JPS5871155A - パネル制振材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ら成り、比較的軽量でかつ高ダンピングを発揮し、しか
も被制振パネルへの適用作業性の優れたパネル制振材に
関するものである。

従来のパネル割振材としては、たとえば厚さＳθμ〜／
　１層程度のアルミニウムの箔あるいは薄板の片面にア
クリル酸エステル系粘着剤やブチルゴム系粘着性組成物
を塗布したり、予め薄くシート化されたこれ等の粘着性
組成物、即ち粘弾性体を貼り付けたりして２層構造のシ
ートやパネル体とし、被制振パネルに、粘弾性体の粘着
性を利用して密着させるいわゆる拘束層付き！層制振材
或いは粘弾性層のみからなる単層型制振材等が知られて
いる。

このような割振材は、物質に振動入力を加える場合その
損失弾性率を貯蔵弾性率で除した値として定義きれる力
学エネルギーを熱エネルギーに変換する度合を示す損失
係数が、比較的大きい直をもつ粘弾性体をシートとした
ものである。

このシートには別途接着剤を用いて被割振パネルに貼り
付けるもの、或いはフェライト等の磁性粉体を配合して
鋼板に自着させるもの、筐た被制振パネルが自動車の車
体パネル等であるときは、自動車の車体塗装に熱硬化性
塗料を用いる関係上、塗膜の硬化のため加えられる熱を
利用して制振材シートが被制振パネルに自着するように
制振材シートの組成を熱溶融性としたもの等が実用化さ
れている。

しかしながら、前記従来のパネル制振材にあっては、前
者の拘束層付き、２／＃制振材は、粘弾性層および拘束
ノーの材質、厚さを適正にすると、後者の単層制振材と
比較して軽量であり、高いダンピング効果を与える長所
を有するが、反面被制振パネルと接する粘弾性層はアク
リル酸エステル系もしくはブチルゴム系の強粘着性物質
から構成されるため、被割振パネルへ適用する際の貼り
付は作業性に大きな問題点がある。即ち被割振パネルが
、たとえば自動車の７０アバネルのようにビードやエン
ボスの付加によって複雑な表面形状をとっており、また
パネル外形もいりくんでいるようなものだと、該被制振
パネルの表面に割振材を一様に密着させるには手間が著
しくかかる欠点があり、実質的に適用が不可能であった
。

また後者の単層割振材においては、従来から自動車のフ
ロアパネル制振材として多用されているアスファルト系
熱融着シートに見られるように、常温下ではなんら粘・
接着性を示さない固体シートのものがあり、被制振パネ
ル外形に合わせる位置決めは容易であり、表面形状が複
雑であっても、加熱により軟化溶融するため、該被制振
パネルの全面にわたり密着することから、被制振パネル
への貼り付は作業性においては、一層側振材の抱える問
題点はない。

しかしながら、単層制振材は、これを用いて充分大きな
ダンピング効果例えば損失係数０．３以上を得ようとす
ると、被制振パネルの板厚に対しである程度厚いものを
必要とするため、必然的に割振材の重量が重くなってし
甘う欠点があった。例えば後述のようにアスファルト系
の単層制振材では３．６絹の厚式でも損失係数は０．２
１ｒである。

本発明は、拘束層付き２１−割振材、あるいは単層制振
材としてそれぞれ実用に供されているパネル制振材の長
所を生かし、欠点を解消した３層構造のパネル制振材を
提供するものである。本発明のこの割振材は熱融着層と
粘弾性層と拘束層の３層から成り、拘束層が未硬化状態
の熱硬化性樹脂と無機充填材から成ることを特徴とする
。

