JPS5928534B2 - 貼付剤 - Google Patents
貼付剤Info
- Publication number
- JPS5928534B2 JPS5928534B2 JP55080661A JP8066180A JPS5928534B2 JP S5928534 B2 JPS5928534 B2 JP S5928534B2 JP 55080661 A JP55080661 A JP 55080661A JP 8066180 A JP8066180 A JP 8066180A JP S5928534 B2 JPS5928534 B2 JP S5928534B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- drug
- patch
- crosslinking
- polymerization
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- Medicinal Preparation (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は身体の疾患部の治療ないし循環系へ薬を投与
するために身体に直接もしくは間接的に貼り付ける貼付
剤に関する。
するために身体に直接もしくは間接的に貼り付ける貼付
剤に関する。
従来、この種の貼付剤として第5図に示される如くプラ
スチックフィルムなどの支持体51の全面に薬剤を溶解
させたポリマー層52を設けたものが知られている。
スチックフィルムなどの支持体51の全面に薬剤を溶解
させたポリマー層52を設けたものが知られている。
かかる貼付剤においては上記ポリマー層52が粘着性を
有するものであればその粘着性を利用してそのまま身体
面に貼り付け、また粘着性を有しないものであれば粘着
テープなどの他の手段によつて身体面に貼り付けた後、
ポリマー層52中の薬剤を経時的な拡散移動によつて身
体面に移着ないし吸収させることにより、身体の疾患部
の治療ないし循環系への薬剤の投与を行なうものである
。ところがこのような構成とされた従来の貼付剤では一
般に薬剤の徐放性に劣り、短時間に薬効が消失する欠点
があつた。
有するものであればその粘着性を利用してそのまま身体
面に貼り付け、また粘着性を有しないものであれば粘着
テープなどの他の手段によつて身体面に貼り付けた後、
ポリマー層52中の薬剤を経時的な拡散移動によつて身
体面に移着ないし吸収させることにより、身体の疾患部
の治療ないし循環系への薬剤の投与を行なうものである
。ところがこのような構成とされた従来の貼付剤では一
般に薬剤の徐放性に劣り、短時間に薬効が消失する欠点
があつた。
すなわち第6図の曲線xoは上記従来の貼付剤を身体面
に貼り付けたときの薬剤血中濃度の時間変化を示したも
ので、ここで薬効有効時間は薬効発現に必要な最小有効
濃度(図中、一点鎖線aで表わされる濃度)に達した時
点(tl)から上記濃度域を逸脱する時点(を2)まで
の時間(を2−tl)で表わされ、従来のものではこの
時間がどうしても短かくなる憾みがあつた。この傾向は
ポリマー層52に薬剤を非常に多量に(ポリマー溶解濃
度以上の分散状態となるまで)含ませた場合でもほとん
ど同じであり、この場合たとえば曲線X1で示される如
く短時間内での薬剤放出量が多くなるだけで、あつて、
薬剤の活性が強すぎるものではその毒性濃度(図中、一
点鎖線bで表わされる濃度)を越える心配も生じてくる
。
に貼り付けたときの薬剤血中濃度の時間変化を示したも
ので、ここで薬効有効時間は薬効発現に必要な最小有効
濃度(図中、一点鎖線aで表わされる濃度)に達した時
点(tl)から上記濃度域を逸脱する時点(を2)まで
の時間(を2−tl)で表わされ、従来のものではこの
時間がどうしても短かくなる憾みがあつた。この傾向は
ポリマー層52に薬剤を非常に多量に(ポリマー溶解濃
度以上の分散状態となるまで)含ませた場合でもほとん
