JPS59199304A - 悪路走行での耐久性を改善したラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） ラジアルタイヤ、なかでもスチールコードを、ベルトお
よびさらにはカーカスの補強、要素に用いた、とくにト
ラック、バスなどの重荷重′用タイヤは、高速道路など
の自動専用通路のように舗装路面が完備され、その管理
も行届いている良路を主走路とする場合のほかに、工事
用道路の如く路面状態が劣悪な、悪路を走路の一部に含
むような使途にも供され得るが、とくに後者の使途にて
、しばしばＴＬＢすなわち供用開始初期におけるトレッ
ドゴム層の剥離破壊による使用ライフの異常低下や、寿
命末期における極端な外観不良を伴う、カット損傷によ
り、更生不能となる問題を生じ勝ちである。

かような問題解決に関して以下のべるところは、悪路を
走路の少くとも一部として供用される上記ラジアルタイ
ヤの補強の改善に、関連した技術の分野に位置づけられ
る。

（従来の対策） 上記課題のうち、まず耐カット性の改良に関して、ベル
ト剛性を下げるように、そのコード打込み密度を疎にす
る在来の対処ではたしかに初期耐カット性に、効果をも
たらしたが寿命末期に至って、疎なコード打込みに由来
して、そのコード間ゴムにカット損傷が多発する。また
同様に、ベルト最外層に高伸長性コード（Ｈｉ！１ｌｈ
Ｅ　＋ｏｎｇａｔｒｏｎ　　ｃｏｒｄ）を適用すること
も試みられたが、かような複撚りのコードは、悪路での
走行中に加わるフィラメント１本当りの表面歪が過大と
なるため、コード−ゴム近傍でセパレーションを起し、
とくに摩耗寿命の末期にＴＬＢを引起す欠点がある。な
おこのＴＬＢを抑制しようとして高伸長性コードにつぎ
打込み密度を疎にすると、さきに述べたと同様、寿命末
期の耐カット性の悪化を来し、更生台タイヤとしての使
用が、不可能になる。

（発明の目的） 上に触れた従来技術に伴われる不利なしに、前記課題の
有利かつ適切な解決を与えて、悪路を走路の少くとも１
部に含む使途に供用される前記した種類のラジアルタイ
ヤにつき耐ＴＬＢ性、耐カット性の向上を実現すること
が、あとで成果に論及する開発研究の目的である。

（発明の構成） 上掲の目的は、次の事項の充足を不可欠とする。

タイヤの赤道面に対し比較的小さな角度で傾斜するコー
ド配列において該コードが互いに交差する向きの積層と
した少くとも２層のゴム引きコード布のベルトおよび、
上記赤道面に対し実質的に直交するコード配列になる少
くとも１層のゴム引きコード布より成るカーカスとをボ
ディ補強どりるラジアルタイヤにして、上記ベルトの最
外層にて残りの層に比し曲げ剛性のｊ−り低いコードを
、打込み密度のより高い配列でもって配置しで成る、悪
路走行での耐久性を改善したラジアルタイヤ。

このタイヤは、ベルトの最外層におけるスチールコード
が、曲げ剛性εに５〜５５聡・−の層撚り又は単撚りの
ゴム浸透の良い撚り構造になり、かつコード間隔０．２
〜０．８籠の高い打込み密度の配列になることが、実ｆ
！ｉ態様として推奨される。

ベルトの最外層にて、曲げ剛性が相対的に低いコードを
、打込み冨度の高い配列でもって配置したゴム引きコー
ド布は、悪路でのタイヤの走行の際に、トレッドゴムの
ＴＬＢ発生傾向を、タイヤの全摩耗寿命の間にわたって
、耐カット性の劣化なしに有効に回避するのに役立つ。

この曲げ剛性ε１（は、一般に曲率半径をＲとおいて、
単位１／Ｒの変化に対するモーメントＭの変形毎の割合
い、すなわち次式 で与えられ、一方材料力学に従い ＭＲ＝ＥＩ　　　　　　　　　　・・・（２）Ｅ　：ヤ
ング率、Ｉ：慣性モーメント の関係は周知のとおりである。

また両端支持針における中点集中荷重Ｆによるン）が与
えられているので、結局 にて、εｋを求めることができる。

いま支持スパンを５０ｍｍにとった３点曲げ試験機を用
いて変形過程の変位一応力曲線を描き、−その直線部分
の傾き（Ｆ２−Ｆ＋）／（ω２−ω１）から次式 により、スチールコードの曲げ剛性εｋを定義すること
とし、種々な撚り構造について実験を重ねた結果、上記
（４）式で算出される曲げ剛性εにの値か、５〜５５ｋ
ｇ−ｍｍの範囲の程度に低いとき、とくに上掲目的に対
し、有利に適合することが、だしかめられた。

ちなみに従来から通常のベルト用ゴム引きコード布に用
いられたスチールコードの曲げ剛性εにの値は、はぼ１
３０１１イ前後であった。

ベルトの最外層に用いるスチールコードの撚り構造は、
ｌｘ　５ｘ　Ｏ，２０ｕｍで示される単撚り、また（　
２＋　７）　Ｘ　Ｏ，２３ｍ＋ｎ＋　１　ｘ　Ｏ，１５
ｍｍの如き層撚りのように、ゴム浸透を考慮して定める
ことをも、留意事項である。

