS5822570 B2 JP S5822570B2 JP 52148488 A JP52148488 A JP 52148488A JP 14848877 A JP14848877 A JP 14848877A JP S5822570 B2 JPS5822570 B2 JP S5822570B2
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polycarbosilane
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atmosphere
tension
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岡村清人
長谷川良雄
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TOKUSHU MUKI ZAIRYO KENKYUSHO
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TOKUSHU MUKI ZAIRYO KENKYUSHO
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主としてSiCよりなるシリコンカーバイド連
続繊維及びその製造方法に関するものである。
本発明者等は、さきに特許出願した特願昭50−502
23号(特開昭51−126300号)、特願昭50−
50529号(特開昭51−139929号)、特願昭
51−52471号(特開昭51−130324号)、
特願昭50−52472号(特開昭51−130325
号)、特願昭50−58033号(特開昭51−149
925号)、特願昭50−58034号(特開昭51−
149926号)、特願昭50−70302号、(特開
昭51−147623号)、特願昭50−70303号
(特開昭51−147624号)、特願昭50−772
19号(特開昭52−1136号)、特願昭50−79
972号(特開昭52−5321号)、特願昭50−1
07371号(特開昭52−31126号)、特願昭5
0−132718号(特開昭52−59724号)、特
願昭50−132719号(特開昭52−103529
号)、特願昭50−136284号(特開昭52−63
427号)、特願昭50−146267号(特開昭52
−70122号)、特願昭50−149468号(特開
昭52−74000号)、特願昭51−12199号(
特開昭52−96237号)、特願昭51−19378
号(特開昭52− 103529号)、特願昭51−21365号(特開昭
52−112700号)に記載の如く、ケイ素と炭素と
を主な骨格成分とするポリカルボシランを紡糸して繊維
とし、該紡糸繊維を不融化して、次いで焼成することに
より連続したシリコンカーバイド繊維を得ることができ
ることを発明した。
しかしながら、従来の製法で、ケイ門と炭素とを主な骨
格成分とするポリカルボシランを得るためには、加圧容
器を用いるか、リザイクルのできる流通装置を用いて、
例えばポリシランを熱分解しなげればならなかった。
前記加圧容器を用いて重合する方法では、例えばオート
クレーブ等を用いて、400〜470℃の温度に加熱し
、80〜110気圧の圧力下で10〜15時間の反応を
行なわせる必要があり、耐圧設備や防災対策が不可欠で
あり、又、前記リサイクルのできる流通式装置を用いて
重合する方法では、加熱反応塔、生成物分離塔等の付属
器械を備えた装置で生成する低分子量分を分離し、これ
を強制循環させて繰返し加熱反応塔で反応させなげれば
ならないため、600〜800°Cの温度範囲で加熱す
ることが必要であり、また反応時間も20〜50時間を
必要とするなど、工業的に不利な点が多かった。
さらに、前記従来のポリカルボシランを紡糸して得られ
る紡糸繊維は非常に脆いので取扱いにく(、またこれを
不融化すると脆さは少し改良されるが依然として取扱い
にくいのが欠点であった。
例えば不融化後の引張り強度は3.0 kg/−以下で
あり、伸び率も2%以下であって切断しやすく、連続し
たシリコンカーバイド繊維とする際に糸切れが多いのが
欠点であった。
本発明は、前記従来のシリコンカーバイド繊維を製造す
る上での欠点を除いたもので、主としてSiCよりなる
シリコンカーバイド連続繊維を安価に、かつ大量に製造
することを目的とするものである。
本発明者等は先にシロキサン結合を一部含むポリカルボ
シランの製造法を発明し、これを特願昭52−1276
30号として出願したが、本発明者らは今回、上記特願
昭52−127630号(%開昭54−61299号)
明細書に開示された方法によって得られるシロキサン結
合を一部含むポリカルボシランを用いて、これから主と
してSiCよりなるシリコンカーバイド連続繊維を製造
することにより、上記の本発明の目的が達成されること
を見出した。
即ち、上記のシロキサン結合を一部含むポリカルボシラ
ンを原料として用い紡糸した繊維は、これを不融化処理
した際に該不融化糸が非常にしなやかであり、かつ引張
強度が3kg/xi以上で容易に取扱いができるという
予想外の事実を本発明者らは見出し、これに基いて本発
明が完成されたのである。
するポリシラン(n≧3、R1およびR2はそれぞれ独
立にCH3、C2H5、C6H5、またはHを表わす)
に対して、骨格成分がB、Si、およびOよりなりSi
の側鎖の少くとも一部にフェニル基を有するポリボロシ
ロキサンを0.01〜15重量%添加混合し、反応に対
して不活性な雰囲気下において前記ポリマーの混合物を
加熱して重合させて、下記ム)および(B)なる構造単
位から主としてなり(R1、R2、R3およびR4はそ
れぞれ独立にCH3、C2H5、C6H5またはHを表
わす) 囚と(B)との比率が5:1〜200:1である、シロ
キサン結合を一部含むポリカルボシランを生成させる第
1工程と、該ポリカルボシランの紡糸原液を造り紡糸す
る第2工程と、該紡糸繊維を張力あるいは無張力下で不
融化する第3工程と、不融化した前記紡糸繊維を真空中
あるいは不活性ガス雰囲気中で800〜1800℃の温
度範囲で焼成する第4工程の各工程からなることを特徴
とする主としてSiCよりなるシリコンカーバイド連続
