JPS5913495B2 - 2、6−ナフタリンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

2、6−ナフタリンジカルボン酸の製造方法

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JPS5913495B2
JPS5913495B2 JP9197675A JP9197675A JPS5913495B2 JP S5913495 B2 JPS5913495 B2 JP S5913495B2 JP 9197675 A JP9197675 A JP 9197675A JP 9197675 A JP9197675 A JP 9197675A JP S5913495 B2 JPS5913495 B2 JP S5913495B2
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dicarboxylic acid
naphthalene dicarboxylic
autoclave
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acetic acid
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清 寺西
輝雄 伊藤
茂二 清水
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、溶媒である酢酸の酸化分解を抑制するととも
に高品質の2・6−ナフタリンジカルボン酸を製造する
方法に関するものである。
2・ 6−ナフタリンジカルボン酸とグリコール成分か
ら得られるポリエステルは、ポリエチレンテレフタレー
トにくらべて、耐熱性および機械的5 特性が優れてい
ることから、フィルムやタイヤコードなどの用途に利用
されるようになり、その原料である2・6−ナフタリン
ジカルボン酸を高品質でしかも工業的に製造できる方法
が要求されていた。
10従来、2・6−ジアルキルナフタリンを分子状酸素
で酸化して2・ 6−ナフタリンジカルボン酸を製造す
る方法としては、重金属化合物と臭素化合物からなる触
媒の存在下に1段階の酸化で2・6−ナフタリンジカル
ボン酸を製造する特公昭1534−2666号公報記載
の方法、特定の組成のコバルト、マンガンおよび臭素を
含む触媒の存在下に90ないし140℃の範囲の温度で
1段階で酸化し、2・ 6−ナフタリンジカルボン酸を
製造する特公昭48−43893号公報記載の方法、2
0および特定の組成のコバルト、マンガンおよび臭素を
含む触媒の存在下に160ないし250℃の範囲の温度
で1段階で酸化し、2 ・6−ナフタリンジカルボン酸
を製造する特開昭48−34153号公報記載の方法が
提案されている。
しかしなが25ら、これらの方法ではいずれも1段階の
酸化で2・6−ナフタリンジカルボン酸が得られるとい
う利点はあるが、溶媒として使用する酢酸の酸化分解の
割合が大きいという欠点があつた。しかも、生成した2
・6−ナフタリンジカルボン酸の品質が30充分である
とは言い難かつた。本発明者らは、2・6−ジアルキル
ナフタリンを、酢酸溶媒中、触媒の存在下に分子状酸素
含有ガスによつて2段階で酸化すると、溶媒として使用
する酢酸の酸化分解が抑制でき、しかも6−ホ35ルミ
ルー2−ナフトエ酸の含有量が少なく、色調の優れた2
・6−ナフタリンジカルボン酸が製造できることを見い
だし、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、酢酸溶媒中で重金属化合物および
臭素化合物からなる触媒の存在下に、反応系を液相に保
つに充分な圧力のもとで、2・6−ジアルキルナフタリ
ンを分子状酸素含有ガスによつて酸化し、酸化反応生成
混合物から2・6−ナフタリンジカルボン酸を単離する
方法において、(1)第1段目の酸化反応を100ない
し150℃の範囲で2・6−ナフタリンジカルボン酸が
析出することのない程度まで行い、(2)さらに昇温し
て150ないし250℃の範囲で第2段目の酸化反応を
行うことを特徴とする2・6−ナフタリンジカルボン酸
の製造方法である。本発明の方法で原料として使用され
る2・6−ジアルキルナフタリンとは、ナフタリンの2
・6一位に炭素数が1ないし3からなる脂肪族炭化水素
