JPS5917206Y2 - コンパクト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は化粧に使用するコンパクトに関する。

従来化粧材をパフで顔等に塗布するようなコンパクトに
おいて、コンパクト内にパフを一緒に収容するようなも
のについては、パフを収容した際化粧材とパフとが接触
しないようにするために、コンパクト内に別にパフ収容
室を設ける等の種々の工夫が為されてきたが、そのいず
れも使用時にパフの取り出しが面倒であるというような
欠点を有していた。

この考案は上記のような従来のコンパクトのもつ欠点を
排除し、パフを化粧材と分離して収容することができ、
かつ使用時にパフの取り出しが容易なコンパクトを提供
することを目的とする。

以下この考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。

第１ないし５図において、１は中蓋であり、この中蓋１
の上面には中皿４が嵌合されており、また両側部は下方
に突出して側壁１ａが形成され、この両側壁の内面には
滑動突条部１ｂが形成されている。

さらに中蓋１の下面後端部には第２係合突条１Ｃが、前
端部には第３係合突条１ｄが形成されている。

また中蓋１の前端面中央には第１係止突起１ｅが形成さ
れている。

２は下蓋であり、この下蓋２の上面にはパフ収容室２ａ
が形成されている。

そして下蓋２の両側外壁には滑動突条部１ｂと係合する
滑動凹溝２ｂが形成され、滑動凹溝２ｂが滑動突条部１
ｂと係合することにより、下蓋２が中蓋１内に収容され
るとともに、中蓋１に対し前後方向に滑動可能となって
いる。

また下蓋２の後端部には第１係合突条２Ｃが形成されて
おり、下蓋２が中蓋１内に収容されている状態で第１係
合突条２Ｃが第２係合突条１Ｃに係合されることにより
下蓋２が中蓋１に係止され、下蓋２が中蓋１に対し前方
向に引き出された際、第１係合突条２Ｃが第３係合突条
１ｄに係合されて、下蓋２がそれ以上前方向にスライド
されないようになっている。

３は上蓋であり、この上蓋３の下面には、前部に中蓋１
の第１係止突起１ｅと係合する第２係止突起３ａが形成
されており、また中央部には鏡５が嵌装されている。

上蓋３の後端中央部には、下向きに突出しピン孔３ｄを
有する連結部３ｅが形成され、この連結部３Ｃの両端面
には、第６図に示すようなピン孔３ｄの中心をその曲率
中心とするような扇状の揺動突起３ｅが形成されている
。

６は下蓋押出用レバーであって、このレバー６の一端部
には、第７図に示すように、ピン孔６ａが形成され、こ
のピン孔６ａの中心をその中心として、一方の側面に円
筒状の突出部６ｂが形成され、さらにこの突出部６ｂに
は、ピン孔６ａの中心をその曲率中心とする扇状の四部
６Ｃが形成されている。

そして凹部６Ｃの中心角度αが揺動突起３ｅの中心角度
βよりも大きくされている。

また突出部６ｂの上部には、前方に突出するストッパ６
ｅが形成されている。

６′はレバー６に対し突出部６ｂが形成される側が反対
である下蓋押出用レバーである。

上記上蓋３および下蓋押出用レバー６．６′は、中蓋１
の後端部両側に形成され、ピン孔１ｆを有する一対の連
結突出部１ｇの間に、レバー６．６′がそれぞれ上蓋３
の連結部３Ｃの両端面と中蓋１の連結突出部１ｇの内側
面との間に介装された状態で、ピン７によってそれぞれ
枢支されている。

そして上蓋３およびレバー６．６′が中蓋１に枢支され
ている状態で、上蓋３の揺動突起３ｅがレバー６または
６′の凹部６Ｃに遊嵌されており、かつ上蓋３が閉蓋さ
れている状態で、レバー６．６′が第４図に示すように
下蓋２の後端面のすぐ後に平行に垂下され、さらにこの
状態で揺動突起３ｅの一端部が凹部６Ｃの一方の凹部壁
に当接され、凹部６Ｃの上蓋３の開蓋方向に遊び６Ｃ′
が形成されるようになっている。

そしてこの状態で、ストッパ６ｅの下面が中蓋１の切欠
凹部１ｈに当接され、レバー６．６′が上蓋３の開蓋方
向と逆方向にはそれ以上揺動しないようになっている。

上記コンパクトの使用方法は、以下の通りである。

パフ収容室２ａにパフ８を収容した後、上蓋３を閉蓋し
、下蓋２を中蓋１に対して、第４図に示すように、第１
係合突条２Ｃおよび第２係合突条１Ｃが互いに係合され
るまで滑動させて後退させる。