繊維の製造方法が提供される。
更に本発明によれば、上記の方法によって得られる、重
量%でSi:50〜70、C: 30〜40、o:o、
oi〜10、及びB:100〜500ppm以下の組成
で、比重2.3〜3.1で、引張り強度が200〜50
0kg/md1弾性率が15〜40 ton/m77で
耐熱性、耐酸化性、耐酸性に優れ、主としてSiC非晶
質および/もしくはβ型結晶質超微粒子より成るシリコ
ンカーバイド連続繊維が提供される。
以下に本発明の詳細な説明する。
本発明において、使用する出発原料の1つはなる構造単
位(n≧3、Rい及びR2 はそれぞれ独立にCH3、C2H6、C6H5、H)を
有するポリシランであり、このポリシランの構造は直鎖
状あるいは環状のいずれであってもよく、更にこの2種
の構造が混合したものであってもよい。
上記の式においてn≧3であり、好ましくは5≦n≦1
00である。
側鎖のR1及びR2は、それぞれ独立にメチル基、エチ
ル基、フェニル基または水素を表わす。
即ち、ポリシランの骨格を形成する各Si原子に結合す
るR1及びR2は、互いに同一もしくは異なっていても
よく、ポリシランの側鎖が、メチル、エチル、フェニル
及び水素のうちの2種以上からなる時は、ポリシラン中
における異種の側鎖の配列順序は任意の順序であってよ
い。
これらのポリシランの中で本発明の方法において出発原
料として使用するのに特に好適なポるポリシラン、ある
いはポリシラン中の側鎖の50%以上がメチル基であり
残余の側鎖がフェニル基および/もしくは水素であるポ
リシランである。
また直鎖状のポリシランの場合には、末端基はOHまた
はCH3であることが好ましい。
本発明の方法において使用するもう一つの出発原料であ
る、骨格成分が、B、SiおよびOよりなり、Siの側
鎖の少なくとも一部にフェニル基を有するポリボロシロ
キサン(以下単にフェニル基含有ポリボロシロキサンと
呼ぶことがある)は本発明者らが先に特許出願した特願
昭51−116487号(特開昭53−42300号)
および特願昭51−124653号(%開明53−50
299号)にその製造法、構造及び物性が詳細に開示さ
れているものであり、主とじてなる構造単位からなり、
こ の構造単位が複雑に組み合わされて全体のポリマーが構
成されている。
本発明の方法で出発原料として使用するフェニル基含有
ポリボロシロキサンは、ポリマー中における少な(とも
一部の構造単位におけるR3およびR4の少なくとも一
部がフェニル基でなげればならない。
好ましいポリボロシロキサンは、ポリマー中に存在する
Siに結合する全側鎖の50%以上がフェニル基であり
、残余の側鎖がメチル基の如き低級アルキル基、又は水
素であるようなポリボロシロキサンであり、通常、数平
均分子量が500〜1ooooであり、耐加水分解性や
耐熱性に優れているのが特徴である。
例えば分子量2350のポリボロジフェニルシロキサン
の分解温度は300°Cである。
造単位を有するポリシラン(n≧3、R1およびR2は
それぞれ独立にCH3、C2H6、C6H5またはHを
表わす)に対して骨格成分がB、Siおよび0よりなり
、Siの側鎖の少なくとも一部にフェニル基を有するポ
リボロシロキサンを0.01〜15重量%添加混合し、
反応に対して不活性な雰囲気下において、前記ポリマー
の混合物を加熱して得られる下a咽および(B)なる構
造単位から主としてなり(A)と(B)の比率が5:1
〜(R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独qにCH
3、C2H5、C6H5またはHを表わす) 200:1である、シロキサン結合を一部含むボリカル
ボシランを生成せしめる。
本発明の方法において上記のような第1工程を採用する
ことによって得られる利点は、前記混合物を加熱重合す
る装置として特殊な装置を要しないことであり、例えば
第1図に示すような簡単な装置を用いることができろ。
第1図において、aは例えば通常の電気炉等による加熱
炉であり、bは例えば硬質ガラス製で冷却水を用いる還
流器具であり、Cは例えば石英もしくはステンレスの缶
状の反応容器であり、diは反応に不活性なガスの流入
[−」であり、doはその流出口である。
すなわち、本発明の第1工程においては、簡単な加熱炉
、反応容器、還流器具等を用いるだけでも十分に優れた
ポリカルボシランを合成することができ、前述した如く
、従来のポリカルボシランの製法における如く、加圧容
器やりザイクル可能な流通装置等の特殊な装置を使用す
る必要がない。
本発明の第1工程においては加熱による重合反応を、反
応に不活性なガス雰囲気下において行なうことが必要で
ある。
重合反応を空気中の如き酸化性雰囲気中で行なうと、原
料のポリシランの酸化が生じるため、反応が十分に進行
しないので好ましくない。
前記反応に不活性なガスとしては窒素、アルゴン、水素
が特に好適である。
また重合反応は一般に常圧付近で行なうことが好ましく
、真空中や高い減圧中で重合反応を行なうと、生成した
低分子成分が系外に留出するため著しく収率が低下する
ので好ましくない。
本発明の第1工程を実施するためには、反応に不活性な
ガスを反応部に気流として送りこみながら重合反応を行
なうことが好ましく、その理由は、これにより、反応器
内の圧力がほぼ常圧に保たれ、温度上昇や、反応中に放
出される例えばメタンのようなガスによる圧力上昇を防
ぐことができるからである。
本発明の第1工程における加熱温度は、従来法に比べて
低温であり、通常250℃以上、好ましくは300〜5
00℃であることが本発明の方法の利点の1つである。
反応温度が250℃以下では重合が進行しにくく、50
0 ’C以上では、生成したポリカルボシランの無機質
化すなわち側鎖成分の飛散が徐々に開始しはじめるため
好ましくない。
また、本発明の方法の第1工程における加熱重合は通常
8〜10時間の如き比較的短時間で完了することも本発
明の重要な利点の1つである。
10時間以上加熱しても得られるポリカルボシランに何
ら実質的な向上は見られなし・。
以上のような重合反応により得られたポリカルボシラン
は、数平均分子量が500〜10000、固有粘度が0
.01〜1.50であり、耐熱性、耐酸化性に優れ、特
に従来のポリカルボシランに比して焼成残留率が高い。