以下図面を参照し本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明のパネル制振材の斜視図で、／は熱融着
層、コは粘弾性層、３は拘束層であり、熱融着層（スペ
ーサー）／が加熱により軟化溶融して被制振パネル表面
へ密着する。然しこの際押し付は圧としては、制振材の
自重以上のものが期待できないため、かなり熱融着性に
優れた材質でなければならない。このため熱可塑性樹脂
および／またはアスファルトを用いることができ、たと
えばポリアミド、酢酸ビニルとエチレンの共重合体、ポ
リエステル、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、変
性ポリオレフィンのようなホットメルト接着剤のシート
を用いることもできるが、特公昭４Ｚ７−　／３３２’
１号公報に開示されている、それ自体が単層割振材とし
て機能するような熱融着型アスファルト組成物のシート
は好ましいものである。

次に粘弾性層２は、粘着性物質より成り、振動を減衰す
る機能とともに熱融着＃／および拘束層３を接着する働
きも果している。即ちこの粘弾性層２は被制撮パネルの
振動により剪断歪を生じ、運動エネルギーを熱エネルギ
ーに変換、散逸せしめるが、熱融着層ｌと拘束層３とを
一体化する働きも要求される。従って従来の２層割振材
に用いられる粘弾性体のなかでも強粘着性を発揮するも
のが好ましく、例えばアルキル基の炭素数が４〜７０個
のアクリル酸アルキルエステルと低級アルキル基よりな
るアクリル酸アルキルエステルやメタクリル酸エステル
、酢酸ビニルなどを共重合して得られるアクリル酸エス
テル系粘着性組成物や天然ゴム、スチレンブタジェンゴ
ム、ブチルゴム、あるいは加硫戻しした再生ゴムの一部
や混合物に石油樹脂、無機充填剤などを配合したりして
得られる未加硫ゴム組成物などが好ましい材料である。

しかしこれ等の材料をＪｔｉ　ｔまたは３の面に均一に
塗布するには粘度をさげるために溶剤を入れて塗布しな
ければならないが、層／または３の材質によっては粘弾
性材料を塗布する場合に、溶剤が層ｌまたは３をとかし
均一に塗布できない場合がある。このため担体の両面に
粘着剤をあらかじめ塗布して溶剤を揮発させた両面接着
テープが更に好棟しく使用される。

次に拘束層３は、未硬化状態の熱硬化性樹脂と無機充填
材から成り、被制振パネルへ貼り付けてから加熱により
硬化する。この層３は粘弾性層に剪断ひずみを与え効果
的にダンピング効果を発生させる。

この層３も従来のλ層側振材に用いられているようなア
ルミニウム等の金属板を用いてもダンピング効果自体は
あるが、被制振パネルの表面形状が複雑であると前述の
ような問題点を生じることから好ましくない。

本発明で使用する拘束層材料は、複雑な表面形状の被制
振パネルに対しても簡便に適用できるもので、アルキッ
ド樹脂、アリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ポリブタジェン樹脂などの熱硬化
性樹脂と炭酸カルシウム、タルク等の無機充填剤から成
り、通常硬化剤を配合してシート状にしたものである。

このようなシートを拘束層として使用した本発明の制振
材は、被制振パネルへ静置し、加熱することにより熱融
着層／が軟化溶融するとともに、拘束層３も一時的に軟
化して被制振パネル形状に合致して密着し、引き続き硬
化が開始、終了して樹脂組成物が拘束層として機能を果
すものである。

本発明の制振材は前記構成より成ることにより比較的軽
量で高ダンピング性能を有し、また常温ではあまり粘着
性を有せず、貼着時には単に被制振パネルに懺くだけて
塗装の際の熱で接着できる性能を有し、即ち被制振パネ
ルに対し簡便に適用できる良好な作業性を兼ね備えるも
のである。本発明の制振材はこのような利点を有するた
め自動車のように省エネルギーの見地から車両重量の軽
減と、騒音発生の低減を両立させるべきパネル体を被制
振パネルに選ぶ際とりわけその優位性を発揮する等の優
れた点を有するため極めて有用なものである。

