JPS6226038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアーポツトにおける注出部カバー取
付構造に関するものである。

従来のエアーポツトは、注口が上方位置にある
ため、コツプやきゆうすのように背丈低い容器に
注液する場合には、液が飛び散り、容器を注口近
くまで持ち上げて注液しなければならない。そこ
で、導水管を注口に着脱自在に接続し、この導水
管によつて注口位置を下方に延長させ、背丈の低
い容器に注液する場合に容器を持ち上げなくても
注液できるようにしたエアーポツトが提供されて
いる。

この導水管を支持しかつその外方を覆うため
に、注出部カバーが外装体の表面に装着される
が、導水管は注口位置を上下２位置に変更し得る
ように着脱自在となつているため、これに応じて
注出部カバーも外装体に対し着脱しなければなら
ない。この注出部カバーの着脱構造として、該カ
バーの上端部を肩体の嘴部下面に係止し、下端部
を外装体に固定した受具に係止したものがある
が、この場合には注出部カバーが組立誤差等によ
つてガタつき、わずかの振動や衝撃によつて脱落
する危険性があるばかりでなく、注出部カバーの
荷重によつて注出部カバーの上端部と肩体の嘴部
との接合部に隙間が発生し、外観を損うとともに
液体がこの隙間から漏れ出る心配があつた。

本考案はかかる問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、エアーポツトにおいて注出部カ
バーをエアーポツト本体にガタツキなく確実に取
付けることができるとともに、取付状態において
注出部カバーとエアーポツト本体との接合部に隙
間が発生しない注水部カバー取付構造を提供する
ことにある。

以下、本考案を一実施例である添付図面にした
がつて説明する。

第１図において、１はエアーポツト本体を構成
する金属製外装体、２は外装体１の上端部に載置
固定された肩体、３は肩体２の上面にヒンジ部３
ａを介して開閉自在に装着され、内部に図示しな
いエアーポンプを内蔵した蓋体、４は中瓶５内と
連通した注水管である。

６は本考案にかかる注出部カバーであり、この
注出部カバー６は第４図，第５図に示すように筒
状に一体成形されており、上端部には肩体２の嘴
部２ａ下面に突出した案内筒２ｂの下方に対応す
る連通筒７と嘴部２ａの内側面に形成した突起２
ｃ（第３図参照）と係脱自在な突片８とが設けら
れている。注出部カバー６の内側壁には導水管取
付孔９と規制片１０とが形成されており、下端部
には上下動自在なフツク１１とスプリング１２と
が取付けられている。フツク１１は、第２図のよ
うに前面側に注出部カバー６から突出するつまみ
１１ａを有し、中央部には前記規制片１０の孔１
０ａを上下動自在に貫通するガイド板１１ｂを有
し、後面側にはバネ受け１１ｃと爪１１ｄとを有
している。そして、前記バネ受け１１ｃと規制片
１０下面との間にスプリング１２を介設すること
により、フツク１１は常時下方に付勢されて取付
けられている。

１３は外装体１の外面にネジ止め、接着その他
適宜な方法で固定された受具で、この受具１３の
上部には第２図に示すごとく前記注出部カバー６
の規制片１０の下面に当接可能な当接部１３ａが
形成され、下部には前記フツク１１の爪１１ｄと
係合する引掛部１３ｂが形成されている。フツク
１１の爪１１ｄと引掛部１３ｂとが係合した状態
において、フツク１１はスプリング１２のばね力
によつて引掛部１３ｂの上面に圧接し、その反力
によつて注出部カバー６は上方へ押し上げられ、
注出部カバー６の上端部は肩体２の嘴部２ａ下面
に隙間なく密着する。

１４は導水管で、その上端部が前記注出部カバ
ー６の連通筒７の外側に嵌合するとともに、下端
部の板体１５が注出部カバー６の下端開口を閉鎖
している。また、該板体１５の内側端部に立設し
た起立片１６の係合爪１６ａが、注出部カバー６
の取付孔９に係合して抜け止めされている。

