JPS589900B2 - 除湿機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は除湿機に関し、特にその構造に係るものである
。

一般的な従来除湿機の主要部分構造を第１図に示す。

１，２は外筐、３は上板で三者を組合せると箱体を形成
し、内部に後述する冷凍サイクル４を装置収納する。

該外筐１と２、及び上板３の１．１，２．１，３．１は
空気流通口、２．２は除湿水を集溜するタンクを出入り
する取出し口のカバーを示す。

４は冷凍サイクルを指し、ベース４．１、圧縮機４．２
、蒸発器凝縮器４，３、連結パイプ４．４，４．５から
成る。

該連結パイプ４．４，４．５のそれぞれの一端は圧縮機
４．２に他端は蒸発器凝縮器４．３に溶接固着され、冷
凍サイクル４を形成する。

５はファンマウスリング、６は送風機、７は露受皿で、
前記送風機６により強制循環された室内の空気に含まれ
る湿気を、該蒸発器凝縮器４．３表面に結露させ、かつ
滴下した除湿水を集溜し、タンク（図示せず）に導く。

８はタンク台でタンクを収納する。

かかる構成の従来除湿機の組立作業を順を追って説明す
ると、該従来除湿機の被組込部材は外筐１であり、該外
筐１にまずベース４．１に組込んだ圧縮機４．２を装着
する。

ついで露受皿７に蒸発器凝縮器４．３、ファンマウスリ
ング５及び送風機６をねじなどで固着した後、該露受皿
７を外筐１の突起部１．１の上部に配置し、ねじなどの
締結部材にて固着する。

更に露受皿７にはタンク台８が取付けられる。

しかる後、圧縮機４．２、蒸発器凝縮器４．３などを外
筐１に装着した状態で連結パイプ４．４，４．５を前述
のように溶接固着し、更に圧縮機４、２、送風機６、そ
の他の電気部品（例えば、運転停止スイッチ、運転表示
ランプ、温度ヒューズなど）の電気的結線作業及び運転
動作の確認作業を行い最後に上板３を外筐１に固着して
除湿機は組立作業を完了する。

かかる構造の従来除湿機には次に述べる如き組立作業の
面、製品コストの面で重大な欠陥があった。

すなわち、前述のように、除湿機のような比較的小形の
製品はその組立作業時、作業雇などを用いずに被組込部
材に組込部材を頭に取付ける該被組込部材を作業雇と兼
用する方法が一般にとられているが、従来構造において
は被組込部材にあたる外筐１が略Ｕ字状を呈し、開口部
がほとんど前面に限定されるため、連結パイプ４．４，
４．５の溶接作業、タンク台８の取付け及び電気部品の
電気的結線作業が極めて困難で、外筐１，２の形状が著
しく組立作業を疎外する要因になっていた。

この解決策として外筐１の奥行寸法を小さくし、該外筐
１に組込まれる大半の部材を該外筺１の外側に突き出さ
せることを試みるが、該外筐１の強度低下及び組立作業
時に倒立の危険を招き、許容され得る範囲できわめて制
約されて本解決策は採用されているに過ぎない。

また被組込部材である外筐１に個々の部品を単独で直に
組込むべきであるのに、蒸発器凝縮器４．３及び送風機
６はいったん露受皿７にねじなどの締結部材で固着した
うえで、さらに該外筐１に組込み締結していた。

このため該露受皿７の外筐１への組込作業が重量物を積
載するため難作業になり、かつ前述の締結部材が重複し
て必要となっていた。

更にまた、外筐１及び外筐２は空気流通口１．１と２．
１及びカバー２．２の位置関係で対象部材とはならず、
全く別個の部品を使わざるを得なく、上板３と合せ成形
金型が３個必要になり、製品コストを上昇させる大きな
要因になっていた。

本発明はかかる欠点を改良する為になされたもので、除
湿機の外筐を略∩字状にして前面及び背面を開口し、圧
縮機、蒸発器凝縮器及び送風機などを内部に組込んだ後
、略平板状の前面板及び背面板にて前記開口部を閉鎖し
て成るものである。

以下、本発明を図に示す実施例で説明すると、１１は外
筐でベース部ｉｉ．ｉ、仕切板部１１．２、上板部１１
．３及び側面部１１．４，１１．５から成り、これらは
一体に成形（例えば合成樹脂など）され、外筐１１の前
面及び背面及び背面は開口している。