ど同じであり、この場合たとえば曲線X1で示される如
く短時間内での薬剤放出量が多くなるだけで、あつて、
薬剤の活性が強すぎるものではその毒性濃度(図中、一
点鎖線bで表わされる濃度)を越える心配も生じてくる
。
この発明者らはこのような貼付剤に関する多年の研究過
程において薬剤を含ませるポリマー層のベースポリマー
の重合度ないし架橋度を種々変更したときに薬効発現に
必要な最小有効濃度に達する時点(tl)が変化するこ
と、つまり薬剤の放出速度曲線に差異がみられることか
ら、この差異に着目し薬剤含有のポリマー層をベースポ
リマーの重合度ないし架橋度の異なる2以上の部分で構
成するようにしたところ、薬効の持続性に非常に好結果
が得られることを知り、この発明を完成するに至つたも
のである。以下、この発明を図面を参考にして説明する
。
程において薬剤を含ませるポリマー層のベースポリマー
の重合度ないし架橋度を種々変更したときに薬効発現に
必要な最小有効濃度に達する時点(tl)が変化するこ
と、つまり薬剤の放出速度曲線に差異がみられることか
ら、この差異に着目し薬剤含有のポリマー層をベースポ
リマーの重合度ないし架橋度の異なる2以上の部分で構
成するようにしたところ、薬効の持続性に非常に好結果
が得られることを知り、この発明を完成するに至つたも
のである。以下、この発明を図面を参考にして説明する
。
第1図および第2図はこの発明の貼付剤の一例を示した
ものであつて、図中1ぱプラスチツクフイルム、プラス
チツクと金属との積層フイルム、不連続発泡シートの如
き支持体、2はこの支持体1に3つの分割部分2A,2
B,2Cからなる如く間欠的に形成された薬剤含有のポ
リマー層で、上記各部分はそれぞれベースポリマーの重
合度ないし架橋度が相違し、この例では分割部分2Aの
重合度ないし架橋度が低く、2Bが中程度、2Cが高く
されている。このようなポリマー層2の形成にはいくつ
かの方法がある。
ものであつて、図中1ぱプラスチツクフイルム、プラス
チツクと金属との積層フイルム、不連続発泡シートの如
き支持体、2はこの支持体1に3つの分割部分2A,2
B,2Cからなる如く間欠的に形成された薬剤含有のポ
リマー層で、上記各部分はそれぞれベースポリマーの重
合度ないし架橋度が相違し、この例では分割部分2Aの
重合度ないし架橋度が低く、2Bが中程度、2Cが高く
されている。このようなポリマー層2の形成にはいくつ
かの方法がある。
推奨できる第一の方法は、モノマーないしオリゴマ一あ
るいはこれらとポリマーとの混合系からなる重合性ない
し架橋性組成物を使用し、これに薬剤と要すればこの薬
剤の放出を促進する放出補助物質を配合した後、支持体
1に図示される如く間欠的に塗布し、次いで各塗布面で
の照射量が異なるように電離性放射線ないし紫外線を照
射する方法である。また推奨できる第二の方法は一定の
重合度を有するベースポリマーに薬剤その他の添加剤を
加えたポリマー組成物を調製し、これを支持体1に図示
の如く塗布し、その後2A,2B,2C部分での架橋度
に差異が生じるような架橋処理を施こす方法である。
るいはこれらとポリマーとの混合系からなる重合性ない
し架橋性組成物を使用し、これに薬剤と要すればこの薬
剤の放出を促進する放出補助物質を配合した後、支持体
1に図示される如く間欠的に塗布し、次いで各塗布面で
の照射量が異なるように電離性放射線ないし紫外線を照
射する方法である。また推奨できる第二の方法は一定の
重合度を有するベースポリマーに薬剤その他の添加剤を
加えたポリマー組成物を調製し、これを支持体1に図示
の如く塗布し、その後2A,2B,2C部分での架橋度
に差異が生じるような架橋処理を施こす方法である。
ここで架橋処理として電離性放射線ないし紫外線を照射
する場合には前記第一の方法における如く各部分での照
射量を変化させてもよいし、またポリマー組成物に予め
電離性放射線などに対して活性な架橋助剤をその含量が
各部分間で異なるように含ませ塗布後の照射量は一定と
なるようにしてもよい。また化学的架橋法を採る場合は
