JPS5914475B2 - d,l−ノルアンブレノライドの製造法 - Google Patents

d,l−ノルアンブレノライドの製造法

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JPS5914475B2
JPS5914475B2 JP3130081A JP3130081A JPS5914475B2 JP S5914475 B2 JPS5914475 B2 JP S5914475B2 JP 3130081 A JP3130081 A JP 3130081A JP 3130081 A JP3130081 A JP 3130081A JP S5914475 B2 JPS5914475 B2 JP S5914475B2
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JP
Japan
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acid
ionone
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solution
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JP3130081A
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肇 金子
肇 松下
明 斉藤
泰子 辻野
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco and Salt Public Corp
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Publication date
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【発明の詳細な説明】 本発明は次式の構造式(I)で示されるデカヒドロー3
a、6、6、9a−テトラメチル−(3aα、5aβ
、9aα、9bβノー(±)−ナフト〔2.1−b〕フ
ランー 2(IH)−オン(慣用名d、l−ノル。
アンブレノライド、以下「本化合物」という)の製造法
に関する。★と (I) 上記の構造式(I)で表わされる本化合物は既に葉巻葉
たばこ中より単離同定され〔H、Kaneko、Agr
・10Biol、Chem、U、1461(1971)
〕、かつたばこの香喫味改良剤としてたばこに快い木様
の香りを付与し、刺激を抑える効果を示すことが知られ
ている化合物である。
〔米国特許第2905576号〕本化合物は4個の不整
炭素を持ち、8種の立体異15性体が存在する可能性が
あるが、天然に存在したばこの香喫味改良効果が知られ
ている化合物は構造式(I)に示したようにそれぞれの
縮合環を形成する部分がトランスの立体配置を示すもの
のみである。!0 従来、本化合物の合成法としては、
スクラレオールを出発原料とし、これをクロム酸で酸化
する方法〔L−Ru2ickaet−al、Helv、
Chim−Acta14、570(1931)〕が工業
的製造法として知らているが、この方法は’51)スク
ラレオールが高価である。
2)スクラレオールは天然物であるため、原料供給に安
定性を欠く。
3)反応試薬として有害なクロム酸を用いるため、環境
衛生上の問題がある。
n などの欠但がある。
本発明者等は上記従来法の欠点を克服し本化合物を経済
的かつ工業的に効率よく製造する方法を開発することを
目的として鋭意研究を重ねた結果、工業的に安価に合成
されるジヒドロ−β−ヨノンノ5 を出発物質として本
化合物を容易に収率よく合成しうることを見出し、本発
明をなすに至つた。
すなわち、本発明はジヒドロ−β−ヨノンをβnF、−
カルボキシエチルトリフエニルホスホニウムクロリドと
反応させて、4−メチル−6−(2,6,6−トリメチ
ルシクロヘキセニル)−ヘキセン酸に変換した後、該酸
を酸触媒を用いて環化し、本化合物を製造することを要
旨とする。
次に本発明を以下に示すフローシートにもとづき詳細に
説明する。
なお、化合物の呼称については主骨格部分を省略し、官
能基部分のみを簡略化して記載することがある。本発明
の出発物質としてのジヒトローβ−ヨノン()は公知物
質であり、工業合成品として容易に入手し得ることが知
られているが、以下に述べる方法によつても合成するこ
とt)≦できる。すなわち、β−ヨノン(0を原料とし
て既知の方法〔G.Angibeud.et.al,B
ull.SOc.Chim.Fr.595(1968)
〕によりジヒドロβ−ヨノン()に還元する。詳しくは
、β−ヨノン(111)を細片化した金属リチウムを浸
漬させたエチルエーテルとヘキサメチルホスホリツクト
リアミドの混合浴液中に液温を200C〜30クCに保
ちつつ滴下し、約3時間攪拌することにより、収率良く