以下本発明を実施例により説明する。

実施例１ Ｂ″Ｃにおける針入度が乙ダであるストレートアスファ
ルト（日本石油（株）製）１０重量部と、Ｂ″Ｃにおけ
る針入度がｎであるプローンアスファルト（日本石油（
株）製）Ｑ重量部に、自動車のタイヤ再生ゴム（材間ゴ
ム工業（株）製）５重量部を加え、１００’Ｃに加熱し
たパンバリミキサで７０分間混練り□した。続いて炭酸
カルシウム（日東粉化工業（株）製ＮＳす４００　）　
７２０重量部とアスベスト（カナダ規格６クラス品）を
７０重量部加え、更に７０分間混練りを続行した。

この混練り組成物をカレンダロールにより厚さ／龍のシ
ートとし、このシートをシートＡとした。

液状エポキシ樹脂（油化シェルエポキシ（株）製エビコ
ー）　８２８　）　１００　ｉ置部に、硬化剤として三
フッ化ホウ素モノエチルアミン錯化合物（橋本化成（株
）製造、ＢＦ３・４００　）　！；重量部を、ｒｏ′ｃ
ノ水浴上で溶解した。

この硬化剤入りエポキシ樹脂１００重量部にタルク（ク
ニミネ工業（株）製ＧＴＡ　）　２３０重量部を加えニ
ーダで３分間混練りした。この混練り組成物をシリコー
ン処理した離型紙に挾みつつカレンダロールによって厚
さ０．９ｍｍのシートとし、シートＢとした。

前記シートＡとシー）Ｂとを厚さθ、／ｊｌｌｌｌのア
クリル酸エステル系両面接着テープ（日東電気工業（株
）製）を用いて全面密着し、３層積層シートから成るパ
ネル制振材を得た。この３層側振材／−当りの重量は３
１，１０（ｉであった。この制振材は、厚さｌ朋の鋼板
上にシートＡ側を鋼板に接して静置し、電気炉内で／グ
Ｏ″Ｃで６０分間加熱した。割振材は全面にわたり鋼板
とよく密着しており、シートＢは硬化していた。この制
振材貼り付はパネルから切り出したｌＯ龍×、２６０Ｉ
ｉＩＩの短冊状試験片を用い室温（２４（Ｃ）下におい
て、片持ち梁共掘法により測定した損失係数は０．３０
であり、本発明の割振材が充分に高いダンピング性能を
与えることを示した。

実施例２ 実施例１と同じシートＡとシートＢとをブチルゴム系粘
着剤（メルトロンＢ５４５、ダイアポンド工業（株）製
、商品名）をｉｒｏｏＣにて融解してシートＢの片面に
厚さ３龍塗布して貼り合わせ３層積層シートから成る３
層割振材を得た。この制振材／ｒｎ２当りの重量は３．
１００９であった。

前記割振材を実施例１と同様に厚さ／朋の鋼板に貼り付
け、同様の試験方法により損失係数を測定したところ０
．３７であり、充分高いダンピング性能を示した。

実施例３ 実施例１と同じ硬化剤入りエポキシ樹脂１００重量部に
、実施例１と同じタルクを、２ＪＯ重量部、マイカ小片
（スジライトマイカａｏ−Ｚ、　クラリ（株）製、商品
名）を７０重量部加え、ニーダ−で２分間混練りした後
、シリコン処理りた離型紙で挾みつつカレンダーロール
によって厚さＱ−９ｘｒｍのシートとした。

このシートと実施例１のシートＡとを、実施例１と同じ
両面接着テープを用いて全面密着して３層制振材を得た
。この制振材／　ｍ２当りの重量は３．６００９であっ
た。

前記制振材を実施例１と同様にして厚さＯ１／ＩＩＩＩ
＋の鋼板に貼り付け、同様の試験方法により損失係数を
測定したところ０．３１ｒであり、充分高いダンピング
性能を示した。