基を持つたナフタリン誘導体であり、たとえば2・6−
ジメチルナフタリン、2・6−ジエチルナフタリン、2
・6−ジビニルナフタリン、2・6−ジイソプロピルナ
フタリン、2・6−ジ一n一プロピルナフタリン、2・
6−ジプロペニルナフタリンなどが挙げられる。
本発明の方法では、酢酸が反応溶媒として使用される。
溶媒として使用される酢酸は10重量%以下の水を含ん
でいてもさしつかえない。2・6一ジアルキルナフタリ
ンに対する酢酸の使用量は重量比で5ないし15の範囲
が好ましい。
本発明の方法で触媒に使用される重金属化合物としては
、コバルト、鉄、ニツケル、マンガン、クロム、バナジ
ウム、銅、鉛、パラジウムなどの一般に酸化触媒として
知られている重金属化合物が挙げられる。
これらの重金属化合物は、反応条件下で溶媒である酢酸
に溶解するものが好ましく、脂肪族カルボン酸塩、芳香
族カルボン酸塩、ハロゲン化物、酸化物、水酸化物、炭
酸塩、アセチルアセトナート錯体などが使用される。こ
れらの重金属化合物はそれぞれ単独あるいは混合物とし
て使用することができ、これらの重金属化合物のうちで
はコバルト、マンガン、ニツケルおよびクロムの化合物
が好ましく、さらにコバルトの化合物、マンガンの化合
物およびこれらの混合物がとくに好ましい。重金属化合
物の使用量は、溶媒である酢酸に対する金属元素の重量
比として0.05ないし0.7重量%の範囲、とくに0
.1ないし0.5重量%の範囲で使用するのが好ましい
。本発明の方法に使用される触媒成分の臭素化合物とし
ては、臭素、臭化水素酸、臭化ナトリウム、臭化カリウ
ム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化アンモニ
ウム、重金属の臭化物などの無機化合物、臭化ベンジル
、臭化エチレン、四臭化エタンなどの有機化合物が挙げ
られる。
臭素化合物の使用量は、重金属化合物に対する臭素の原
子比として0.1ないし2.0の範囲、好ましくは0.
5ないし1.0の範囲である。また、第1段目の酸化と
第2段目の酸化において、臭素触媒の濃度あるいは重金
属化合物に対する臭素の原子比を変えて使用することも
できる。分子状酸素含有ガスとしては、一般に空気ある
いは酸素ガスが使用されるが、これらを窒素ガスなどの
不活性ガスで希釈した任意の酸素濃度の混合ガスを使用
することもできる。
本発明の方法における反応条件としては、2・6−ジア
ルキルナフタリンの酸化を反応系が液相を保つに充分な
圧力のもとで2段階で行うことが必要である。
第1段目の酸化は、100ないし150℃の範囲の反応
温度のもとで行われる。この温度範囲における第1段目
の反応は、酸化反応混合液申に2・6−ナフタリンジカ
ルボン酸が析出することのない程度まで酸化するのが好
ましい。この段階では仕込みの2・6−ジアルキルナフ
タリンの30ないし50%が6−アルキル−2−ナフト
アルデヒドあるいは6−アルキル−2−ナフトエ酸にま
で酸化されており、2・6−ナフタリンジカルボン酸は
ほとんど生成していない。第2段目の酸化は、150な
いし250℃の範囲でしかも第1段目よりも高い反応温
度で実施することが必要である。第2段目の酸化を実施
するにあたり、第1段目の酸化反応生成物を反応溶媒か
ら単離することなくそのまま昇温して反応を続けるか、
あるいは必要に応じて重金属化合物あるいは臭素化合物
の触媒成分を追加して、第2段目の酸化反応に供給する
こともできる。場合によつては、第1段目の酸化反応生
成物および未反応の2・6一ジアルキルナフタリンから
なる混合物を反応溶媒から単離し、必要に応じて水洗、
乾燥などの操作を施した後、触媒および溶媒である酢酸
を前記の濃度範囲になるように加えて反応原料を調製し
、第2段目の酸化反応に供給することもできる。本発明
の方法は、回分式酸化法、半連続式酸化法および連続式
酸化法のいずれに適用しても効果がある。本発明の方法
を採用することにより、溶媒である酢酸の酸化分解が抑
制でき、しかも6−ホルミル−2−ナフトエ酸の含有量
が少なく、色調の優れた2・6−ナフタリンジカルボン
酸が製造できる。
次に、本発明の方法を実施例によつて具体的に説明する
なお、実施例および比較例において、反応で分解した酢
酸の量は、排ガス中のCO2およびCO濃度を理研製分
析計(RI−550型)で分析し、全量のモル数の1/