予めポリマー組成物にチウラム系化合物、多官能性エポ
キシ化合物、金属塩その他の架橋剤を各部分間でその含
量が異なるように含ませて、塗布後加熱下ないし好まし
くは非加熱下で放置して架橋させる。なお上記第一およ
び第二の方法において、重合性ないし架橋性組成物やポ
リマー組成物を支持体1に直接塗布するのではなく、こ
れら組成物を一旦剥離ライナーに塗設しこれを支持体1
に図示の如く転着させ、この転着前もしくは後に前述し
たような重合ないし架橋処理を施こしてもよい。
する場合には前記第一の方法における如く各部分での照
射量を変化させてもよいし、またポリマー組成物に予め
電離性放射線などに対して活性な架橋助剤をその含量が
各部分間で異なるように含ませ塗布後の照射量は一定と
なるようにしてもよい。また化学的架橋法を採る場合は
予めポリマー組成物にチウラム系化合物、多官能性エポ
キシ化合物、金属塩その他の架橋剤を各部分間でその含
量が異なるように含ませて、塗布後加熱下ないし好まし
くは非加熱下で放置して架橋させる。なお上記第一およ
び第二の方法において、重合性ないし架橋性組成物やポ
リマー組成物を支持体1に直接塗布するのではなく、こ
れら組成物を一旦剥離ライナーに塗設しこれを支持体1
に図示の如く転着させ、この転着前もしくは後に前述し
たような重合ないし架橋処理を施こしてもよい。
またこれら第一、第二の方法以外に、予め重合度ないし
架橋度を変えた3種のベースポリマーをつくつノ り、これに薬剤その他を添加して、支持体1に図示の如
く塗布ないし転着させる方法などを採用することもでき
る。
架橋度を変えた3種のベースポリマーをつくつノ り、これに薬剤その他を添加して、支持体1に図示の如
く塗布ないし転着させる方法などを採用することもでき
る。
上記の各組成物に添加する薬剤は身体面に移着ないし吸
収させることができるものであり、たとえばコルチコス
テロイド類、麻酔剤、抗ヒスタミン剤、抗菌性物質、抗
真菌剤、鎮痛消炎剤、角質軟化剤、ビタミン剤、けいれ
ん止めなど、また全身性薬としての降圧剤、抗性物質、
中枢神経作用剤、血管拡張剤、鎮けい剤、鎮静剤、性ホ
ルモン剤、抗糖尿剤などがある。
収させることができるものであり、たとえばコルチコス
テロイド類、麻酔剤、抗ヒスタミン剤、抗菌性物質、抗
真菌剤、鎮痛消炎剤、角質軟化剤、ビタミン剤、けいれ
ん止めなど、また全身性薬としての降圧剤、抗性物質、
中枢神経作用剤、血管拡張剤、鎮けい剤、鎮静剤、性ホ
ルモン剤、抗糖尿剤などがある。
これら薬剤はその種類に応じて目的とする治療ないし投
与効果を得るための適量が選択される。コルチコステロ
イド類としては酢酸プタゾニゾロン、プレゾニゾロン、
酢酸ヒドロコルチド、ヒドロコルチド、デキサメタゾン
、フルオシノロンアセトニド、ベタメサゾン、プロピオ
ン酸ベクロメタゾン、フルドロキシコルチド、フルオシ
ノニドなどが挙げられる。
与効果を得るための適量が選択される。コルチコステロ
イド類としては酢酸プタゾニゾロン、プレゾニゾロン、
酢酸ヒドロコルチド、ヒドロコルチド、デキサメタゾン
、フルオシノロンアセトニド、ベタメサゾン、プロピオ
ン酸ベクロメタゾン、フルドロキシコルチド、フルオシ
ノニドなどが挙げられる。
麻酔剤としてはベンゾカイン、リドカイン、アミノ安息
香酸エチルなどが、抗ヒスタミン剤としては塩酸ジフエ
ンヒドラミン、塩酸イソサイペンジル、ジフエニールイ
ミダゾールなどが、抗菌性物質としては塩化ベンザルコ
ニウム、ニトロフラゾンなどが、抗真菌剤としてはナイ
スタチン、ウンデシレン酸などが、鎮痛消炎剤としては
インドメタシン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコ
ール、サリチル酸アミド、サリチル酸ナトリウムなどが
、それぞれ挙げられる。また角質軟化剤、ビタミンAお
よびけいれん止めとしてサリチル酸、ビタミンA、アト
ロピン、メススコポールアミンプロマイドなどを挙げる
ことができる。さらに全身性薬としてのレセルピン、ク
