JPS591141Y2 - 室内ユニットの壁掛装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内ユニットの壁掛装置に関するものである。

従来、壁掛形室内ユニットを壁掛固定するには、第８図
に示す如く鴨居５１と回り縁５２との間に適宜間隔をへ
だてで２本の木製据付柱５３．５３を平行に張架し、こ
の据付機５３．５３に木ネジ５４・・・・・・を用いて
金属製据付板５５を固定する一方、室内ユニット５６の
背板５７の上部に門形の係止金具５８・・・・・・を取
り付けて、前記据付板５５に該係止金具５８を引掛ける
ことにより、室内ユニット５６を壁掛固定していた。

しかしながら、このような従来の壁掛手段では、前記据
付機５３．５３を据付現場において、鴨居５１と回り縁
５２との間の寸法に正確に合わせて切断しなければ、該
据付機５３を前記鴨居５１と回り縁５２との間に取り付
けることができない欠点があり、そのうえ、据付機５３
．５３が強度的に弱いばかりでなく、室内ユニット５６
を固定した際に、該室内ユニットの上方および下方に前
記木製据付柱５３．５３の一部が覗き、室内から該据付
機５３．５３の地肌が見える形態となるため体裁が悪い
欠点があった。

本考案は上記の点に鑑みて考案したもので、木製の芯材
と該芯材の少なくとも正面および左右両側面の三方を囲
繞する長さの異なる二種類の据付桟カバーとの三者によ
って構成することにより、該据付桟カバーによって前記
芯材の強度を補強することができるのは勿論のこと、前
記木製の芯材の寸法が必ずしも鴨居と回り縁との間の寸
法に正確に一致しなくても、芯材に対する据付桟カバー
の取り付は位置を据付現客において調整することにより
、前記鴨居と回り縁との間に据付機を確実に張架するこ
とができ、また鴨居と回り縁との離間距離が異なる場合
においても、前記据付桟カバーによる芯材非囲繞間隔を
調整して、前記据付桟を鴨居と回り縁との間に取り付け
ることができ、さらに、前記据付桟カバーによって木製
芯材の地肌を隠して室内ユニット固定後の美観を保つこ
とができ、しかも、鴨居および回り縁の前後両端面間に
何等隙間が生ずることなく、室内ユニットを薄型状に取
り付けることができる。

つまり、前記鴨居および回り縁の後端面（壁側の面）に
対して室内ユニットがそれほど出っ張ることなく同室内
ユニットを取り付けることができ、鴨居後端面と室内ユ
ニットの前端面との間の距離を小とすることができ、そ
のうえ、取付作業も容易に行なうことを、その目的とす
るものである。

本考案の構成は、鴨居と回り縁との間に適宜間隔を存し
て２本の据付機を平行に張架し、この据付機に固定した
金属製据付板に、壁掛形室内ユニットの背板に設けた係
止部を介して該室内ユニツＩ・を取り付けるように構成
した室内ユニットの壁掛装置において、前記各据付機を
木製の芯材と、該芯材の正面および左右両側面の少なく
とも三方を囲繞し、前記鴨居と回り縁との間隔の長短に
応じて芯材への固定位置を調節可能にした上下一対の金
属製据付桟カバーとによって構成すると共に、上位の据
付桟カバーの上端および下位の据付桟カバーの下端にお
いて、これら各据付桟カバーの正面上下端よりそれぞれ
上方および下方に延出する正面固定片と、据付桟カバー
の側面上下端よりそれれぞれ側方に延出する側方固定片
とを一体形成し、かつ、これら各固定片に前記鴨居もし
くは回り縁に取り付ける木ネジ用の孔をそれぞれ穿設す
る一方、前記各側方固定片をその後位側を前記鴨居と回
り縁の中間方向に偏移させて所定角度傾斜させたもので
ある。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図は本考案に係る壁掛装置を用いて室内ユニットを
壁掛固定した状態で示す側面視図、第２図は第１図の要
部の分解斜視図であって、鴨居１と回り縁２との間に適
宜間隔をへだてて２本の据付機３，３を平行に張架して
いる。

