JPS5926946Y2 - 液体汲上げ式ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の分野） 本考案はポット本体の側方の低い位置と、高い位置のい
ずれか一方から選択的に注出できるようにしたエアーポ
ットに関する。

（従来技術） 従来一般に用いられているエアーポットは、中瓶より通
水路を通じて汲み上げられた液体をポット本体の側方の
注出口より注出するようにしているが、注出高さが一定
であり調節できないから、注出高さが高いと背丈の低い
茶わん等の容器を机に置いたままで注入する場合に、落
差が大きくなり、茶等の注出液が飛散するため、容器を
注出口の近くまで高く持ち上げて静止しなげればならず
面倒であり、受入れ位置が外れると手を汚したりやけど
する恐れがあった。

また逆に注出高さが低いと、背丈の高いコツプ等の容器
を注出口の下に置げないから、注入できなくなる等の不
都合が生じていた。

この欠点を解消するため、注出補助アタッチメントを注
出口の下部に着脱する構造のものも開発されている（例
えば実開昭５６−１２８１３９号公報）。

ところが上記公報開示の構造では、注出補助アタッチメ
ントをポット本体に連結するのに磁石のみを用い、ある
いはアタッチメント上縁に突片を下部底面には切込みを
設け、本体から突出した突出片を切込み内に挿通し、上
部突片は注出管のカバ一体に差込んで固定している。

しかし上記磁石式固定では、他物がアタッチメントに当
ると簡単に外れたり、ずれ動いたりし、これが注出中で
あると非常に危険であり、また突片差込式固定では上部
差込孔は下方に向いているので、突片をこれに合致させ
るのは目の悪い人にとって困難であるとともに、やはり
他物との接触によって外れ落る危険性もある。

（考案の目的） 本考案は補助注出体の上端を枢着して回動固定自在する
ことにより、安全でしかも補助注出体の着脱操作を不要
とし、誰れもが容易にその使用及び不使用を選択して用
いうるポットの提供にある。

（考案の構成） 本考案の液体汲上げ式ポットは、通水路の突出部をカバ
ーするカバ一体を設け、このカバ一体には流下路を内装
した補助注出体の上端を枢着するとともに、該補助注出
体の下部内面にはポット本体との止着手段を設け、補助
注出体を下方回動させたとき前記注出口に流下路上端を
対応すべく構成したことを特徴とする特 （考案の効果） 本考案によれば、注出口の位置を低くして用いたい場合
は、通水路の上方に位置する補助注出体を下方に回動さ
せてポット本体前面に設けるだけでよく、補助注出体を
着脱する必要がないので極めて便利である。

補助注出体が不要なときは、これを上方に回動させ通水
路の上部に位置させておけばよい。

また着脱式のように不測に外れる危険性がなく安心して
用いられる。

（実施例） 図面に示すエアーポット１において、２は金属製ポット
本体であって、真空二重瓶より成る中瓶３を内装し、上
面には皿状天板４を被嵌している。

そして皿状天板４の中央には貫通孔５を設け、前面に通
水路をカバーするカバ一体４ａを形成している。

６は栓体であって、通気路７と通水路８とを有し、通水
路８の下端は汲上げパイプ９にて下方に延長している。

１０は蓋体であり、ポット本体２の上面を覆う状態に設
けられ、一側部をピン１１によりポット本体２に開閉自
在に連結し、他側部を引掛具１２にてポット本体２に分
離可能に連結している。

１３はエアーポンプであり、蓋体１０の底板１４上に設
けられ蓋体１０の上板部１５を貫通して設げられた加圧
体１６にて加圧することにより圧縮空気を導入し、該圧
縮空気の圧力によって中瓶３内の液体１７を通水路８を
通じて上部へ押し上げ、外部へ排出するように構成して
いる。

そして通水路８の注出口１９は、前記皿状天板４の突出
部カバ一体４ａ内を通りポット本体２の上部側方位置で
下向きに開口させている。

２０は合成樹脂より形成した補助注出体であり、前方上
端部２０ａと、前記カバ一体４ａの前端縁とをピン２１
を介して上下方向回動自在に枢着している。

そしてこの補助注出体２０の下部内面には、ポット本体
２と吸着する磁石２２が設けられ、内部には流下路２３
を設け、補助注出体２０を下方に回動した状態で流下路
上端ラッパ状部２３ａが注出口１９に対応するように設
定されている。

このように補助注出体２０を注出口１９の下部に位置さ
せると、流下路は延長されて流下路下端２３ｂの低位置
が注出口となる。

補助注出体２０が不要のときは、指で補助注出体２０の
両側壁をつまんで磁力に抗して引張り上方に回転させる
だけでよく、この場合、液体は元の高い注出口１９から
注出される。

本考案では補助注出体の上端が本体に枢着されているの
で、不測に外れる心配がなく、着脱する必要もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は側面図、第２図は要部の縦断面図、第３図は補
助注出体を上方に回動した側面図である。 ２・・・ポット本体、３・・・中瓶、４ａ・・・カバ一
体、８・・・通水路、２０・・・補助注出体、２３・・
・流下路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中瓶内の液体をポンプにより通水路を介してポット本体
   上部側方に突出した注出口から外部に注出するポットに
   おいて、前記通水路の突出部をカバーするカバ一体を設
   け、このカバ一体には流下路を内装した補助注出体の上
   端を枢着するとともに、該補助注出体の下部内面にはポ
   ット本体との止着手段を設け、補助注出体を下方回動さ
   せたとき前記注出口に流下路上端を対応すべく構成した
   液体汲上げ式ポット。