JPS5914369Y2 - 保冷用包装袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えばチルド食品や冷凍食品の輸送用の一
種のコンテナーとして用いられる保冷用包装袋に関する
。

従来、冷凍食品等を小型トラックで宅配輸送するような
場合、該食品の入った小型包装箱を荷台の積み重ねたの
ちその全体を断熱性シート包被することによって、保冷
をはかり、解凍の進行を抑制する方法が採られていた。

しかしながら、保冷効果に劣るのはもとより、断熱性シ
ートの取扱いが面倒で手間がかかる難点があった。

この考案はかかる事項に鑑み、上記のような物品の輸送
に簡便な優れた保冷効果を有する簡易包装袋を提供しよ
うとするものである。

この考案に係る保冷用包装袋は、両面に熱反射用の金属
層を具備した可撓性断熱材料からなる箱状に形成された
装本体と、その上面開口を閉塞する蓋体とを備え、かつ
上記装本体内の高さの中間部に上記同材料からなる水平
仕切壁がその一側縁を装本体の内面に接合して一体的に
付設されてなることを特徴とするものであり、竹子、こ
れを更に図示実施例に基いて説明する。

第１図ないし第３図において、１は箱状に形成された装
本体、２はその上面開口を塞ぐ蓋体、３は装本体１内の
高さの中間部に設けられた水平仕切壁、４は装本体１の
底壁１ｅから左右両側壁１ｃ。

１ｄの高さの中間部にかけてこれらの外面に平行状に縫
い付けられた１対の補強帯で、両側間に逆Ｕ字状の提手
部５，５が連設されている。

上記装本体１は、特にその前側壁１ａの両側縁がファス
ナー６．６を介して左右側壁ＩＣ，ｌｄに分離自在に接
合されたものとなされており、従って該ファスナー６．
６を開くことによって前側壁１ａを第１図鎖線で示すよ
うに前方に倒して装本体１の前面を開き得るようになっ
ている。

がっこのファスナー６．６の取付部分において保冷効果
が損われるのを防ぐため、鉄部を内側から覆う帯状の散
覆片７．７が、左石向側壁ＩＣ，ｌｄの＠縁部に沿って
その内面に縫着により取付けられている。

一方、蓋体２は装本体１の後側壁１ｂの上縁から連設さ
れたもので、前側縁及び左右両側縁に垂下状の折曲片２
ａ、２ｂ、２ｂを有し、該折曲片の内側面に取付けられ
た面ファスナー片８を装本体１の外面の対応部分に取付
けられた面ファスナー片９に係合せしめることにより、
閉蓋状態を保延↓。

うるようになっている。

また、水平仕切壁３は装本体１内を上下に仕切って、開
幕時あるいは前面開放時における内部冷気の散逸を最小
限にとどめるもので、第２図に示すように後側縁部を装
本体１の後側壁１ｂの内面に縫着することにより、それ
に一体に付設されている。

ところで、上記装本体１、蓋体２、水平仕切壁３及び被
覆片７は、いずれも両面に金属光沢を露わした可撓性の
断熱材料からなるものであり、その好ましい具体的−例
を第５図に示す。

同図において、１０．１０は上記断熱材料Ａの素材とす
る積層シー１〜であり、片面に蒸着金属層１２を形成し
た透明合成樹脂フィルム１１と、熱可塑性合成樹脂より
なる細幅フィルムを縦横方向に配列して熱接着した補強
用不織シート１３と、独立気泡の発泡合成樹脂シート１
４とを、相互間に熱可塑性合成樹脂からなる熱接着フィ
ルム１５．１６を介して順次的に積層一体化してなるも
のである。

而して上記断熱性材料Ａは、該積層シー） １０．１０
の２枚を、その発泡合成樹脂シー） １４．１４側を対
面させて重ね合わせ、周縁部を適宜縫合、熱融着等によ
り接合一体化した合わせ材からなるものである。

かつこの合わせ材において、積層シー１−１０．１０相
互は、対向面が接着されることなく遊離されており、従
ってそれらの間に断熱性を増大せしめるべく空気層１７
が形成されるものとなされている。

上記積層シート１０において、その表面に位置せられる
透明合成樹脂フィルム１１は、蒸着金属層１２を保護し
てその毀損剥落を防止すると共に表面の補強をはかるも
ので、強度、柔軟性等の点から好ましくは例えば厚さ１
２μ程度のポリエステルフィルムを用いるのが好適であ
り、その他二軸延伸ポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルム等の透明フィルムを用いても良い。

これに蒸着する金属層１２は最も一般的にはアルミニウ
ムであり、熱反射段果、放熱防止効果と共に外観的な見
栄えを良くする効果を実現するものであるが、同様の効
果を期待できれば他の金属でも良く、更にはアルミニウ
ム箔を層着したものとしても良い。

また、不織シート１３は専らに積層シート１０の機械的
強度を保証するためのものであり、ポリエチレン等の高
密度ポリオレフィン系樹脂フィルムの細帯を縦横に配列
して熱接着した市販のワリフ（商品名：日本石油株式会
社製）あるいは上記細帯を似って編組した所謂ポリクロ
ス等を好適に用い得る。

