JPH0141382Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はポンプ装置により液容器内の液体を外
部へ注出し得るようにしたポンプ注液式液体容器
に関し、さらに詳しくは液体注出通路の出口を下
方に延出させた低注出口型のポンプ注液式液体容
器に関するものである。

従来のこの種の低注出口型のポンプ注液式液体
容器では、注出補助管の外側に液体容器本体とは
別部材からなる注出補助管カバーを取付けて構成
していたが、この従来の液体容器では、低注出口
型に構成するために、液体容器本体とは別部材か
らなる補助管カバーを個別に取付けなければなら
ず、部品点数及び組立工数が多くなり、かつ金型
構成も複雑化した。

本考案は上記した従来の低注出口型ポンプ注液
式液体容器の問題点に鑑み、低注出口型とするた
めの構成を簡略化するとともにその組立性を向上
させ、金型構成の簡略化を達成することができる
ようにしたポンプ注液式液体容器を提供すること
を目的としてなされたものであつて、かかる目的
達成のために、外ケースの上部に設けられる肩部
材を合成樹脂製とするとともに、注出補助管カバ
ーをその下方を開放して肩部材とともに一体成形
したことを特徴とするものである。

以下、第１図及び第２図に示す実施例に基づい
て説明すると、符号１は液体容器本体、２は本体
１の上部に載置された蓋体、４は外ケース、５は
真空二重瓶製の液容器、６は外ケース４の上部に
載置固定された肩部材、７は肩部材６のほぼ中央
部に形成した給液口、８は液容器５の内外を連絡
する一連の導液通路、９は蓋体２内に収容された
ベローズエアーポンプ式のポンプ装置を示してい
る。

第１図及び第２図に示すポンプ注液式液体容器
は、胴太低型に形成されている。

この液体容器の肩部材６は合成樹脂によつて皿
状に成形されており、又肩部材６の前部には外ケ
ース４の外周よりやや外方に突出する突出部１６
が形成されている。この突出部１６には導液通路
８の出口８ａを下方に臨ませるための穴１７が形
成されている。又この突出部１６の下部には該穴
１７の周りを囲繞した状態で、しかも外ケース４
より外側位置において下斜前方に延びる注出補助
管１１が取付けられている。

このように、注出補助管１１を、外ケース４の
外側位置においてしかも肩突出部１６の下部に取
付ければ、外ケース４に、注出補助管１１を設置
するための特別な加工（例えば穴あけ加工）が不
必要となり構成を簡略化せしめ得るという作用が
ある。この注出補助管１１は、後述するように一
連の液体注出通路１０の先端部を構成するもので
ある。

液容器５の内、外は導液通路８によつて連絡さ
れている。この導液通路８は、下方に延びる縦管
２２と横方向に延びる横管２３とを栓２１で連結
して構成している。縦管２２と横管２３とは栓内
液通路２４を介して相互に連通させている。

この導液通路８は、その栓２１部分を給液口７
に嵌装することによつて液体容器本体１に装着さ
れるが、導液通路８の装着時には横管２３先端の
導液通路出口８ａが前記肩突出部１６の穴１７内
に臨んで前記注出補助管１１と連通するようにな
つている。尚、導液通路８及び注出補助管１１に
よつて液容器５内の液体Ｗを注出するための一連
の液体注出通路１０を構成するようになつてい
る。

