JPS5928431B2 - 鋳なべの滑り閉鎖機の組立の方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鋳なべの滑り閉鎖機の組立方法に関する。

従来の滑り閉鎖機は、底板の附近に駆動装置を含む滑り
装置ケーシングと、滑り板及びふきだしを有する可動的
滑り部分とから成っている。

滑り装置ケーシングはなべ底に固定的にねじ留めされ、
可動的滑り部分は、締めつけねじにより、固定蓋を介し
て底板に押しつけられている。

可動的滑り部分は一方では動きが妨げられないように、
他方ではとりわけ鍋が充満したとき鉄の静圧の作用で、
底板と滑り板との接触面間の液体金属の流出が阻止され
ろようになされている。

滑り閉鎖機を一つのユニットとして構成し、例４えばボ
ルト及び僕によって鋳なべに取外可能に連結することが
提案されている。

このようにユニット化された所謂カセット滑り閉鎖機は
その耐火材料の取外し、新規耐火材料の取付けなどの修
理、整備作業を鋳なべに隣接する位置ではなく、別の準
備室内で行うことができるので有利である。

この場合部なべにはカセット滑り閉鎖機のための固定手
段が残置されているだけである。

カセット滑り閉鎖機を取外して修理を行った後にこれを
鋳なべに取付けた場合に満足に作動しないという問題点
がある。

本発明の目的はこの問題点を解決し、鋳なべに取付けた
ときに再調整などを行う必要のない、滑り閉鎖機の組立
方法を得るにある。

本発明によれば、滑り閉鎖機を一つのユニットとして鋳
なべから取外可能に構成し、該滑り閉鎖機が鋳なべから
取外された状態において該滑り閉鎖機の滑り装置ケーシ
ングと滑り部分とを外気温より十分に高い温度まで加熱
し、該加熱された状態で滑り装置ケーシングと滑り部分
とを組立て、滑り部分と滑り装置ケーシングとが所定の
高い温度状態にあるとき両者の間に成る定められた締付
力が与えられる如く締付けを行うことを特徴とする、鋳
なべの滑り閉鎖機の組立方法が提供されろ。

本発明によれば滑り閉鎖機の組立が望ましくは実際の作
動温度に近い成る制御された温度条件のもとで行われろ
から、従来の方法に比して著しい効果がある。

すなわち滑り装置ケーシングと滑り部分との間に適切な
締付力が実際の作動温度において維持されろから滑り装
置ゲージングに対する滑り部分の円滑な滑り運動が達成
され、且つ閉鎖時の液洩れが発生するおそれがない。

滑り装置ケーシングの加熱はその耐火材料の交換に際し
てモルタルの急速な凝固を可能とする加熱炉が利用可能
である。

組付用の加熱炉はそれと同一であってもよく、別のもの
としてもよい。

本発明方法を行うに適した装置の一実施例を示す図面を
参照して詳細に説明する。

第１図に示すように鋳なべの底１０は、補強材としての
基底板１１を与えている。

鋳なべの耐火ライニング１２は、孔煉瓦１３と交換可能
な孔煉瓦の鞘１４とを含んでいろ。

基底板１１に担持されたボルト１５と喫１６とによりカ
セット滑り閉鎖機１７が鋳なべに固定されろ。

カセット滑り閉鎖機１７は、滑り板２１と鋳造体２２と
を有する可動滑り部分２０と、底板１９と上板２７と下
蓋２４と締めつけねじ２３とを有する滑り装置ケーシン
グ１８とから成っている。

なお数字１８は挾義的にはケーシング本体を示す。

締めつけねじ２３の締付けによる押圧力が底板１９と滑
り板〉１との接触面２５に作用する。

滑り部分２０の滑り運動のための手段は図示されていな
い。

第２図及び第３図には、５０を以て概括的に、枠５６を
有する装架枠構が示されている。

枠５６に固定されている箱５２の背面壁５１には加熱装
置５３が設けられている。

枠５６は取付面５８の附近に第１図の鋳なべに示されて
いるものと同様な固定装置、即ちボルト１５′と僕１６
′とを有している。

装架枠構５０に固定装置１５’、 １６’によって滑り
装置ケーシング本体１８が固定され、取付面５８に接す
るケーシング本体１８の鋳なべ側の面が、加熱装置５３
に向けられている。

