JPS5918471B2 - 耐熱アルミニウム合金導体の製造方法 - Google Patents
耐熱アルミニウム合金導体の製造方法Info
- Publication number
- JPS5918471B2 JPS5918471B2 JP11867180A JP11867180A JPS5918471B2 JP S5918471 B2 JPS5918471 B2 JP S5918471B2 JP 11867180 A JP11867180 A JP 11867180A JP 11867180 A JP11867180 A JP 11867180A JP S5918471 B2 JPS5918471 B2 JP S5918471B2
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- Japan
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- heat resistance
- aluminum alloy
- heat
- conductor
- wire drawing
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- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、Al−Zr系耐熱アルミニウム合金導体の製
造方法に関するもので、特に導体の導電率及び強度を低
下せしめることなく耐熱性を著しく向上せしめ得るもの
である。
造方法に関するもので、特に導体の導電率及び強度を低
下せしめることなく耐熱性を著しく向上せしめ得るもの
である。
従来から導体の耐熱性を高めて送電容量を増大するため
に種々の耐熱アルミニウム合金導体が研究されているが
、現在実用に供されているのはZrを有効成分とするA
l−Zr系合金導体である。
に種々の耐熱アルミニウム合金導体が研究されているが
、現在実用に供されているのはZrを有効成分とするA
l−Zr系合金導体である。
この導体は、展延法、押出法又は連続又は半連続鋳造圧
延法により得られた荒引線を伸線加工して造られている
。Al−Zr系合金はZrの添加量に応じて耐熱性を増
大するが、導電率を低下する。従つてより耐熱性の優れ
た導体を得るためには、Zr添加量を多くすることにな
るが、Zr量の増加と共に導電率は著しく低下し、実用
には適さないことになる。本発明はこれに鑑み、Al−
Zr系耐熱アルミニウム合金導体について耐熱性を改善
するため種種検討の結果、導体の導電率及び強度を低下
せしめることなく、耐熱性を著しく向上し得る製造方法
を開発したもので、Zに0.01〜0.80%、Fe0
.07〜0.80%、5i0.03〜0.30%、残部
Alと通常の不純物からなるアルミニウム合金を展延法
、押出法、連続又は半連続鋳造圧延法等により熱間加工
して得られた荒引線に、減面率60%以上の連続伸線加
工を加えた後、該加工による温度上昇を120℃以下の
温度まで冷却し、しかる後減面率5%以上の伸線加工を
1バスで加えることを特徴とするものである。
延法により得られた荒引線を伸線加工して造られている
。Al−Zr系合金はZrの添加量に応じて耐熱性を増
大するが、導電率を低下する。従つてより耐熱性の優れ
た導体を得るためには、Zr添加量を多くすることにな
るが、Zr量の増加と共に導電率は著しく低下し、実用
には適さないことになる。本発明はこれに鑑み、Al−
Zr系耐熱アルミニウム合金導体について耐熱性を改善
するため種種検討の結果、導体の導電率及び強度を低下
せしめることなく、耐熱性を著しく向上し得る製造方法
を開発したもので、Zに0.01〜0.80%、Fe0
.07〜0.80%、5i0.03〜0.30%、残部
Alと通常の不純物からなるアルミニウム合金を展延法
、押出法、連続又は半連続鋳造圧延法等により熱間加工
して得られた荒引線に、減面率60%以上の連続伸線加
工を加えた後、該加工による温度上昇を120℃以下の
温度まで冷却し、しかる後減面率5%以上の伸線加工を
1バスで加えることを特徴とするものである。
本発明製造方法において、用いた合金組成を上記の如く
限定したのは次の理由による。
限定したのは次の理由による。
Zrは耐熱性を向上するためのものであるが、0.01
%未満ではその効果が小さく、0.80%を越えると導
電率の低下が著しく、導体として実用上あまり使用しな
い。Feは耐熱性と強度を向上するためのものであるが
、0.07%未満ではその効果が小さく、0.80%を
越えると導電率の低下が著しく、鋳造時に金属間化合物
FeAl3を晶出し易くなり、特に粗大なFeAl3の
晶出は耐熱性に有害なためである。またSiは耐熱性と
強度を向上するためのものであるが、0.0370未満
ではその効果が小さく、0.30%を越えると導電率の
低下が著しく、加熱された時に析出物が粗大に成長し易
く、特に粗大に成長した析出物は耐熱性に有害なためで
ある。次に本発明製造方法に用いる荒引線は上記組成範
囲の合金を展延法、押出法、連続又は半連続鋳造圧延法
により得られるもので、これに減面率60%以上の連続
伸線加工を加える理由は、加工硬化により導体に充分な
強度を与えるためで、60%未満では加工硬化が小さく
強度の向上が望めないためである。
%未満ではその効果が小さく、0.80%を越えると導
電率の低下が著しく、導体として実用上あまり使用しな
い。Feは耐熱性と強度を向上するためのものであるが
、0.07%未満ではその効果が小さく、0.80%を