試験例 実施例１〜３でつくった３層制振材の被制振パネルの表
面形状への追随性を試験した。

第２図Ａに示した形状追随性試験片ｌを厚さ０．６朋の
鋼板で作り実施例１〜３の割振材をそれぞれ第２図Ｂに
示す状態で静置した。試験片中央の陥没部上方の制振材
はやや下方に垂れ下がっていたものの、鋼板表面とは接
していなかった。このまま／４１０″Ｃの電気炉に入れ
６０分後取り出したところ、第２図Ｃに示したように、
いずれの制振材も、試験片の表面形状に沿って変形し、
熱融着層はすき間なく試験片表面と密着していた。

実施例 制振材として特に良い制振性能を示すといわれるのは損
失係数０．３以上といわれている。本発明の割振材につ
いて損失係数０．３以上にするために熱融着層、粘弾性
層および拘束層の厚さを変えて損失係数を調べた。

熱融着）−は日本特殊塗料（株）製のアスファルトシー
ト系パネル制振材厚さ八ｆｍｍ、面重量２６３０７／ｍ
２のもの、この制振材を常温でプレスし厚さをへ／朋に
したもの（面重量２０００９／ｒｎ２）、ｍ’Ｃに加熱
しながらプレスして厚さを八Ｑ　ｍＮおよび０．６關に
したもののｔｌａｔ類、粘弾性層として実施例１の両面
接着テープ層のもの（厚さ０．ＩＪ朋）と二層に重ねた
もの（厚さ０．３１１＋　）　２種類、拘束Ｊ−として
エポキシ樹脂（エピコー）　８２８　）　１００　重１
１部、硬化剤として三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯
化合物（ａｉ本化成（株）製造のＢＦ３・４ｏｏ　）　
ｓ重輩部およびタルク（タニミネ工業（株）製ＧＴＡ　
）３００屯量部から実施例１と同様にシート状にしたも
の（同、本実施例ではエポキシ樹脂をシート化するに際
しカレンダーロールを用いずにプレスでシート化した）
を厚さ０．乙、　／、０　、　／、／朋の３種類用意し
た。

これらの各層を第１表に示す組合せで制振材／６種を作
成し、実施例１と同じ方法で損失係数をしらべて、その
結果を同じく第１表および第３図、第ψ図に示す。この
結果から、損失係数を０．３以上とするには、拘束層の
厚さがＱ、４；ｓｖｒの場合には粘弾性層の浮式はＱ、
Ｊ朋で熱融着層は制振材全体の面重量３０００ｇ／／１
２以上となるような厚さが必要であり、粘弾性層の厚さ
がｏ、ｉｓ類では熱融着層が八Ｉｒ１ｍでも充分な制振
効果は得られない。

拘束層の厚さが八〇又は八／　ＩＩＩであると粘弾性層
が０．３０ＩＩＲあれば熱融着層を０．４１１４で薄く
しても充分の割振効果を得られる。又粘弾性層が０．１
３順では熱融着層としては、セ１］振材全体の面重量３
３００り／Ｔｎ２以上となるような厚さにする必要があ
ることがわかる。

以上の結果から、粘弾性層の厚さがＯｊ　１ＲＩ５以上
であると熱融着層拘束ノーをかなり薄くすることができ
る。

（／Ｓ　） 次にエポキシ樹脂としてエピコートｒ、：ｚｒを使用し
、このエピコートｌｒ、２ｒ、、ｔｏｏ重置部に対して
種々の割合で無機充填材としてタルク（クニミネ工業製
、ＧＴＡ、商品名）および炭酸カルシウム（日東粉化工
業製、Ｎ５４００、ｉ品名）を夫々混練し拘束層用組成
物をつくりシート加工性につき試験し、得た結果を下表
に示す。

以上の結果よりエポキシ樹脂を用いる場合無機充填材の
配合酸は、エポキシ樹脂１００重量部に対し２００〜３
５０重値、特に２ｊθ〜３２５重量部が好ましいことが
わかる。

次に無機充填材として炭酸カルシウム、タルク以外にグ
ラスファイバ、マイカ等の強化充填剤を用い、次の配合
割合で拘束層をつくり、熱融着層として現用の厚さへｒ
龍のメルシートを、粘弾性ｊ−として厚＃　（１１，／
ｊ　ａｍのアクリル粘着剤を用い３層制振材をつくり、
前記の如く損失係数および共振周波数を測定し、得た結
果を下表に示す。