例えばポリジメチルシランを従来の加圧合成法によりオ
ートクレーブ中で470°Cで14時間、最終圧力11
0気圧まで熱分解重合して得られた数平均分子量180
0のポリカルボシランのアルゴンガス中、1500℃で
1時間保持した場合の焼成残留率は498%であるのに
対して、本発明の第1工程において、窒素気流中、40
0°Cで5時間、ポリジメチルシランと385重量%に
当るポリボロジフェニルシロキサンとから合成されたシ
ロキサン結合を一部含む数平均分子量1720のポリカ
ルボシランのアルゴンガス中1500℃で1時間保持し
た場合の焼成残率は73.3%と弗素に大きく、これは
焼成繊維の歩留が高くなり工業的に有利な点である。
本発明の方法の第1工程で得られる前記ポリカルボシラ
ンの化学分析による元素比率は一般にSi:30〜60
、C:20〜60.0:0.5〜5、H:5〜10重量
%であり、Bに関しては化学分析の精度では検出できな
かったが、Bの含有量に関しては焼成繊維に関して後述
する際に触れる。
本発明の製造方法の第2工程においては、前記第1工程
で得られるポリカルボシランを加熱溶融させて紡糸原液
を造り、これを沢過してミクロゲル、不純物等の紡糸に
際して有害となる物質を除去し、これを通常用いられる
合成繊維紡糸装置により紡糸する。
紡糸する際の紡糸原液の温度は原料のポリカルボシラン
の軟化温度によって異なるが50〜400°Cの温度範
囲が有利である。
前記紡糸装置において、必要に応じて紡糸筒を取りつげ
、該紡糸筒内の雰囲気を空気、不活性ガス、熱空気、熱
不活性ガス、スチーム、アンモニアカスのうちから選ば
れるいずれか一種以上の雰囲気とした後、巻取り速度を
大きくすることにより細い直径の繊維を得ることができ
る。
前記溶融紡糸におけろ紡糸速度は原料たるポリカルボシ
ランの平均分子量、分子量分布、分子構造によって異な
るが、50〜5000m/分の範囲で良い結果が得られ
る。
本発明の製造方法の第2工程は、前記溶融紡糸のほかに
、前記第1工程で得られるポリカルボシランを例エバベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレ
ン、クメン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、シクロペ
ンタジェン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、メチレ
ンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、1・1−ジ
クロロエタン、1・2−ジクロロエタン、メチルクロロ
ホルム、1・1・2−トリクロロエタン、ヘキサクロロ
エタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、エチルエ
ーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチルアセ
テート、エチルアセテート、アセトニトリル、二硫化炭
素、その他のポリカルボシランを可溶する溶媒に溶解さ
せ、紡糸原液を造り、これを沢過してマクロゲル、不純
物等紡糸に際して有害な物質を除去した後、前記紡糸原
液を通常用(・られる合成繊維紡糸装置により乾式紡糸
法により紡糸し、巻取り速度を大きくして目的とする細
い繊維を得ることができる。
これらの紡糸工程において、必要ならば、紡糸装置に紡
糸筒を取りつげ、その筒内の雰囲気を前記溶媒のうちの
少な(とも1種以上の溶媒の飽和蒸気雰囲気と、空気、
不活性ガスのうちから選ばれる少なくとも1つの気体と
の混合雰囲気とするか、あるいは空気、不活性ガス、熱
空気、熱不活性ガス、スチーム、アンモニアガス、炭化
水素ガス、有機ケイ素化合物ガスの雰囲気とすることに
より、紡糸筒中の紡糸繊維の固化を制御することができ
る。
本発明の製造方法の第2工程においては、本発明の第1
工程で製造される前記ポリカルボシランを用いるので、
従来のポリカルボシランに比べ、紡糸性がよ(糸切れが
少ない。
この原因は、前記ポリカルボシランがその構造単位とし
てシロキサン結合を一部含んで℃・るために従来のポリ
カルボシランよりも直鎖性が高く鎖の剛度が低い分子構
造であるために、紡糸繊維中での分子の配向性が高くな
るためであると推定される。
さらに前記従来の、加圧容器を用いるか、リサイクルの
できる流通装置を用いて例えばポリシランを熱分解して
得たポリカルボシラン原料として、シリコンカーバイド
繊維を製造する方法では、通常第1工程によって得られ
るポリカルボシランは常温では粘稠な流動性を有するも
のであり、従つて、紡糸原液とする前に生成したポリカ
ルボシラン中の低分子量化合物を除去する工程を行うこ
とが必要であった。
従来法において、加圧容器を用いる場合には第1工程の
重合条件、例えば、重合温度、重合時間等を適当に選択
することによって、常温で固体状のポリカルボシランを
得ることは可能ではあるが、その場合、重合温度を少な
くとも500℃以上にすることが必要であり得られた固
体状ポリカルボシランは、溶融させる前に分解が始まり
、溶融させることができず、また、これを溶解させる適
当な溶媒もなく、紡糸することはできなくなかった。
これに対して、本発明のポリシランとポリボロシロキサ
ンとの混合物を出発原料として使用してシリコンカーバ
イド繊維を製造する方法では、ポリボロシロキサンの添
加量と、重合温度を適当な範囲に選ぶことによって第1
工程で得られるポリカルボシランは常温で固体状のもの
として得られる。
この場合のポリボロシロキサンの添加量は2〜15重量
%、重合温度は350〜500℃の温度範囲が好適であ
り、ポリボロシロキサンの添加量が少ないときは重合温
度を高くすることが必要である。
こうして得られた固体状のポリカルボシランはそのまま
容易に紡糸原液となして紡糸することができるので、従
来法で必要であったポリカルボシラン中の低分子量化合
物を除去する工程を省略することができ、この点が本発
明の従来法に対する重要な利点である。
次に本発明の第3工程においては、前記紡糸繊維を酸化
性雰囲気中で、張力または無張力の作用のもとで50〜
400℃の温度範囲で低温加熱を数分から30時間おこ
なって、前記紡糸繊維を不融化する。
