JPS5931300B2 - 電動機用波形円錐台状要素線輪を形成する方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、たとえばコアレスモーフの円錐台状回転子
を形成する円錐台状要素線輪、あるいはスロットレスモ
ーフの円錐台状鉄製回転子あるいはスロットレス円錐台
法界磁鉄に装着される円錐台状要素線輪を円環状線輪か
ら形成する方法に関する。

一般に、コアレスモーフの回転子、スロットルモータの
回転子及びブラシレスモーフ例えば、ホールモータの回
転磁界を生じさせる固定子として円筒形状の波巻線輪体
が用いられている。

従来、このような波巻線輪体を製造する方法とし、ハネ
カム方式と称せられる方法が知られている。

このハネカム方式にあっては、端面における折返しζこ
おいて、張力による導線のすべりをおさえながら巻くの
で高速の機械巻が困難であり、特に、軸方向に長く、小
径の波巻線輪体を形成する際には、導線のすべりを防止
のため、ひっかけピンを挿入して行なうため非能率的で
ある問題がある。

このハネカム方式以外に非金属のボビンに斜めに機械巻
する方法もあるが１、整列巻が困難であり、ボビンが導
線の張力に耐えるために厚手のものとなり、ギャップが
増したり、ボビンの両端部に不作用部が累積したりする
欠点がある。

従来、固定子及び回転子間のエアーギャップを小さくす
ることができる電機子とじて特開昭５２−２０２０８号
公報に開示されるようなプリントコイルが知られている
が、このプリントコイルは、偏平状の電機子に適用する
場合に限られ円筒状の電機子ζこは、適用することは、
困難であるとされ、円筒状の電機子を製造する場合には
、依然導線を機械巻きする方法が採用されている。

近年、電動機が種々の機器に組込まれているが、機器の
小型化を図るために電動機もまた機器に応じてその外形
形状がか適切に定められることが要求されている。

例えば、送風器成るいは、ロボットの関節部に組込まれ
る電動機は、円錐台形状であるこさが要望されている。

電動機を円錐台形状にすることは、その電機子もまた円
錐台形状であることが必要とされ、その円錐台形状の電
機子を効率良く形成することがやはり要望されている。

然しなから、このような円錐台形状の電機子を製造する
場合には、円筒形の電機子を製造する場合と同様な問題
が生じ、その製造方法の改良が望まれている。

また、円錐台形状の電機子を円筒形の電機子と同様に形
成する場合には、円筒形の電機子を製造する以上に困難
な問題があるこ吉が指摘されている。

即ち、円錐台状のコアを回転させつつこれに導線を巻回
する場合には、流線をコアの軸と平行に引張りながら巻
付けるので、これがコアの軸方向のすべりの原因となり
、多層巻きの場合より端部において、密着巻きが困難で
あることとなる。

また、導線を中空のコアに巻付ける場合には、導線を巻
付ける力によってコアに大きな力が加わって、その力に
耐え得る強靭な中空コアが必要とされる。

本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであっ
て、電流密度を大きくすることができ、しかもエアーギ
ャップを小さくすることができる電動機用波形円錐台状
要素線輪の製造方法を提供するにある。

以下、この発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。

第１図に外径２Ｒ１、内径２Ｒ２、導体幅Ｂの円環状線
輪、第２図には頂角δ、大径ｄ１、小径ｄ２、導体幅Ｂ
１頂点から大径への母線の長さがＧ１の中空円錐台状要
素線輪が示しである。

上記円環状線輪あるいは中空円錐台状線輪を円周（こ沿
って偶数２ｎ（ｎ＝１．２，３．・・・・・・）等分し
、その等分点において、円環状線輪の場合は半径に対し
て、中空円錐台状線輪の場合は母線に対しである特定の
角度φ１で表側に折曲げて、外表面を互いに略定着しそ
の隣接等分点においてはφ２なる角度で裏側に折曲げて
内表面を互いに略密着すると、第３図に示されたような
形状の線輪が得られる。

この線輪が円錐台状要素線輪であるが、大径２に１、小
径２に２、頂角γの仮想円錐台に第３図のように嵌る。

なお、第１図のｌは、２ｎ等分した円環状線輪の弦の長
さで、第２図のＧ１は頂点から大径への母線の長さ、Ｇ
２は小径への母線の長さである。

また第３図においてＦｌは頂点からこの仮想円錐台の大
径への母線の長さ、Ｆ２は小径への母線の長さである。

この第３図を展開した図が第４図である。

Ｆは展開した際、上記仮想円錐台がつくる中心角である
。

第４図に図示されているように、２ｎ等分された円環状
線輪あるいは中空円錐台状線輪の弦ｌが形成する中心角
はｌである。

ｎ 上述したように、円環状線輪あるいは中空円錐台状線輪
を偶数等分して、ある特定のφ１なる角度で表側に折曲
げ、その隣接等分点においては別のφ２なる角度で裏側
に折曲げて第３図のような円錐台状線輪を形成すると、
第４図のような角度の関係があることが分かる。

