JPS5916373Y2 - ボビンホルダ−の風綿防塵装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はボビンホルダーに吊持されたボビンに風綿が
付着することを風綿防塵傘で防止する装置に関し、ホル
ダ一本体の下部にあるボビンキャッチ爪をボビン吊持姿
勢とボビン取替姿勢とに切換え操作するリングに防塵傘
を簡単に着脱できるものでありながら、ホルダ一本体に
セットした状態では防塵傘が外れることがなく、しかも
構造簡単で安価に実施できるようにすることを目的とす
る。

従来では、前記リングに外嵌した防塵傘のボス部を上下
から座金で挟持するとともに、座金をストッパーリング
などで外れ止めする手段がとられていたのであるが、座
金の挾み込み操作及びストッパーリングの嵌着操が必要
で着脱操作に手数を要するとともに、ホルダ一本体にセ
ットされた状態でもこのストリッパーリング自体か゛不
測な外力で外れ落ちないとも限らないものであった。

この考案はこのような問題を解消するためになされたも
のであって、前記リングの内周部に、上端外周に大径の
フランジ、下端外周に環状突条を有する薄肉のスリーブ
を上方より弾性嵌着するとともに、リングの上端面とフ
ランジの下面との間に防塵傘のボス部を上下から挟持す
るようにしたことを特徴とする。

以下この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図はボビンホルダーの正面を示し、そのホルダ一本
体１に昇降自在に外嵌された略逆円錐台形のリング２は
、周知のように、下から突き上げられたボビン３で一度
上げられたときに、ボビンキャッチ爪４を図中の仮想線
で示すボビン取替え姿勢から実線で示すボビン吊持姿勢
に切換えられ、もう一度押上げられるとボビン吊持姿勢
からボビン取替姿勢に切換えるように構成されている。

このリング２には風綿防塵傘５が以下に示す構造で取付
けられている。

第２図及び第３図は夫々ホルダ一本体１がら抄出されて
いるリング２に防塵傘５を取付けた状態を示すものであ
って、前記リング２の内径はホルダ一本体の外径よりも
少し大きい目に設定されており、この内周面に、ホルダ
一本体１に軽く外倍できる内径を持つ硬質合成樹脂製の
薄肉スリーブ６が上方より嵌入されている。

このスリーブ６の上端外周部にはリング２の上端面と対
向する大径のフランジ６ａが突設されるとともに、スリ
ーブ６の下端外周部にはリング２の内径よりもや・大き
い外径を有する環状の突条６ｂが形成されていて、この
突条６ｂでリング２の下方への抜は出しが阻止されるよ
う構成されている そして、前記フランジ６ａの下面と突条６ｂとの上下距
離が、リング２の上下高さよりも大きく設定されていて
、嵌着されたスリーブ６のフランジ６ａの下端面とリン
グ２の上端面との間に間隙が形成され、この間隙に、前
記防塵傘５の上端に形成した扁平なボス部５ａを係入挾
持できるよう構成されている。

又、前記リング２の内面上端には、ホルダ一本体１に内
装した爪姿勢切換え機構（図示せず）を上下に押圧変位
操作するための一対の操作用突起２ａ、２ａが設けられ
ており、この突起２ａをスリーブ外径に挿通突出させる
ためのスリット７゜７がスリーブ６の下端から切欠き形
成されている。

そして、このスリット７の上端奥部がらスリーブ６の上
端面に亘って、前記突起２ａの上端面に対面接当する補
助操作用突起５ｃ、５ｃが設けられ、ホルダ一本体１内
の爪姿勢切換え機構には、この補助操作用突起６Ｃ９６
Ｃが直接作用するよう構成されている。

又、スリーブ６の下部には、スリーブ外径、詳しくは環
状突条６ｂの外径の縮小を許すためのスリット８が多数
（実施例では４本）形成される。

本考案は以上のように構成されたものであって、防塵傘
５の組付けに際しては先ずリング２をホルダ一本体１か
ら抜出しておき、このリング２の上端面に防塵傘５のボ
ス部５ａを略芯合わせして載せつけて、スリーブ６をそ
の下端よりリング２内に上方より挿入する。