この低温加熱する目的は、紡糸繊維表面に薄い酸化被膜
を形成させて、後述の焼成工程で紡糸繊維が融出しない
ように前記酸化被膜で保護するためである。
前記酸化被膜により紡糸繊維は後工程の焼成の際に融出
せず、かつ隣接した繊維と接触することがあったとして
も接着しない。
前記低温加熱の雰囲気は、空気、オゾン、酸素、塩素ガ
ス、臭素ガス、アンモニアガスのうちから選ばれるいづ
れか一種または2種以上の酸化性ガス雰囲気が好ましく
、前記ガス雰囲気での低温加熱を50°C以下でおこな
っても紡糸繊維に酸化被膜を造ることができず、400
°C以上の温度では酸化が進行しすぎるため50〜40
0 ’Cの温度範囲で良い結果が得られる。
前記低温加熱する時間は前記温度と関連し、数分から3
0時間の範囲が適当である。
低温加熱雰囲気として前記酸化性ガス雰囲気以外にKM
n 04、K2Cr2O7、H2O2及びその他の無
機過酸化物の水溶液も使用することができ、この場合温
度は室温から90℃の範囲が好ましく、時間は0.5〜
5時間の範囲が好ましい。
ただし、本発明の方法の第1工程で得られるポリカルボ
シランは合成条件により、分子量分布が異なり、低分子
量化合物の含有量の多少により軟化温度が約50°C以
下になる場合もありうる。
この場合は後述するような諸方法により低分子量化合物
を少なくして前記ポリカルボシランの軟化温度を少なく
とも50℃とすることができる。
軟化温度が50℃以下のポリカルボシランを紡糸して繊
維としても、該紡糸繊維を酸化性雰囲気中で50〜40
0℃の温度範囲で低温加熱して不融化する場合繊維の形
状が失なわれることがあるからである。
すなわち、約50℃以下の軟化点を有するポリカルボシ
ランが第1工程で得られる場合には、第1工程の後、第
2工程の前で必要ならば付加工程として、第1工程で得
られたポリカルボシラン中の低分子量化合物を除去する
工程を施こすことができる。
この付加工程を実施するための代表的な方法は、第1工
程で得られるポリカルボシラン中の低分子量化合物をメ
チルアルコール、エチルアルコールの如きアルコール類
、あるいはアセトン等の溶媒で抽出し、軟化温度約50
℃以上のポリカルボシランとするか、あるいは前記ポリ
カルボシランを減圧下で、あるいは不活性ガス雰囲気中
で500℃以下の温度で加熱し低分子量化合物を蒸留に
よって除去し軟化温度50°C以上のポリカルボシラン
とする方法である。
この付加工程において、空気、酸素ガス等を含有する酸
化性雰囲気下で蒸留することは、前記ポリカルボシラン
が酸化され、分解、あるいはゲル化するので好ましくな
い。
また加熱温度が500℃以上では前記ポリカルボシラン
の分解が激しくなるから、加熱温度は500℃以下にす
る必要がある。
本発明の第3工程においてはさらに前記酸化性雰囲気中
で低温加熱して不融化する方法のほかに該紡糸繊維に酸
化性雰囲気あるいは非酸化性雰囲気で、張力あるいは無
張力下で必要に応じで低温加熱しながらγ線照射、ある
いは電子線照射して不融化することができる。
このγ線あるいは電子線を照射する目的は、紡糸繊維を
形成するポリカルボシランを、さらに重合させることに
よって、ポリカルボシランが軟化することなく分解し後
述の焼成工程で紡糸繊維が融解して、繊維形状を失なう
ことを防ぐためである。
前記γ線あるいは電子線照射による不融化は、不活性ガ
スあるいは真空中等の非酸化性雰囲気で行なうことがで
き照射線量は106〜1010rが適当であり、室温で
行なうことができる。
前記γ線あるいは電子線照射は、空気、オゾン、酸素、
塩素ガス、臭素ガス、アンモニアガスのうちから選ばれ
るいずれか一種または二種以上の酸化性ガス雰囲気でも
行うことができ、さらに必要であれば50〜200℃の
温度範囲で加熱しながら行なうことによって紡糸繊維表
面に薄い酸化被膜を形成させ、不融化をより短時間で達
成させることができる。
このγ線、あるいは電子線照射によって不融化する場合
、第1工程で得られるポリカルボシランは常温で固体で
ありさえすればよく、もし粘稠な流動性を有するものが
得られた場合には、前述した溶媒による抽出かあるいは
蒸留によってポリカルボシラン中の低分子量化合物を除
去し、室温で固体状にしなげればならない。
前記不融化するに際して無張力下で行うと前記紡糸繊維
は収縮のため波状の形を呈するようになるが、後工程の
焼成工程で矯正できる場合もあり、張力は必ずしも必要
でないが、張力を作用させる場合には、その張力の大き
さは不融化時に紡糸繊維が収縮しても波状となることを
少なくとも防止することができる以上の大きさであれば
よく、1〜5 Q O? /my;iの範囲の張力を作
用させると良い結果が得られる。
11/−以下の張力を作用させても繊維をたるませない
ような緊張を与えることができず、500?/mm以上
の張力を作用させると張力が太きすぎて繊維が切断する
ことがあるから、張力は1〜500 ? /yn1ij
の範囲がよい。
本発明の第3工程により不融化処理された紡糸繊維はそ
の引張強度および伸び率が従来のポリカルボシランを紡
糸し、不融化処理した紡糸繊維と比較して非常に大きい
という点で、主としてSiCよりなるシリコンカーバイ
ド連続繊維を得るのにきわめて有利である。
すなわち従来のポリカルボシランを紡糸し不融化した場
合、その引張強度は3.0kg/m4を越えることがで
きず伸び率も2%以下であり、それに対して本発明のシ
ロキサン結合を一部含むポリカルボシランの1つについ
て例示するならば、数平均分子量1570のポリカルボ
シランを溶融紡糸し、空気中で30℃/時の昇温速度で
190℃で0.5時間保持して不融化した繊維の引張強
度は4.53kg/ma、伸び率は16.37%であり
、一方室温で空気中でγ線を1.34X 106r照射
し不融化した繊維の引張強度は3.86 kg/ma、
伸び率は14.79%であった。
従ってこれらの本発明の不融化糸は、従来のポリカルボ
シランから得られた不融化糸より取扱いが容易であり、
後工程で焼成する際に糸切れを少なくすることができる
ので歩留が上り有利である。
本発明の不融化糸の強度や伸び率が大きいのは、前述し
た如く紡糸繊維中のポリカルボシラン分子の直鎖性およ
び配向性が太きいために、不融化処理によって主に分子