ロニジンなどの降圧剤、エリスロマイシン、クロラムフ
エニコール、セフアレキシン、テトラサイクリン、ネオ
マイシン硫酸塩、オキシテトラサイクリン、ペニシリン
などの抗生物質、バルビツレート、ジアゼパム、ニトラ
ゼパム、クロルプロマシンなどの中枢神経作用剤、ニト
ログリセリンイソソルバイトジナイトレートなどの血管
拡張剤などが挙げられる。また上記の薬剤とともに使用
できる放出補助物質は単純には身体面に対する薬剤の放
出を促進するものと定義することができるが、これには
ポリマー層内での薬剤の溶解性や拡散性を良くする機能
を有するもの、また角質の保水能、角質軟化性、角質浸
透性(ルーズ化)、浸透助剤や毛孔開孔剤としての働ら
き、皮膚の界面状態を変える機能の如き経皮吸収性を良
くする機能を有するもの、さらに上記の両機能を併有し
あるいはこれら機能に加えて薬剤の薬効をより高くする
薬効促進の機能をも有しているものなどが広く包含され
る。
香酸エチルなどが、抗ヒスタミン剤としては塩酸ジフエ
ンヒドラミン、塩酸イソサイペンジル、ジフエニールイ
ミダゾールなどが、抗菌性物質としては塩化ベンザルコ
ニウム、ニトロフラゾンなどが、抗真菌剤としてはナイ
スタチン、ウンデシレン酸などが、鎮痛消炎剤としては
インドメタシン、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコ
ール、サリチル酸アミド、サリチル酸ナトリウムなどが
、それぞれ挙げられる。また角質軟化剤、ビタミンAお
よびけいれん止めとしてサリチル酸、ビタミンA、アト
ロピン、メススコポールアミンプロマイドなどを挙げる
ことができる。さらに全身性薬としてのレセルピン、ク
ロニジンなどの降圧剤、エリスロマイシン、クロラムフ
エニコール、セフアレキシン、テトラサイクリン、ネオ
マイシン硫酸塩、オキシテトラサイクリン、ペニシリン
などの抗生物質、バルビツレート、ジアゼパム、ニトラ
ゼパム、クロルプロマシンなどの中枢神経作用剤、ニト
ログリセリンイソソルバイトジナイトレートなどの血管
拡張剤などが挙げられる。また上記の薬剤とともに使用
できる放出補助物質は単純には身体面に対する薬剤の放
出を促進するものと定義することができるが、これには
ポリマー層内での薬剤の溶解性や拡散性を良くする機能
を有するもの、また角質の保水能、角質軟化性、角質浸
透性(ルーズ化)、浸透助剤や毛孔開孔剤としての働ら
き、皮膚の界面状態を変える機能の如き経皮吸収性を良
くする機能を有するもの、さらに上記の両機能を併有し
あるいはこれら機能に加えて薬剤の薬効をより高くする
薬効促進の機能をも有しているものなどが広く包含され
る。
これら放出補助物質の具体例としては、たとえばジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコールの如きグリコール類(主に薬剤溶解性)、オ
リーブ油、スクアレン、ラノリンなどの油脂類(主に薬
剤拡散性)、尿素、アラントインの如き尿素誘導体(主
に角質の保水能)、ジメチルデシルホスホキサイド、メ
チルオクチルスルホキサイド、ジメチルラウリルアミド
、ドデシルピロリドン、イソソルビトール、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルフオキシド、・ジメチルホル
ムアミドなどの極性溶剤(主に角質浸透性)、サリチル
酸(王に角質軟化性)、アミノ酸(主に浸透助剤)、ニ
コチン酸ベンジル(主に毛孔開孔二剤)、ラウリル硫酸
ソーダ(主に皮膚の界面状態を変える機能)、サロコー
ル(経皮吸収性良好な薬剤と併用)などが挙げられる。
その他ジイソプロピルアジペート、フタル酸エステル、
ジエチルセバケートの如き可塑剤、流動パラフインの如
きC炭化水素類、各種乳化剤、エトキシ化ステアリルア
ルコール、グリセリンの高級エステルエーテル、ミリス
チン酸イソプロピル、ラウリン酸エチルなどを挙げるこ
とができる。このようにして形成されるポリマー層2は
