JPS591041Y2 - 潤滑油補助タンクを備えたエンジン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は潤滑油補助タンクを備えたエンジンに関し、
潤滑油補助タンク内のオイルを十分に活用できるように
する事を主たる目的とする。

潤滑油補助タンクをエンジンのオイルパンに連通させた
だけでは、オイルパン側のオイルのみが消費され、潤滑
油補助タンク内のオイルの始んどは有効に活用されない
。

本出願人は、上記の問題点を解消するために、先に潤滑
装置に付設したリリーフ弁からのドレンオイルを潤滑油
補助タンク内へ流入させ、同タンク内のオイルをオイル
パン側へ強制的に循環させるようにしたものを提案して
いる。

が、これではノリーフ弁が作動しないときはオイルが循
環しない。

この考案は、オイルポンプとオイルパンとをつなぐオイ
ル吸入油路中に潤滑油補助タンクを介在させることによ
り、補助タンク内のオイルも常に潤滑に使用されるよう
にするものであり、そのために、オイル吸入油路を分断
する状態でジヨイントを装着し、このジヨイント内を入
口通路と中継通路とに区画し、オイルパンと潤滑油補助
タンクとをジヨイントの入口通路を介して接続するとと
もに、潤滑油補助タンクとオイルポンプとを中継通路を
介して接続するようにしたものである。

以下、この考案の実施例を図面に基き説明する。

第１図に横型テ゛イーゼルエンジンの概略正面図、第２
図及び第３図はそれぞれ第１図ＩＩ−ＩＩ線及びＩＩＩ
−ＩＩＩ線に沿う断面図である。

図において、クランクケース１の前面には、タイミング
ギヤ群を収容するギヤケース２が装着されており、この
ギヤケース２にカム軸３で駆動されるトロコイド型の潤
滑ポンプ４を付設している。

クランクケース１内の底部には、同ケース１と一体にオ
イルパン５が形成されている。

このオイルパン５を含むクランク室は、ギヤケース２で
区画したギヤ室Ｇと、クランクケース１の前壁の上下両
部に透設した穴を介して連通している。

以上のように構成したエンジンにおいて、エンジンを無
点検状態で長時間稼動するために、潤滑油補助タンクＴ
をエンジンベース６に装着している。

この潤滑油補助タンクＴは、ギヤケース２内底のオイル
貯留部２ａと、ジヨイント７及び管路Ｐ１を介して連通
されるとともに、潤滑ポンプ４の吸込口と、管路Ｐ２、
ジヨイント７、及びギヤケース２の前壁内に連設した通
路Ｐ３を順に介して連通されている。

上記のジョイン１−７は第２図に示すように、ギヤケー
ス２にネジ込んで装着されており、この状態でその内部
に形成した人口通路９と継手管１０とで貯留部２ａと管
路Ｐ１とを連通し、継手管１０と中継通路１１と凹周溝
１２とで、管路Ｐ２と通路Ｐ３とを連通している。

第３図に示すように、管路Ｐ２と潤滑油補助タンクＴと
は、オイルクリーナ１３を介して連通されている。

このオイルクリーナ１３は、潤滑油補助タンクＴの前壁
に固定した継手ブロック１４にネジ込まれるドレンプラ
グ兼用の継手管部１５と、これに固定される筒形の炉温
１６とで構成されている。

潤滑油補助タンクＴを使用しない場合に、オイルクリー
ナ１３をギヤケース２に装着できるようにするため、そ
の継手管部１５に形成されるネジ部１７と、これの中途
部に形成される凹周溝１８とを、前に述べたジヨイント
７のネジ部及び凹周溝１２と、それぞれ同形で同一位置
に形成している。

第１図において、符号１９は注油口、２０はクランク軸
、２１は動弁装置、２２は吐出油路２３に臨んで設けら
れるリリーフ弁、２４はラジェータ、２５は燃料噴射ポ
ンプ、Ｌはオイルパン５内のオイルレベルである。

第４図Ａ、 Ｂはそれぞれ別の実施例を示し、第４図
Ａに示すものは、注油口１９を潤滑油補助タンクＴにも
設けるようにした点が、又、第４図Ｂに示すものは、潤
滑油補助タンクＴに空気抜きビス２７で開閉される空気
抜き口２Ｂを設けた点が、それぞれ前記実施例と異る。

尚、潤滑油補助タンクＴの容量及び形状は、必要油量及
びその配設位置に応じて任意に変更すると良い。

以上説明したようにこの考案では、オイルパン内のオイ
ルを潤滑油補助タンクを経由して潤滑油ポンプに吸い込
ませるので、オイルパン内のオイルも潤滑油補助タンク
内のオイルも全て潤滑に使用する事ができ、エンジンを
適正な潤滑状態で長時間無点検のまま稼動する事ができ
る。

さらに、本考案では、内部を入口通路と中継通路とに区
画形成したジヨイントをエンジン横壁の油路部分に組付
けるだけであるから、既存のエンジンにでも容易に適用
することができ、潤滑油補助タンクの付設されていない
既存のエンジンを簡単に潤滑油補助タンク付きエンジン
にすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図はエンジンの概
略正面図、第２図及び第３図はそれぞれ第１図ＩＩ−Ｉ
Ｉ線及びＩＩＩ −ＩＩＩ線に沿う断面図、第４図Ａ及
びＢはそれぞれ別の実施例を示す一部破断正面図で゛あ
る。 ４・・・オイルポンプ、５・・・オイルパン、Ｐｌ、Ｐ
２゜Ｐ３・・・吸入油路（Ｐｌ、Ｐ２・・・管路、Ｐ３
・・・通路）、Ｔ・・・ノザーブタンク、７・・・ジヨ
イント。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンのオイルパン５と潤滑油ポンプ４の吸込口とを
   エンジン板壁２内に形成した油路Ｐ３を介して連通させ
   たものにおいて、エンジン本体外に潤滑油補助タンクＴ
   を配置し、エンジン横壁２に油路Ｐ３を分断する状態で
   ジヨイント７を固定し、このジヨイント７の内部に入口
   通路９と中継通路１１とを区画して形威し、エンジンの
   オイルパン５と潤滑油補助タンクＴとを油路Ｐ３のジヨ
   イント７よりオイルパン側部分、ジヨイント７の入口通
   路９、管路Ｐ１を介して連通させるとともに、潤滑油補
   助タンクＴと潤滑ポンプ４とを管路Ｐ２、ジヨイント７
   内の中継通路１１．油路Ｐ３のジヨイントよりポンプ側
   部分を介して連通させたことを特徴とする潤滑油補助タ
   ンクを備えたエンジン。