間で重合や架橋が起きるために弾性的性質が増すためで
あると推定される。
次に本発明の第4工程においては、前記不融化した繊維
を、800〜1800℃の温度範囲で焼成し、主として
SiCよりなるシリコンカーバイド連続繊維とする。
前記焼成は、真空あるいは不活性ガス雰囲気中で800
〜1800℃の温度範囲で張力、あるいは無張力下で行
なわれる。
この焼成において紡糸繊維を形成するポリカルボシラン
は、熱重縮合反応と、熱分解反応とにより易揮発性成分
を放出する。
易揮発性成分の揮散は500〜700℃の温度範囲で最
も大きく、このために前記紡糸繊維は収縮し屈曲するが
、加熱中に張力を作用させることは、この屈曲を防止す
る上で特に有利である。
この際の張力の大きさは前記加熱時に繊維が収縮しても
波状の形となることを少なくとも防止することができる
以上の大きさであればよいが、実用的にはo、ooi〜
5kg/mmの範囲の張力を作用させると良い結果が得
られ、0.001 kg/my;を以下の張力を作用さ
せても繊維をたるませないような緊張を与えることがで
きず、5kg/m+j以上の張力を作用させると、張力
が太きすぎて繊維が切断することがあるため、0.00
1〜5 kg/mAの範囲の張力を作用させるのが良い
なお前記焼成は雰囲気、温度、時間等の加熱条件を替え
た多段焼成法で行なうこともできる。
以上の工程により得られた前記繊維には、黒鉛、遊離炭
素あるいはシリカ等からなる不純物が含まれていること
があり、繊維の引張強度の低下ならびに、ばらつきの原
因となることがある。
従って必要に応じて、前記繊維を、硫酸、硝酸、硫酸と
硝酸の混酸、塩酸、硝酸と塩酸との混酸、重クロム酸カ
リウムの硫酸酸性溶液、過マンガン酸カリウムの硫酸酸
性溶液、フッ化水素酸、フッ化水素酸と硝酸との混酸、
フッ化水素酸と硫酸との混酸などに浸漬することにより
、前記焼成した繊維中に含まれる不純物を溶出させるこ
とができる。
なおこのほかの方法として、NaOH,ボラツクス、N
a2CO3、K2CO3、K2 C03/Na 2 C
Os、Na2SO4、KNO2、NaC11KCIO3
、Na2O2、K2CO3/KNO3等の溶融塩を使用
して、前記不純物中のシリカを溶出させることができ、
又、リン酸により不純物中の遊離炭素を溶出させること
ができるので、本発明の繊維の用途により、不純物中ど
うしても避けたい不純物を除く場合に溶融塩あるいはリ
ン酸を用いることは有利である。
前記不純物を除く方法において、フッ酸酸性溶液、例え
ばHF、 HF/If(No3、HF/H2SO4等を
用いることは、本繊維の主成分であるSiCには化学的
不活性であり、何ら影響を与えることなく、5iC)z
のみを溶出させることができる点において最も優れてい
る。
前記S i02を除去するのに要する時間は繊維径10
〜20μmのときはフッ酸酸性溶液の温度にもよるが1
0分〜50時間の範囲が良く、例えば50%HFと濃硫
酸の1.1の溶液を用いて90℃の液温でなす場合3時
間位でよい。
また前記不純物中の遊離炭素は前記第4工程の焼成を−
−E3.1000℃以上の温度で行った繊維を、酸素ガ
ス、空気、オゾン、水素ガス、水蒸気、COガスのうち
から選ばれるいずれか少なくとも1種の雰囲気中で好適
には800〜1600℃の温度範囲で加熱することによ
り除去することができる。
前記焼成を800℃以下の温度で行っても遊離炭素を充
分除くことはできず、1600℃を越えるとSiCと前
記雰囲気ガスとの反応が著しくなるために好ましくない
前記雰囲気中での焼成の時間は焼成温度が低いと長時間
を要し、焼成温度が高いと短時間でよいが、どちらかと
いえば低い温度で比較的長時間焼成した方が、SiCと
雰囲気ガスとの反応生成物の生成量が少ないので良い結
果が得られる。
前記脱炭素工程において強力を作用させることは必ずし
も必要ではないが0.001〜100に9/waftの
範囲で張力を作用させながら高温焼成すると屈曲を少な
くした強度の高いシリコンカーバイド連続繊維を得るこ
とができ、0.001kg/−以下の張力を作用させて
も効果はなく、100 kg7m4以上張力を作用させ
ても効果に変わりないから、作用させる張力は0.00
1〜100kg/mmの範囲がよい。
本発明の第1工程で生成したポリカルボシランを第2工
程により紡糸し、第3工程で不融化した紡糸繊維は、第
4工程の加熱過程において約700℃から無機化が激し
くなり約800℃でほぼ無機化が完了するものと推定さ
れる。
したがって第4工程は800℃以上の焼成温度で行なう
ことが必要であり、また上限は繊維強度の優れたものを
得るために1800℃とし、さらに後述する如ぐ好適に
は1000〜1500℃である。
以上に説明した本発明の方法により製造されるシリコン
カーバイド連続繊維は主としてSiC非晶質および/も
しくはβ−8iC結晶質の超微粒子より形成されており
、例えば1100℃、1300℃、1500℃の真空中
で前記ポリカルボシラン紡糸繊維を焼成して製造した該
繊維の結晶の平均粒径はX線回折によりそれぞれ約20
人、30人、80人であることが判明した。
また繊維中に占める結晶質の比率は焼成温度が高い程大
きくなることが判明した。
例えば1400℃の真空中で焼成し製造した本発明のシ
リコンカーバイド連続繊維のX線ディフラクト法による
回折図形は2θL−j36°、60°、72°の3本の
回折ピークがあり、この1400℃焼成した繊維中の主
成分はβ−8iC結晶であることがあがった。
さらに第2図に前記1400℃の真空中で焼成した繊維
のX線透過ラウェ法により測定したラウェ写真を示す。
このラウェ写真の回折環のうち一番内側のものはβ−8
iCの(111)面による回折環であり、また回折環に
回折斑点が見られないことから前記β−8iC結晶は極
めて小さい粒子であることが明白である。
本発明のシリコンカーバイド連続繊維は、その製造の際
の焼成温度を1500℃より高くするに伴って、繊維中
の平均結晶粒径が大きくなり、その強度は徐々に低下す
る。
本発明のシリコンカーバイド連続繊維が非常に大きい強
度を有する原因は超微粒の結晶より構成されているから
であると推考され、その理由は、局所的応力集中が密度
の高い結晶粒界を通じて分散するため、変形しにくいこ
と、結晶が超微粒子であるため、結晶粒中に変形に必要
