JPS5931295B2 - 電動機用波形円錐台状要素線輪を形成する方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、たとえばコアレスモーフの円錐台状回転子
を形成する円錐台状要素線輪、あるいはスロットレスモ
ータの円錐台状鉄製回転子あるいはスロットレス円錐台
法界磁鉄に装着される円錐台状要素線輪を円環状線輪を
含む中空円錐台状線輪から形成する方法に関する。

一般に、コアレスモーフの回転子、スロットルモータの
回転子及びブラシレスモーフ例えば、ホールモータの回
転磁界を生じさせる固定子として円筒形状の波巻線輪体
が用いられている。

従来、このような波巻線輪体を製造する方法とし、ハネ
カム方式と称せられる方法が知られている。

このハネカム方式にあっては、端面における折返しにお
いて、張力による導線のすべりをおさえながら巻くので
高速の機械巻が困難であり、特に、軸方向に長東小径の
波巻線輪体を形成する際には。

導線のすべりを防止のため、ひっかけピンを挿入して行
なうため非能率的である問題がある。

このハネカム方式以外に非金属のボビンに斜めに機械巻
する方法もあるが、整列巻が困難であり、ボビンが導線
の張力に耐えるために厚手のものとなり、ギャップが増
したり、ボビンの両端部に不作用部が累積したりする欠
点がある。

従来、固定子及び回転子間のエアーギャップを小さくす
ることができる電機子として特開昭５２−２０２０８号
公報に開示されるようなプリントコイルが知られでいる
が、このプリントコイルは、偏平状の電機子に適用する
場合に限られ円筒状の電機子には、適用することは、困
難であるとされ、円筒状の電機子を製造する場合には、
依然導線を機械巻きする方法が採用されている。

近年、電動機が種々の機器に組込まれているが、機器の
小型化を図るために電動機もまた機器に応じてその外形
形状が適切に定められることが要求されている。

例えば、送風器或いは、ロボットの関節部に組込まれる
電動機は、円錐台形状であることが要望されている。

電動機を円錐台形状にすることは、その電機子もまた円
錐台形状であることが必要さされ、その円錐台形状の電
機子を効率良く形成することがやはり要望されている。

然しなから、このような円錐台形状の電機子を製造する
場合には１円筒形の電機子を製造する場合と同様な問題
が生じ、その製造方法の改良が望まれている。

また、円錐台形状の電機子を円筒形の電機子と同様に形
成する場合には、円筒形の電機子を製造する以上に困難
な問題があることが指摘されている。

即ち、円錐台状のコアを回転させつつこれに導線を巻回
する場合には、導線をコアの軸と平行に引張りながら巻
付けるので、これかコアの軸方向のすべりの原因となり
、多層巻きの場合より端部Ｑとおいて、密着巻きが困難
であることとなる。

また、導線を中空のコアに巻付ける場合には、導線を巻
付ける力によってコアに大きなカカ劫吋〕って、その力
に耐え得る強靭な中空コアが必要とされる。

本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであっ
て、電流密度を大きくすることができ。

しかもエアーギャップを小さくすることができる電動機
用波形円錐台状要素線輪の製造方法を提供するにある。

以ｒ、この発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。

第１図に外径２Ｒ１，内径２Ｒ２゜導体幅Ｂの円環状線
輪、第２図には頂角δ、大径ｄ１１小径ｄ昼、導体幅Ｂ
、頂点から大径への母線の長さが０１の中空円錐台要素
線輪が示しである。

上記円環状線輪あるいは中空円錐台状線輪を円周に沿っ
て偶数２Ｈ（ｎ−１Ｈ２１３＊・・・・・・）等分し、
その等分点において、円環状線輪の場合は半径に対して
、中空円錐台状線輪の場合は母線に対しである特定の角
度φ、で表側に折曲げて外表面を互いに略密着し、その
隣接等分点においてはφ２なる角度で裏側に折曲げて内
表面を互いに略密着すると、第３図に示されたような形
状の線輪が得られる。

この線輪が円錐台状要素線輪であるが、大径２に１ 、
小径２に２．頂角γの仮想円錐台に第３図のように嵌ま
る。

なお、第１図のｌは、２ｎ等分した円環状線輪の弦の長
さで、第２図の０１は頂点から大径への母線の長さ、Ｇ
２は小径への母線の長さである。

また第３図においてＦｌは頂点からこの仮想円錐台の大
径への母線の長さ、Ｆ２は小径への母線の長さである。

この第３図を展開した図が第４図である。

１は展開した際、上記仮想円錐台がつくる中心角である
。

第４図に示されているように、２ｎ等分された円環状線
輪あるいは中空円錐台状線輪の弦ｌが形成する中心角は である。

上述したように１円環状線輪あるいは中空円錐台状線輪
を偶数等分して、ある特定のφ１なる角度で表側に折曲
げ、その隣接等分点においては別のφ２なる角度で裏側
に折曲げて第３図のような円錐台状線輪を形成するき、
第４図のような角度の関係があることが分かる。