そこで、第４図において、外半径Ｆ８、内径Ｆ２、そし
て弦ｌが形成する三角形のうち任意の一つを選んで、正
弦定理を適用すると、 なる関係式が得られる。

また第４図より、φ２二φ１＋−・・・・・・（２） ｎ なる関係があることが明らかである。

ところで、第３図の円錐台状要素線輪さ第４図の展開図
との間には、 、 γ Ｆ１＝に１／ｓｔｎ （） ””−・（３
）、 γ Ｆ２＝に２／ｓｔｎ （） ”””（４
）’Ｉ’＝ ２πｓｉｎ （−２−） −
・・・−・−（５）なる対応関係がある。

ここでφ１を求めるためにＦｌ ｓｉｎφ２ ＦｌとＦ２の比、−二□をとり、この式に加Ｆ２
ｓｉｎφ１ 法定理を適用すると、 Ｆ、 Ｆ Ｆ −＝ ｃｏｓ （−）＋ｃｏｔφＩ Ｓｌｎ←）Ｆ２
２ｎ ２ｎ が得られる。

この式と（３） 、 （４） 、 （５）式とからφ１
を求めると、 が得られる。

この式が表側折曲げ角φ１を求める式である。

裏側折曲げ角φ２は、（２）式から求められる。

この式が裏側折曲げ角φ２を求める式である。

次に円環状線輪の大径２Ｒ１を求めるために、第１図の
ｌについて調べると、’！！ ＝ ２ Ｒ１５ｉｎ（Ｈ
）なる関係が導かれる。

またぎは（１）式より であるので、これｃ： （３）’ 、 （５）式を上式
に代入して大径２Ｒ１について整理すると、 または が得られる。

これが円環状線輪の外径２Ｒ１を求める式である。

内径２Ｒ２は第１図より求められる式 ％式％（９） より求められる。

これが円環状線輪の内径２Ｒ２を求める式である。

次に、第２図に示された中空円錐台状線輪の大径ｄ、を
求めると、第２図より であり、この円錐台状線輪は外径２Ｇ１、内径２Ｇ２の
円環の一部として展開できる。

次に第５図よりｌを求めると θ ｌ二２０． ｓｉｎ （−） ・・・・・・
・・・αｌ）Ｉｎ であり、このｌと（万代のｌは等しいのでとなり、これ
と（５）式より が得られる。

又第２図の線輪の外周長と第５図の展開時のそれとは等
しいので πｄ１＝Ｇ、−θ ・・・・・・・・
・（１３）でありα０）式と（１３）式より δ θ二２π５ｉｎ（−） ・・・・・・・
・・（１４）が得られ（３）式及び０４）式を（１２）
式に代入するとなる関係式が導かれる。

これを（１０）式に代入し円錐台状線輪の太径ｄ１につ
いて整理すると、または、 が得られる。

これが円錐台状線輪の太径ｄ１を求める式である。

小径ｄ２については、第２図よりδ ｄ ２＝ ｄ １−２ Ｂ ｓｉｎ （−）
＝（１６）なる関係があるから、これより求められる
。

この式が円錐台状線輪の小径ｄ２を求める式である。

ところで、中空円錐台状線輪の太径ｄｌを求める式（１
５）およびα■′にδ＝１８０°を代入すると、（８）
および（８）′の円環状線輪の外径２Ｒ１を求める式に
なる。

また中空円錐台状線輪の小径ｄ２を求める式（１６）に
、やはりδ＝１８０°を代入すると円環状線輪の内径２
Ｒ２を求める式になる。

したがって、中空円錐台状線輪の大径ｄ１および小径ｄ
２を求める式は、δ−１８０°の時の円環状線輪の外径
２Ｒ０および内径２Ｒ２を与える円環状線輪を含む中空
円錐台状線輪の式といえる。

