JP5995885B2 - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Description
実施の形態1は、奇数番目のティースのみを有しCOS出力巻線と奇数番目の励磁巻線のみが巻き回された第1ステータコアと偶数番目のティースのみを有しSIN出力巻線と偶数番目の励磁巻線のみが巻き回された第2ステータコアが一体に接合されたステータコアと突極を有するロータコアとから構成される回転角度検出装置に関するものである。
第1ステータコア4と第2ステータコア5はそれぞれ円環状のコアバックとこのコアバックから径方向に突出したティースを有する。
軸倍角Nはロータコアの突起の数と一致する。図1のロータコアの突起の数は2であるため、軸倍角Nは2である。
第1ステータコア4のティースには奇数励磁巻線(図示なし)とCOS出力巻線6が巻き回されており、第2ステータコア5のティースには偶数励磁巻線(図示なし)とSIN出力巻線7が巻き回されている。
第1ステータコア4と奇数励磁巻線およびCOS出力巻線6は、絶縁材(図示なし)によって電気的に絶縁されている。第2ステータコア5と偶数励磁巻線およびSIN出力巻線7に関しても、同様に絶縁材によって電気的に絶縁されている。なお、図1では、本願発明の内容を分かりやすくするため、奇数励磁巻線、偶数励磁巻線、および絶縁材を省略している。
なお、COS出力巻線とSIN出力巻線をまとめていう場合は、適宜出力巻線と記載する。
軸倍角をN、スロット数を2M、ロータの回転角をθとすると、m番目のティースに生じる磁束は式(2)で表される。
なお、「COS出力巻線6の出力電圧信号」を「COS出力信号」と、「SIN出力巻線7の出力電圧信号」を「SIN出力信号」と適宜記載する。
すなわち、m番目のティースにCOS出力巻線を式(7)で表される巻数だけ巻き回し、SIN出力巻線を式(8)で表される巻数だけ巻き回す。
しかし、COS出力信号とSIN出力信号はロータの回転角θに応じた出力となるため、ロータコアの回転角θを得ることができる。
第1ステータコア4は奇数番目となるティースのみを有し、第2ステータコア5は偶数番目となるティースのみを有する。COS出力巻線6は、第1ステータコア4に巻き回されるため奇数番目のティースのみに巻き回されている。SIN出力巻線7は、第2ステータコア5に巻き回されるため偶数番目のティースのみに巻き回されている。
奇数励磁巻線およびCOS出力巻線6が巻き回された第1ステータコア4と偶数励磁巻線およびSIN出力巻線7が巻き回された第2ステータコア5とが接合されて、ステータコア2を形成している。
図3は本発明の実施の形態1による回転角度検出装置1の第1ステータコアの組立て要領を説明する図である。第1ステータコア4にCOS出力巻線6を巻き回す要領を示している。
図3では、図1におけるCOS出力巻線6をさらに詳細に記載しており、COS出力巻線6はCOS出力巻き始め線61、COS出力巻き終り線62、COS出力渡り線63から構成されている。
COS出力巻線6の巻き始めであるCOS出力巻き始め線61およびCOS出力巻線6の巻き終りであるCOS出力巻き終り線62は、第1ステータコア4と第2ステータコア5を接合する際の接合面とは反対の面に配置する。この構造にすることで、第1ステータコア4と第2ステータコア5の接合のとき、COS出力巻き始め線61およびCOS出力巻き終り線62は妨げとはならない。
図示していない奇数励磁巻線の巻き始めおよび巻き終りについても同様に接合面とは反対側の面に配置する。
図示していない奇数励磁巻線の各ティース間渡り線についても同様に接合面とは反対側の面に配置する。
SIN出力巻線7の巻き始めと巻き終りと各ティース間渡り線、および偶数励磁巻線の巻き始めと巻き終りと各ティース間渡り線も接合面とは反対側の面に配置する。
実施の形態2の回転角度検出装置は、第1ステータコアと第2ステータコアはコアバック部とティース部が分離した構造とし、コアバック溝にティース根元突起を嵌め込んで一体化する構造としたものである。
第1ステータコア104と第2ステータコア105はそれぞれ円環状のコアバックとこのコアバックから径方向に突出したティースを有する。
しかし、本実施の形態2ではコアバックとティースは分離した構造を想定している。コアバック部にはコアバック溝Aが設けられており、ティース部にはティース根元突起Bが設けられている。
なお、図4ではコアバック溝Aおよびティース根元突起Bを記載していないため、図5の組立て要領図を参照して説明する。また、図4では、コアバック溝とティース根元突起の境界線は省略している。
第1ステータコア104と第2ステータコア105のコアバック部にはそれぞれコアバック溝Aが設けられている。第1ステータコア104と第2ステータコア105のティース部の厚みはコアバック部の2倍あり、コアバック溝Aに嵌るようにティース根元突起Bが設けられている。第1ステータコア104と第2ステータコア105を接合する際にはコアバック溝Aにティース根元突起が嵌るように圧入する。
図5では第2ステータコア105はコアバック部121とティース部122から構成される。コアバック部121はコアバック溝121Aを有し、ティース部122はティース根元突起122Bを有する。そして、コアバック部121のコアバック溝121Aにティース部122のティース根元突起122Bが圧入されている。