この場合、スリーブ６の下端外周に形成した突条６ｂの
外周面は予め下すぼまりのテーパー面に構成されている
のでリング２への押込みに伴ってスリーブ６の下部は内
方に弾性変形され、リング２内に円滑に挿入されてゆく
。

そして、スリーブ６の上部フランジ６ａが防塵傘５のボ
ス部５ａをリング２の上端面に押え込むまで挿入された
状態で、前記突条６ｂがリング２の下端から外れ、スリ
ーブ６の下部は元の径に弾性復元して突条６ｂでリング
２の下端面が受止められ、もって、スリーブ６の上下へ
の外れが阻止された状態となる。

以上で予備組付けが完了し、このように防塵傘５を取付
けたリング２を周知操作によってホルダ一本体１の下端
より外嵌挿入することによってボビンホルダーの組付け
が完了するのである。

このように組付はセットされた後においては、スリーブ
６下部の内方への弾性変形はホルダ一本体１の外周面で
阻止されるので、突条６ｂによるノング抜止め機能は維
持され、スリーブ６がリング２から抜けて防塵傘５が外
れるおそれは全くない 又、防塵傘５を取外すときには一旦リング２をホルダ一
本体１から抜出したのち、スリーブ６を上方に強く引抜
きさえすればよい。

尚、スリーブ２に設けた突起２ａには、ホルダ一本体１
内の爪姿勢切換え機構を押圧操作する反力が下方に働く
ので、この突起２ａの破損を防止するために突起２ａの
下面をスリーブ６の突起６Ｃの上面に正しく接当させて
おくことが望ましい。

但し、スリーブ６を充分強度の高い材質に選定すればリ
ング２の突起２ａを省略し、スリーブ６の突起６Ｃのみ
で爪姿勢切換え操作を行うことも可能である。

この考案は以上説明したように構成され作用するもので
あるから次のような効果を発揮する。

■ 防塵傘５のボス部５ａを中間に介在させてのフラン
ジ付きスリーブ６のリング２への抜差し操作だけで簡単
に防塵傘５の分解組付けができ、しかもホルダ一本体１
へのセット状態ではスリーブ６のリング２からの抜は出
しを阻止して、防塵傘５の不測な外れを完全に防止する
ことができる。

■ 防塵傘５の取付けにはフランジ付きスリーブ６のみ
が用いられるので、上下座金やストッパーリングを用い
る従来構造に比して必要部品も少く安価に実施できる。

特に弾性変形可能なスリーブ６は硬質合成樹脂などで量
産化することが容易であり、コストダウンに極めて有効
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は全体正面図、第２図は防塵傘取付部分の拡大縦
断正面図、第３図はその拡大縦断側面図、第４図は第３
図中のＡ−Ａ線断面図、第５図は分解斜視図である。 ２・・・リング、キャッチ爪、５・・・塵傘、５ａ・・
・５のボス部、６・・・スリーブ、６ａ・・・６のフラ
ンジ、６ｂ・・・６の突条、７・・・スリット、８・・
・スリット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボビンキャッチ爪４をボビン吊持姿勢とボビン取替え姿
   勢とに切換え操作する略逆円錐台形のリング２の内周面
   に薄肉のスリーブ６を上方より挿入して弾性嵌着し、こ
   のスリーブ６の上端外周部には前記リング２の扁平上端
   面に対向するフランジ６ａを形成するとともに、下端外
   周部にはリング２の内径よりもや・大なる外径を有する
   環状の突条６ｂを形威し、この突条６ｂにてリング２の
   下方への抜止めとなし、リング２が突条６ｂにて受止め
   支持された状態において、リング２の上端面と前記フラ
   ンジ６ａの下端面との間に間隙が形成されるようにして
   、この間隙に風綿防塵傘５のボス部５ａを係入支持すべ
   く構成し、更にスＩＪ−１６には、リング２の上端内周
   面に突設したボビンキャッチ爪姿勢切換え操作用の突起
   ２ａをスリーブ内方に挿通突出させ得るスリット７をス
   リーブ内方から適当深さにまで切欠き形成し、又、スリ
   ーブ６の下部には外径縮小を許すためのスリット８を形
   成しであることを特徴とするボビンホルダーの風綿防塵
   装置。