JPS5922501B2 - 製パン用酸化剤 - Google Patents

製パン用酸化剤

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JPS5922501B2
JPS5922501B2 JP11832077A JP11832077A JPS5922501B2 JP S5922501 B2 JPS5922501 B2 JP S5922501B2 JP 11832077 A JP11832077 A JP 11832077A JP 11832077 A JP11832077 A JP 11832077A JP S5922501 B2 JPS5922501 B2 JP S5922501B2
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JP
Japan
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ascorbic acid
bread
melt
oxidizing agent
oil
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JP11832077A
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JPS5452741A (en
Inventor
治樹 佐藤
英樹 藤原
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は製パン用酸化剤およびパン類の製法に関する。
従来、パン類の製造に際しては、主として生地の機械耐
性を向上させて形均整、すだち1体積の良好なパン類を
製造すると共に、製パン操作を容易にするため、酸化剤
として臭素酸カリウムが使用されているが、最近、この
臭素酸カリウム03中枢神経麻痺作用を有する可能性が
あるとの報告がなされ1食品添加物として安全性に疑問
がもたれてきている。
このため当業界ではこの臭素酸カリウムに代る安全性の
高い製パン用酸化剤の開発が強く望まれている。
これまでにもL−アスコルビン酸がパンの生地中では酸
化剤として作用するため上記臭素酸カリウムに代えて使
用する試み03種々検討されてきている。
しかしながら、一般にパン類の製造に際して使用する酸
化剤は生地形成過程、発酵過程および焙焼過程の製パン
過程の全搬にわたってその酸化活性を発揮させる必要が
ある733. L−アスコルビン酸はその活性の発現が
著しく速く、製パン過程を通じて持続的な酸化活性が得
られない難点があった。
すなわちL−アスコルビン酸は生地形成過程でのみ作用
し1発酵、焙焼過程では作用しないので、伸長度が少く
、伸長抵抗の大きい生地となり良好な品質のパン類を製
造することが出来ない。
本発明者等は食品添加物として安全性が高く、しかも強
い酸化力を有するL−アスコルビン酸を製パン用酸化剤
として使用するべく種々研究を重ねた結果、L−アスコ
ルビン酸を常温では熔融しないが約40°C附近では熔
融し得るコーティング剤で被覆し、得られた被覆し一ア
スコルビン酸と未被覆のL−アスコルビン酸およびシス
ティンもしくはその塩とを配合したものを製パン用酸化
剤として使用すれば、L−アスコルビン酸の酸化活性を
著しく持続化せしめ得ることを見出した。
かかる知見に基づく本発明はL−アスコルビン酸と、シ
スティンもしくはその塩と、常温では熔融しないが約4
0℃附近では熔融し得るコーティング剤で被覆せるL−
アスコルビン酸とを配合してなる製パン用酸化剤であり
、また常法によりパン類を製造するに際し、原料の混捏
工程の適宜の時期に原料小麦粉に対して上記製パン用酸
化剤を適量添加混合し、ついで発酵させたのち焼土げる
ことを特徴とするパン類の製法である。
本発明において、L−アスコルビン酸を被覆するコーテ
ィング剤としては常温では熔融しないが約40℃附近で
は熔融し得る性質を有するもの735いずれも利用出来
、かかるコーティング剤の好適例をあげれば1例えば牛
脂硬化油、鯨硬化油、菜種硬化油、パーム硬化油、大豆
硬化油等の動植物性硬化油、グリセリン脂肪酸エステル
、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコールB
WUj酸エステル等の固型の食添用乳化剤等をあげるこ
と05出来る。
上記コーティング剤でL−アスコルビン酸を被覆するに
あたっては、該コーティング剤はL−アスコルビン酸に
対して等量以上、とりわけ2〜3倍量程度用いるの05
好ましい。
被覆し一アスコルビン酸は1例えば上記コーティング剤
を約50℃附近に加熱して熔融しておき。
この熔融物にL−アスコルビン酸の粉末を分散せしめ、
この分散液を30℃以下の室内で噴霧冷却することによ
り上記し一アスコルビン酸の粉末よりやや粒径の大きい
粉末として得ることが出来る。
このようにして得られる粉末状の被覆L−アスコルビン
酸の粒径は通常約50〜300μ程度のものQ3適当で
ある。
また本発明において、製パン用酸化剤の他の成分である
システィンとしてはフリーベースであっても、また例え
ば塩酸塩の如き鉱酸塩であってもよく、また更に光学活
性体であっても光学的に不活性なラセミ体であってもよ
い。
本発明の製パン用酸化剤は上記の如くして得られた被覆
し一アスコルビン酸およびシスティンもしくはその塩に
加えて更に未被覆のL−アスコルビン酸の三成分よりな
るものであるが、これら成分のうちいずれの一つが欠け
ても高品質のパン類を得ることは出来ず、これら三成分
を適量併用することによりはじめて生地の機械耐性を向
上せしめ、高品質のパン類を得ることが出来るものであ
る。
本発明において1本酸化剤をパン類の製造に使用するに
あたっては、被覆および未被覆のL −アスコルビン酸
は原料小麦粉に対してL−アスコルビン酸として約5〜
20ppm、とりわけ5〜10ppm程度を添加すると
よく、またシスティンもしくはその塩はシスティンとし
て約5〜20ppm、とりわけ5〜10ppm程度を添
加するとよい。
