JPS6055515B2 - d,l−アナストレフイン及びd,l−エピアナストレフインの製造法 - Google Patents

d,l−アナストレフイン及びd,l−エピアナストレフインの製造法

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JPS6055515B2
JPS6055515B2 JP4198584A JP4198584A JPS6055515B2 JP S6055515 B2 JPS6055515 B2 JP S6055515B2 JP 4198584 A JP4198584 A JP 4198584A JP 4198584 A JP4198584 A JP 4198584A JP S6055515 B2 JPS6055515 B2 JP S6055515B2
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肇 松下
肇 金子
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco and Salt Public Corp
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【発明の詳細な説明】 本発明は次式の構造式で示される4−エチニルヘキサ
ヒドロ−4、、7a−ジメチル−(3aα、4α、7a
β)−2(3H)−ベンゾフラノン(慣用名、d、l−
アナストレフイン、以下化合物(■)と略記する、及び
4−エチニルヘキサヒドロ−4、7a−ジメチル−(3
aα、4β、7aβ)一2(3H)ベンゾフラノン(慣
用名、d、1−エピアナストレフイン、以下化合物(■
)と略記する)の製造法に関する。
ろ暢う冫 (■) (■) 化合物(■)、(■)は、力リブ海ミバエ、メキシコ
ミバエを誘引する性フエロモン、集合フエロモンとして
単離同定された公知化合物〔M、A。
Battisteet、al、Tetrahedron
レtters、24、2611(1983)〕であり、
ミバエ類の駆除対策上極めて重要な化合物とされている
。 従来、化合物(■)、(■)の合成法としては、2
種類の方法〔M、A、Battisteet、al、T
etrahedronLetters) 22、279
(1981)、M、A。
Battisteet、al、Synthesis49
3(1983)〕が知られているが、そのいずれもが化
合物(■)、(■)のラクトン部分をトランスに制御す
るのに難点があり、工程も煩雑であり、収率も低い。
本発明者らは上記従来法の欠点を克服し、化合物(■)
、(■)を効率良く経剤的に製造する方法を開発するこ
とを目的として鋭意研究を重ねた結果、容易に入手可能
な8−アセトキシ−6−メチル−6−オクテン−2−オ
ンを出発物質として化合物(■)、(■)を容易に収率
良く合成しうることを見出し、本発明をなすに至つた。
すなわち、本発明は8−アセトキシー6−メチルー6−
オクテンー2−オン(以下化合物(1)と略記する)と
β一カルボキシエチルトリフェニルホスホニウムクロリ
ドとの反応により得られる10−アセトキシー4,8−
ジメチルデカー3,8−ジエン酸(以下化合物(■a)
と略記する)、またはこれをさらに加水分解して得られ
る10−ヒドロキシ4,8−ジメチルデカー3,8−ジ
エン酸(以下化合物(■b)と略記する)に酸触媒を作
用させて環化させ、化合物(■)と(■)を製造するこ
とを要旨とする。
次に本発明を以下に示すフローシートにもとづき詳細に
説明する。
本発明に出発物質である化合物(1)は、公知物質であ
る8−ヒドロキシー6−メチルー6−オクテンー2−オ
ン(Y.Fujitaet.al.J.Chem.SO
C,.Chem.COmm.、972(1978))よ
り、一般的な方法で容易に誘導される。すなわち8−ヒ
ドロキシー6−メチルー6−オクテンー2−オンをピリ
ジン中で、無水酢酸で処理することにより、容易に化合
物(1)を入手することができる。次に化合物(1)を
以下に述べる方法により、化合物(■a)に変換する。
すなわち公知物質であるβ一カルボキシエチルトリフェ
ニルホスホニウムクロリドと化合物(1)とをウイテイ
ヒ反応zさせることにより、緩和な条件下できわめて高
収率で化合物(■a)に変換することができる。β一カ
ルボキシエチルホスホニウムクロリドは公知の方法〔D
.B.Dennyet.allJ.Or−G.Chem
.、27、3404(1962)〕にもとづき、トリフ
エニルホ;スフィンとβ−クロロプロピオン酸を等モル
混合し、145℃〜150℃で2時間反応させることに