比較例１ 日本特殊塗料（株）製のアスファルトシート系パネル割
振材は厚は３．３朋で、このシー）　／　ｍ２当りの重
量はｔ、ｏｒｏｇであった。

このシートを厚さ／非の鋼板上に静置し、電気炉内で７
１７０　”Ｃ７０分の加熱を加えると一様に融着した。

実施例１と同じくこの割振材貼り付はパネルのダンピン
グ性能を２７°Ｃにおいて片持ち梁共振法によって測定
したところ損失係数は０．２１ｒであった。

また試験例で用いたと同じ形状追随性試験片上に前記シ
ートを静置し、／’ｌＯ°ｃ、３０分加熱した結果、試
験片形状に沿って変形し、すき間なく密着していた。

以上からこの制振材はダンピング性、形状追随性、貼り
付は作業性それぞれに関して優れているものの、重量が
重たい欠点を有することが判ったＪ比較例２ 厚さＱ、ｊ；１４１１のアルミニウム板にアクリル酸エ
ステル系粘着剤を厚さ０．／３　ＩＩｍに塗布した２層
制振材（住友スリーエム（株）製）／ｍ”当りの重量は
ｔｐｓｏ　９であった。この制振材を厚さ／龍の鋼板に
重ねハンドローラを用いて全面くまなく密着させた。実
施例１と同じく、この割振材貼り付はパネルのダンピン
グ性能を２Ｆ　”Ｃにおいて片持ち梁共振法によって測
定したところ損失係数は０．Ｊ　／であった。

また試験例で用いたと同じ形状追随性試験片上にこの制
振材プレートを密着式せることを試みたが、試験片中央
の陥没部にまですき間なく、一様に密着きせるためには
、制振材プレートの一端のみを試験片の一端に接触させ
徐々に、他の一端へ向は圧力をかけながら密着させ折れ
曲がり部では特に慎重に割振材プレートを試験片形状に
合わせて変形させながら密着させるといった手間を要す
る手法によってのみ可能であった。

以上のことからこの割振材は極めて軽量で、かなり高い
ダンピング性能を有するが、複雑な表面形状を持つ被制
振パネルには事実上適用不可能と判った。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の割振材の斜視図、第２図Ａに割振材の
形状追随性試験用の中央陥没部を有する鋼板の斜視図、
第２図Ｂは第２図Ａの鋼板上に試験片を静置した状態を
示す側面図、第λ′図Ｏは第２図Ｂの試験片が加熱によ
り鋼板に密着した状態を示す側面図、第３図は実験例に
おける拘束層が厚さ０，６朋、粘着層が厚さ０．／ｊ關
又は０．３關の割振材の損失係数と面重量の関係を示す
線図、第ダ図は実験例における拘束層が厚さへＯ酊また
は／、／ＩＩＫ、粘着層が厚さ０，１３８ｍ又は０．３
１１１の制振材の損失係数と面重量の関係を示す線図で
ある。 ｌ・・・熱融着層またはスペーサ、２・・・粘弾性層、
３・・・拘束層、ｑ・・・割振材の形状追随性試験用鋼
板、ｊ・・・割振材。 特許出願人　日産自動車株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　熱融着層と粘弾性層と拘束層の３層から成り、拘
   束層が未硬化状態の熱硬化性樹脂と無機充填材から成る
   ことを特徴とするパネル制振材。 ２　熱融着層が熱可塑性樹脂および／またはアスファル
   トである特許請求の範囲第１項記載のパネル割振材。 ３、　粘弾性層が両面テープである特許請求の範囲第１
   項又は第２項記載のパネル制振材。 ４　拘束層は熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であり、無機
   充填材をエポキシ樹脂７００重量部に対して２ｊＯ〜３
   ２３重量部の割合で混合したものである特許請求の範囲
   第１，２又は３項記載のパネル割振材。