JPH0518435Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案は軽量気泡コンクリートパネル（以下
ALCパネルという）の側端面に設けられている
目地の修正治具に関するものである。

（従来の技術） 従来、ALCパネルの側端面には断面半円状の
凹条である目地が形成され、このALCパネルで
外壁を構成する場合には隣り合うパネルの側端面
を突合わせることにより両パネルの目地で円形孔
を形成し、その円形孔に鉄筋を挿入するとともに
モルタルを注入して各バネルを接合している。ま
た、第２図に示すようにALCパネルを接合して
形成される外壁１１に窓等の開口部１２を形成す
る場合には同開口部１２側方に位置する側部パネ
ル１３の端縁１３ａをその全長に亘つて補強する
必要がある。そこで、第３図に示すように前記端
縁１３ａを覆うアングル材１４に取付管１５を溶
接固定し、側部パネル１３の目地１６と開口部１
２の上下に位置する上部パネル１７あるいは下部
パネル１８の目地１９で構成される円形孔２０で
その取付管１５を支持固定することにより端縁１
３ａをアングル材１４で補強している。

（考案が解決しようとする課題） ところが、上記のような側部パネル１３の補強
構造において目地１６，１９で形成される円形孔
２０と取付管１５との寸法誤差が大きくなると同
取付管１５を確実に支持固定することができな
い。特に、目地１６，１９の径あるいは深さが不
足すると取付管１５を円形孔２０内に収納するこ
とができず、パネル間に不要な隙間が生じたり、
あるいはアングル材１４が側部パネル１３に密着
しない等の不具合が生じるという問題点があつ
た。この考案の目的は目地の径や深さが不足する
場合にその目地の形状を容易に修正可能とする修
正治具を提供するにある。

考案の構成 （課題を解決するための手段） この考案は上記問題点を解決するために、歯先
３ａが半円形をなす複数個の歯部材３を本体２に
互いにほぼ平行かつ一列に配設するとともに、該
本体２にハンドル６を設けて目地形状修正治具を
構成している。

（作用） 上記手段により、目地に各歯部材３の歯先３ａ
をあてがつて同目地に添つて修正治具を移動させ
ると、目地の形状は歯先３ａの寸法及び形状に基
づいて修正される。

（実施例） 以下、この考案を具体化した一実施例を第１図
に従つて説明すると、第１図ａに示す修正治具１
は板状の本体２前面に５個の歯部材３が平行にか
つ上下方向に一列に溶接固定されている。各歯部
材３の歯先３ａは半円状に形成され、その径は第
１図ｂに示すALCパネル４の側端面に形成され
る目地５に必要な寸法と等しいものである。本体
２の背面にはハンドル６が固定されている。

さて、このように構成された修正治具１は目地
５の仕上り寸法が設定された寸法より小さくなつ
た場合に、各歯部材３の歯先３ａを目地５にあて
がい、この状態で目地５に添つて引き降ろせば目
地５の底面を８先３ａに添つた半円形状に削り取
ることができる。従つて、目地５を所定の寸法に
容易に修正して前記取付管１５によるアングル材
１４の取付を確実に行なうことができる。

なお、前記実施例では８部材３を５個設けた
が、その他２個以上の任意の個数としてもよいと
ともに、各歯部材は上下方向に投影した状態で歯
先を半円状に一致させることができれば必ずしも
平行に設ける必要はない。また、ハンドルは丸棒
状とすればより好ましい。

考案の効果 以上詳述したように、この考案はALCパネル
に形成された目地の径及び深さが不足する場合に
その目地の形状を所定の寸法に容易に修正し得る
修正治具を提供することができる優れた効果を発
揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂはこの考案を具体化した修正治具
及びALCパネルの斜視図、第２図はALCパネル
で構成される建造物の外壁を示す概略図、第３図
はこの考案に関するALCパネルの側端面補強構
造を示す横断面図である。 修正治具……１、本体……２、歯部材……３、
歯先……３ａ、ハンドル……６。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 歯先３ａが半円形をなす複数個の歯部材３を本
   体２に互いにほぼ平行かつ一列に配設するととも
   に、該本体２にハンドル６を設けてなる軽量気泡
   コンクリートパネルの目地形状修正治具。