該据付機３は木製の芯材４と、該芯材４の正面および左
右両側面の三方を囲繞する長さの異なる二種類の金属製
据付桟カバー５，６との三者によって構成したもので、
第１図乃至第２図においては短寸の据付桟カバー５を木
ネジ７によって前記芯材４の上部に、また長尺の据付桟
カバー６を木ネジ７によって前記芯材４の下部にそれぞ
れ取り付けている。

而して、前記回り縁２には３本の木ネジ８・・・・・・
を用いて短寸の据付桟カバー５を、また前記鴨居１には
３本の木ネジ８・・・・・・を用いて長尺の据付桟カバ
ー６をそれぞれ取り付けることによって、前記鴨居１と
回り縁２との間に２本の据付機３，３を張架したもので
ある。

このようにして張架した据付機３，３には木ネジ９・・
・・・・を用いて金属製据付板１０を取り付けている。

一方、前面ケーシング１１と背板１２と底板１３とでケ
ーシング本体を構成した壁掛形室内ユニツ１−１４の前
記背板１２の上部には、逆Ｖ字状の係止金具１５をビス
止めし、前記金属製据付板１０に該係止金具１５を引掛
けることにより室内ユニット１４を壁掛固定すべく構成
している。

前記据付桟カバー５，６の具体的構造は第３図乃至第５
図に示す通りである。

なお、据付桟カバー５．６はその長さが異なるだけで、
要部の構造については同一であるので、ここでは長尺の
据付桟カバー６について説明する。

該据付桟カバー６は同図からも明らかな如く前記芯材４
の正面と左右両側面との三方を囲繞する断面がコ字状の
もので、この据付桟カバー６の正面下端には溢れ部１６
を介して固定片１７を一体形成し、この固定片１７には
前記鴨居１に取り付ける木ネジ８用の孔１８を穿設して
いる。

また、前記据付桟カバー６の正面には先に述べた金属製
据付板１０を据付機３に固定する時に用いる木ネジ９（
第１図参照）用の孔１９・・・・・・を−列状に多数穿
設している。

さらに、前記据付桟カバー６の左右両側面下端を略直角
に折り曲げて固定片２０．２０を一体形成し、これらの
固定片２０．２０には前記鴨居１に取り付ける木ネジ８
用の孔２１．２１を穿設している。

該固定片２０、２０は第５図からも明らかな如く所定の
角度θをもって前低後高状に傾斜させており、前記木ネ
ジ８の締め付は時に、ドライバ等の木ネジ締付具が扱い
易いように構成している。

つまり、前記各側方固定片２０・・・・・・をその後位
側を前記鴨居１と回り縁２の中間方向に偏移させて所定
角度θ傾斜させたものである。

また、前記金属製据付板１０には、第２図に示す如くそ
の上端を手前側に折り曲げて、２条の係止突起２２．２
２を適宜間隔をへだでて形成すると共に、該金属製据付
板１０の左右両端部および下端部を該据付板１０の主面
１０ ａから若干手前側へ浮かせるようにして段付部１
０ ｂ 、１０ Ｃ，１０ｄを形成している。

さらに、該金属製据付板１０の左右両端および下端部を
裏側へ折り曲げてヘミング加工すると共に、該金属製据
付板１０の下端複数個所をく字状に折り曲げて端部下面
が前方に向くく字状取付片２３・・・・・・を一体形成
している。

しかも、該金属製据付板１０の主面１０ ａには該据付
板１０の左側上部および左側下部並びに右側上部および
右側下部の４コ一組の長孔２４ Ａ、２４ Ｂ 、２４
Ｃ，２４Ｄ、２４ Ｅ 。

２４ Ｆを上下左右に位置をずらせて多数組穿設してい
る。

なお、前記金属製据付板１０の主面１０ ａに多数列状
に穿設した丸孔２５・・・・・・は、該据付板１０を壁
に直付けする際に用いる孔である。

前記室内ユニット１４は前面ケーシング１１と背板１２
とで囲繞するケーシング内に熱交換器２６およびクロス
フローファン２７等を内蔵すると共に、前面ケーシング
１１の上部開口には吸込グリル（図示せず）を、また下
部開口には吹出グリル（図示せず）をそれぞれ装設した
もので、該室内ユニット１４の背面下部にはその左右方
向に沿って連絡配管収納用の収納スペース２８を形成し
ている。

