JPS5917872Y2 - サスペンシヨンプレヒ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、セメントやアルミナなどの粉末原料を焼成す
る設備において、焼成排ガスを利用してその粉末原料を
予熱するサスペンションプレヒータに関するもので、と
くに、サスペンションプレヒータを構成する予熱ダスト
の改良に関するものである。

従来のこの種のサスペンションプレヒータａは、たとえ
ば第１図にみられるように、複数の予熱サイクロンＣ１
，Ｃ２，Ｃ３・・・・・・と、これらを直列に接続した
予熱ダクトｄ□、ｄ２・・・・・・とからなり、ロータ
リキルンｅと仮焼炉ｆからの排ガスを、分離サイクロン
ｇを経て導入して、原料供給装置すから供給されるセメ
ント原料などの粉末原料を予熱するようになっているが
、その予熱ダクトは、下端を一つの予熱サイクロンのガ
ス出口に接続し、鉛直に立上ってから水平方向に曲って
上位の予熱サイクロンの入口に接続されている。

このため、予熱ダクトからみて、前記上位の予熱サイク
ロンの高さ位置を下げることができないので、必然的に
それを支持する架構の高さが高くなり、かつ、予熱ダク
トは１回だけの曲りであるため、ガスと粉末原料との間
の相対速度にあまり変化がなく、これ以上の熱交換効率
の向上が期待できない。

本考案は、サスペンションプレヒータを構成する予熱ダ
クトの少なくとも一つを、好ましくは全部を、上位の予
熱サイクロンの入口に接続するにあたり、さらに下向き
に曲げてから接続することによって、それだけ上位の予
熱サイクロンの高さ位置を低くすることができ、したが
って、架構を低くしで建設費を低減することができ、し
かも、予熱ダクトがそれだけ長くなるから、粉末原料が
ガスから熱を受けている時間が長くなり、かつ、その曲
り部で再度反転してガスと粉末原料との相対速度が変わ
り、ガスからの粉末原料への伝熱を促進し、熱交換効率
の向上をもはかるようにしたもので、その一実施例につ
いて、第２図および第３図を参照しながら説明する。

第２図において、１はサスペンションプレヒータで、上
から下へ順に、第１予熱サイクロン２、第２予熱サイク
ロン３、第３予熱サイクロン４、および該サイクロン２
と３を接続した第１予熱ダクト５、該サイクロン３と４
を接続した第２予熱ダクト６などで構成されている。

また７は仮焼炉、８は仮焼バーナ、９は渦巻室、１０は
キルン立上りダクト、１１はロータリキルン、１２は分
離サイクロン、１３は前記仮焼炉７と分離サイクロン１
２を接続した連結ダクト、１４は前記第３予熱サイクロ
ン４と分離サイクロン１２を連結した連結ダクト、１５
はセメント原料などの粉末原料を前記第１予熱ダク１へ
５の途中に供給する粉末原料供給装置、１６は予熱され
た粉末原料を前記第３予熱サイクロン４からキルン立上
りダクト１０の途中に供給する予熱原料シュート、１７
は仮焼された粉末原料を前記分離サイクロン１２からロ
ータリキルン１１へ供給する仮焼原料シュート、１８は
図示されていないタリンカクーラなどの排気を前記渦巻
室９に導入する燃焼用空気ダクト、１９は主排風機であ
る。

なお第２図において、一つのダクトと他のダクトとが交
差してみえるところは、便宜上、ちょうど電気回路の配
線図のように、一方を迂回したように表わしたが、実際
はその部が曲っているのではなく、直線状になっている
のである。

つぎに、前記第１予熱ダクト５と第２予熱ダクト６の構
成は、殆んど同じであるので、その１つの第２予熱ダク
ト６について、第３図により説明する。

この第２予熱ダクト６の下端は第３予熱サイクロン４の
ガス出口に接続されていて、鉛直に立上った立上り部２
０と、つづいて水平方向に曲−った第１曲り部２１と、
上部水平部２２とを有し、さらに、つづいて下向きに曲
った第２曲り部２３と、長さの短かい下部水平部２４と
を有し、この水平部２４で第２予熱サイクロン３の入口
に接続されている。