第２図は、滑り部分２０と蓋２４とが取りつけられてい
ない状態を示している。

枠５６に固定されている輻射線保護板５５は上板２７の
開口２６を締め切り、底板１９が過度に急激に加熱され
ろことを防止している。

ケーシング本体１８が加熱された状態で底板１９を取付
ければモルタルが極めて早く硬化するから、底板の取付
げに引続いて、蓋２４乃至締めつけねじ２３により滑り
部分２０を取付けて締めつけろことができろ。

滑り部分２０の取付けおよび締めつけを成る一定温度に
熱せられた状態で行うことができろ。

なお滑り部分２０の耐火材料の交換後に、そのモルタル
を硬化させろため、別の加熱炉（図示しない）を使用し
てもよい。

滑り装置ゲージングへの滑り部分２０の取付けは該加熱
炉から引出してすぐに組立用の加熱装置に入れろことが
望ましい。

滑り部分２０を今一度加熱することは不要となる。

滑り部分の組立を行うための加熱温度は運転中の滑り閉
鎖機の予定の温度負荷に関連を持つ。

通常は１２０乃至２００℃の平均加熱温度で充分である
。

ねじ２３によって締付けを行っているとき、油圧シリン
グピストンユニット（第２図の５７）が滑り部分２０と
動作的に連結されろ。

滑り部分２０が確実に動作するためには締めつけねじ２
３による締めつげ力を適切に定めろ必要がある。

このために例えば公知のトルクレンチ（図示しない）を
使用すればよい。

平均の加熱温度は略々運転中の滑り閉鎖機の平均温度に
対応しており、滑り部分２０の確実な締めつけを行うこ
とにより板１９及び２１０間の接触面２５に於ける圧縮
力が確実に適正に維持されろ。

箱部材５２には、境界壁の内側に過大な熱損を防止する
絶縁部５４が設けられている。

加熱装置５３としてはその熱出力を調整し得ろ赤外線輻
射器が示されている。

電気的加熱棒、ガスバーナ、油バーナ等の、他の加熱装
置も使用可能である。

背面壁５１と加熱装置５３とは交換可能に取付けられて
いる。

装架枠棒５０は場所的に固定して設置するを要しない。

例えば回転卓上に、或は直線的に可動な搬送装置上に配
置することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図【＼一部断面をり、て表わした鋳なべの底と、該
鋳なべから取外されたカセット滑り閉鎖機との断面図。 第２図は、滑り装置ケーシングの一部を取付けた装架枠
構と加熱装置とを示す垂直断面図。 第３図は、第２図の装架枠構の正面図。１０・・・・・
・鋳なべの底、１１・・・・・・基底板、１２・・・・
・・ライニング、１３・・・・・・孔煉瓦、１４・・・
・・・孔煉瓦鞘、１５・・・・・・ボルト、１６・・・
・・・１ｍ、１７・・・・・・カセット滑り閉鎖機、１
８・・・・・・滑り装置ケーシング、２０・・・・・・
滑り部分、２３・・・・・・締めつけねじ、５０・・・
・・・装架枠構、５３・・・・・・加熱装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 滑り閉鎖機を一つのユニットとして鋳なべから取外
   可能に構成し、該滑り閉鎖機が鋳なべから取外された状
   態において該滑り閉鎖機の滑り装置ケーシングと滑り部
   分とを外気温より十分に高い温度まで加熱し、加熱され
   た状態で滑り装置ケーシングと滑り部分とを組立て、滑
   り装置ケーシングと滑り部分とが所定の高い温度状態に
   あるとき滑り装置ケーシングと滑り部分との間に所定の
   締付力が与えられる如く締付けを行うことを特徴とする
   、鋳なべの滑り閉鎖機の組立方法。