な転移の存在する余地がないこと、結晶粒径が非常に小
さいため粒の見掛上の表面張力が異常に大きくなり、変
形に対する抵抗力が大きいこと、シリコンカーバイド繊
維の表向が平滑で凹凸がないため、凹凸部へ応力が集中
することによる強度の低下要因がないこと、等によるも
のと考えられる。
さらに本発明の製造方法により製造されるシリコンカー
バイド連続繊維は、焼成する前の不融化糸の伸び率が大
きく、しなやかでありかつ引張強度が太きいために、後
の焼成工程で、例えば窒素雰囲気中で巻取器に巻取りな
がら連続的に焼成しても糸切れが非常に少なく、げばの
少ない連続繊維を得ることができる。
第3図に1300℃で焼成して得た本発明のシリコンカ
ーバイド連続繊維を約62crrLに切り揃えたものの
写真を示す。
本発明の方法により得られたシリコンカーバイド繊維の
、化学分析による元素比率は一般にSi:50〜70、
C:30〜40、Q:0.01〜10重量%であり、B
の含有量は化学分析の精度からは検出されなかったが、
分光分析法によって100〜500ppmであることが
判明した。
なお、出発原料中に含有されている水素は焼成工程によ
って殆んど完全に消失するので、シリコンカーバイド繊
維におけるHの含有量は通常は実質的にゼロであるが、
場合により極く微量のHが含有されることもある。
しかし、その様な場合でも、Hの含有量は0.01重量
%以下にすぎないものであり、本発明のシリコンカーバ
イド繊維中にそのような微量なHが含有されることには
、なんら重要な意義は認められない。
また本発明の方法により得られたシリコンカーバイド連
続繊維は、引張強度が200〜500 kg/mi、弾
性率が15〜40ton/m4、比重2.3〜3.1で
あり、主としてSiCより成るため耐酸性、耐酸化性、
耐熱性に優れ、金属ならびに合金との濡れは炭素繊維に
比べ良好であり、かつ金属ならびに合金との反応性が低
く、繊維強化型金属、プラスチック、およびゴムの繊維
材料、繊維状発熱体、防火織布、耐酸隔膜、また強化用
繊維として原子炉材料、航空機構造材、橋梁、構築物材
料、該融合炉材料、ロケット材料、発光体、研摩布、ワ
イヤーロープ、海洋開発材料、ゴルフシャフト材料、ス
ギ−ストック材料、テニスラケット材料、魚釣竿、靴底
材料等に用いることができる。
次に本発明を実施例について説明する。
実施例 1 51の三ロフラスコに無水キシレン25.eとナトリウ
ム400グとを入れ、窒素ガス気流下でキシレンの沸点
まで加熱し、ジメチルジクロロシラン11を1時間で滴
下した。
滴下終了後、10時間加熱還流し沈殿物を生成させた。
この沈殿を沢過し、まずメタノールで洗浄した後、水で
洗浄して、白色粉末のポリジメチルシラン4207を得
た。
このポリジメチルシラン250Pに、ジフェニルジクロ
ロシラン759グとホウ酸1242を窒素ガス雰囲気下
、n−ブチルエーテル中、100〜120℃の温度で加
熱し、生成した白色樹脂状物を、さらに真空中400℃
で1時間加熱することによって得られたポリボロジフェ
ニルシロキサン8.27?を添加混合し、還流管を備え
た21の石英管中で370℃まで加熱し6時間重合し、
シロキサン結合を一部含むポリカルボシランを得た。
室温で放冷後ベンゼンを加えて溶液として取り出し沢過
後、ベンゼンを蒸発させ、1401の固体状ポリカルボ
シランを得た。
このポリカルボシランを紡糸装置を用いて335℃に加
熱溶融して、300μmの口金より、500m/mmの
紡糸速度で空気中で溶融紡糸して直径13μの繊維を得
た。
この繊維を無張力下で空気中で室温から190°Cまで
6時間で加熱し190°Cで0.5時間保持して不融化
した。
この不融化糸の引張強度は4.53 kg/mm1伸び
率16.37%であった。
さらにこの不融化糸をN2気流中(100cc/mm)
で無張力下で1300’Cまで13時間で昇温し130
0℃で1時間保持して焼成した。
この機紐の直径は約2μで、引張り強度は275 kg
/mm。
弾性率は20 ton /maであった。
実施例 2 実施例1で合成したポリジメチルシラン2501にポリ
ボロジフェニルシロキサン8.54グを添加混合し還流
管を備えた21の石英管中で355℃まで加熱し8時間
重合し、シロキサン結合を一部含むポリカルボシランを
得た。
室温で放冷後n−ヘキサン200m1を加えて溶液とし
て取り出し沢過後、n−ヘキサンを蒸発させて、133
yの固体状ポリカルボシランを得た。
このものを300℃に加熱溶融して300μmの口金よ
り、600 m/mvrの紡糸速度で空気中で溶融紡糸
して直径10μの繊維を得た。
この繊維を50 ? 71w1tの張力を作用させなが
ら空気中で室温から190℃まで6時間で加熱し、19
0℃で0.5時間保持して不融化した。
この不融化糸の引張強度は4.60kg/ma、伸び率
14.30%であった。
さらにこの不融化糸を真空中(3X10 ”mmHg
)で無張力下で1300°Cまで13時間で昇温し、1
300℃で1時間保持して焼成した。
この繊維の直径は約9μで引張り強度は302kg/i
n、弾性率は27 ton /my?tであった。
実施例 3 実施例1で合成したポリジメチルシラン250yにポリ
ボロジフェニルシロキサン8.27Pを添加混合し、還
流管を備えた21の石英管中で350°Cまで加熱し6
時間重合し、シロキサン結合を一部含むポリカルボシラ
ンを得た。
室温で放冷後ベンゼンを加えて溶液として取出し1過後
ベンゼンを蒸発させて152グの固体状ポリカルボシラ
ンを得た。
乾式紡糸法により、紡糸口金の口径250μmを使用し
、紡糸筒内をベンゼンの分圧0.01の空気雰囲気とし
、紡糸速度200m/mvrの紡糸速度で紡糸温度25
0℃で直径20μの繊維を得た。
この繊維に無張力下で空気中でγ線を照射しく1.34
X106r) 不融化した。
この不融化糸の引張り強度は3.86 kg/mm、伸
び率は16.37%であった。
この不融化糸を真空中(3X 10−3mmHg )で
100P/mmの張力の作用のもとで800℃まで8時
間かげて昇温し、さらに1300℃まで2時間で昇温し
、1300℃で1時間保持して焼成した。
この繊維の直径は約18μで引張り強度は320kg/
mm、弾性率25ton /−であった。