そこで、第４図において、外半径Ｆｌ、内半径Ｆ２．そ
して弦ｌが形成する三角形のうち任意の一つを選んで、
正弦定理を適用すると、 なる関係が得られる。

また第４図より。なる関係があることが明らかである。

ところで。第３図の円錐台状要素線輪と第４図の展開図
との間には。

なる対応関係がある。

ここでφ１を求めるためにＦｌとＦ２の比、 をとり、この式 にカロ法定理を適用す乞と。

が得られる。

この式と（３） １ （４） 、 （５）式とからφ１
を求めると。

が得られる。

この式が表側折曲げ角φ１を求める式である。

裏側曲げ角φ２は、（２）式から求められる。

この式が裏側折曲げ角φ２を求める式である。

次に円環状線輪の太径２Ｒ１を求めるために、第１図の
ｌについて調べると、 なる関係が導かれる。

またｌは（１）式より であるので、これと（３Ｘ５）式を上式に代入して太径
２Ｒ１について整理すると。

が得られる。

これが円環状線輪の外径２Ｒ１を求める式である。

内径２Ｒ２は第１図より求められる式 ％式％（９） より求められる。

これが円環状線輪の内径２Ｒ２を求める式である。

次に、第２図に示された中空円錐台状線輪の太径ｄ１を
求めると、第２図より であり、この円錐台状線輪は外径２Ｇ１．内径２Ｇ２の
円環の一部として展開できる。

次に第５図よりｌを求めると であり、このｌと（万人のｌは等しいのでとなり、これ
と（５）式より が得られる。

又第２図の線輪の外周長と第５図の展開時のそれとは等
しいので πｄｌ−Ｇ＋ ・θ （１３）であ
り（１０）式と１３）式より が得られ（３）式及びα拭をα２）式に代入するとなる
関係式が導かれる。

これを００）式に代入し円錐台状線輪の太径ｄ、にＰ−
いて整理すると、または、 が得られる。

これが円錐台状線輪の太径ｄ、を求める式である。

小径ｄ２については、第２図よりなる関係があるから、
これより求められる。

この式が円錐台状線輪の小径ｄ２を求める式である。

ところで、中空円錐台状線輪の太径ｄ１を求める式（１
５）および（１０′にδ−１８０°を代入すると。

（８）および（８）′の円環状線輪の外径２Ｒ１を求め
る式になる。

また中空円錐台状線輪の小径ｄ２を求める式（１６）に
、やはりδ−１８０°を代入すると円環状線輪の内径２
Ｒ２を求める式になる。

したがって、中空円錐台状線輪の太径ｄ１および小径ｄ
２を求める式は、δ−１８０°の時の円環状線輪の外径
２Ｒ１および内径２Ｒ２を与えると円環状線輪の式とな
る。

以上のようにこの発明においては、電動機用波形円錐台
状要素線輪は、導線が巻回されている中空円錐台形線輪
を単に折り曲げるだけで形成されることから、これを組
合わせた電機子には、空間的な無駄が生ぜず、電流密度
を大きくすることができる。

また、本発明の要素線輪は、十分に薄く形成でき、これ
を組合わせた電機子もまた薄くすることができる。

したがって、電動機の回転子及び固定子間のエアーギャ
ップをできる限り小きくすることができ、結果として大
きなトルクを得ることができる。

更に、要素線輪は、波形状に展開され、その外周内部分
には、わずかな重合部分が生じるにすぎず、これを組合
せた電機子を回転子とした場合においては、その慣性を
小さくすることができ、その起動を容易にするができる
。

また上述した式によって定まる種々の値は、正確に各式
を満足しなくとも略その様な値に定められれば良い。

実際の製造工程には、かならず誤差を伴い、正確に上述
した式を満足しない点に注意すべきである。

また、その誤差の太きさも原始線輪の大きさ、要素線輪
の大きさ、導線の線径によって異なることに留意すべき
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は円環状線輪、第２図は中空円錐台状線輪、第３
図は波形円錐台状要素線輪、第４図は第３図の展開図、
第５図は第２図に示す中空円錐台状線輪の展開図を示す
。 ２Ｒ，・・・・・・外径、２Ｒ２・・・・・・内径、ｌ
・・曲弦の長さ、φ１・・・・・・表側折曲げ角、φ２
・・・・・・裏側折曲げ角、Ｂ・・・・・・導体幅、ｄ
、・・・・・・中空円錐台状線輪の大径、ｄ２・・・・
・・中空円錐台状線輪の小径、δ・・・・・・中空円錐
台状線輪の頂角、２に、・・・・・・円錐台状要素線輪
の大径、２に２・・・・・・円錐台状要素線輪の小径、
γ・・・・・・円錐台状要素線輪の頂角、Ｔ・・・・・
・中心角（ラジアン）、Ｇ１及びＧ２・・・・・・母線
ノ長す。 θ・・・・・・中心角。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 導線が密着巻回されている略中空円錐台形状の線輪
   を形成し、この中空円錐台形状の線輪を折曲げ線に沿っ
   て折曲げて電動機用波形円錐台状要素線輪を形成する方
   法において、前記折曲げ線は、中空円錐台形状の線輪の
   頂点とこの線輪体の円周に沿って定められた等分点とを
   結ぶ母線に対してその円周方向に交互に所定角度を成し
   、中空円錐台形状の線輪の面に対して交互に異なる方向
   に中空円錐台形状の線輪を折曲げ線に沿って折曲げるこ
   とによって一方の角度で規定された折曲げ線で区分され
   た中空円錐台形状の線輪部分の外表面は、互いに略密着
   され、他方の角度で規定された折曲げ線で区別された中
   空円錐台形状の線輪部分の内表面は、互いに略密着され
   、この中空円錐台形状の線輪が仮想円錐台の外表面に波
   形状に展開されていることを特徴とする電動機用波形円
   錐台状要素線輪を形成する方法。 ２ 形成されるべき波形円錐台状要素線輪の頂角がγ、
   その大径部の直径がＫｌ、その小径部の直径かに２１等
   分点が２ｎ、及び中空円錐台形状の線輪の頂角がδであ
   るとき、折曲げ角は、下記φ１及びφ２で定まり、また
   中空円錐台形状の線輪の大径部の直径が下記ｄ１及び小
   径部の直径が「記ｄ２で定められることを特徴とする特
   許請求の