これが粘着性を示すものであつてもよく、また粘着性を
実質的に示さないものであつてもよい。
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコールの如きグリコール類(主に薬剤溶解性)、オ
リーブ油、スクアレン、ラノリンなどの油脂類(主に薬
剤拡散性)、尿素、アラントインの如き尿素誘導体(主
に角質の保水能)、ジメチルデシルホスホキサイド、メ
チルオクチルスルホキサイド、ジメチルラウリルアミド
、ドデシルピロリドン、イソソルビトール、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルフオキシド、・ジメチルホル
ムアミドなどの極性溶剤(主に角質浸透性)、サリチル
酸(王に角質軟化性)、アミノ酸(主に浸透助剤)、ニ
コチン酸ベンジル(主に毛孔開孔二剤)、ラウリル硫酸
ソーダ(主に皮膚の界面状態を変える機能)、サロコー
ル(経皮吸収性良好な薬剤と併用)などが挙げられる。
その他ジイソプロピルアジペート、フタル酸エステル、
ジエチルセバケートの如き可塑剤、流動パラフインの如
きC炭化水素類、各種乳化剤、エトキシ化ステアリルア
ルコール、グリセリンの高級エステルエーテル、ミリス
チン酸イソプロピル、ラウリン酸エチルなどを挙げるこ
とができる。このようにして形成されるポリマー層2は
これが粘着性を示すものであつてもよく、また粘着性を
実質的に示さないものであつてもよい。
要はこれに含ませる薬剤が層2内部を拡散移動して身体
面に移着ないし吸収されるものであれば広く適用できる
。粘着性を示すポリマーとしては天然ゴム系、合成ゴム
系、スチレンーイソプレンースチレンプロツクポリマ一
系、ポリアクリル酸エステル系、ポリイソブチレン系、
ポリビニルエーテル系などの各種ポリマーが挙げられ、
また粘着性を実質的に示さないポリマーとしては軟質ポ
リ塩化ビニル、軟質ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコ
ール、ポリオレフイン樹脂、ポリアクリル系樹脂などが
挙げられる。以上の構成からなる貼付剤によれば、この
貼付剤のポリマー層2面を身体面に直接ないし間接的に
(粘着テープなどを使用して)貼り付けたとき、薬剤血
中濃度の時間変化は第3図の曲線Mで表わされ、最小有
効濃度(一点鎖線a)を越える薬効有効時間(T2−t
1)が著るしく延長されたものとなる。
面に移着ないし吸収されるものであれば広く適用できる
。粘着性を示すポリマーとしては天然ゴム系、合成ゴム
系、スチレンーイソプレンースチレンプロツクポリマ一
系、ポリアクリル酸エステル系、ポリイソブチレン系、
ポリビニルエーテル系などの各種ポリマーが挙げられ、
また粘着性を実質的に示さないポリマーとしては軟質ポ
リ塩化ビニル、軟質ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコ
ール、ポリオレフイン樹脂、ポリアクリル系樹脂などが
挙げられる。以上の構成からなる貼付剤によれば、この
貼付剤のポリマー層2面を身体面に直接ないし間接的に
(粘着テープなどを使用して)貼り付けたとき、薬剤血
中濃度の時間変化は第3図の曲線Mで表わされ、最小有
効濃度(一点鎖線a)を越える薬効有効時間(T2−t
1)が著るしく延長されたものとなる。
すなわちベースポリマ一の重合度ないし架橋度を低くし
た分割部分2A単独からなるポリマー層ではこの層内で
の薬剤の拡散速度が速くなつて曲線Xの如き濃度変化を
示し、また重合度ないし架橋度を高くした分割部分2C
単独からなるポリマー層ではこの層内の薬剤の拡散速度
が遅くなつて曲線Zの如き濃度変化を示す。
た分割部分2A単独からなるポリマー層ではこの層内で
の薬剤の拡散速度が速くなつて曲線Xの如き濃度変化を
示し、また重合度ないし架橋度を高くした分割部分2C
単独からなるポリマー層ではこの層内の薬剤の拡散速度
が遅くなつて曲線Zの如き濃度変化を示す。
また重合度ないし架橋度が中程度とされたものでは上記