また、前記背板１２の底部には底板１３を固定し、この
底板１３の後端には、前記く字状取付片２３と対向する
如く、端部下面が前方に向くへ字状取付片２９を一体的
に連設し、この取付片２９に長孔（図示せず）を穿設し
て、第１図に示す如くネジ３０を用いて該へ字状取付片
２３に連結すべく構成している。

また、前記逆Ｖ字状の係止金具１５は室内ユニット１４
における背板１２の上部に設けた取付座３１にビス３２
を用いて固定したもので゛ある。

なお、第２図における３３は連絡配管を室外へ導出する
ための壁貫通孔、３４は前記壁貫通孔３３に嵌め込むウ
オールカバーである。

図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下室内
ユニット１４の取り付けについて説明する。

室内ユニット１４を鴨居１と回り縁２との間の上域に取
り付ける際には、まず鴨居１と回り縁２との間の寸法に
合うように前記芯材４に長短二種類の据付桟カバー５，
６を取り付けると共に、これらの各据付桟カバー５，６
による芯材非囲繞部４ａが金属製据付板１０で隠れる如
く、短寸の据付桟カバー５を木ネジ８・・・・・・によ
って回り縁２に、また長尺の据付桟カバー６を木ネジ８
・・・・・・によって鴨居１にそれぞれ固定することに
より、前記据付板３．３を鴨居１と回り縁２との間に取
り付けるものである。

次いで、前記据付板３，３に金属製据付板１０を取り付
けた後に、該据付板１０上端の係止突起２２．２２に係
止金具１５を引掛ける一方、据付板１０下端のく字状取
付片２３・・・・・・に、室内ユニット１４の底板１３
に一体形成したへ字状取付片２９・・・・・・をネジ３
０によって連結するものである。

逆に、室内ユニット１４を鴨居１と回り縁２との間の下
域に取り付ける際には、前記芯材非囲繞部４ａが鴨居１
と回り縁２との間における中央部よりも若干下方に位置
する如く、短寸の据付板かバー５を鴨居１に、また長尺
の据付桟カバー６を回）フ縁２にそれぞれ固定するもの
である。

前記据付板３の寸法を鴨居１と回り縁２との間の寸法に
符合させるには、前記芯材非囲繞部３ａの間隔ｌを据付
現場において伸縮調整させるものである。

さらに、第６図に示す如く鴨居１に対して据付板３が若
干手前側へ張り出している場合には、据付桟カバー６に
おける固定片１７を溢れ部１６の個所から折り曲げて該
固定片１７の下端を同図に示す如く鴨居１に当接させて
取り付けるものである。

さらにまた、第７図に示す如く固定片１７を用いない場
合には、前記溢れ部１６の個所から固定片１７を直角に
折り曲げて、該固定片１７を芯材４の下端面に当接させ
ると、該固定片１７の下面と他の固定片２０、２０の下
端部とは同図に示す如く面一となるので゛、この２つの
固定片２０．２０のみを用いて据付桟カバー６を鴨居１
に取り付けることができるものである。

このように本考案は、鴨居１と回り縁２との間に適宜間
隔を存して２本の据付板３，３を平行に張架し、この据
付板３，３に固定した金属製据付板１０に、壁掛形室内
ユニット１４の背板１２に設けた係止部１５（つまり係
止金具）を介して該室内ユニット１４を取り付けるよう
に構成した室内ユニットの壁掛装置において、前記据付
板３は木製の芯材４と、該芯材４の正面および左右両側
面の少なくとも三方を囲繞する長さの異なる二種類の金
属製据付桟カバー５，６とによって構成し、これら各据
付桟カバー５，６の一端に前記鴨居１もしくは回り縁２
に取り付ける木ネジ８用の孔２１を有する固定片２０を
一体形成し、前記鴨居１と回り縁２との間隔の長短に応
じて、前記二種類の据付桟カバー５．６による芯材非囲
繞間隔ｌを可変すべく構成したものであるから、該据付
カバー５，６によって芯材４の室内から目視できる範囲
内の地肌を隠し室内ユニット取付後における美観を保つ
ことができると共に、これらの据付桟カバー５，６によ
って芯材４の強度をも補強することができるのは勿論の
こと、据付現場において前記芯材４の非囲繞間隔ｌを調
整するだけで、据付機３の寸法を鴨居１と回り縁２との
間の寸法に一致させることができるので、鴨居１と回り
縁２との間の寸法が建造物の間取り等によって多少異な
る場合においても、従来のように木製据付様を正確に切
断する煩わしい作業を必要とすることなく、前記据付機
３を鴨居１と回り縁２との間に確実で、しかも簡単に張
架することができる効果がある。