以上説明したように、本発明によれば、導体幅Ｂの円環
状線輪あるいは中空円錐台状線輪を偶数２ ｎ （ｎ＝
＝１ 、２ ｅ ３ ｚ ”・・）等分し、その等分点
において円環状線輪の場合は半径に対して、中空円錐台
状線輪の場合は母線に対して、ある特定の角度φ１で表
側に折曲げ、その隣接等分点においてはφ２なる角度で
裏側に折曲げるということを繰返し、頂角γ、大径２に
１、小径２に２の波形円錐台状要素線輪を形成する場合
、表側に折曲げる角度φ１を、 なる値に、また裏側に折曲げる角度φ２を、φ２＝φ１
＋７ｒｓｉｎ（Ｌ）なる値にそれぞれ決定でき、さらに
中空円錐台状線輪の太径ｄ１を または 乙Ｉｔ 乙 乙 、 δ なる値に、また小径ｄ２を、ｄ２ ＝ ｄｌ ２Ｂｓ
ｌｎ（７）なる値にそれぞれ決定できる。

ただし、円環状線輪の外径２Ｒ１、内径２Ｒ２は、中空
円錐台状線輪の式に、δ＝１８０°を代入して求める。

以上のようにこの発明においては、電動機用波形円錐台
状要素線輪は、導線が巻回されている円環状線輪を単に
折り曲げるだけで形成されることから、これを組合わせ
た電機子には、空間的な無駄が生ぜず、電流密度を大き
くすることができる。

また、本発明の要素線輪は、十分に薄く形成でき、これ
を組合わせた電機子もまた薄くすることができる。

したがって、電動機の回転子及び固定子間のエアーギャ
ップをできる限り小さくすることができ、結果として大
きなトルクを得ることができる。

更に、要素線輪は、波形状に展開され、その外周内部分
には、わずかな重合部分が生じるにすぎず、これを組合
せた電機子を回転子とした場合においては、その慣性を
小さくすることができ、その起動を容易にすることがで
きる。

また上述した式によって定まる種々の値は、正確に各式
を満足しなくとも略その様な値に定められ５ば良い。

実際の製造工程には、かならず誤差を伴い、正確に上述
した式を満足しない点に注意すべきである。

また、その誤差の大きさも原始線輪の大きさ、要素線輪
の大きさ、導線の線径によって異なるこさに留意すべき
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は円環状線輪、第２図は中空円錐台状線輪、第３
図は波形円錐台状要素線輪、第４図は第３図の展開図、
第５図は第２図に示す中空円錐台状線輪の展開図を示す
。 ２Ｒ，・・・・・・外径、２Ｒ２・・・・・・内径、ｌ
・・・・・・弦の長さ、φ１・・・・・・表側折曲げ角
、φ２・・・・・・裏側折曲げ角、Ｂ・・・・・・導体
幅、ｄｌ・・・・・・中空円錐台状線輪の大径、ｄ２・
・・・・・中空円錐台状線輪の小径、δ・・・・・・中
空円錐台状線輪の頂角％２Ｋｌ・・・・・・円錐台状要
素線輪の大径、２に２・・・・・・円錐台状要素線輪の
小径、γ・・・・・・円錐台状要素線輪の頂角、Ｗ・・
・・・・中心角（ラジアン）、Ｇ、及びＧ２・・・・・
・母線の長さ、δ・・・・・・中心角。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 導線が密着巻回されている平坦な略円環状線輪状を
   形成し、この円環状線輪を折曲げ線に沿って折曲げて電
   動機用波形円錐台状要素線輪を形成する方法において、
   前記折曲げ線は、円環状線輪の中心とこの線輪の円周に
   沿って定められた等分点とを結ぶ母線に対してその円周
   方向に交互に所定角度を成し、円環状線輪の面に対して
   交互に異なる方向に円環状線輪を折曲げ線に沿って折曲
   げることによって一方の角度で規定された折曲げ線で区
   分された円環状線輪の線輪部分の一方の面は、互いに略
   密着され、他方の角度で規定された折曲げ線で区分され
   た円環状線輪の線輪部分の他力の面は、互いに略密着さ
   れ、この円環状線輪が仮想円錐台の外表面に波形状に展
   開されていることを特徴とする電動機用波形円錐台状要
   素線輪を形成する方法。 ２ 形成されるべき波形円錐台状要素線輪の頂角がγ、
   その大径部の直径かに１、その小径部の直径かに２、等
   分点が２ｎ、及び円環状線輪の幅がＢであるとき、折曲
   げ角は、下記φ、及びφ２で定まり、また円環状線輪の
   外径が下記２Ｒ，及び内径が下記２Ｒ７で定められるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の電動機用波
   形円錐台状要素線輪を形成する方法。 又は、