また、第2ステータコア105の組立て要領も、コアバック溝Aへティース根元突起Bを圧入する以外は実施の形態1と同じであるため、SIN出力巻線の巻き始めと巻き終りと各ティース間渡り線の処理要領の説明は省略する。
実施の形態3の回転角度検出装置は、N(軸倍角)とM(スロット数2M)が|N−M|×2=M×奇数の関係を満たし、各ティースにおけるCOS出力巻線の巻数およびSIN出力巻線の巻数をすべて同一としたものである。
式(3)および式(4)によれば、N(軸極数)とM(スロット数2M)が|N−M|×2=M×奇数の関係を満たすとき、COS出力巻線6の各ティースにおける巻数は偶数番目のティースで0、SIN出力巻線7の各ティースにおける巻数は奇数番目のティースで0となる。
したがって、第1ステータコア4に奇数励磁巻線とCOS出力巻線6を巻き回す工程と、第2ステータコア5に偶数励磁巻線とSIN出力巻線7を巻き回す工程が全く同一になる。すなわち、少ない種類の部品を使用して回転角度検出装置1を製作することができる。
3,103 ロータコア、4,104 第1ステータコア、
5,105 第2ステータコア、6,106 COS出力巻線、
7,107 SIN出力巻線、61 COS出力巻線巻き始め線、
62 COS出力巻線巻き終わり線、63 COS出力巻線ティース間渡り線、
121 コアバック部、122 ティース部、121A コアバック部溝、
122B ティース根元突起。
Claims (10)
- 円環状のコアバックから径方向に突出したティースに励磁巻線とCOS出力巻線とSIN出力巻線が巻き回されたステータコアと突極を有するロータコアを備え、
前記ステータコアは、奇数番目の前記ティースのみを有し前記COS出力巻線と奇数番目の前記励磁巻線のみが巻き回された第1ステータコアと、偶数番目の前記ティースのみを有し前記SIN出力巻線と偶数番目の前記励磁巻線のみが巻き回された第2ステータコアとが一体に接合されている回転角度検出装置。 - 軸倍角をN、スロット数を2Mとしたとき、|N−M|×2=M×奇数の関係を満たし、前記COS出力巻線の巻数と前記SIN出力巻線の巻数を同じとした請求項1に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1ステータコアと前記第2ステータコアに巻き回されている前記励磁巻線、前記COS出力巻線、および前記SIN出力巻線のティース間渡り線は、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアとの接合面とは反対方向に配置された請求項1または請求項2に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1ステータコアと前記第2ステータコアに巻き回されている前記励磁巻線、前記COS出力巻線、および前記SIN出力巻線の巻始めおよび巻き終わりの引き出し線は、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアとの接合面とは反対方向に配置された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1ステータコアに巻き回された奇数励磁巻線と前記第2ステータコアに巻き回された偶数励磁巻線が直列に結線される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1ステータコアと前記第2ステータコアは、コアバック部とティース部から構成され、
前記第1ステータコアと前記第2ステータコアの回転軸方向の前記ティース部の厚みは前記コアバック部の2倍になっている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。 - 前記第1ステータコアと前記第2ステータコアの前記コアバック部には溝が設けられており、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアの前記ティース部には前記溝に圧入する突起が設けられている請求項6に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1ステータコアと前記第2ステータコアの前記ティース部には溝が設けられており、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアの前記コアバック部には前記溝に圧入する突起が設けられている請求項6に記載の回転角度検出装置。
- 前記第1ステータコアおよび前記第2ステータコアは磁性粉体を成形して製作される請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
- 電気的に絶縁した前記ティースに巻き回された前記励磁巻線と、この前記励磁巻線の上にさらに巻き回された前記COS出力巻線あるいは前記SIN出力巻線を備える請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の回転角度検出装置。
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