2を分解した酢酸のモル数として算出した。生成した2
・6−ナフタリンジカルボン酸の色調判定には、100
ヮの2・6−ナフタリンジカルボン酸を1N一水酸化ナ
トリウム50m1に溶かした溶液をAmericanP
ublleHealthAssOcitiOnの標準色
と比較した。実施例 1 2・6−ジメチルナフタリン207(0.128モル)
と酢酸コバルト四水和物1.49y(0.006モル)
、酢酸マンガン四水和物0.497(0.002モル)
および47%臭化水素酸1.03y(0.006モル)
を2007の酢酸に溶解し、この溶液の50m1をチタ
ンライニングを施した500m1のオートクレーブに入
れ、オートクレーブを閉じた。
空気で5k9/Cdに加圧後、加熱して140℃、6k
g/C!lとした。電磁式上下攪拌をしながら、残りの
2・6−ジメチルナフタリン溶液を35分間に一定速度
でオートクレーブへ供給した。この間空気を連続的に供
給し、供給速度はオートクレーブ内の圧力を6k9/C
r!iに保ちつつ排ガス流量が120f!/Hrとなる
ようにした。2・6−ジメチルナフタリンの供給終了後
、10分間、140℃に保つた後、空気の供給を停止し
、オートクレーブを冷却した。
オートクレーブから液状反応混合物を取り出し、このう
ち50m1をふたたびオートクレーブに入れ、オートク
レーブを閉じた。空気で101<g/Cr!iに加圧後
、加熱して170℃、171<g/Cr!iとした。電
磁式上下撹拌を行いながら、残りの液状反応混合物を4
0分間に一定速度でオートクレーブへ供給した。この間
空気を連続的に供給し、供給速度はオートクレーブの内
圧を171<9/Cdに保ちつつ排ガス流量が1201
/Hrとなるようにした。液状反応混合物の供給終了後
、10分間170℃に保つた後、空気の供給を停止し、
オートクレーブを冷却した。オートクレーブから取り出
した反応混合物から固形物を沢別し水11で洗浄後乾燥
して、2・6−ナフタリンジカルボン酸(NDA)23
.5y(収率85.2%)を得た。この2・6−ナフタ
リンジカルボン酸中の6ーホルミル−2−ナフトエ酸(
FNA)の含量は2.1%、得られた2・6−ナフタリ
ンジカルボン酸のアルカリ水溶液はAPHAで350で
あつた。また、溶媒に用いた酢酸の分解率は1.6%で
あつた。比較例 1 2・6−ジメチルナフタリン207(0.128モル)
と酢酸コバルト四水和物1.49y(0.006モル)
、酢酸マンガン四水和物0.497(0.002モル)
および47%臭化水素酸1.03y(0.006モル)
を200Vの酢酸に溶解し、この溶液の50m1をチタ
ンライニングを施した500m1のオートクレーブに入
れ、オートクレーブを閉じた。
空気で15k9/Cdに加圧後、加熱して190℃、2
0k9/Cr!iとした。電磁式上下撹拌をしながら、
残りの2・6−ジメチルナフタリン溶液を60分間に、
一定速度でオートクレーブへ供給した。この間空気を連
続的に供給し、供給速度は、オートクレーブ内の圧力を
20k9/Cdに保ちつつ排ガス流量が1201/Hr
となるようにした。2・6ジメチルナフタリンの供給終
了後10分間190℃に保つた後、空気の供給を停止し
、オートクレーブを冷却した。
オートクレーブから取り出した反応混合物から固形物を
沢別し、水11で洗浄後乾燥して2・6−ナフタリンジ
カルボン酸(NDA)20.57(収率74.2%)を
得た。2・6−ナフタリンジカルボン酸申の6−ホルミ
ル2−ナフトエ酸(FNA)の含量は2.4%、得られ
た2・6−ナフタリンジカルボン酸のアルカリ水溶液は
APHAで400であつた。
また溶媒に用いた酢酸の分解率は3.4%であつた。実
施例2、比較例2〜3 実施例1において、反応温度を表1に示した。
温度とした他は、実施例1と全く同様に行い表1の結果
を得た。実施例 3 2・6−ジメチルナフタリン20y(0.128モル)
と酢酸コバルト四水和物1.991(0.008モル)
および、47%臭化水素酸1.387(0.008モル
)を2007の酢酸に溶解し、この溶液の50m1をチ
タンライニングを施した500m1のオートクレーブに
入れ、オートクレーブを閉じた。
空気で5kg/Cdに加圧後加熱して100℃、6k9
/Cdとした。電磁式上下撹拌を行いながら残りの2・
6−ジメチルナフタリン溶液を35分間に一定速度でオ
ートクレーブへ供給した。この間空気を連続的に供給し