越えると導電率の低下が著しく、鋳造時に金属間化合物
FeAl3を晶出し易くなり、特に粗大なFeAl3の
晶出は耐熱性に有害なためである。またSiは耐熱性と
強度を向上するためのものであるが、0.0370未満
ではその効果が小さく、0.30%を越えると導電率の
低下が著しく、加熱された時に析出物が粗大に成長し易
く、特に粗大に成長した析出物は耐熱性に有害なためで
ある。次に本発明製造方法に用いる荒引線は上記組成範
囲の合金を展延法、押出法、連続又は半連続鋳造圧延法
により得られるもので、これに減面率60%以上の連続
伸線加工を加える理由は、加工硬化により導体に充分な
強度を与えるためで、60%未満では加工硬化が小さく
強度の向上が望めないためである。
また連続伸線加工後、該加工による温度上昇を120℃
以下の温度まで冷却し、しかる後減面率5%以上の伸線
加工を1パスで加える理由は、連続伸線加工により各ダ
イス通過の際に、発生する加工熱が蓄積し、線材はかな
りの温度に上昇して耐熱性を低下するため、12『C以
下の温度に冷却してから伸線加工を加えて耐熱性の回復
を計つたもので、12『Cを越える温度 2での伸線加
工では耐熱性の向上が認められず、冷却後の滅面加工率
が5%未満でも耐熱性の向上が認められない。更に冷却
後の伸線加工のパス回政を増しても1パスに比較し、そ
れほど大きな耐熱性の向上が認められないばかりか、工
程増加によ2るコストアツプが大きいためである。尚連
続伸線加工の前後に熱処理を施したものについても、1
20℃以下に冷却して、減面率5%以上の伸線加工を1
パスで加えることにより前記同様耐熱性を向上し得る。
以下の温度まで冷却し、しかる後減面率5%以上の伸線
加工を1パスで加える理由は、連続伸線加工により各ダ
イス通過の際に、発生する加工熱が蓄積し、線材はかな
りの温度に上昇して耐熱性を低下するため、12『C以
下の温度に冷却してから伸線加工を加えて耐熱性の回復
を計つたもので、12『Cを越える温度 2での伸線加
工では耐熱性の向上が認められず、冷却後の滅面加工率
が5%未満でも耐熱性の向上が認められない。更に冷却
後の伸線加工のパス回政を増しても1パスに比較し、そ
れほど大きな耐熱性の向上が認められないばかりか、工
程増加によ2るコストアツプが大きいためである。尚連
続伸線加工の前後に熱処理を施したものについても、1
20℃以下に冷却して、減面率5%以上の伸線加工を1
パスで加えることにより前記同様耐熱性を向上し得る。
次に本発明製造方法の効果を明らかにするため実施例に
ついて説明する。
ついて説明する。
純度99.8%のAl地金を溶解し、これにAl−5%
Zr,Al−5%Fe,Al−20%Si母合金を用い
て種々の配合のAl−Zr−Fe一Si合金を溶製し、
ベルトアンドホイール型連続鋳造機により断面積200
0mT1の鋳塊を連続的に鋳造した。
Zr,Al−5%Fe,Al−20%Si母合金を用い
て種々の配合のAl−Zr−Fe一Si合金を溶製し、
ベルトアンドホイール型連続鋳造機により断面積200
0mT1の鋳塊を連続的に鋳造した。
この鋳塊を引続き連続圧延機により圧延して直径9.5
m1の荒引線を得た。この荒引線を連続伸線機により減
面率60%以上の伸線加工を加えた後、120℃以下の
温度まで冷却し、しかる後減面率5%以上の伸線加工を
1パスで加えて耐熱アルミニウム合金導体を製造した。
また従来法として上記荒引線を連続伸線機により伸線加
工して耐熱アルミニウム合金導体を製造した。これ等の
導体について引張強さ、導電率及び耐熱性を測定した。
これ等の合金組成及び製造条件を第1表に、性能を第2
表に示す。尚引張強さはアムスラ一型試験機により測定
し、導電率はゲルピンダブルブリッジにより電気抵抗を
測定して求めた。
m1の荒引線を得た。この荒引線を連続伸線機により減
面率60%以上の伸線加工を加えた後、120℃以下の
温度まで冷却し、しかる後減面率5%以上の伸線加工を
1パスで加えて耐熱アルミニウム合金導体を製造した。
また従来法として上記荒引線を連続伸線機により伸線加
工して耐熱アルミニウム合金導体を製造した。これ等の
導体について引張強さ、導電率及び耐熱性を測定した。
これ等の合金組成及び製造条件を第1表に、性能を第2
表に示す。尚引張強さはアムスラ一型試験機により測定
し、導電率はゲルピンダブルブリッジにより電気抵抗を
測定して求めた。
また耐熱性は導体を260℃の温度に1000時間加熱
し、加熱前の引張強さに対する加熱後の引張強さの割合
で表わした。第1表及び第2表において./161ぜ〜
/1612は本発明方法により導体を製造したものであ
り、.4622〜A633は7f61〜滝12と同組成
の荒引線に本発明方法の合計減面率と同じ減面率の連続
伸線加工した従来方法により導体を製造したもので、両
者共導覗率はZr量の増加により低下する傾向を示し、
導電率及び引張強さはほぼ同等であるのに対し、耐熱性
は、従来方法で91.5〜93.9%であるのに対し、
本発明方法によるものは、97.8〜101.5%とは
るかに優れていることが判る。一方腐13〜腐18は伸
線加工条件が本発明に規定する範囲内にあるも合金組成
の異なる比較方法により導体を製造したもので、./I
6l3はZr量が少ないため耐熱性が低く、/F6l4
はZr量が多すぎるため導電率が低下し、実用上あまり
使用しないものである。還15はFe量が少ないため引
張強さ及び耐熱性が低く、./F6l6はFe量が多い
ため、耐熱性が低く、導電率も低くなつている。
し、加熱前の引張強さに対する加熱後の引張強さの割合
で表わした。第1表及び第2表において./161ぜ〜