前記栓２１には空気通路２５が縦方向に貫通形
成されており、閉蓋時には該栓内空気通路２５を
介してポンプ装置９と液容器５内とを相互に連通
させるようにしている。

又、このポンプ注液式液体容器では、注出補助
管カバー１２を外ケース４より外側位置にあるよ
うにして肩部材６と一体成形しており、注出補助
管１１は外ケース４の外側位置で且つ注出補助管
カバー１２により、その両側方及び前方をカバー
され、該注出補助管カバー１２の内側においてそ
の下方から着脱自在に装着し得るようになつてい
る。この注出補助管カバー１２の下方は開放され
ており、他方注出補助管１１の下部には該注出補
助管カバー１２の前記下方開放口を閉塞し得る底
蓋３１が一体成形されている。又、注出補助管１
１に一体成形された底蓋３１にはその両側縁に立
ち上り壁３２，３２が形成され、さらに該立ち上
り壁３２，３２の外側面上端には外向きの係合突
起３３，３３が形成されている。又、該底蓋３１
には注出補助管１１を着脱する際の指差込み窓３
４が形成されている。他方注出補助管カバー１２
の両側壁３５，３５の内面下方部には前記立上り
壁３２，３２に形成した係合突起３３，３３を嵌
入するための係合凹部３６，３６が形成されてい
る。そして注出補助管１１をセツトする際には該
注出補助管１１を注出補助管カバー１２の下方か
ら押込んで両係合部（３３と３６）を凹凸嵌合さ
せ、又、注出補助管１１を取外す際には指差込み
窓から指を入れて底蓋３１をつまんで引き下せば
抜き出すことができるようになつている。尚、注
出補助管１１の装着時にはその上端開口は肩突出
部１６に形成した穴１７の外周縁下面に当接する
ようになつている。

尚、第１図において符号２０はポンプ装置９の
上部に載置されたポンプ操作板、２６は栓内液通
路２４中に配設された止水弁、２７はポンプ操作
板２０の操作と連動して上下動せしめられて止水
弁２６を開閉するための止水弁押圧杆を示してい
る。

このポンプ注液式液体容器は、ポンプ操作板２
０を押圧すると、ポンプ装置９からの加圧空気が
液容器５内に吸き込まれ、該加圧空気によつて液
容器５内の液体Ｗが導液通路８を通つてその出口
８ａから放出され、さらにその導液通路出口８ａ
から放出された液体Ｗは注出補助管１１に案内さ
れてその下端開口１１ａから外部へ注出されるよ
うになつている。

尚、この液体容器では低注出口型となつている
ので、コツプ等の受液容器はテーブル等の上に置
いたまま注液作業が行え、注液時に熱湯の飛沫で
火傷するというトラブルは起こらない。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案のポ
ンプ注液式液体容器は導液通路８の出口８ａの下
方に注出補助管１１を連通して低注出口型とする
一方、外ケース４の上部に設けて肩部材６を合成
樹脂製とするとともに該肩部材６に注出補助管１
１の外側をカバーする注出補助管カバー１２を一
体成形しているので、低注出口型としたものであ
つても部品点数が削減できることにより構成及び
組立作業を簡略化することができ、特に、注出補
助管カバー１２は、下方を開放する構成としてい
るため、肩部材６との一体成形の際、上下の金型
構成でも成形が可能となり、その金型構成の簡略
化を達成し得る。

また、注出補助管カバー１２の下方開放口を底
蓋３１により閉塞してあるため、カバー注出補助
管カバー内への塵埃、小動物の侵入が防止され、
衛生的なものとなる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるポンプ注液式
液体容器上部縦断面図、第２図は第１図のー
断面図である。 １……液体容器本体、２……蓋体、４……外ケ
ース、５……液容器、６……肩部材、８……導液
通路、８ａ……導液通路出口、９……ポンプ装
置、１１……注出補助管、１２……注出補助管カ
バー、３１……底蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外ケース４内に液容器５を収容しさらに前記外
   ケース４の上部に合成樹脂製の肩部材６を設けて
   ポンプ装置９によつて前記液容器５内の液体Ｗを
   導液通路８及び該導液通路８の出口８ａと連通
   し、且つ下方に延びる注出補助管１１を介して外
   部へ案内し得るようにしたポンプ注液式液体容器
   において、該注出補助管１１の両側方及び前方を
   カバーするための注出補助管カバー１２を設け、
   該注出補助管カバー１２は、下方を開放して前記
   肩部材６とともに一体成形し、かつ該注出補助管
   カバー１２の下方開放口を底蓋３１により閉塞し
   たことを特徴とするポンプ注液式液体容器。