JPS5910924Y2 - 回転電機のエアフイルタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転電機のブラケットの冷却風吸込口に取付
けて特別の据付面積を必要としないエアフィルタ装置に
関するものである。

回転電機には、外形により大別すると全閉構造のものと
開放構造のものがある。

前者は外被を閉鎖して機体周囲の外気を機内に流通させ
ない構造であり、後者は外被に開口部を設け機体周囲の
外気を機内に流通させる構造であるが、回転電機の設置
される周囲に塵埃等が多く環境条件の悪い場合に開放構
造を使用すると、外気と共に機内へ侵入した塵埃等が回
転機の巻線に付着し、これが巻線の電気絶縁性を劣化さ
せて絶縁寿命が低下する。

したがって通常は全閉構造の回転電機が用いられる。

しかし、全閉構造のものは外径寸法が大きく、かつ価格
が高く、特に汎用直流電動機においてこの傾向が著しい
。

このため、価格、回転機捉付面積を優先する場合は、環
境条件の悪い場合でさえも絶縁寿命の低下を犠牲にして
開放構造のものを用いることが多いが、特に絶縁寿命が
無視できないときは、冷却風吸込口にエアフィルタを取
付けて塵埃の侵入を防止する装置が提供されている。

ところが従来の特別に据付面積を必要としないエアフィ
ルタ装置では、回転機本体の構造に改造を加えざるを得
ないという欠点があった。

本考案は以上の点に鑑みなされたもので、回転軸を支承
する軸受を保持するブラケットのハウジング部と回転電
機の外枠に固定される上記ブラケットのリム部に当接さ
せ、上記ハウジングとリム部間に位置する冷却風吸込口
を覆う左右二つ割れの環状フィルタ支持枠と、このフィ
ルタ支持枠の外周側に連結板を介して支持され回転電機
の外被外周面を締付け可能のように少なくとも下端側を
開放させてこの開放部を締付部として構戊した締付バン
ドと、上記フィルタ支持枠内に収納保持され、上記冷却
風吸込口を遮蔽する少なくとも下端に切込部を有した環
状フィルタエレメントとを備えたことを特徴とする回転
電機のエアフィルタ装置を提供するものである。

以下図示実施例により本考案を説明する。

第１〜３図において、１は筒状の内側板、２はこの内側
板１の外側に同心円状に位置する筒状の外側板で、両者
はそれぞれ一対の偏平な半円筒から或っている。

３は、上記内側板１と上記外側板２を結合固定する支え
板である。

この支え板３は、底面３ａの両側の垂直二壁をそれぞれ
上記内側板１および外側板２に固定し、その両端部をそ
れぞれ対向する側に直角に折り曲げて、係止爪３ｂを形
或している。

４は上記支え板３の底面３ａに固定される複数本の輪状
部材で、上記内側板１および外側板２と同様に一対の半
円状のものが同心円状に配設されている。

このようにして、ドーナツ状の枠を二分割して隙間ａ，
ｌ）を形或したフィルタ支持枠５が構戊される。

フィルタエレメント８は、このフィルタ支持枠５の中に
その切込部８ａを上記隙間ａに一致させて収納される。

６は上記外側板２の外周に位置する締付バンドで、回転
電機のブラケツ｝ １０（第４図参照）への脱着および
開閉が可能でこのブラケツ｝１０を締付けるための締付
け部６ａが隙間ａの下端側に設けられており、この開閉
量は少なくとも回転電機の回転軸１１（第４図参照）が
通る分は確保されている。

この締付バンド６は上記外側板２に連結板７ ａ ，７
ｂを介して連結されており、締付け部６ａ側に位置す
る連結板７ａの締付バンド６側端部は、締付バンド６を
ブラケツ｝１０に締付けた時、エアフィルタ支持枠５、
連結板７ ａ ，７ ｂに無理がかかつて歪まないよう
、且つブラケット１０に確実に締付バンド６が固定され
てるよう該締付バンド６に対して摺動自在になっている
。

以上の構威に係る本考案装置の回転電機への取付けにつ
いて第４図および第５図により説明する。

各図において、９〜１３は一般市販の回転電機（一部分
のみ図示）を構或する部品で９は外枠、１０はブラケッ
トで、１０ ａは回転軸１１を支承する軸受１２を保持
するハウジング部、１０ ｂはリム部で外枠９に嵌合し
ボルト１３で固定されている。

１０ Ｃはハウジング部１０ａとリム部１０ｂを一体に
結合するリブで１０ｄは冷却風吸込口である。

然して、上記回転軸１１に負荷が接続されている場合に
本考案に係るエアフィルタ装置を当該回転電機に取付け
るには、まず、締付バンド６の締付け部６ａとフィルタ
支持枠５の隙間ａを開いて軸方向に対して直角方向に移
動させ、上記回転軸１１をこのフィルタ支持枠５の内側
に通し、次に軸方向に移動させ、外側板２の端部をブラ
ケット１０のリム部１０ ｂの端面に当接させるととも
に内側板１を回転電機のブラケツ｝ １０のハウジング
部１０ ａに嵌め込むと、上記締付バンド６はこのブラ
ケット１０のリム部１０ｂの外周に位置し、上記内側板
１と上記外側板２との間に挿入されたフィルタエレメン
ト８は冷却風吸込口１０ｄを完全に覆うように設定され
る。

この後、上記締付けバンド６の締付け部６ａを例えばビ
スとナットにより締付ければ、以上で取付け作業は完了
である。

なお、締付バンド６の締付け場所として隙間ｂ側にも締
付け部を設け、本装置全体を二分割してもよく、この場
合には連結板７ａのこの締付バンド６側端部を該締付バ
ンド６に対し摺動自在にする必要はない。

本装置は以上のように、回転電機のブラケットへの脱着
および開閉可能な締付バンドの内側に、この締付バンド
とともに開閉可能なフィルタ支持枠を支持し、このフィ
ルタ支持枠内に上記回転電機の冷却風吸込口に対向して
設定されるフィルタエレメントを収納したものであるか
ら、既存の回転電機の構造を改造することなく取付ける
ことが可能で、しかも、回転軸に負荷を接続したままで
取付け作業を行なうことができるという効果が得られる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るエアフィルタ装置の一実施例を
示す正面図、第２図は、第１図の縦断面図、第３図は第
１図に示すエアフィルタ装置に取付けられるフィルタエ
レメントの斜視図、第４図は、第１図に示すエアフィル
タ装置を回転電機に取付けた状態を示す縦断面図、第５
図は第４図のエアフィルタ装置を取付ける前の状態を示
す左側面の士を示す図である。 ５・・・・・・フィルタ支持枠、６・・・・・・締付バ
ンド、８・・・・・・フィルタエレメント、１０・・・
・・・回転電機のブラケット、１０Ｃ・・・・・・冷却
風吸込口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転軸を支承する軸受を保持するブラケットのハウジン
   グ部と回転電機の外枠に固定される上記ブラケットのリ
   ム部に当接させ、上記ハウジングとリム部間に位置する
   冷却風吸込口を覆う左右二つ割れの環状フィルタ支持枠
   と、このフィルタ支持枠の外周側に連結板を介して支持
   され回転電機の外被外周面を締付け可能のように少くと
   も下端側を開放させてこの開放部を締付部として構或し
   た締付バンドと、上記フィルタ支持枠内に収納保持され
   、上記冷却風吸込口を遮蔽する少なくとも下端に切込部
   を有した環状フィルタエレメントとを備えたことを特徴
   とする回転電機のエアフィルタ装置。