JPS587227Y2 - 天井埋込形空気調和機の天井面露出パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、天井埋込形空気調和機の天井面露出パネル
の改良に関するものである。

従来のこの種の天井面露出パネルは、一体に構成された
枠体の内部に空気の吸込口および吹出口が形成されてお
り、枠体自体が大きなものとなるがため、取扱いが容易
でなく、例えば天井面の意匠に合わせた塗装を施すため
には、大きな塗装設備を必要とするなど、設備上への制
約があり、また大きな保管スペースを必要とするなど、
生産上での問題点が種々あった。

この考案は、上述した欠点を除去するためになされたも
ので、枠体を組立構造とし、容易に組立てることのでき
る天井面露出パネルを提供するものである。

以下この考案の一実施例を用いた空気調和機について第
１図〜第８図により説明する。

まず第１図〜第３図において、１は天井１１の内部に設
置される本体で、本体１内には冷温水が通水される熱交
換器２と冷房運転時に熱交換器２より発生した結露水を
内部し、機外へ排出するための排水口４を有した露受皿
３が熱交換器２の下方に、さらにその下方に室内空気を
吸い込み、吹出すための送風機５が設置されている。

熱交換器２には、冷・温水を通水するため水入口６と水
出ロアが設けられ、冷・温水配管（図示しない）が接続
されている。

排水口４にはビニルチューブ８が接続され、ビニルチュ
ーブ８はドレン配管（図示しない）に接続されている。

本体１は吊りボルト９で天井梁１２に懸吊されている。

１０はこの考案の一実施例である天井面の露出パネルで
、本体１に装着されてあり、露出パネル１０は着脱・開
閉自在な天井パネル１３と、前後対称に空気吹出口１４
を形成する風路案内板１５．１６とコ字状の継ぎ板１７
などにより構成されてあり、以下第４図〜第８図により
詳述する。

第４図〜第６図は露出パネル１０の詳細図であり、空気
吹出口１４を形成する風路案内板１５．１６は、外側風
路案内板１５と内側風路案内板１６により前後対称に構
成されており、吹出口１４には吹出気流の調整を行なう
吹出ルーバ１８が設置されている。

継ぎ板１７には、吹出ルーバ１８を装着するためのブツ
シュ１９が挿入され天面パネル１３を取り付けるための
支え棒２０とばね開閉装置を挿入する取付穴２１が加工
されている。

そして前後の内側風路案内板１６にはフィルター２２を
支えるためのフィルター支え２３が設けられ、フィルタ
ー２２の巾方向を規制する規制板２４により前後の内側
風路案内板１６を連結一体化し露出パネル１０の内部枠
体２５を構成している。

第７図は天面パネル１３の詳細図で、天面パネル１３に
は継ぎ板１７の支え棒２０に天面パネル１３の片側を引
っかける掛は金２６が、もう片側にばばね２７により軸
２８を規制したばね開閉装置が装着されており、この開
閉装置は、コ字状の当て金２９．軸２８、ばね２７．レ
バー３０および止め輪３１より構成され、レバー３０を
図中矢印方向に移動させると軸２８の一端が天面パネル
１３内に位置する。

次に、露出パネル１０の組立方法を説明すると、内側風
路案内板１６、フィルター支え２３等により構成された
内部枠体２５の左右両側に継ぎ板１７をねじ３２により
固定する。

その際吹出ルーバ１８は継ぎ板１７のブツシュ１９穴に
吹出ルーバ１８の端部を挿入し吹出ルーバ１８も同時に
左右の継ぎ板１７．１７間に固定する。

その後、前後の外側風路案内板１５を左右の継ぎ板１７
．１７間に収め、取付ねじ３３により固定する。

天面パネル１３の取付は、天面パネル１３の片側に装置
された掛は金２６を継ぎ板１７の支え棒２０に引っがけ
、もう片側に装着されたレバー３０を第７図中に示す矢
印の方向に移動させ、天面パネル１３を左右の継ぎ板１
７．１７間に位置して回転させ、開閉装置の軸２８を継
ぎ板１７の取付穴２１に合せて固定する。

このとき軸２８が取付穴２１に合うとばね２７の伸長に
より軸２８は取付穴２１に挿入状態となる。

次に左右の風路案内板１５．１６の周辺を覆う如く形成
されたカバー３４を左右の風路案内板の所定長さの重な
りをもって取付ければ露出パネル１０の組立が完了する
。

また、第８図は、天井内に設置される本体１と露出パネ
ル１０との結合状態を示す側断面図であり、３５は本体
１内に設置された内側風胴板で、３６は外被体である。

天面パネル１３は前後対称の内側風路案内板１６との間
に所定空間３７をもって配設され、天面パネル１３の上
方には、天面パネル１３の巾より小さな巾のフィルター
２２がフィルター支え２３により天面パネル１３との間
に所定空間３８を有して装着されている。