ジヒトローβ−ヨノン()を得ることができ、さらにこ
れを減圧蒸留などにより精製して、本発明の出発物質と
する。次に、ジヒトローβ−ヨノン()を以下に述べる
方法により、4−メチル−6−(2,6,6−トリメチ
ルシクロヘキセニル)−ヘキセン酸(5)に変換する。
すなわち公知物質であるβ一カルボキシエチルトリフエ
ニルホスホニウムクロリド)とジヒトローβ−ヨノン(
)とをウイテイヒ反応させることにより、緩和な条件下
できわめて高収率で酸(IV)に変換することl)卜で
きる。ホスホニウムクロリド(7)は公知の方法〔D.
B.Dennyet−Al,J・0rg.Chem27
,3404(1962)〕Qこもとづき、トリフエニル
ホスフインとβ−クロロプロピオン酸を等モル混合し、
145℃〜150℃で2時間反応させることにより、収
率約66(!)で融点197せC−199℃の白色結晶
として得られる。
出発物質のジヒトローβ−ヨノン()と当量のホスホニ
ウムクロリド(7)とを両物質ともよく浴解できる有機
浴媒、たとえばジメチルスルホキシドとエーテル類の混
合洛媒、望ましくはジメチルスルホキシドとテトラヒド
ロフランの1対1の混合浴媒に浴解させる。
この浴液を不活性ガス気流下、望ましくはアルゴン気流
下、氷冷攪拌下で、2当量のナトリウムヒドリド上へ滴
下する。反応は20ナC〜70℃でただちに進行をはじ
めるが、収率良く得るためには5℃〜25゜Cで1日〜
5日間反応させることが望ましい。反応終了後、反応液
を氷上に注ぎ、塩基性水浴液、望ましくは約0.5N水
酸化ナトリウム水浴液または炭酸水素ナトリウム水浴液
と有機浴媒、望ましくはエチルエーテルまたは酢酸エチ
ルで反応生成物中の酸性成分を塩基・曲水浴液中に抽出
する。この抽出液を弱酸水浴液、望ましくは0.5N塩
酸水浴液で酸性化して酸性成分を遊離させ、有機浴媒、
望ましくはエチルエーテルまたは酢酸エチルで抽出し粗
製の酸(5)を得る。この粗製の酸(5)を低温で固化
しない有機浴媒、望ましくはジクロルメタンに溶解した
後、粗製の酸(5)に対し、O・1当量ないし1.00
当量、望ましくは1当量ないし10当量の鉱酸またはル
イス酸、望ましくは塩化第2スズまたはボロントリフル
オライドエーテラートを−20℃から−100℃、望ま
しくは−78トC(ドライアイス−エタノール)の冷却
下で添加し、1分〜60分、望ましくは10分〜20分
撹拌後、氷上に注ぎ、これを有機浴媒、望ましくはエチ
ルエーテルまたは酢酸エチルで抽出することにより本化
合Ul)を高収率(()に対して50%〜70%)で得
る。
生成物中には少量の不純物が存在してくるが、クロマト
グラフイ一、減圧蒸留、結晶化などの操作により簡単に
精製することができる。本発明の方法は工業合成品とし
で安価に得られるジヒトローβ−ヨノンを原料として、
本化合物を他の異性体の生成や抑え立体選択的に合成し
うるため、従来法に比べて経済的であり、かつ原料供給
の安定性の面でも優れている。
さらに反応は高温高圧などを必要とせず、きわめて緩和
な工程で進行させることができ、また工程上の反応試薬
にも重金属などを含まず、環境汚染の可能性も従来法よ
りはるかに少ないなど、顕著な効果を有する。実施例
1 1.94f1(10mm01)のジヒトローβ−ヨノン
()と3.719(10mm01)のβ一カルボキシエ
チルトリフエニルホスホニウムクロリド)とを乾燥ジメ
チルスルホキシド20m1と乾燥テトラヒドロフラン2
0m1の混合溶媒中に溶解させた。
この俗液を、アルゴン気流下、氷冷してある0.489
(20mm01)のナトリウムヒドリド上へ徐々に滴下
した。滴下後、室温(18℃)にもどし、2日間攪拌を
続けた。反応液を氷上に注いで、300dの5%水酸化
ナトリウム水溶液で抽出した。抽出液は2度、エーテル
で洗浄した。この抽出した水浴液を1N一塩酸で酸性化
してPHl〜3とし、遊離してくる酸(]V)を300
TfL1のエーテルで抽出した。4回水洗したエーテル
層を乾燥後減圧濃縮して2.159の粗製の酸(5)を
得た。
(ジヒトローβ−ヨノン()に対し収率86%)この粗
製の酸1.09(4mm01)をジクロルメ)] タン5m1に浴解し、ドライアイス−エタノールでー7
8℃に冷却した。
この浴液に塩化第2スズ1.1.09(4mm01)を
滴下し、15分間攪拌下で反応させた後、反応液を氷上
に注ぎ100ne0工ーテルで抽出した。抽出したエー
テル層は、5(f)の炭酸水素ナトリウム水浴液で1度
、水で3度洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、つ
いで減圧濃縮して、0.93f!の生成物を得た。この
生成物をヘキサンより結晶化させ、本化合物を0.77
9(酸(5)に対し収率77(:f/))を得た。出発
物質からの本化合物への収率は66%であつた。得られ
た本化合物の物理化学的データは以下のとおりであつて
、本化合物の標品と全く一致した。
質量分析スペクトル:(70eV)m/E25O(M+