下蓋２は第１および第２係合突条２Ｃ，ＩＣが互いに係
合することにより、中蓋１に対し濫りに前方向に滑動さ
れることがなく、また下蓋押出用レバー６．６′が下蓋
２の後壁面の後方に垂下されているので゛、それ以上後
退することはない。

また上蓋３は第２係止突起３ａと第１係止突起１ｅとが
係合されることにより、中蓋１に対し固定される。

そして使用時には、上蓋３を指で上方に押し上げて第１
係止突起１ｅと第２係止突起３ａとを離間させ、上蓋３
を開蓋する。

この際、下蓋押出用レバー６．６′は、揺動突起３ｅが
、まずレバー６．６′の凹部６Ｃの一方の凹部壁に当接
された状態から凹部６Ｃの上蓋３の開蓋方向に形成され
た遊び６Ｃ′の区間を揺動されるため、上蓋３が所定の
開蓋角度まで、すなわち揺動突起３ｅが他方の凹部壁に
当接されるまで揺動されない。

そして、揺動突起３ｅが他方の四部壁に当接された後は
、レバー６．６′が上蓋３と一体となって揺動され、レ
バー６．６′の先端が下蓋２の後壁面を押圧して下蓋２
を中蓋１に対して前方に押し出し、第１係合突条２Ｃと
第２係合突条１Ｃとを離間させる。

この後第５図に示すように第１係合突条２Ｃが第３係合
突条１ｄに係合されるまで下蓋２を中蓋１の前方向に引
き出せば、パフ収容室２ａの上部のほぼ全部が開蓋され
、パフ８の取り出しを容易に行うことができる。

なお前記実施例において、第８図に示すように、下蓋２
の底部にパフ収容室２ａと外部とを連通ずる通気孔２ｄ
を穿設するようにすれば、湿ったパフ８を収容するよう
な場合でも、カビや悪臭等の発生の虞れがなくなる。

この通気孔は下蓋１の周壁等に設けてもよい。

この考案は前記のように構成したので、上蓋を開蓋する
際、上蓋に連動して下蓋押出用レバーが下蓋の後端部を
押圧して、下蓋を中蓋に対して押し出すので、上蓋を開
蓋すると自動的に下蓋のパフ収容室の上部が開蓋され、
さらに下蓋を中蓋の前方向に引き出してパフ収容室の上
部をほぼ全部開蓋することができるので、パフを取り出
すのが非常に容易となり、また下蓋を中蓋内に収容する
ようにしたので、上蓋が開蓋された状態でも下蓋押出用
レバーやその取付部が外部に露出されることがなく、汚
れ等によって不衛生となるのを防止することができる等
の優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第２図は同
実施例の平面図、第３図は同実施例の右半分を断面して
示す正面図、第４図は同実施例を階段状に断面して示す
側断面図、第５図は第２図の■−■線における側断面図
、第６図は揺動突起の形状を示す斜視図、第７図は下蓋
押出用レバーを示す斜視図、第８図は下蓋の他の実施例
を示す平面図である。 １・・・・・・中蓋、１ａ・・・・・・側壁、１ｂ・・
・・・・滑動突条部、１Ｃ・・・・・・第２係合突条、
１ｄ・・・・・・第３係合突条、２・・・・・・下蓋、
２ａ・・・・・・滑動凹溝、２ｂ・・・・・・第１係合
突条、３・・・・・・上蓋、３Ｃ・・・・・・連結部、
３ｅ・・・・・・揺動突起、６．６′・・・・・・下蓋
押出用レバー、６Ｃ・・・・・・凹部、６Ｃ′・・・・
・・遊び。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パフ収容室を有する下蓋と、化粧材収容室が形成された
   平板部の両側部において下方向に延びる側壁を有し、こ
   の両側壁の内壁部が下蓋の両側外壁部に係合することに
   より下蓋に対し滑動可能に組み付けられるとともに、両
   側壁間に下蓋を収容するようになっている中蓋と、この
   中蓋の後端部に開閉自在に枢支された上蓋と、中蓋の後
   端部に上蓋と同軸で揺動自在に枢支された下蓋押出用レ
   バーとを有し、前記下蓋は、中蓋内に収容された際、下
   蓋の後端部に設けられた第１保合部が中蓋の後端部に設
   けられた第２保合部と係合するようになっており、下蓋
   が滑動されて中蓋の前方向に引き出された際、第１係合
   部が中蓋の前端部に設けられた第３保合部と係合するよ
   うになっており、前記下蓋押出用レバーは上蓋を閉蓋す
   る際上蓋の開蓋動作に連動して揺動し、下蓋の後端部を
   押圧することにより、下蓋を中蓋に対し前方向に滑動さ
   せて、第１保合部と第２係合部との係合を解除するよう
   になっていることを特徴とするコンパクト。