また、発泡合成樹脂シート１４は積層シー） １０の断
熱性を向上し、かつ嵩を付与して袋材としての過度の柔
軟性を補って適当な腰を与えるものであり、一般的には
厚さ１．５〜３ｍｍ、好ましくは２ｍｍ程度の発泡ポリ
スチレン等の熱可塑性発泡合成樹脂シートが用いられる
。

熱接着フィルム１５．１６は上記構成部材１１．１３゜
１４を熱接着し、同時に耐水性を良好にする作用を果す
ものであり、一般的には厚さ２０〜３０μ程度のポリエ
チレンフィルム、その他の熱可塑性樹脂フィルムが用い
られる。

上記の包装袋は、第２図に鎖線で示すように水平仕切壁
３で仕切られた装本体１内の上部空間と下部空間とに、
それぞれ冷凍食品等の保冷物品イを収納し、トラック輸
送や一時的な保管に使用するものである。

なおこのような使用時において、包装袋をキャスター等
の車輪付きのペーストレー上に置き、周りにパイプ等で
つくられた保持枠を配置して、包装袋が著しく型くずれ
を起こすのを防止し、かつ運搬に便利なようにすること
もある。

収納物品イの出し入れは、蓋体２を開披し、あるいはフ
ァスナー６．６を開いて前側壁１ａを倒すことにより、
装本体１の前面を開放して行うものであり、また空袋の
輸送、保管等に際しては、第４図に示すようにファスナ
ー６．６を開き、前側壁１ａ及び仕切壁３を底壁１ｅ上
に折り重ねたのち、左右側壁１Ｃ，ｌｄを内方に折込み
、更にその上に後側壁１ｂと蓋体２とを適宜折り重ねて
コンパクトな折畳み状態とするものである。

この考案は以上説明したように、箱状に形成された装本
体１及び蓋体２がいずれも両面に金属層１２を露わした
可撓性断熱材料で出来ているから、内外いずれの面も良
好な熱反射性を有すると共に、それ自体の断熱性と相俟
って優れた保冷効果を実現する。

しかも装本体１内には、上記同様の断熱材料からなる水
平仕切壁３が設けられているから、これが装本体１内の
収納空間を上下に仕切り、その各個の比較的狭い分割空
間を熱反射性を有する上記断熱材料でとり囲むものとし
て、愈々上記保冷効果を増大するのはもとより、蓋体２
あるいは前側壁１ａを開いて物品イを出し入れするよう
な場合、仕切壁３をはね上げないかぎりその下方空間の
冷気の散逸を防止でき有利である。

更に仕切壁３はその一側縁を装本体１の側壁内面に接合
して一体的に付設されているから、これを上方へはね上
げることによって下部空間の収納物品の出し入れも何ら
支障なく行いうると共に、該仕切壁３上に載せられた収
納物品イの安定性を良好にして、その遊動による装本体
１の著しい型くずれや変形を防止しうる点でも有効であ
る。

更に、この考案の包装袋は、軽量でありかつ折畳みも自
在になし得て取扱いに便利であるのはもちろん、前記の
優れた保冷効果、ガスバリヤ性を有することも相俟って
、冷凍食品等の輸送用に非常に好都合に使用しうる実用
価値大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は全体斜
視図、第２図は横断面図、第３図は第２図ＩＩＩ −Ｉ
ＩＩ線に沿う水平断面図、第４図は折畳み途上の状態の
斜視図、第５図は包装袋を形成している断熱材料の構成
を示す断面図である。 １・・・・・・装本体、２・・・・・・蓋体、３・・・
・・・水平仕切壁、６・・・・・・ファスナー、１０・
・・・・・積層シート、１１・・・・・・透明合成樹脂
フィルム、１２・・・・・・金属層、１３・・・・・・
不織シート、１４・・・・・・発泡合成樹脂シート、１
５．１６・・・・・・熱接着フィルム、１７・・・・・
・空気層、Ａ・・・・・・断熱材料。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）両面に熱反射用の金属層を具備した可撓性断熱材
   料からなる箱状に形成された装本体と、その上面開口を
   閉塞する蓋体とを備え、かつ上記装本体内の高さの中間
   部に上記同材料からなる水平仕切壁がその一側縁を装本
   体の内面に接合して一体的に付設されてなることを特徴
   とする保冷用包装袋。
2. （２）可撓性断熱材料は、片面に蒸着金属層を形成した
   透明合成樹脂フィルムと、熱可塑性合成樹脂よりなる細
   幅フィルムを縦横方向に配列して熱接着した補強用不織
   シートと、発泡合成樹脂シートとを、相互間に熱可塑性
   合成樹脂からなる接着フィルムを介して順次的に積層一
   体化した積層シートを素材とし、該積層シートの２枚を
   前記発泡合成樹脂シート側を対面させて重み合わせた合
   わせ材からなる実用新案登録請求の範囲第１項記載の保
   冷用包装袋。
3. （３）２枚の積層シートが相互に遊離されており、それ
   らの間に空気層が形成されている実用新案登録請求の範
   囲第２項記載の保冷用包装袋。