曲線XとZの中間的な曲線Yの如き濃度変化となる。こ
のように重合度ないし架橋度を変えることによつて薬効
を奏し始める時間に明確な差異が生じてくるが、かかる
単独層だけではいずれも薬効有効時間を長くすることは
できない。これに対してこれら各部分2A,2B,2C
を支持体1に一緒に形成した前記構成の貼付剤では、上
記各濃度変化X,Y,Zが一体に組み合わされて前記曲
線Mの如き濃度変化に変り、これによつて薬効の持続性
が大巾に改善されたものとなる。
曲線XとZの中間的な曲線Yの如き濃度変化となる。こ
のように重合度ないし架橋度を変えることによつて薬効
を奏し始める時間に明確な差異が生じてくるが、かかる
単独層だけではいずれも薬効有効時間を長くすることは
できない。これに対してこれら各部分2A,2B,2C
を支持体1に一緒に形成した前記構成の貼付剤では、上
記各濃度変化X,Y,Zが一体に組み合わされて前記曲
線Mの如き濃度変化に変り、これによつて薬効の持続性
が大巾に改善されたものとなる。
なお上記の例ではポリマー層2を3分割したものである
が、2分割あるいは4分割以上として各分割部分のベー
スポリマーの架橋度ないし重合度を変えるようにしても
上記同様の効果が得られる。また第4図は上例の如く各
部分2A,2B,2Cを間欠的に形成するのではなく、
各部分からなるポリマー層2を連続的に支持体1に形成
した例を示したものである。かかるポリマー層2を形成
するには、たとえば前述した第一の方法により、重合性
ないし架橋性組成物を支持体1に連続層として塗布した
後、この塗布面の2A,2B,2C部分の照射量が異な
るように電離性放射線ないし紫外線を照射すればよい。
このようにこの発明の貼付剤は支持体上に形成する薬剤
含有のポリマー層をベースポリマーの重合度ないし架橋
度が異なる2以上の部分で構成したことを特徴とするも
のであり、これによれば薬効の持続性を大きく改善でき
る効果が得られる。
が、2分割あるいは4分割以上として各分割部分のベー
スポリマーの架橋度ないし重合度を変えるようにしても
上記同様の効果が得られる。また第4図は上例の如く各
部分2A,2B,2Cを間欠的に形成するのではなく、
各部分からなるポリマー層2を連続的に支持体1に形成
した例を示したものである。かかるポリマー層2を形成
するには、たとえば前述した第一の方法により、重合性
ないし架橋性組成物を支持体1に連続層として塗布した
後、この塗布面の2A,2B,2C部分の照射量が異な
るように電離性放射線ないし紫外線を照射すればよい。
このようにこの発明の貼付剤は支持体上に形成する薬剤
含有のポリマー層をベースポリマーの重合度ないし架橋
度が異なる2以上の部分で構成したことを特徴とするも
のであり、これによれば薬効の持続性を大きく改善でき
る効果が得られる。
次にこの発明の実施例を記載してより具体的に説明する
。以下において部とあるは重量部を意味するものとする
。実施例 1 2−エチルヘキシルアクリレート70部、メトキシエチ
ルメタアクリレート27部およびメタクリル酸3部から
なるモノマー混合物を4つ口丸底フラスコに全モノマー
量の20重量%仕込み、これに同量のポリエチレングリ
コールを加え、窒素ガス置換後、65℃に昇温し、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.03部を加えて重合反応を
行なわせた。
。以下において部とあるは重量部を意味するものとする
。実施例 1 2−エチルヘキシルアクリレート70部、メトキシエチ
ルメタアクリレート27部およびメタクリル酸3部から
なるモノマー混合物を4つ口丸底フラスコに全モノマー
量の20重量%仕込み、これに同量のポリエチレングリ
コールを加え、窒素ガス置換後、65℃に昇温し、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.03部を加えて重合反応を
行なわせた。
次いで上記モノマー混合物の30重量%を反応を停止さ