さらに、前記木製の芯材４に対して断面がコ字状の据付
桟カバー５，６を嵌め込む構造であるから、鴨居１およ
び回り縁２の前後両端面間に細管隙間が生ずることなく
、室内ユニット１４を薄型状に取り付けることができる
のである。

換言すれば前記鴨居１および回り縁２の後端面（壁唾の
面）に対して室内ユニット１４がそれほど出っ張ること
なく同室内ユニット１４を取り付けることができ、前記
各要素１，２の後端間と室内ユニット１４の前端面との
間の距離を小とすることができるのである。

また、据付桟カバー５，６の側面上下端よりそれぞれ側
方に延出する側方固定片２０．２０を、その後位側を前
記鴨居１と回り縁２の中間方向に偏移させて所定角度θ
傾斜させているので、木ネジ８により前記各固定片２０
．２０の固定作形時においてはドライバ等の工具を斜め
方向から操作することができ、このため斯る固定片２０
．２０のネジ止め作業を容易に行なうことができるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る壁掛装置を用いて室内ユニットを
壁掛固定した状態で示す側面視図、第２図は第１図の要
部の分解斜視図、第３図乃至第５図は据付桟カバー６の
取付状態を示す説明図、第６図乃至第７図は据付桟カバ
ー６の他の取付状態を示す側面図、第８図は従来例の欠
点を説明するための分解斜視図である。 １・・・・・・鴨居、２・・・・・・回り縁、３・・・
・・・据付機、４・・・・・・芯材、４ａ・・・・・・
芯材非囲繞部、５，６・・・・・・金属製据付桟カバー
、８・・・・・・木ネジ、１０・・・・・・金属製据付
板、１２・・・・・・背板、１４・・・・・・室内ユニ
ツｌ−１１５・・・・・・係止金具（係止部）、２０・
・・・・・固定片、２１・・・・・・孔、ｌ・・・・・
・芯材非囲繞間隔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鴨居１と回り縁２との間に適宜間隔を存して２本の据付
   機３，３を平行に張架し、この据付機３，３に固定した
   金属製据付板１０に、壁掛形室内ユニット１４の背板１
   ２に設けた係止部１５を介して該室内ユニット１４を取
   り付けるように構成した室内ユニットの壁掛装置におい
   て、前記各据付機３を木製の芯材４と、該芯材４の正面
   および左右両側面の少なくとも三方を囲繞し、前記鴨居
   １と回り縁２との間隔の長短に応じて芯材４への固定位
   置を調節可能にした上下一対の金属製据付桟カバー５．
   ６とによって構成すると共に、上位の据付桟カバー５の
   上端および下位の据付桟カバー６の下端において、これ
   ら各据付桟カバー５，６の正面上下端よりそれぞれ上方
   および下方に延出する正面固定片１７．１７と、据付桟
   カバー５，６の側面上下端よりそれぞれ側方に延出する
   側方固定片２０．２０とを一体形成し、かつ、これら各
   固定片１７．２０に前記鴨居１もしくは回り縁２に取り
   付ける木ネジの孔１８．２１をそれぞれ穿設する一方、
   前記各側方固定片２０をその後位側を前記鴨居１と回り
   縁２の中間方向に偏移させて所定角度θ傾斜させたこと
   を特徴とする室内ユニットの壁掛装置。