),235,207,206,137,125,124
,123,109,95,82,81,69,67,5
5,43,41赤外線吸収スペクトル:(Cm−1) 1775,1432,1400,1392,1238,
1135,1126,1028,959,920核磁気
共鳴スペクトル:(δ)0.84(S,3H),0.8
8(S,3H),0.91(53H),1.33(S,
3H)実施例 2 9.709(50mm01)のジヒトローβ−ヨノン(
)と18.559(50mm01)のβ一カルボキシエ
チルトリフエニルホスホニウムクロリド)とを乾燥ジメ
チルスルホキシド100m1と乾燥ジオキサン100m
1の混合溶媒中に溶解させた。
この溶液を、窒素気流下、氷冷してある2.409(1
00TLm01)のナトリウムヒドリド上へ徐々に滴下
した。滴下後、氷冷したまま4日間攪拌を続けた。反応
液を氷上に注いで、800aの炭酸水素ナトリウム水浴
液で抽出した。抽出液は2度、エーテルで洗浄した。こ
の抽出した水溶液を1N一塩酸で酸性化してPHl〜3
とし、遊離してくる酸(5)を800m1の酢酸エチル
で抽出した。6回水洗した酢酸エチル層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、減圧濃縮して8.719の粗製の酸(I
V)を得た。
(ジヒトローβ−ヨノン()に対し収率700I))。
この粗製の酸8.71f1(35TrLm01)をジク
ロルメタン100m1?(:.溶解し、ドライアイス−
エタノールで−78℃に冷却した。この溶液にボロント
リフルオライドエーテラート14.29(100MmO
l)を滴下し、10分間攪拌させた後、反応液を氷上に
注ぎ800Tn1の酢酸エチルで抽出した。抽出した酢
酸エチル層は5%の炭酸水素ナトリウム水浴液で1度、
水で5度洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、つい
で減圧濃縮して8.49gの生成物を得た。この生成物
をn−ヘキサンと酢酸エチルの9対1混合溶媒によるシ
リカゲルクロマトグラフイ一にかけて精製した後、n−
ヘキサンを用いて結晶化させて本化合物を6.289を
得た。(酸(資)に対する収率74(f))。出発物質
からの収率は52%であつた。得られた本化合物の物理
化学的データは実施例1と全く同様であり、本化合物の
標品と全く一致した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジヒドロ−β−ヨノンをβ−カルボキシエチルトリ
    フェニルホスホニウムクロリドと反応させて4−メチル
    −6−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセニル)−
    ヘキセン酸とした後、該酸を酸触媒を用いて環化させる
    ことを特徴とするデカヒドロ−3a,6,6,9a−テ
    トラメチル−(3aα,5aβ,9aα,9bβ)−(
    ±)−ナフト〔2,1−b〕フラン−2(1H)−オン
    の製造法。
JP3130081A 1981-03-06 1981-03-06 d,l−ノルアンブレノライドの製造法 Expired JPS5914475B2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS57145869A JPS57145869A (en) 1982-09-09
JPS5914475B2 true JPS5914475B2 (ja) 1984-04-04

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ID=12327433

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JP3130081A Expired JPS5914475B2 (ja) 1981-03-06 1981-03-06 d,l−ノルアンブレノライドの製造法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03102796A (ja) * 1989-09-14 1991-04-30 Matsushita Electric Works Ltd ワイヤレススイッチ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03102796A (ja) * 1989-09-14 1991-04-30 Matsushita Electric Works Ltd ワイヤレススイッチ

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JPS57145869A (en) 1982-09-09

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