実施例 4 実施例1で合成したポリジメチルシラン2502にポリ
ボロジフェニルシロキサン8.27 Pを添加混合し、
還流管を備えた21の石英管中で360℃まで加熱し1
0時間混合し、シロキサン結合を一部含むポリカルボシ
ランを得た。
室温で放冷後ベンゼンを加えて溶液として取り出し、沢
過後ベンゼンを蒸発させて150グの固体状ポリカルボ
シランを得た。
これを340°Cに加熱溶融して300μmの口金より
700 m /minの紡糸速度で空気中で紡糸し、直
径8μの繊維を得た。
この繊維に50 ? 7mmの張力を作用させて空気中
で室温から110℃まで12時間で加熱し、110°C
で0.1時間保持して不融化した。
この不融化糸の引張強度は5.01 kg/ma、伸び
率17.25%であった。
さらにこの不融化糸を真空中(3×10 ”mmHg
)で100 ? 7mmの張力の作用のもとで130
0℃まで13時間で昇温し1300 ’cで1時間保持
して焼成した後、さらに室温下5゜%HFと濃硫酸との
1:1の混酸に20時間浸漬し、水洗後学気中で130
0℃に3時間保持してシリコンカーバイド連続繊維とし
た。
この繊維の直径は7μで引張強度は396 kg/m4
、弾性率は33 ton /−であった。
実施例 5 51の三ロフラスコに無水キシレン2.5.gとナトリ
ウム400yとを入れ、窒素ガス気流下でキシレンの沸
点まで加熱し、ジメチルジクロロシラン9822とジフ
ェニルジクロロシラン17.5’i?の混合物を1時間
で滴下した。
滴下終了後12時間加熱還流し沈殿物を生成させた。
この沈殿を沢過し、まずメタノールで洗浄した後、水で
洗浄しテ白色粉末の、Siの側鎖の1%がフェニル基で
残部の側鎖がメチル基であるポリシラン389グを得た
このポリシラン2501に、実施例1で合成したポリボ
ロジフェニルシロキサン7、73 ′?を添加混合し、
還流管を備えた21の石英管中で3.40℃まで加熱し
、5時間重合し、シロキサン結合を一部含むポリカルボ
シランを得た。
室温で放冷後ベンゼンを加えて溶液として取り出し、沢
過後ベンゼンを蒸発させ、280℃まで真空濃縮して1
322の固体状ポリカルボシランを得た。
このポリカルボシランを290℃に加熱溶融して250
μmの口金より800 m /rrwrの紡糸速度で空
気中で溶融紡糸して直径8μの繊維を得た。
この繊維を無張力下で50℃の空気中でγ線を照射しく
1.56X 106r ) 不融化した。
この不融化糸の引張強度は3.81 kg/m?L、伸
び率1010%であった。
さらにこの不融化糸をN2気流中(100cc/m )
で50 ? 7mmの張力の作用のもとで1300℃ま
で6.5時間で昇温し1300℃で1時間保持して焼成
した。
この繊維の直径は7.5μで引張強度は350 kg/
mm、弾性率は28ton/mAであった。
実施例 6 51の三ロフラスコに無水キシレン2.5.eとナトリ
ウム400グとを入れ、窒素ガス気流下でキシレンの沸
点まで加熱し、ジメチルジクロロシラン9651とジフ
ェニルジクロロシラン34.7fの混合物を1.4時間
で滴下した。
滴下終了後18時間加熱還流し沈殿物を生成させた。
この沈殿を沢過し、まずメタノールで洗浄した後、水で
洗浄して白色粉末の、Siの側鎖の2%がフェニル基で
あるポリシラン414グを得た。
このポリシラン250tiIに、実施例1で合成したポ
リボロジフェニルシロキサン9.34fを添加混合し、
還流管を備えた21の石英管中で350℃まで加熱し、
6時間重合し、シロキサン結合を一部含むポリカルボシ
ランを得た。
室温で放冷後ベンゼンを加えて溶液として取り出し、沢
過後、ベンゼンを蒸発させて169yの固体状ポリカル
ボシランを得た。
このポリカルボシランを305℃に加熱溶融して250
μmの口金より750m/rfuAの紡糸速度で空気中
で溶融紡糸して8μの繊維を得た。
この繊維を50?/maの張力を作用させながら空気中
で室温から75°Cまで15時間で加熱し、75℃で1
時間保持して不融化した。
この不融化糸の引張強度は4.05 kg/yru?t
1伸び率13.86%であった。
さらにこの不融化糸を真空中(3X I O−3mホg
)で100 ?/mmの張力の作用のもとで1300℃
まで13時間で昇温し、1300℃で1時間保持して焼
成した。
この繊維の直径は7μで引張強度は426 kg/ma
、弾性率は32 ton /my?tであった。
上記の各実施例で得られたシリコンカーバイド繊維の元
素分析値を下記の表に示す(%は重量%である)。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるシロキサン結合を一部含むポリ
カルボシランを合成する装置の1例であり、図中、aは
加熱炉、bは還流器、Cは反応容器、diは不活性ガス
の流入口、doはその流出口である。 第2図は1400℃で線結した繊維のX線透過ラウェ法
によるX線回折図である。 第3図は、1300℃で焼結した主としてSiCよりな
るシリコンカーバイド連続繊維の一部である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 なる構造単位を有するポリシラン (n≧3、R1およびR2はそれぞれ独立にCH3、C
    2H5、C6H5、またはHを表わす)に対して、骨格
    成分が、B、Si 、および0よりなりSiの側鎖の少
    くとも一部にフェニル基を有するポリボロシロキサンを
    0.01〜15重量%添加混合し、反応に対して不活性
    な雰囲気下において前記ポリマーの混合物を加熱して重
    合させて、下記(A)および(B)なる構造単位から主
    としてなり (R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にCH3
    、C2H5、C6H5またはHを表わす) (A)と(B)との比率が5:1〜200:1である、
    シロキサン結合を一部含むポリカルボシランを生成させ
    る第1工程と、該ポリカルボシランの紡糸原液を造り紡
    糸する第2工程と、該紡糸繊維を張力あるいは無張力下
    で不融化する第3工程と、不融化した前記紡糸繊維を真
    空中あるいは不活性ガス雰囲気中で800〜1800℃