せない程度に滴下し、反応開始後約20分位で内容物を
急冷し続けた。このようにして得られた反応器内容物は
ポリマーと一部モノマーないしオリゴマ一を含んでいた
。この内容物100部に対して、イソゾルピットナート
レート4部を溶解分散し、ポリエチレンフイルムに50
μの厚さになるように塗布した。
せない程度に滴下し、反応開始後約20分位で内容物を
急冷し続けた。このようにして得られた反応器内容物は
ポリマーと一部モノマーないしオリゴマ一を含んでいた
。この内容物100部に対して、イソゾルピットナート
レート4部を溶解分散し、ポリエチレンフイルムに50
μの厚さになるように塗布した。
この塗布後活性ガス雰囲気下に塗布面が上側になるよう
に配設して7000キユーリのCO−60γ線を−10
℃の雰囲気下で塗布面の一側縁から他側縁に向けて段階
的に0.5、1.0、2.0および5.0Mred照射
して、この発明の貼付剤とした。実施例 2 イソオクチルアクリレート50部、ブチルアクリレート
45部およびアクリル酸5部からなるモノマー混合物1
00部に対して乳化剤としてエチレンオキサイド−プロ
ピレンオキサイド共重合体5部とイオン交換水200部
をよく混合した。
に配設して7000キユーリのCO−60γ線を−10
℃の雰囲気下で塗布面の一側縁から他側縁に向けて段階
的に0.5、1.0、2.0および5.0Mred照射
して、この発明の貼付剤とした。実施例 2 イソオクチルアクリレート50部、ブチルアクリレート
45部およびアクリル酸5部からなるモノマー混合物1
00部に対して乳化剤としてエチレンオキサイド−プロ
ピレンオキサイド共重合体5部とイオン交換水200部
をよく混合した。
窒素ガス置換後昇温し、重合開始剤として過硫酸アンモ
ニウム0.15部を加えて反応させ、反応時間4時間、
熟成時間2時間で重合反応を完了した。得られたポリマ
ー溶液に固形分100部に対してフルオシノロンアセト
ニド0.2部を含むトルエン−アセトン(1:1)混液
3部を混合した。この組成物に固形分100部に対し酢
酸亜鉛架橋剤を0.2部、0.6部、1,0部および3
60部加え、これらをポリエチレンフイルムに乾燥後の
厚みが40μとなるように4条にすじ塗りし、80℃で
7分間加熱処理して、この発明の貼付剤をつくつた。上
記各実施例の貼付剤の性能を調べるために、次の薬剤残
存率および蒼白度試験を行なつた結果は後記の第1表お
よび第2表に示されるとおりであつた。
ニウム0.15部を加えて反応させ、反応時間4時間、
熟成時間2時間で重合反応を完了した。得られたポリマ
ー溶液に固形分100部に対してフルオシノロンアセト
ニド0.2部を含むトルエン−アセトン(1:1)混液
3部を混合した。この組成物に固形分100部に対し酢
酸亜鉛架橋剤を0.2部、0.6部、1,0部および3
60部加え、これらをポリエチレンフイルムに乾燥後の
厚みが40μとなるように4条にすじ塗りし、80℃で
7分間加熱処理して、この発明の貼付剤をつくつた。上
記各実施例の貼付剤の性能を調べるために、次の薬剤残
存率および蒼白度試験を行なつた結果は後記の第1表お
よび第2表に示されるとおりであつた。
なお第1表中の比較例1は実施例1における電離性放射
線の放射量を一定にしたときの結果を示したもので照射
量はそれぞれA6.lで0.5Mred,.洗2で1.
0Mred1滝3で2.0Mred1./V).4で5
.0Mredである。また第2表中の比較例2は実施例
2における架橋剤量を一定にしたときの結果を示したも
ので、架橋剤量は滝1で0.2部、腐2で0.6部、洗
3で1.0部、廃4で3.0部である。〈薬剤残存率〉 各貼付剤から4X4?の試験片を作製するとともに、う
さぎ背部の毛をそり落とし、24時間経過した後に、上
記の試験片を脱毛部に貼り付け、その後所定時間毎に剥
離して薬剤(イソソルビツドナ不トレート)の残存率(
%)を調べた。
線の放射量を一定にしたときの結果を示したもので照射
量はそれぞれA6.lで0.5Mred,.洗2で1.
