JPS593091Y2 - 開口部の補強構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はＡＬＣパネル等の壁面に設けた開口部の補強
構造に関する。

その目的は、補強板の取付が正確容易で取付強度が高く
信頼性の高い補強構造を提案するにある。

オートクレーブ養生軽量コンクリート（ＡＬＣ）あるい
はプレキャストコンクリート（ｐｃ）パネル等のコンク
リート質の壁に設けた開口部には従来から第１・図に示
すごとく、開口部上縁および下縁の壁端面に添って金属
製の千金物からなる補強板１．１が取付けて補強してい
る。

この補強板１は上縁あるいは下縁に添う本体板部２とそ
の両端から延長し折曲した開口部側に添う側板部３とよ
りなる。

この補強板を開口部に取付けるには従来は、第２図に示
すごとく行なっていた。

例えば、壁がＡＬＣパネル４端面に添い凹溝５内に配し
た補強目地筋６と補強板側板部３とを側板部裏面におい
て溶接固着して取付けていた。

この溶接作業を行なうためには、どうしても溶接部近傍
のＡＬＣパネル４の端部の一部（第２図の点線部分）を
切り欠く必要がある。

このため溶接に不要の手間がかかり、かつ狭い切欠部か
ら作業するため取付精度や溶接強度が低下し易く信頼性
が乏しくなる欠点があった。

この考案は上記のような欠点を解消した補強による補強
構造である。

以下図示する実施例より説明する。

第３図、第４図、第５図はＡＬＣパネル４の壁に設けた
開口部の上下縁の壁端面に添って取付けた補強板を示す
もので、補強板１，１は金属平板よりなり、上縁あるい
は下縁に添え本体板部２とその両端から延長し折曲して
開口部側縁に添え側板部３とよりなっている。

側板部３には竪方向に長い方形の溶接窓７が穿設してあ
り、この窓７の竪方向の両側縁には裏面（ＡＬＣパネル
壁）方向に突出した２本の突条８，８が設けである。

一方、開口部側縁のＡＬＣパネル４端面に添い凹溝５内
には補強目地筋６が配しである。

そして、補強板１は、補強目地筋６が側板部３の裏面２
本の突条８，８間に位置する状態で、突条８，８と補強
目地筋６とを溶接窓表面側から溶接固着して取付けであ
る。

なお、２本の突条８，８の間隔は補強目地筋６が嵌挿で
きる寸法となっていることはいうまでもない。

この考案の補強構造は以、上の構成であり、この構造で
は補強板を開口部に取付けるに当って本体板部２を開口
部上縁あるいは下縁に添わせ、側板部３裏面に突出した
２本の突条の間に補強目地筋６が位置するように配置し
て、側板部３の釘孔９から仮止め釘１０を開口部側縁の
ＡＬＣパネル４の端部に打込んで仮止めし、補強目地筋
６と突条８゜８との間を溶接窓７表面側から溶接して固
着される。

なお、この構造では補強板はＡＬＣパネルやＰＣパネル
の壁に設けた開口部に取付けられるほか、開口部側縁の
壁端面に添って補強筋が配しである開口部に広く適用で
きる。

この考案は以上の通りであり、この構造では補強板は、
開口部側縁の壁端面に添った補強筋を側板部表面に突設
した２つの突条間に位置させ、溶接窓の表面側から突条
に溶接固着して取付けである。

このため、従来のように開口部側縁の壁端部を切欠して
溶着する必要がなく、施工の手間が節減できる。

また、補強筋に対する補強板による位置決めが正確容易
で、溶接個所へ正面から溶接作業ができるので、取付の
精度９強度が高く、信頼性も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の開口部の補強構造の全体正面図、第
２図は従来の補強板と補強筋とを溶着した補強構造の横
断面図、第３図は実施例の一態様を示すもので補強板を
取付けた開口部の斜視図、第４図は溶接窓部分の縦断面
図、第５図は溶接窓部分の裏面斜視図である。 １・・・・・・補強板、２・・・・・・本体板部、３・
・・・・・側板部、４・・・・・・ＡＬＣパネル、５・
・・・・・凹溝、６・・・・・・補強目地筋、７・・・
・・・溶接窓、８・・・・・・突条、９・・・・・・釘
孔、１０・・・・・・仮止め釘。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁面に設けた開口部の上縁あるいは下縁の壁端面に取付
   ける開口部補強板において、補強板は開口部上縁あるい
   は下縁に添う本体板部とこの本体板部両端から開口部両
   側縁に添い折曲した側板部とよりなり、この側板部に溶
   接窓とこの溶接窓竪方向両側縁に沿って裏面側に突出し
   た２つの突条とを設け、開口部側縁の壁端面に添った補
   強筋を前記側板部裏面の２つの突条間に位置させて溶接
   窓表面側から突条に溶接固着して取付けてなることを特
   徴とする開口部の補強構造。