、供給速度は、オートクレーブ内の圧力を6k9/Cr
liに保ちつつ、排ガス流量が1201/Hrとなるよ
うにした。2・6−ジメチルナフタリンの供給終了後、
10分間100℃に保つた後空気の供給を停止し、オー
トクレーブを冷却した。
反応混合物を取り出した後水11を加え、析出した固形
物を沢別し、80℃で15hr減圧乾燥した。この固形
物を酢酸コバルト四水和物1.49f7(0.006モ
ル)、酢酸マンガン四水和物0.49y(0.002モ
ル)および47%臭化水素酸1.037(0.006モ
ル)と共に200fの酢酸に溶解した。この溶液の 二
木50m1をチタンライニングを施した500m1のオ
ートクレーブに入れ、オートクレープを閉じた。空気で
10k9/Cdに加圧後、加熱して190℃、17k9
/Cr!iとした。電磁式上下攪拌をしながら、5残り
の溶液を40分間に一定速度でオートクレーブへ供給し
た。この間空気を連続的に供給し、供給速度は、オート
クレーブの内圧を17kg/Cf!iに保ちつつ、排ガ
ス流量が1201/Hrとなるようにした。全溶液の供
給終了後、10分間190℃に保つた後、空気の供給を
停止し、オートクレーブを冷却した。オートクレーブか
ら取り出した反応混合物から固形物を沢別し、水11?
.で洗浄後乾燥して、2・6−ナフタリンジカルボン酸
(NDA)22.1y(収率79.7%)を得た。2・
56−ナフタリンジカルボン酸中の6−ホルミル−2−
ナフトエ酸(FNA)の含量は0.42%、得られた2
・6−ナフタリンジカルボン酸のアルカリ水溶液はAP
HAで100であつた。
また溶媒に用いた酢酸の分解率は1.9%であつた。実
施例4、比較例4 実施例3において、2段目の反応条件を表2に示したほ
かは、実施例3と同様に行い、表2の結果を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酢酸溶媒中で重金属化合物および臭素化合物からな
    る触媒の存在下に、反応系を液相に保つに充分な圧力の
    もとで、2・6−ジアルキルナフタリンを分子状酸素含
    有ガスによつて酸化し、酸化反応生成混合物から2・6
    −ナフタリンジカルボン酸を単離する方法において、(
    1)第1段目の酸化反応を100ないし150℃の範囲
    で2・6−ナフタリンジカルボン酸が析出することのな
    い程度まで行い、(2)さらに昇温して150ないし2
    50℃の範囲で第2段目の酸化反応を行うことを特徴と
    する2・6−ナフタリンジカルボン酸の製造方法。
JP9197675A 1975-07-30 1975-07-30 2、6−ナフタリンジカルボン酸の製造方法 Expired JPS5913495B2 (ja)

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JPS6089445A (ja) * 1983-10-24 1985-05-20 Teijin Yuka Kk 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造法
JPS6089446A (ja) * 1983-10-24 1985-05-20 Teijin Yuka Kk 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法
JPS61140540A (ja) * 1984-12-13 1986-06-27 Teijin Yuka Kk 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法
CA1303059C (en) * 1986-03-14 1992-06-09 Toshiharu Matsuda Process for producing 2,6-naphthalenedicarboxylic acid by oxidizing 2,6-diisopropylnaphthalene
JP2611232B2 (ja) * 1987-06-26 1997-05-21 東ソー株式会社 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法

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