より、収率約66%で融点19rC〜19Cfc、の白
色の結晶として得られる。出発物質の化合物(1)と当
量のβ一カルボキ3シエチルホスホニウムクロリドとを
両物質ともよく溶解できる有機溶媒、たとえばジメチル
スルホキシドとエーテル類の混合溶媒、望ましくはジメ
チルスルホキシドとテトラヒドロフランの1対1の混合
溶媒に溶解させる。
この溶液を不活性ガス4気流下、望ましくはアルゴン気
流下、氷冷攪拌下で、2当量のナトリウムヒドリド上へ
滴下する。反応は−20℃〜7CfCてただちに進行を
はじめるが、収率良く得るためには5℃〜35℃で1時
間以上反応させることが望ましい。反応終了後、反応液
を氷上に注ぎ、塩基性水溶液、望ましくは炭酸水素ナト
リウム水溶液と有機溶媒、望ましくはエチルエーテルで
反応生成物中の酸性成分を塩基性水溶液中に抽出する。
この抽出液を弱酸性水溶液、望ましくは0.5N一塩酸
で酸性化して酸性成分を遊離させ、有機溶媒、望ましく
は、エチルエーテルで抽出し、化合物(■a)を得る。
この化合物(■a)は塩基性アルコール溶液、望ましく
”は5%水酸化カリウム−メタノール水溶液で簡単に加
水分解され、化合物(■b)に変換することもできる。
この化合物(■a)または(■b)を低温で固化しない
有機溶媒、望ましくはジグ的レメタンに溶解した後、化
合物(■a)または(■b)に対し、0.1〜100当
量、望ましくは1当量ないし10当量の鉱酸またはルイ
ス酸、望ましくは塩化第2スズまたはボロントリフルオ
ライドエーテラートを一100C〜20℃、望ましくは
−7(代)〜10℃で添加し、1分〜240分、望まし
くは10分〜60分攪拌後、氷上に注ぎ、これを有機溶
媒、望ましくはエチルエーテルで抽出することにより、
化合物(■)と(■)の混合物を高収率(化合物(1)
に対して50%〜80%の収率)で得られる。
化合物(■)と(■)はシリカゲルクロマトグラフィー
で簡単に分離、精製できる。本発明の方法は、容易かつ
安価に得られる化合物(1)を原料とし、収率良く目的
とする化合物(■)、(■)を合成でき、従来法に比べ
て著しく経済的な合成法である。
さらに、反応工程に高温高圧など必要とせず、いずれも
きわめて緩和な工程で進行させることができ、途中必要
とされる溶媒、試薬も安価であるなど従来法に比べて明
らかに優れている。実施例1 1.98f(10TrLm01)の化合物(1)と3.
71y(10Tnm0りのβ一カルボキシエチルトリフ
ェニルホスホニウムクロリドとを乾燥ジメチルスルホキ
シド20ccと乾燥テトラヒドロフラン20ccの混合
溶媒中に溶解させた。
この溶液をアルゴン気流下、氷冷してある0.48y(
20几MOりのナトリウムヒドリド上へ徐々に攪拌しつ
つ滴下した。滴下後、室温(18℃)に戻し、2日間攪
拌を続けた。反応液を氷上にあけて300ccの20%
炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出した。抽出液は2度エ
ーテルて洗浄した。この抽出した水溶液を0.5N一塩
酸で酸性化してPHl〜3とし、遊離してくる化合物(
■a)をエーテルで抽出した。4回飽和食塩水で洗浄し
たエーテル層を乾燥後、減圧濃縮して2.03yの化合
物(■a)を得た。
化合物(1)に対する収率82%)この化合物(■a)
1f(47n.m0りをジクロルメタン20m1に溶解
し、氷でO℃に冷却した。
この溶液にボロントリフルオライドエーテラート0.5
7y(4mm01)を滴下し、1紛間攪拌下で反応させ
た後、反応液を氷上に注ぎ100ccのエーテルで抽出
した。抽出したエーテル層は、5%炭酸水素ナトリウム
水溶液で1度、水で3度洗浄した)後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、ついで減圧濃縮して、0.52Vの(
■)及び(■)の1対1混合物を得た。
(化合物(■a)に対する収率67%、化合物(1)に
対する収率は55%)この化合物(■)及び(■)の混
合物は、nーヘキサンニ酢酸エチルニ9:1の溶媒によ
るシリカゲルクロマトグラフィーにより簡単に分離する
ことができた。
得られた化合物(■)及び(■)の物理化学データは以
下のとおりであり、既に報告されている値〔M.A.B
attisteet.al、TetrahedrOnL
ettersl24s26ll(1983)〕と全く一
致した。
化合物(■)質量スペクトル M+m/Zl94 赤外線吸収スベクトルニ(0−1) 核磁気共鳴スペクトルー1H核(δ) 1.03(3H)、1.25(3H)、1.40−2.
60(91−1)、4.90−6.20(3H)核磁気