    の温度範囲で焼成する第4工程の各工程からなることを
    特徴とする主としてSiCよりなるシリコンカーバイド
    連続繊維の製造方法。 2 第2工程の紡糸原液が第1工程で得られるポリカル
    ボシランを加熱溶融することによって造られる特許請求
    の範囲第1項記載の製造方法。 3 第2工程の紡糸原液が第1工程で得られるポリカル
    ボシランを溶媒に溶解することによって造られる特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。 4 第3工程の不融化が第2工程で得られる紡糸繊維を
    酸化性雰囲気中で低温加熱することによって行なわれる
    特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 第3工程の不融化が第2工程で得られる紡糸繊維に
    酸化性雰囲気あるいは非酸化性雰囲気でγ線照射あるい
    は電子線照射することによって行なわれる特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。 なる構造単位を有するポリシラン (n≧3、R1およびR2はそれぞれ独立にCH3、C
    2H5、C6H5、またはHを表わす)に対して、骨格
    成分が、B、Si 、および0よりなりSiの側鎖の少
    くとも一部にフェニル基を有するポリボロシロキサンを
    0.01〜15重量%添加混合し、反応に対して不活性
    な雰囲気下において前記ポリマーの混合物を加熱して重
    合させて、下記(A)および(B)なる構造単位から主
    としてなり (R,、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にCH3
    、C2H5、C6H5またはHを表わす) (A)と(B)との比率が5:1〜200:1である、
    シロキサン結合を一部含むポリカルボシランを生成させ
    る第1工程と、第1工程で生成したポリカルボシラン中
    の低分子量化合物を溶媒によって抽出し、低分子量化合
    物の含有量を減少させる処理工程と、該処理されたポリ
    カルボシランの紡糸原液を造り紡糸する第2工程と、該
    紡糸繊維を張力あるいは無張力下で不融化する第3工程
    と、不融化した前記紡糸繊維を真空中あるいは不活性ガ
    ス雰囲気中で800〜1800℃の温度範囲で焼成する
    第4工程の各工程からなることを特徴とする主としてS
    iCよりなるシリコンカーバイド連続繊維の製造方法。 なる構造単位を有するポリシラン(n ≧3、R1およびR2はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C6H5、またはHを表わす)に対して、骨格成分
    が、B、Si 、およびOよりなりSiの側鎖の少くと
    も一部にフェニル基を有するポリボロシロキサンを00
    1〜15重量%添加混合し、反応に対して不活性な雰囲
    気下において前記ポリマーの混合物を加熱して重合させ
    て、下幻へおよび(B)なる構造単位から主としてなり (R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にCH3
    、C2H5、C6H5またはHを表わす) 囚と(B)との比率が5:1〜200:1である、シロ
    キサン結合を一部含むポリカルボシランを生成させる第
    1工程と、第1工程で生成したポリカルボシランを減圧
    下であるいは不活性ガス雰囲気中で加熱して該ポリカル
    ボシラン中の低分子量化合物の一部を除去し、低分子量
    化合物の含有量を減少させる処理工程と、該処理された
    ポリカルボシランの紡糸原液を造り紡糸する第2工程と
    、該紡糸繊維を張力あるいは無張力下で不融化する第3
    工程と、不融化した前記紡糸繊維を真空中あるいは不活
    性ガス雰囲気中で800〜1800℃の温度範囲で焼成
    する第4工程の各工程からなることを特徴とする主とし
    てSiCよりなるシリコンカーバイド連続繊維の製造方
    法。 なる構造単位を有するポリシラン(n ≧3、R1およびR2はそれぞれ独立にCH3、C2H
    5、C6H5、またはHを表わす)に対して、骨格成分
    が、B、Si、およびOよりなりSiの側鎖の少くとも
    一部にフェニル基を有するポリボロシロキサンを0.0
    1〜15重量%添加混合し、反応に対して不活性な雰囲
    気下において前記ポリマーの混合物を加熱して重合させ
    て、下記人および(B)なる構造単位から主としてなり (R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立にCH3
    、C2H5、C6H5またはHを表わす) 囚と(B)との比率が5:1〜200:1である、シロ
    キサン結合を一部含むポリカルボシランを生成させる第
    1工程と、該ポリカルボシランの紡糸原液を造り紡糸す
    る第2工程と、該紡糸繊維を張力あるいは無張力下で不
    融化する第3工程と、不融化した前記紡糸繊維を真空中
    あるいは不活性ガス雰囲気中で800〜1800℃の温
    度範囲で焼成する第4工程と、こうして得られた焼成繊
    維を酸、アルカリによる処理および/もしくは酸化[囲
    気中で800〜1600°Cの温度範囲で加熱すること
    によって、焼成繊維中の不純物を除去する工程の各工程
    からなることを特徴とする主としてSiCよりなるシリ
    コンカーバイド連続繊維の製造方法。 9 重量%でSi:50〜70、C:30〜40.0:
    0.01〜10、及びB : 100−500ppmの
    組成で、比重2.3〜31で、引張り強度が200〜5
    00 kg7mL弾性率が15〜40ton /my;
    iで耐熱性、耐酸化性、耐酸性に優れ、主としてSiC
    非晶質および/もしくはβ型結晶質超微粒子より成るシ
    リコンカーバイド連続繊維。
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