なお前記上部水平部２２の内部下面にダストが堆積する
おそれがある場合には、第２図および第３図にみられる
ように、その部にダスト捕集室２５を設けるとともに、
ダスト排出シュート２６を設けて、その捕集室２５内の
ダストを前記連結ダクト１４の途中に供給するがよい。

また第１予熱ダクト５についても、同様なことがいえる
。

このような構成を有するサスペンションプレヒータ１を
取付けた第２図のような焼成設備における粉末原料の予
熱および仮焼ならびに焼成の各方法は、第１図のような
従来の焼成設備における方法と同様であるが、第２図の
場合は、第１予熱ダクト５および第２予熱ダクト６が特
殊な構造であるため、すなわち、第３図で説明すると、
第２予熱ダクト６は上部水平部２２につづいて下向きに
曲った曲り部２３を有するとともに、これにつづいた下
部水平部２４が、第３予熱サイクロン４の直ぐ上である
第２予熱サイクロン３の入口に接続されているので、前
記間り部２３によって下降している分だけ第２予熱サイ
クロン３の高さ位置が低くな°す、これを支持する架構
もそれだけ高さが低くなる。

また第１千熱ダク１〜５についても同様である。

したがって、サスペンションプレヒータの架構が従来の
ものより低くなるので、建設費を大幅に低減することか
゛できる。

しかも、第２図および゛第３図にみられるように、予熱
ダクト５と６が従来のものより長くなるから、粉末原料
がガスから熱を受けている時間が長くなり、かつ、第３
図でいえは゛、第１曲り部２１で反転し、さらに第２曲
り部２３で再度反転して、ガスと粉末原料との相対速度
が変わり、ガスからの粉末原料への伝熱が促進され、熱
交換効率が向上する。

なお第２図で゛はサスペンションプレヒータ１の予熱サ
イクロンの段数を３段にしであるが、この段数は、必要
に応じて増減変更してもよい。

したがって、本考案のサスペンションプレヒータによれ
ば、予熱サイクロンを直列に接続した予熱ダクトの少な
くとも一つは、立上り部を有するほうの一端か一つの予
熱サイクロンのガス出口に接続されているとともに、途
中で下向きに曲った曲り部を有して、他端がその一つの
予熱サイクロンの直ぐ上の予熱サイクロンの入口に接続
されているから、前記実施例では詳述したように、その
下向きに曲った曲り部の下降骨だけ直ぐ上の予熱サイク
ロンの高さ位置が低くなり、これを支持する架設がそれ
だけ低くなり、建設費を低減することができるという効
果を奏するほか、予熱ダクトがそれだけ長くなって、粉
末原料がガスから熱を受けている時間が長くなるととも
に、その曲り部で再度反転してガスと粉末原料との間の
相対速度が変わり、ガスからの粉末原料への伝熱が促進
され、熱交換がよくなるから、粉末原料の予熱効率が著
しく向上するという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のセメント原料焼成設備の一例を示した正
面図、第２図は第１図に対応せしめて本考案の一実施例
を示した正面図、第３図は第２図の一つの予熱ダクトを
拡大して示した一部切欠正面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数個の予熱サイクロンと、これら予熱サイクロンを直
   列に接続した予熱ダクトとからなり、がっ、前記予熱ダ
   クトの少なくとも一つは、立上り部を有するほうの一端
   が一つの予熱サイクロンのガス出口に接続されていると
   ともに、途中で下向きに曲った曲り部を有して、他端が
   その一つの予熱サイクロンの直ぐ上の予熱サイクロンの
   入口に接続されていることを特徴とする、サスペンショ
   ンプレヒータ。