露出パネル１０は前後対称の内側風路案内板１６と天面
パネル１３との所定空間３７位置で本体１に取り付けら
れ、フィルター支え２３と本体１の内側風胴板３５の係
止片３５ ａを介して取付ねじ３９にて本体１に固定さ
れている。

次に、この天井埋込形空気調和機の動作を説明する。

すなわち、空気調和機の運転を開始すると、室内空気は
送風機５により天面パネル１３と内側風路案内板１６と
の所定空間３７および天面パネル１３とフィルター２２
との所定空間３８を吸込風路として吸い込まれ、内側風
胴板３５との間の内側風路４０を通り熱交換器２へ送風
される。

熱交換器２へ送風された空気は、熱交換器２内を流通す
る冷・温水と熱交換され冷・温風となって外側風路４１
を経て吹出口１４より吹き出され室内の冷・暖房を行な
う。

以上のように、上記実施例においては、従来のように、
一体構成された枠体内に空気の吸込口と吹出口とを有し
たものに比べ、内側風路案内板１６と外側風路案内板１
５とのそれぞれを共通にした組立構造としであることに
より、製作ロットをあげることができ原価低減が図れる
ものであり、また露出パネル１０の内部枠体２５、吹出
ルーバ１８および外側風路案内板１５を左右対称のコ字
状の継ぎ板１７によりねじ３２，３３を用いて一体化す
るように構成しであるため、組立を容易に行うことがで
きる。

そして、天井面の意匠に合せた塗装を施す場合において
も個々の部品単位で行うことができるため大きな塗装設
備を必要としない。

更に、従来のものにおいては一体化された天井面露出パ
ネルとして保管する必要があり、保管スペースの確保や
運搬に手間どるものであったが実施例においては、内側
風路案内板１６を構成する内部枠体２５．外側風路案内
板１５．吹出ルーバ１８などの単品状態にて保管するこ
とができ、保管スペースの縮減と運搬作業の軽量物化を
計ることができる。

なお、前後の内側・外側風路案内板１５．１６が同一断
面形状にて形成しであるため、アルミ材の押し出し加工
にて製作することが可能であり、アルミ押出材を用いる
と量産化に対して優れた対応性が得られるとともに、露
出パネル１０の軽量化が図れる。

そして、空気調和機を容量別にシリーズ化する場合にお
いては、製品の巾方向を順次に大きくして対応するのが
常であり、この場合において、風路案内板１５．１６に
アルミ押出材を用いた場合は種々の長さに対応すること
ができ抜群の効果を発揮させることができる。

以上のように本考案の露出パネルは前後両面に対称の空
気吹出口を設け、外側と内側の風路案内板により前記吹
出口を形成するとともに風路案内板を継ぎ板により連結
して一体化し、カバーにて風路案内板の左右端部を覆う
構成の組立構造としであるため、生産が容易となり、保
管スペースを必要としない。

そして容易に組立てることができ、意匠的にも優れた天
井埋込形空気調和機の天井面露出パネルを提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第８図は何れも本考案を適用した天井埋込形空
気調和機を示し、第１図は正面図、第２図は側面図、第
３図は底面図、第４図〜第７図は露出パネルの詳細を示
し、第４図は天面パネルとカバーを取り外した状態の底
面図、第５図は第４図の■−■断面図、第６図は第４図
の側面図、第７図は天面パネルを示す平面図、第８図は
露出パネルと本体との結合状態を示す側面要部断面図で
ある。 なお、図中同一符号は同一部分を示す。 図中１は本体、１０は露出パネル、１３は天面パネル、
１４は空気吹出口、１５は外側風路案内板、１６は内側
風路案内板、１７は継ぎ板、３４はカバーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互が対称となるように配設され、それぞれの間に室内空
   気の吸入口を形成した内側風路案内板と、互が対称とな
   るように配設され、上記内側風路案内板の外側との間に
   空気の吹出口をそれぞれ形成した外側風路案内板と、上
   記内側風路案内板と外側風路案内板とをそれぞれの端部
   でそれぞれ連結する継ぎ板と、この継ぎ板部分を覆うカ
   バーとを備えた天井埋込形空気調和機の天井面露出パネ
   ル。