第１図に示すごとく注出部カバー６および導水
管１４をエアーポツト本体に取付けた状態におい
て、エアーポンプを作動させると中瓶５内の液体
は注水管４、肩体２の案内筒２ｂ、注出部カバー
６の連通筒７および導水管１４を介して注出され
る。このとき、注出部カバー６の上端部と肩体２
の嘴部２ａとが隙間なく密着し、かつ、案内筒２
ｂは正しく連通筒７に対応しているので、案内筒
２ｂから注出された液体がたとえ飛び散つても、
注出部カバー６と肩体２との間から液体が漏れ出
ることがない。

前記注出部カバー６と導水管１４とはエアーポ
ツト本体に対して一体に着脱される。すなわち、
まず注出部カバー６に導水管１４を取付けた後、
この注出部カバー６の上端部の突片８を肩体２の
嘴部２ａに形成した突起２ｃに係合させる。そし
て注出部カバー６の下端部を受具１３方向へ押圧
すれば、フツク１１の爪１１ｄの先端傾斜面が受
具１３の引掛部１３ｂと当接してフツク１１は若
干押し上げられ、爪１１ｄは引掛部１３ｂに係合
し、注出部カバー６の下端部は外装体１の外面に
密着して取付けられる。この取付状態において、
注出部カバー６の規制片１０は受具１３の当接部
１３ａ上面に近接しているので、たとえエアーポ
ツト本体に振動や衝撃が加わつても、規制片１０
がいち早く当接部１３ａ上面に当接し、注出部カ
バー６が大きく上下に動くことがない。したがつ
て、注出部カバー６の上端部の突片８と肩体２の
嘴部２ａの突起２ｃとの係合が外れる危険性がほ
とんどなく、安全である。このように、注出部カ
バー６と受具１３とに互いに当接可能な規制片１
０と当接部１３ａを設けたので、注出部カバー６
全体を押し上げているスプリング１２のばね力を
注出部カバー６が受ける衝撃荷重を越える大きな
ものにする必要がない。注出部カバー６を取外す
ときは、フツク１１を押上げてフツク１１の爪１
１ｄと受具１３の引掛部１３ｂとの係合を外外
し、注出部カバー６を引き外せばよい。

以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、注出部カバーにフツクとスプリングとを設け
るとともに、このフツクと係合する受具を外装体
に設け、注出部カバーをエアーポツト本体に取付
けた状態において、注出部カバーがスプリングの
ばね力により押し上げられるようにしたので、注
出部カバーと肩体との接合部に隙間が発生せず、
組立誤差にもとづくガタツキもない。また注出部
カバーの規制片と受具の当接部とが当接可能とし
たので、エアーポツト本体に振動や衝撃が加わつ
ても注出部カバーの移動を規制し、注出部カバー
が脱落することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる注出部カバー取付構造
を適用したエアーポツトの一部断面側面図、第２
図は第１図のＡ部拡大図、第３図は肩体の嘴部の
底面図、第４図、第５図は注出部カバーの中央縦
断面図および右側面図である。 １……外装体、２……肩体、２ａ……嘴部、２
ｃ……突起（係合部）、３……蓋体、４……注水
管、５……中瓶、６……注出部カバー、８……突
片、１０……規制片、１１……フツク、１２……
スプリング、１３……受具、１３ａ……当接部、
１３ｂ……引掛部、１４……導水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装体内に収容された中瓶内の液体をエアーポ
   ンプの作動により注水管を介して外装体外に注出
   するとともに、該注水管の注口と連通しかつ下方
   に延びた導水管を包囲する注出部カバーを、外装
   体に対し着脱自在に装着してなるエアーポツトに
   おいて、外装体の上端に載置固定された肩体の嘴
   部下面に注出部カバーの上端部が係合する係合部
   を形成する一方、外装体の外面に当接部と引掛部
   とを有する受具を固定し、前記注出部カバーの下
   部には前記受具の当接部上面に当接可能な規制片
   を形成するとともに、前記受具の引掛部に係合し
   て前後方向に位置決めする上下動自在なフツクと
   該フツクを常時下方に付勢し、フツクが引掛部と
   係合したとき注出部カバーを上方へ押し上げるス
   プリングとを注出部カバーに取付けてなるエアー
   ポツトにおける注出部カバー取付構造。