0Mred1滝3で2.0Mred1./V).4で5
.0Mredである。また第2表中の比較例2は実施例
2における架橋剤量を一定にしたときの結果を示したも
ので、架橋剤量は滝1で0.2部、腐2で0.6部、洗
3で1.0部、廃4で3.0部である。〈薬剤残存率〉 各貼付剤から4X4?の試験片を作製するとともに、う
さぎ背部の毛をそり落とし、24時間経過した後に、上
記の試験片を脱毛部に貼り付け、その後所定時間毎に剥
離して薬剤(イソソルビツドナ不トレート)の残存率(
%)を調べた。
なお薬剤定量は50m1のメタノール(40℃)で3回
抽出した後、抽出液中のメタノールを減圧濃縮し、つい
で一定量のヘキサン溶液としてガスクロマトグラフイ一
装置で測定した。く蒼白度試験〉 ChristieandMOOre−RObinsOn
の方法に準じて、各貼付剤から20×20?の試験片を
作製し、これを前腕屈側に貼り付けて所定時間後に剥離
し剥離後2時間経過してからの貼り付け面の蒼白度を調
べ、下記の如く判定した。
抽出した後、抽出液中のメタノールを減圧濃縮し、つい
で一定量のヘキサン溶液としてガスクロマトグラフイ一
装置で測定した。く蒼白度試験〉 ChristieandMOOre−RObinsOn
の方法に準じて、各貼付剤から20×20?の試験片を
作製し、これを前腕屈側に貼り付けて所定時間後に剥離
し剥離後2時間経過してからの貼り付け面の蒼白度を調
べ、下記の如く判定した。
0点・・・・・・・・・未処理の場合と変らない。
1点・・・・・・・・・貼り付け面が僅かに白ぽい。
2点・・・・・・・・・貼り付け面のコーナー2箇所が
比較的明瞭に白変し・ている。
比較的明瞭に白変し・ている。
3点・・・・・・・・・貼り付け面のコーナーすべてが
非常に明瞭に白変している。
非常に明瞭に白変している。
上表から明らかなように、この発明の貼付剤によれば貼
り付け後短時間に薬効が現れしかもこの薬効が長時間に
亘り持続するものであることが判る。
り付け後短時間に薬効が現れしかもこの薬効が長時間に
亘り持続するものであることが判る。
第1図はこの発明の貼付剤の→リを示す斜視図、第2図
は第1図の一線の断面図、第3図は上記貼付剤の性能を
示す特性図、第4図はこの発明の貼付剤の他の例を示す
断面図、第5図は従来の貼付剤を示す断面図、第6図は
上記従来の貼付剤の性能を示す特性図である。 1・・・・・・支持体、2(2A,2B,2C)・・・
・・・薬剤含有のポリマー層。
は第1図の一線の断面図、第3図は上記貼付剤の性能を
示す特性図、第4図はこの発明の貼付剤の他の例を示す
断面図、第5図は従来の貼付剤を示す断面図、第6図は
上記従来の貼付剤の性能を示す特性図である。 1・・・・・・支持体、2(2A,2B,2C)・・・
・・・薬剤含有のポリマー層。
Claims (1)
- 1 支持体上に薬剤含有のポリマー層を設けた貼付剤に
おいて、上記の層をベースポリマーの重合度ないし架橋
度が異なる2以上の部分で構成するとともに、各部分を
支持体上に連続的ないし間欠的に形成したことを特徴と
する貼付剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55080661A JPS5928534B2 (ja) | 1980-06-14 | 1980-06-14 | 貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP55080661A JPS5928534B2 (ja) | 1980-06-14 | 1980-06-14 | 貼付剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS577411A JPS577411A (en) | 1982-01-14 |
JPS5928534B2 true JPS5928534B2 (ja) | 1984-07-13 |
Family
ID=13724538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP55080661A Expired JPS5928534B2 (ja) | 1980-06-14 | 1980-06-14 | 貼付剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5928534B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58134020A (ja) * | 1982-02-04 | 1983-08-10 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 医薬製剤 |
JPS61267510A (ja) * | 1985-05-20 | 1986-11-27 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 外用医薬部材 |
JPH0742228B2 (ja) * | 1985-11-13 | 1995-05-10 | 日東電工株式会社 | 医薬製剤 |
JPH03109514A (ja) * | 1988-07-30 | 1991-05-09 | Asahi Optical Co Ltd | 複写用レンズ |
WO2017131077A1 (ja) | 2016-01-26 | 2017-08-03 | 新日鐵住金株式会社 | ばね鋼 |
JP6447799B1 (ja) | 2017-06-15 | 2019-01-09 | 新日鐵住金株式会社 | ばね鋼用圧延線材 |
-
1980
- 1980-06-14 JP JP55080661A patent/JPS5928534B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS577411A (en) | 1982-01-14 |
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