次にベルトの最外層には、上記のようなコードを、０．
２〜０．８能のコード間隔となるような、高い打込み密
度とした、ゴム引きコード布を用いる必要があり、ここ
に従来のベルトでは補強コード間隔は、はぼ１．０ｍｌ
程度であったのと、かなりの差異が明らかである。

さて、この発明による、耐ＴＬＢ性と、耐カット性の改
善効果を、サイズ１０．０ＯＲ２０１４Ｐ　Ｒのラグタ
イプトレッドパターンのＴＢＲタイヤについて確認実験
した成績によって、説明する。

供試タイヤは、（３＋９＋１５）　ｘ　Ｏ，１７５ｍｍ
＋１×０．１５ＩＩｖｌのスチールコードを、８本／２
５■の打込み密度にてラジアル配列とした、１プライの
カーカス構）告であり、またこのカーカスのクラウン部
を取巻いて、合計４層のうちカーカス側から第１〜第３
層には、３Ｘ　Ｏ，２０１ｍ＋９Ｘ　Ｏ，３８ＩＩｍの
スチールコードを、第１層に９本／２５１ｍ、第２゜３
層に１４本／２５關の打込み密度をそれぞれ適用して、
タイヤの赤道面に対し第１＠は５０６右上り、第２、第
３各層は何れも２０°をそれぞれ右上り、左上りとなる
コード配列を共通にし、問題の第４層には、次表に示す
種々の撚り構造、コード間隔にて、何れもタイヤ赤道面
に対し７０°左上りとなるコード配列にて、積層した（
有効幅１６０ＵＩＩ１１）ベルト構造であり、試験番号
ＮＯ，１，２がこの発明に従う実施例、Ｎ０９３〜５が
比較例、そしてＮ０１６は従来例のコントロールである
。

（）内数値は、コントロー／Ｉ；Ｅ１００とした指数表
示で、何れも数値の大きい方が良好 試験の条件は、悪路（砂利舗装）４０％を含む一般路を
、２万ｋｍにわたり　１００％負荷における実車走行に
よる。ただし耐発熱性は、新品タイヤをドラム試験機上
で転勤さけて評価した。各試験の評価基準は次のとおり
である。

耐カット性 トレッドの中心を挾む幅ｉｏｃｍ、赤道に沿う長さ３０
ｃｍの領域にてトレッドゴムを剥ぎとり、ベルトに達す
るカット損傷の数を調べ、タイへ７全周として換算比較
した。

耐ＴＬＢ性 耐カツト性調査領域におけるＴＬＢ発生面積を比較した
。

耐腐食性 上記の調査領域にて最外層ベルトのコード２０本を不作
為に取出し、錆発生を目視検査し、評定Ａは、発錆殆ど
なし、同Ｂはやや発生、同Ｃは腐食中等程度、同りは腐
食大でコード素線の部分破断、同Ｅはコード破断を伴う
甚しい腐食発生の区分とした５段階評価に従う。

耐摩耗性 溝深さ１　ｉｎ減少を来す走行距離で比較した。

耐発熱性 直径６１１１の試験ドラム上で、内圧７．２５ｋｇ　／
　ｃｆ、荷重１００％にて、６０分間にわたり、６０ｋ
ｍ／ｈに相当する周速下に転勤させたのち、トレッドか
ら１５１’ｌの深さのトレッド内にて測温し比較した。

上表から明らかなように実施例においては、コントロー
ルに比し、耐カット性および耐ＴＬＢ性の著大な改善が
遂げられるのに反し比較例のＮｏ。

３はコード間隔が広すぎて耐カット性の不所望な悪化、
また同Ｎ０１４は曲げ剛性が過小なため、耐カット、耐
−ｒＬＢとも低下し、ざらに同５では、曲げ剛性が高す
ぎて耐カット性の劣化が生じた。

（発明の効果） この発明によれば耐カット性の改善にあわせてｍＴＬＢ
性の顕著な向上を達し得て、タイヤの完全摩耗後におけ
る更生台タイヤとしての利用度を、悪路走行を経た場合
でも、有利に拡張できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、タイヤの赤道面に対し比較的小さな角度で傾斜する
   コード配列において該コードが互いに交差する向きの積
   層とした少くとも２層のゴム引きコード布のベルトおよ
   び、上記赤道面に対し実質的に直交するコード配列にな
   る少くとも１層のゴム引きコード布より成るカーカスと
   をボディ補強とするラジアルタイヤにして、 上記ベルトの最外層にて残りの層に比し曲げ剛性のより
   低いコードを、折込み密度のより高い配列でもって配置
   して成る、悪路走行での耐久性を改善したラジアルタイ
   ヤ。 ２、ベルトの最外層におけるスチールコードが、曲げ剛
   性εに５〜°５５ｋｇ　ｅ　ｍｊの層撚り又は単撚りの
   ゴム浸透の良い撚り構造になり、かつコード間隔０，２
   〜０．８ｉＩｌｌの高い打込み密度の配列である、特許
   請求の範囲１記載の°タイヤ。