共鳴スペクトルー1℃核(δ) 176.1、139.9、112.9、86.3、55
.7、羽。
6、37.2、36.1、30.3s29.へ20.も
20.2化合物(■)質量スペクトル M+m/Zl94 赤外線吸収スベクトルニ(C7R−1) 17701782 核磁気共鳴スペクトルー1H核:(δ) 1.05(3H)、1.37(3H)、1.20−2.
50(9H)、4.75−5.90(3H)核磁気共鳴
スペクトルー13C核:(δ)175.9、147.6
、111.3、85.8、53.2、38.2、37.
7、36.&29.λ20.7、20.2、16.2実
施例29.90y(50mm01)の化合物(1)と1
&5y(50m.m0りのβ一カルボキシエチルトリフ
ェニルホスホニウムクロリドとを乾燥ジメチルスルホキ
シド100ccと乾燥ジオキサン100ccの混合溶媒
中に溶解させた。
この溶液は窒素気流下、氷冷してある2.40g(10
0wLm01)のナトリウムヒドリド上へ徐々に滴下し
た。滴下後30℃とし、1m間攪拌を続けた。その後反
応液を氷上に注ぎ、800ccの20%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で抽出した。抽出液は2度、エーテルで洗浄
した。この抽出した水溶液を0.5N一塩酸て酸性化し
てPHl〜3とし、遊離してくる化合物(■a)を50
0ccのエーテルで抽出した。飽和食塩水で3回洗浄し
たエーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
して、10.8fIの化合物(■a)を得た。(化合物
(1)に対する収率85%)。この化合物(■a)を5
水%水酸化カリウム−メタノール水溶液200ccに溶
解し室温で2時間攪拌を続けた。
そして反応液を水で希釈した後0.5N一塩酸で酸性化
し、遊離してくる化合物をエーテル800m1で抽出し
た。エーテル層は、食塩水で5回洗浄した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して、化合物(■b)
を&7′得た。(化合物(■a)に対する収率96%)
この化合物(■b)4.2f(20mm0りをジクロル
メタン50ccに溶解し、ドライアイスーエタノールで
−7(代)に冷却した。この溶液に塩化第二スズを5.
2f(207TLm01)を滴下し6紛間攪拌しつつ反
応させた後、反応液を氷上に注ぎ、300ccのエーテ
ルで抽出した。抽出したエーテル層は、5%炭酸水素ナ
トリウム水溶液で1度、水で3度洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、ついで減圧濃縮することにより
、3.2gの(■)及び(■)の1対1混合物を得た。
(化合物(■b)に対する収率は83%、化合物(1)
に対する収率は錫%)この化合物(■)及び(■)の混
合物は実施例1と全く同様の方法で分離、精製した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 8−アセトキシ−6−メチル−6−オクテン−2−
    オンとβ−カルボキシエチルトリフエニルホスホニウム
    クロリドとの反応により得られる10−アセトキシ−4
    ,8−ジメチルデカ−3,8−ジエン酸、またはこれを
    さらに加水分解して得られる10−ヒドロキシ化合物に
    酸触媒を作用させて環化させることを特徴とする4−エ
    チニルヘキサヒドロ−4,7a−ジメチル−(3aα,
    4α,7aβ)−2(3H)−ベンゾフラノン及び4−
    エチニルヘキサヒドロ−4,7a−ジメチル−(3aα
    ,4β,7aβ)−2(3H)ベンゾフラノンの製造法
JP4198584A 1984-03-07 1984-03-07 d,l−アナストレフイン及びd,l−エピアナストレフインの製造法 Expired JPS6055515B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6422515U (ja) * 1987-07-30 1989-02-06

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6422515U (ja) * 1987-07-30 1989-02-06

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JPS60188381A (ja) 1985-09-25

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