また、該外筐１１の上板部１１．３及び側面部１１．４
，１１．５の略上部半分には通風グリルが配設されてい
る。

１２は前面板、１３は背面板で両者略平板状で該外筐１
１の前面及び背面の開口部に固着し、該部を閉鎖する。

１４は圧縮機固定ベース、１５は圧縮機を示す。

１６は蒸発器凝縮器で連結パイプ（図示せず）を従来例
のように溶接することにより前記圧縮機１５ともに冷凍
サイクルを形成する。

１７はファンマウスリングの半片で外筐１１の１１．６
部に先端が接して配設されてファンマウスリングとして
の機能を発揮する。

１８は送風機である。

かかる本発明の除湿機の組立作業を順を追って説明する
と、被組込部材は外筐１１であり、まず該外筐１１にベ
ース１４に組込んだ圧縮１５を適当な方法で装置し、つ
いで蒸発器凝縮器１６を該外筐１１の仕切板部１１．２
のＡ部に組込み締結する。

該仕切板部１１．２のＡ部は従来例で説明した露受皿を
兼ねるように成形されており、前記蒸発器凝縮器１６か
ら滴下した除湿水は該Ａ部で集溜され、かつ該Ａ部の切
欠き穴部ａを経てタンク（図示せず）に導かれる。

外筐１１の１１．７部は該タンクを収納する部位である
。

しかして前記圧縮機１５と蒸発器凝縮器１６を組込んだ
後、連結パイプ（図示せず）を両者に溶接固着する。

ついで送風機１８、ファンケーシング１７を装着締結す
る。

しかる後に圧縮機１５、送風機１８及びその他の電気部
品の電気的結線作業、運転動作の確認を行い、最後に前
面板１２、背面板１３を装着締結し、組立作業を完了す
る。

なお、図中各部材に付した矢印は組込方向を示す。

従って本発明によれば、外筐ｊ１の前面及び背面が開口
されているので、前述の連結パイプの溶接作業、電気的
結線作業及び運転動作の確認作業などが前面及び背面か
ら行え、これら一連の作業性は極めて向上する。

また外筐１１の仕切板部１１．２を露受皿と兼用したこ
とにより、露受皿及びこれの締結部材が削除でき、同様
に該外筐１１の上板部１１．３が従来例で説明した上板
と兼用することにより、上板およびこれの締結部材を削
除することが可能になり、製品コストを低減することが
できた。

更に前面板１２及び背面板１３に同一形状の部材を共用
でき、従来例に比べ成形金型を低減することができ、製
品コストの面部品管理の面で大巾な改善が図れる。

更にまた、外筐１１に収納するすべての部材は外筐１１
の前面端部及び背面部より外側に突き出ないため組立作
業時、あるいは保守点検時に除湿機全体が倒立する危険
がなく、この面での作業効率向上に大きく寄与するもの
である。

以上詳記したように本発明はベース部と露受皿兼用の仕
切板部と上板部とを上下一体に射出成形して外筐となし
、該外筐の前面及び背面を開口すると共に、前記ベース
部上に圧縮機及び除湿水集溜タンクを配置し、かつ前記
仕切板上に蒸発器凝縮器及び送風機を配置し、更に前記
外筐の前面開口及び背面開口を同一形状の前面板及び背
面板にて閉鎖することにより、除湿機の組立作業、運転
動作確認作業、電気的結線作業及び保守点検作業を容易
にし、かつ組立部材削減により製品コストを低減するも
ので、その実用的効果は犬なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の除湿機の概略構造、第２図は本発明を採
用した除湿機の概略構造を示す。 １，２，１１……外筐、３……上板、４……冷凍サイク
ル、５，１７……ファンマウスリング、６，１８……送
風機、７……露受皿、８……タンク台、４．１，１４…
…ベース、４．２，１５……圧縮機、４．３，１６……
蒸発器凝縮器、１２……前面板、１３……背面板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ベース部と露受皿兼用の仕切板部と上板部とを上下
   一体に射出成形して外筐となし、該外筐の前面および背
   面を開口すると共に、前記ベース部上に圧縮機および除
   湿水集溜タンクを配置し、かつ前記仕切板上に蒸発器凝
   縮器および送風機を配置し、更に前記外筐の前面開口お
   よび背面開口を同一形状の前面板および背面板にて閉鎖
   したことを特徴とする除湿機。 ２ 外筐の上部両側面に通風グリルを一体に形成し、前
   面板および背面板を略平板状としてなる特許請求の範囲
   第１項記載の除湿機。 ３ 外筐の一部にファンマウスリングの一部を一体に成
   形してなる特許請求の範囲第１項記載の除湿機。