この場合L−アスコルビン酸、 被AL−アスコルビン
酸およびシスティンもしくはその塩の動吐ヒ率はL−ア
スコルビン酸(未被覆) I M置部に対して被覆L−
アスコルビン酸約0.4〜1重量部、システィンもしく
はその塩約0.5〜1重量部とするのが好ましい。
本酸化剤の添加方法は、特に難しいことはなく。
原料混合時もしくはその混捏時に粉末のままあるいは水
に分散させて使用すればよく、以下常法によってパン類
を製造すれば、形均整、すだちおよび体積等においてす
ぐれたパン類1)3得られる。
実験例 (1)パン製造原料とその配合割合 註)イーストフードの組成は次の通りである。
硫酸カルシウム:25%、食塩:25%、塩化アンモニ
ウム:10%、でん粉:40%。
(2)製パン工程とその条件 (3)結果 製パン時生地の状態(分割時、整形時)をIO点満点と
する比較採点法によって効果判定し、またパンの品質(
すだち、形均整)を上記と同様の方法によって効果判定
した。
その結果゛は第2表に示す通りである。
表中AsAおよび被覆AsAは下記を表わす。
AsA :L−アスコルビン酸 被覆AsA:牛脂硬化油(mp、40°C)で被覆され
たL−アスコルビン酸実施例 1 極度牛脂硬化油(mp、約42℃)を加熱熔融したもの
を約50°Cに保ち、これに該硬化油重量のナイザーで
均一に分散させる。
この分散液を30°C以下の室内に噴霧して冷却するこ
とにより、被覆L−アスコルビン酸粉末を得る。
この被覆し一アスコルビン酸粉末と未被覆のL−アスコ
ルビン酸およびL−システィン塩酸塩とを1:1:0.
5(重量当りの比率)の割合で混合することにより、製
パン用酸化剤を得る。
実施例 2 実施例1に2いて、極度牛脂硬化油に代えて大豆硬化油
(mp約38℃)を用い、以下同様に処理して被覆L−
アスコルビン酸粉末を得る。
この被覆L−アスコルビン酸と未被覆のL−アスコルビ
ン酸2よびL−システィン塩酸塩とを1: 1.5 :
1.0 (重量当りの比率)の割合で混合することに
より、製パン用酸化剤を得る。
実施例 3 実施例1において、極度牛脂硬化油に代えてパーム硬化
油(mp約40℃)を用い、以下同様に処理して被覆L
−アスコルビン酸粉末を得る。
この被6EL−アスコルビン酸と未被覆のL−’7’ス
コルビン酸およびL−システィン塩酸塩とを1:1:1
の割合で混合することにより製パン用酸化剤を得る。
実施例 4(甲種法) 小麦粉(強力1等粉)70部、イースト2部、イースト
フード0,1部および水385部とを混合し、これに実
施例1で得た製パン用酸化剤20ppmを加えて混捏す
る。
混捏後45時間発酵させたのち、小麦粉(強力1等粉)
30部、砂糖5部、食塩2部、ショートニング0.1部
、脱脂粉乳4部および水18部を加えて混捏する。
フロアタイムを20分間とり、以下常法に従って食パン
を製する。
本食パンはすだち、形均整および体積のいずれにおいて
も良好であった。
実施例 5(直押法) 小麦粉(強力1等粉)100部、イースト3部。
イーストフード0.2部、砂糖5部1食塩2部、ショー
トニング3部、脱脂粉乳4部および水60部の混合物に
実施例1で得た製パン用酸化剤15ppmを加えて混捏
し、2時間発酵させたのち。
常法に従って食パンを製する。
一方、対照として上記原料に更に臭素酸カリウム0,3
%添加したイーストフード0.2部を加え。
以下上記と同様にして食パンを製する。
本発明方法による食パンの品質およびその製造操作は対
照と比較して何ら遜色はなかった。
実施例 6(直押法) 小麦粉(強力1等粉)100部、イースト175部、イ
ーストフード0.25部1食塩2部、砂糖4部、アルド
2部、ショートニング3部、脱脂乳3部および水62部
の混合物に実施例2で得た製パン用酸化剤10ppmを
加えて混捏し、2時間30分間発酵させたのち常法に従
ってミルクパンを製する。
一方、対照として上記原料に酸化剤として臭素酸カリウ
ムを20ppmを力口え、以下常法に従ってミルクパン
を製する。
本発明方法によるミルクパンの品質は対照と比較して何
ら遜色はなかった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 L−アスコルビン酸と、システィンもしくはその塩
    と、常温では熔融しないが約40℃附近では熔融し得る
    コーティング剤で被覆せるし一アスコルビン酸とを配合
    してなる製パン用酸化剤。 2 常温では熔融しないが約40℃附近では熔融し得る
    コーティング剤が約40°C附近で熔融し得る動植物性
    硬化油である特許請求の範囲第1項記載の酸化剤。 3 動植物性硬化油が牛脂硬化油である特許請求の範囲
    第2項記載の酸化剤。 4 動植物性硬化油が大豆硬化油である特許請求の範囲
    第2項記載の酸化剤。 5 動植物性硬化油がパーム硬化油である特許請求の範
    囲第2項記載の酸化剤。 6 L−アスコルビン酸1重量部に対してシスティンも
    しくはその塩を約0.4乃至1重量部、常温では熔融し
    ないが約40’C附近では熔融し得るコーティング剤で
    被覆せるL−アスコルビン酸を約0゜4乃至1重量部配
    合してなる特許請求の範囲第1項または第2項記載の製
    法。 7 常法によりパン類を製造するに際し、原料の混捏工
    程の適宜の時期に原料小麦粉に対してL−アスコルビン
    酸、システィンもしくはその塩および常温では熔融しな
    いが約40℃附近では熔融し得るコーティング剤で被覆
    せるL−アスコルビン酸を適量添加混合し、ついで発酵
    させたのち焼土げることを特徴とするパン類の製法。
JP11832077A 1977-09-30 1977-09-30 製パン用酸化剤 Expired JPS5922501B2 (ja)

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JPS5452741A JPS5452741A (en) 1979-04-25
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