/1612は本発明方法により導体を製造したものであ
り、.4622〜A633は7f61〜滝12と同組成
の荒引線に本発明方法の合計減面率と同じ減面率の連続
伸線加工した従来方法により導体を製造したもので、両
者共導覗率はZr量の増加により低下する傾向を示し、
導電率及び引張強さはほぼ同等であるのに対し、耐熱性
は、従来方法で91.5〜93.9%であるのに対し、
本発明方法によるものは、97.8〜101.5%とは
るかに優れていることが判る。一方腐13〜腐18は伸
線加工条件が本発明に規定する範囲内にあるも合金組成
の異なる比較方法により導体を製造したもので、./I
6l3はZr量が少ないため耐熱性が低く、/F6l4
はZr量が多すぎるため導電率が低下し、実用上あまり
使用しないものである。還15はFe量が少ないため引
張強さ及び耐熱性が低く、./F6l6はFe量が多い
ため、耐熱性が低く、導電率も低くなつている。
./I6l7はSi量が少く、還18はSi量が多いた
め、何れも耐熱性が低くなつている。また屋19〜.4
6.21は合金組成が本発明に規定する範囲内1こある
も伸線条件が異なる比較方法により導体を製造したもの
で、屋19は、連続伸線加工における減面率の少ないも
ので、引張強さ及び耐熱性が低く、./I62Oは連続
伸線加工後の冷却が不充分であるため、強度及び耐熱性
が低く、屈21は冷却後の1パスの伸線加工における減
面率が少ないもので、強度及び耐熱性が低いことが判る
。
め、何れも耐熱性が低くなつている。また屋19〜.4
6.21は合金組成が本発明に規定する範囲内1こある
も伸線条件が異なる比較方法により導体を製造したもの
で、屋19は、連続伸線加工における減面率の少ないも
ので、引張強さ及び耐熱性が低く、./I62Oは連続
伸線加工後の冷却が不充分であるため、強度及び耐熱性
が低く、屈21は冷却後の1パスの伸線加工における減
面率が少ないもので、強度及び耐熱性が低いことが判る
。
このように本発明製造方法によれば、耐熱アルミニウム
合金導体の強度及び導電率を低下せしめることなく、耐
熱性を著しく向上し得る顕著な効果を有するものである
。
合金導体の強度及び導電率を低下せしめることなく、耐
熱性を著しく向上し得る顕著な効果を有するものである
。
Claims (1)
- 1 Zr0.01〜0.80%、Fe0.07〜0.8
0%、Si0.03〜0.30%、残部Alと通常の不
純物からなるアルミニウム合金を熱間加工して得られた
荒引線に、減面率60%以上の連続伸線加工を加えた後
、該加工による温度上昇を120℃以下の温度まで冷却
し、しかる後減面率5%以上の伸線加工を1パスで加え
ることを特徴とする耐熱アルミニウム合金導体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11867180A JPS5918471B2 (ja) | 1980-08-28 | 1980-08-28 | 耐熱アルミニウム合金導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11867180A JPS5918471B2 (ja) | 1980-08-28 | 1980-08-28 | 耐熱アルミニウム合金導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5743972A JPS5743972A (en) | 1982-03-12 |
JPS5918471B2 true JPS5918471B2 (ja) | 1984-04-27 |
Family
ID=14742324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11867180A Expired JPS5918471B2 (ja) | 1980-08-28 | 1980-08-28 | 耐熱アルミニウム合金導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5918471B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63153890A (ja) * | 1986-12-17 | 1988-06-27 | 株式会社 鈴木測器製作所 | 浸漬はんだ付における後付孔のマスキング部材 |
JPS63153891A (ja) * | 1986-12-17 | 1988-06-27 | 株式会社 鈴木測器製作所 | 浸漬はんだ付における後付孔のマスキング方法 |
-
1980
- 1980-08-28 JP JP11867180A patent/JPS5918471B2/ja not_active Expired
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63153890A (ja) * | 1986-12-17 | 1988-06-27 | 株式会社 鈴木測器製作所 | 浸漬はんだ付における後付孔のマスキング部材 |
JPS63153891A (ja) * | 1986-12-17 | 1988-06-27 | 株式会社 鈴木測器製作所 | 浸漬はんだ付における後付孔のマスキング方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5743972A (en) | 1982-03-12 |
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